有価証券報告書-第49期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、相次ぐ自然災害が大きな影響を与えたものの、企業収益の改善が進み、設備投資も増加傾向にある等、引き続き緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、人件費の上昇に加え、海外経済では、米国の保護主義政策や新興国の景気減速等の不確実な経済情勢の影響が懸念され、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
また、当社グループを取り巻く環境におきましても、企業間競争の加速、お客さまからのコスト削減要請等厳しい状況は継続しております。
このような状況のもと、当社グループは引き続き「お客さま第一主義」に徹した経営姿勢を貫き、業務品質の向上に取り組むとともに、お客さまのニーズに合った提案型営業を推進し、新規業務の受注や既存先の仕様拡大等に注力してまいりました。
費用面におきましては、人材の確保・教育訓練や情報機器の入替え費用等が増加いたしましたが、原価管理の徹底ならびに販売管理費の改善、不採算案件の見直し、既存先への値上げ交渉等に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度におきましては、売上高は59億6,754万円(前年同期比6.7%増)となりました。利益面につきましては、経常利益は1億6,332万円(前年同期比72.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては1億1,621万円(前年同期比41.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
建物総合管理サービス事業
建物総合管理サービス事業につきましては、企業間競争の激化に加えて、従業員の採用難および高齢化の問題から、人材の確保におきましても厳しい状況で推移いたしました。
このような状況のもと、警備部門におきましては新規に複数の常駐施設管理業務の受注に加え、既存先への営業を推進しセキュリティ強化の提案により業務の仕様が拡大しました。また、工事部門におきましては、オフィスビルのリニューアル工事ならびにビル全体の原状回復工事、省エネ補助金を活用した空調機更新工事、照明器具のLED化工事等を受注し、売上高は前年を上回ることが出来ました。
費用面におきましては、人材の採用に伴う募集費用、品質向上に向けた教育訓練の強化に伴う費用が増加しましたが、既存事業所における勤怠管理の徹底や業務仕様変更ならびに値上交渉の継続、臨時業務受注時の価格交渉等を積極的に実施し、徹底的なコスト管理に努めました。
この結果、売上高は47億2,238万円(前年同期比5.9%増)となり、セグメント利益は4億3,339万円(前年同期比15.1%増)となりました。
人材サービス事業
人材サービス事業につきましては、企業の労働力確保に関する雇用意識は高く、有効求人倍率も依然として高水準で推移しております。また、就業者数の増加から完全失業者数も減少傾向であり、人手不足による人材派遣のニーズも依然として増加しております。
このような状況のもと、新規および既存顧客先への提案を積極的に展開することにより、派遣業務におきましてはITエンジニアや企業データ入力業務、コールセンター業務の増員およびアミューズメント施設の案内業務等の受注に加え、臨時業務である全国展開の大型イベントプロモーション運営業務ならびに施設駐車場の案内業務を年間を通して実施したことにより、目標を大きく上回ることが出来ました。
この結果、売上高は11億7,122万円(前年同期比12.3%増)となり、セグメント利益は4,764万円(前年同期比131.2%増)となりました。
介護サービス事業
介護サービス事業につきましては、増大する社会保障費用に対する削減圧力が強まっており、法改正による介護報酬の削減や競合の激化等、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、コスト管理の徹底に加え、地域包括支援センターおよび近隣の居宅介護支援事業所に営業活動を行い、新規の介護サービス利用者獲得を進めてまいりましたが、ケアマネージャーの不足によりサービスの終了を余儀なくされた案件も多数発生いたしました。
この結果、売上高は7,393万円(前年同期比16.4%減)となり、セグメント損失は972万円(前年同期は403万円のセグメント損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物等(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて2億4,389万円増加し、当連結会計年度末には、10億938万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果稼得した資金は2億6,028万円(前連結会計年度は6,032万円の稼得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益の増加等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果稼得した資金は81万円(前連結会計年度は2億3,303万円の稼得)となりました。
これは主に、定期預金払戻しによる収入等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,720万円(前連結会計年度は2億471万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び配当金の支払等によるものです。
当社グループは、円滑な事業活動に必要な流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、手元現金は、月商の2カ月から3カ月を適正レベルとして保有しております。
資金調達は主として、金融機関からの長期借入金によっております。取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、資金調達に関しては適切で最良な金利水準を採用しております。
資金需要の主なものは、労働集約型産業であるため人件費とそれに付随する費用であります。
当社グループは、フリーキャッシュ・フロー指標を戦略的投資または、株主還元、有利子負債の返済に配分するなど、有用な指標と考え以下のとおり算出しております。
| (単位:千円) | |||||
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前期比 | ||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 45,376 | 60,326 | 260,280 | 199,954 | |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △ 46,099 | ※ | 233,033 | 813 | △ 232,220 |
| フリーキャッシュ・フロー | △ 723 | 293,359 | 261,093 | △ 32,266 | |
(注)2018年3月期の投資活動によるキャッシュ・フローは、主に定期預金の解約による収入であります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産、受注の状況
当社グループは、役務提供を主体としているため、受注生産は行っておりません。このため、生産、受注の記載は行っておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 建物総合管理サービス事業 | 4,722,389 | 5.9 |
| 人材サービス事業 | 1,171,223 | 12.3 |
| 介護サービス事業 | 73,932 | △16.4 |
| 合計 | 5,967,545 | 6.7 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱サンシャインシティ | 847,064 | 15.2 | 769,464 | 13.8 |
2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、貸倒れ債権、たな卸資産、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績の分析
売上高及び売上総利益
売上高は、企業間競争の激化やお客さまからのコスト削減要請等の継続に加え、人材不足と高齢化の問題が懸念となっており、人材の確保が厳しい状況は継続しておりますが、新規に複数の常駐契約を受注できたこと等から、59億6,754万円(前期比6.7%増)となりました。
費用面におきましては、人材の確保、更なるサービス品質向上に向けた教育訓練等の強化費用や、情報機器の入替え費用等が増加しましたが、原価管理の徹底、不採算案件の見直し、既存先への値上げ交渉等を積極的に推し進めた結果、売上総利益は、9億6,170万円(前期比10.5%増)となりました。
営業損益及び経常損益
当連結会計年度につきましても、人件費の高騰及び業務品質向上のための研修教育費等が嵩みましたが、原価同様に販売管理費削減の強化も継続して行った結果、営業利益につきましては、1億5,585万円(前年同期比70.9%増)、経常利益につきましても、1億6,332万円(前年同期比72.2%増)となりました。
税金等調整前当期純損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、遊休土地の処分により1,160万円の固定資産売却損を計上しましたが、1億5,172万円(前年同期比61.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、1億1,621万円(前年同期比41.2%増)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
内容につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)戦略的現状と見通し
内容につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
内容につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。