有価証券報告書-第41期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/19 9:11
【資料】
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【項目】
86項目
(1)会社の経営の基本方針
今日、ITは企業経営の根幹として重要な一役を担い、その役割は情報処理から経営戦略の構築、更にはビジネスモデルの創出へと一層重要度を増しています。当社では、CTCの由来である「Challenging Tomorrow's Changes」をグループ全体のスローガンとして、日々変化を遂げる顧客のITニーズに機敏に対応し、顧客満足を達成する企業たるべく挑戦し続けることにより、事業活動等を通じて豊かな社会の実現に貢献していきたいと考えております。
<当社の企業理念>「Slogan」(スローガン)
Challenging Tomorrow's Changes
「Mission」(使命)
明日を変えるITの可能性に挑み、夢のある豊かな社会の実現に貢献する。
「Values」(価値観)と「Action Guidelines」(私たちの心得)
変化への挑戦 常に新しいことに取り組み、決して諦めずに臨んでいるか?
価値への挑戦 お客様が期待する以上の価値を、生み出しているか?
明日への挑戦 自由な発想で、よりよい明日の姿を描いているか?
(2)目標とする経営指標
当社は、事業規模の拡大並びに営業利益率の向上を追求した経営により、成長性と安定性を兼ね備えた高収益体質の企業を目指してまいります。また、資本効率を重視し、株主価値の更なる向上に努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、引き続き情報化社会の進展を牽引する「リーディング・カンパニーとして、IT産業の進化を担う」会社を目指す姿とした、中期経営計画(2019年3月期から2021年3月期までの3か年)「Opening New Horizons ~新しい景色を見るために~」を策定しております。具体的には以下4つの重点施策を着実に実行することで、2021年3月期の定量目標達成を目指してまいります。
◆中期経営計画「Opening New Horizons ~新しい景色を見るために~」
<重点施策:4つのHorizons>1.「上に広げる」:ビジネス変革への挑戦
コンサルティングサービスの拡充やアプリケーション開発力の強化で、お客様と共に成長するパートナーシップを築きます。
・重点顧客とのデジタルビジネス共創:お客様と共に新たなデジタルビジネスを創出する。
・アプリケーションレイヤー拡充への挑戦:アプリケーション開発の新たな技術や手法を取り込み、ビジネスアプリケーション開発を積極的に推進する。
2.「前に伸ばす」:強みをさらに強く
ITインフラやクラウドなど当社グループの強みを更に強化し、収益の拡大と安定化を図ります。
・No.1クラウドインテグレーターへの挑戦:ハイブリッドクラウドや、DevOpsを中心としたクラウドネイティブ環境など、クラウドのインテグレーション力を強化。
・インフラ・ネットワーク分野での圧倒的存在感の確立:SDN/NFVやAI、IoT技術を深耕し、当社グループの強みであるITインフラ・ネットワーク分野での収益力を強化。
・リカーリングビジネス拡大の加速:クラウドサービス、基幹系システムの運用サービス、MSS(マネージド・セキュリティ・サービス)を強化し、収益の安定化を図る。
3.「外に出る」:新たな分野・リージョンの開拓
新たな地域やビジネス領域を探求し、将来的な収益拡大に貢献するビジネスを確立します。
・海外事業の強化と拠点の拡張:サービス拠点やR&D拠点を拡充し、ITサービスをグローバルに展開する。
・オープンイノベーション型ビジネス開発への挑戦:スタートアップ企業との協業やお客様との合弁事業を目的としたベンチャーファンド、オープンイノベーションを実現するスペース「DEJIMA」の活用に加え、異なる業種とのコラボレーション体制を拡充し、新しいビジネス領域に挑戦する。
4.「足元を固める」:経営基盤の強化
全ての活動の土台として、盤石な経営基盤を築きます。
