有価証券報告書-第64期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 14:32
【資料】
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【項目】
149項目
②戦略
当社グループでは、現状以下の3点をサステナビリティ重要項目と設定し、取り組みを推進しております。
a.気候変動対応
気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)の各報告書、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)の世界エネルギー展望(World Energy Outlook)、その他関連情報を参照し、気候変動のリスク及び機会がもたらす組織のビジネス・戦略・財務計画への影響を1.5℃シナリオ(IEA NZE2050)及び4℃シナリオ(IPCC RCP8.5)の下で識別しております。また、リスクに関しては移行リスクと物理的リスクに大別してシナリオ分析を行っております。1.5℃(IEA NZE2050)シナリオでは移行リスクと機会、4℃(IPCC RCP8.5)シナリオでは物理的リスクのみが対象となっており、移行リスク・機会・物理リスクの3項目を網羅するために2つのシナリオを使用しております。
気候関連のリスク及び機会を識別するにあたっては、上記のとおりリスクを移行リスクと物理的リスクに大別したうえで、さらに移行リスクを現行の規制/新たな規制、法規制、技術リスク、市場リスク、評判リスクに、また物理的リスクを急性リスクと慢性リスクに分類しております。機会については、機会を市場、レジリエンス、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービスに分類しております。これらの分類ごとに、当社グループの調達と売上高に対する財務的影響の大きさを短期(0~1年)、中期(1~3年)、長期(3~10年)の時間軸で定性的に評価・分析し、リスクと機会が組織に与える影響を把握しております。
以下のとおり、1.5℃シナリオでは、新たな政策や技術の導入、市場価格の変動、原材料価格の高騰等による影響が、特に当社グループの主要な売上先である製造業等の分野に対して中期から長期にわたって生じ、調達コストの増加や顧客の購買力の低下を通じて財務的なリスクになると認識しております。特に、GX―ETSの本格導入が2026年度から開始されるため、規制に関しては短期的なリスクも増加しております。他方、前回分析時よりも低炭素製品や低炭素電力の価格が中長期的に下がることが予想されることから、脱炭素のコストが低くなると考えられるため、法規制(訴訟)・技術・市場・評判リスクでは前年度よりも影響度が低減しております。
機会について、前回分析時よりも低炭素製品等の価格が低くなるため、これらの製造事業者にとっては機会が減ることが予測され、前回分析時よりも影響度が低くなっております。他方、低炭素な製品や原材料を使用する産業では、中長期的に開発・製造コストが下がり市場参入が促され、気候変動に適応した新たな技術やエネルギー開発が進むことから、その点では機会の向上を通じて中期から長期にわたり財務への好影響も生じると認識しております。4℃シナリオでは、自然災害や気温上昇による影響が長期に及び、特に売上高実績の比率が高い商業や製造業では、製造拠点や販売拠点に影響が及ぶことで調達コストの増加や製品・商品納期の長期化が起こる可能性があるため、長期的なリスクは高くなると認識しております。
シナリオ分析結果(移行リスク・機会:1.5℃シナリオ、物理的リスク:4℃シナリオ)
リスク・機会指標サプライ
チェーン
影響度
(短期)
影響度
(中期)
影響度
(長期)
移行
リスク
現行の規制/
新たな規制
・カーボンプライシングの仕組み
・排出量報告義務の強化
・製品・サービスの排出量報告の義務付けと規制
調達
売上
法規制・訴訟問題調達
売上
技術リスク・低排出製品・サービスへの移行
・新技術への投資失敗
・低排出技術への移行
調達
売上
市場リスク・顧客行動の変化
・需要の不確実性
調達
売上
・原材料価格の上昇調達
売上
評判リスク・消費者の嗜好の変化
・業種・業界への非難
・利害関係者の懸念の高まり又は否定的な利害関係
者のフィードバック
調達
売上
物理的
リスク
急性リスク・台風、豪雨
・洪水
・熱波
・山火事
調達
売上
慢性リスク・温度変化(空気・淡水・海水)
・降水パターンと降水の種類の変化(雨・雹・雪)
・海岸浸食
調達
売上

リスク・機会指標サプライ
チェーン
影響度
(短期)
影響度
(中期)
影響度
(長期)
機会市場・新市場への参入
・インセンティブ導入
・新たな資産及び場所への参入
調達
売上
レジリエンス・再エネプログラムへの参加及び省エネ対策実施
・リソースの代替・多様化
調達
売上
資源の効率性・効率的な輸送手段の利用
・生産・流通プロセスの効率化
・リサイクルの利用
・効率的な建物への移転
・水の使用量・消費量の削減
調達
売上
エネルギー源・低排出エネルギー源の利用
・支援的な政策インセンティブの利用
・新技術の活用
・炭素市場への参画
調達
売上
製品・サービス・低排出製品・サービスの開発及び拡大
・気候適応・レジリエンス・保険リスクへのソリューション開発
・R&D・技術革新を通じた新製品やサービスの開発
・事業活動の多様化
・消費者の嗜好の変化
調達
売上

b.人材戦略
人材戦略については、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」に記載のとおりであります。
c.コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループの経営コンサルティング事業を通じて社会全体・地域全体の持続的な発展を実現し、また当社グループ自身の持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上も実現していくためには、各業務執行取締役が全社的な経営視点を持ちつつ、各地域の経済・企業の実情をタイムリーに把握し、戦略的な意思決定を公正且つスピーディーに行い、リーダーシップを発揮する必要があります。これを適確且つ迅速に実行するために、当社は独立社外取締役を中心とした監査等委員が、経営の監査・監督機能を発揮する監査等委員会設置会社という機関設計の下、取締役会は業務執行取締役への大幅な権限委譲により経営の意思決定機能の機動性・迅速性を高めるとともに、取締役会の監督機能も強化してまいります。
なお、コーポレート・ガバナンスの状況については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。

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