有価証券報告書-第55期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/25 9:00
【資料】
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【項目】
126項目

対処すべき課題

建物設備のメンテナンスサービスを中核事業とする当社グループを取り巻く環境におきましては、政府の経済政策を背景に緩やかな回復基調で推移しておりますが、世界各国の政治、経済の不確実性等により、依然として先行き不透明な状況が続いており、民間企業、官庁ともに施設の維持管理コストの削減や見直し意識が高く、今後も厳しい経営環境が続くものと推測しております。
そのような経営環境におきましても、お客様の環境や省エネ・省コストへの関心は高い状況が継続しております。当社グループでは、お客様との接点を最重要視し、お客様の潜在的ニーズに対し営業力と技術力を結集した設備及び環境診断・評価、ソリューション提案、省エネ・省コスト提案を通じてメンテナンス及びリニューアル工事の受注拡大を図ってまいります。また、当社グループは、2016年度を初年度とする「2016中期3ヵ年経営計画」を策定しております。この計画は、当社グループが永続的な成長を実現するための経営戦略、数値目標を明確に示した将来展望と位置付けており、引き続き次の点を中期的な課題と捉え、注力してまいります。
① 当社グループは今後も高い技術が必要とされる特殊施設、特殊空間等に対して高品質サービスを提供してまいります。また、受託施設のうち、病院、研究施設及び製造工場等の割合を高めると共に、更なる技術力向上に向けて経営資源を集中させ、既存のお客様に満足していただくとともに、新たなお客様の獲得につなげてまいります。
② 当社グループは日本全国に拠点を展開しており、そのネットワークを最大限活用することで迅速かつ高いレベルでお客様のニーズに合わせたサービスを提供し続けてまいります。今後はそのサービス体制をいかし、全国各地で均一なレベルのサービスを要望される全国展開企業様にも対応してまいります。また、各エリアでの連携を強化し、コストの効率化を進めるとともに、環境創生企業として、人と環境の調和を常に考え、最適な環境を創造することで社会に貢献してまいります。
③ 当社グループは中国進出を足がかりにアジア全域を経済圏と捉え、海外展開を積極的に推進してまいります。また、海外グループ会社の収益の向上を図ってまいります。
④ 当社グループのガバナンスをより強化することにより、企業価値を高め、株主の皆様への利益還元と従業員の待遇の更なる充実を目指してまいります。
このような取り組みを着実に推進し、業界におけるポジションを一層高め、「建物設備メンテナンス業界のリーダー」として、当社グループ独自のビジネスモデルの構築を目指しております。
当社グループが永続的な成長を実現するためには、中核事業である建物設備メンテナンス部門を安定的に拡大し、より強固な経営基盤を構築していくことが必要と考えております。今後も成長が期待できる医療関連業界等を含め特殊施設の更なるシェアアップを目指してまいります。そのうえで、お客様から“日本空調に仕事を任せて本当に良かった、これからも頼むよ”とのご評価を得て、契約の更新、拡大を図るとともに、毎年着実に新規のお客様を獲得できるよう、お客様の事業価値の向上に貢献する高い技術力とサービス力を「日本空調ブランド」と位置付け、提供するサービスの質の絶え間ない向上を掲げ、競争力を高めてまいります。
また、リスク管理委員会、コンプライアンス委員会等により、内部統制を含む社内管理体制の強化に取り組み、更なるコンプライアンスの充実を図ってまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月25日)現在において、当社グループが判断したものであります。