・人材育成と働き方変革:社員の働きがいの向上に資する人事制度の拡充、多様な働き方を支える働き方変革を推進し、「魅力ある会社づくり」に取り組む。
・グループ経営・ガバナンス強化:AI/RPA活用による業務の効率化と専門性の追求で、企業価値の向上を図る。
・品質と顧客満足度向上:「お客様の声を聞き、改善に活かす」活動でビジネスパートナーとしての課題を毎年点検し、信頼できるITサービスを提供する。
・株主還元の拡充:ROE伸長、及び株主価値を意識した資本政策を実行する。
なお、中長期を見据えたセグメント別の取り組みは次のとおりであります。
① エンタープライズ事業
・通信の高速化がもたらす産業構造の変化に対応
自動車を中心とした製造業に加え、運輸・食品・エネルギーなど幅広い領域にお客様を持つ当事業セグメントでは、お客様におけるビジネスの次世代化を支えることで、ともに成長していくことを目指します。特に次世代の移動通信システム(5G)の普及により各事業領域で創出される新規ビジネスに、お客様とともに挑戦していきます。具体的には、ローカル5Gの構築はもちろん、エッジ・コンピューティング、AI、ブロックチェーンといった要素技術を用いて5Gを利活用した新たなサービスを創造することで、お客様のビジネスをITで支えていきます。また、機動的な仕様変更を可能とするアジャイル型開発への対応も強化しています。既に主要顧客企業向けの案件において、同開発に有用なソリューションに関する知見を蓄積していますが、今後はこれを他産業領域にも展開し、新規案件の獲得につなげたいと考えています。
② 流通事業
・小売・流通事業のデジタルビジネス対応
2019年4月の組織変更により、小売・流通事業とカード事業等のリテールファイナンスを担当する組織を統合し、流通×金融のシナジー発揮により、お客様のデジタルビジネス展開を支援する事業セグメントとして始動しております。流通分野における基幹/業務システムの開発、運用及び金融分野における決済、セキュリティで培ったノウハウに加えてFintech等の新技術を活用し、デジタル決済や購買情報の活用など、急速に進展しつつある次世代のデジタルビジネス対応で存在感を発揮していきます。
・基幹系システムのビジネス拡大
基幹/業務システムの構築及び運用についても引き続き注力していきます。様々なシステムを安全に稼働、運用することでお客様のビジネスを支えていくとともに、ERPパッケージ導入案件の獲得にも積極的に取り組みます。特に、国内では事例の少ないSAP S/4HANA®マイグレーションを市場に先駆けて実施した経験とノウハウを活かし、SAPビジネスの拡大を積極的に推進していきます。
・新技術獲得と品質向上
ビジネスのデジタル化が急速に進展する中で、お客様との関係性強化と、新技術に関する知見の蓄積が重要であると認識しています。社内外のリソースを活用した人材の能力向上、品質及び生産性の継続的な向上にも注力し、より高付加価値の製品・サービスを提供できる事業セグメントへと成長していきます。
③ 情報通信事業
当事業セグメントでは、移動通信システムの高度化に伴い、モバイル端末からインターネットへの接続サービスの構築及び高速化や、スマートフォンに代表される大容量データの送受信を支えるバックボーンネットワークの構築等、時代に即した最新技術を通信キャリアへ提供することで、通信サービスの発展に貢献してきました。
5Gにおいては、あらゆるものがネットワークにつながることで、全産業のデジタルビジネスが加速していくことが予想されます。それに伴い、通信キャリア各社は従来の通信事業を中心とした事業戦略だけではなく、5Gインフラの活用によって各企業と協業し、各産業のビジネスモデル変革を実現する方向へとシフトしつつあります。
・5Gを“作る”ビジネス、“使う”ビジネスの推進
こうしたトレンドを捉え、当事業セグメントでは、早い段階からネットワーク仮想化技術の調査・研究を進めており、2020年の5G本格展開に向けた案件の獲得と確実な実行を最優先課題として取り組んでいます。具体的には、既存キャリアネットワークの次世代化、及びそれらに適した運用・サポート体制の確立を目指します。
さらに、5Gのインフラを支えるだけではなく、お客様である通信キャリアが全産業のイネーブラーとして5GによるDXを推進していく際の、強力なビジネスパートナーとしての地位を確立していきます。加えてローカル5Gへの取り組みについても全社総合力を活かして推進していきます。
④ 広域・社会インフラ事業
・社会全体の課題を意識したビジネスに注力
当事業セグメントが担当する地方自治体や社会インフラ分野、地方銀行等が抱える経営課題は、少子高齢化や人口の都市集中、産業の偏在といった社会構造の変化に大きく影響を受けたものであることが特徴です。こうした状況の中、労働生産性向上や地方創生など社会全体の課題に対応すべく、当社グループの持つ事業ノウハウを集結して取り組んでいます。足元の戦略では、既存顧客企業との関係性強化と、重点領域と定める電力・自治体・地銀・文教分野でのビジネス拡大に注力していきます。地方企業や自治体における労働生産性の向上ニーズへの対応や、社会インフラ関連企業を中心に求められるデジタル技術の活用を通じたビジネスの次世代化を、IoT、AI、ビッグデータやアジャイル型の開発などを活用したソリューションの提供を行うことで支援していきます。
・地方創生に貢献する事業セグメントへ
当事業セグメントは、特に担当産業領域や地域が広く、お客様が解決すべき課題も多岐にわたることから、先端技術にも対応しながら経営効率を確保することが重要です。案件ごとの進捗・採算性を厳格にモニタリングし、収益力強化に努めるとともに、拠点や事業セグメント間の連携を深め、ノウハウの共有やソリューションの効率的な横展開などに注力することでこれらの課題に対応していきます。また、こうした活動を通じて地方創生や地方経済の活性化にも貢献していきます。
⑤ 金融事業
・既存ビジネスの深耕と領域拡大への挑戦
2019年4月の組織改編に伴い、主に大手銀行を中心とした金融機関を担当する事業セグメントとして出発しました。当社の強みであるRegTech分野は、バーゼルⅢなどの国際金融規制や各種リスクマネジメントへの対応ニーズが高く、継続的な重点領域としています。また、2018年度まで抑制傾向にあった金融機関のIT投資は、お客様が中期経営計画で掲げるデジタルビジネスへの対応強化などに伴い、徐々に再開される見通しです。金融業界では、FinTechの進展を背景に新たな技術から様々な金融サービスが生み出され、お客様はビジネスの構造改革を急務と捉えています。この潮流を牽引すべく、先端技術や新たな金融サービスへの対応力を高め、ビジネス領域の拡大を目指します。
・お客様の海外展開を支える
大手銀行のグローバルビジネスは、今後はアジア圏の拡大など積極的な事業展開が見込まれます。シンガポールでの海外勘定系基盤導入実績を起点としたアジア商圏の拡大や、海外事業会社、パートナーとの連携による北米でのビジネス強化など、当社グループのグローバルネットワークを活用し、お客様の海外ビジネスを支えます。
⑥ ITサービス事業
当事業セグメントでは、クラウドを軸に全社のリカーリングビジネスを支え、経営の安定化に貢献していきます。パブリッククラウド市場は今後も大幅な拡大が予想されており、当社にとっても強化すべき領域と捉えています。当社グループの強みは、ITインフラの構築に加え、保守・運用やクラウドにおいてもマルチベンダーでサービス提供できるところにあります。自社クラウドサービス「CUVICシリーズ」だけでなく、AWS等の主要パブリッククラウドの拡販においても実績を積み上げており、この強みを活かして既存顧客企業のITインフラ環境のクラウド化・ハイブリッド化に取り組んでいきます。今後拡大が見込まれるハイブリッドクラウド領域においては、収益機会獲得のため新たな収益モデルの創造にも注力します。また、拡販によるビジネス規模拡大に加え、クラウド、セキュリティ、データセンターなどのサービスにおける運用品質の向上や効率化も追求し、さらなる成長を目指します。
<2021年3月期 定量目標>4つのHorizonsで次の定量目標を目指します。
3
収益力強化
6
注力ビジネスでの成長
12
資本効率向上
当社株主に帰属する当期純利益
300億円
クラウド・ITアウトソーシングビジネス
600億円
ROE
12%以上
グローバル関連ビジネス
600億円


<2021年3月期 連結業績予想>2021年3月期の連結業績予想は次のとおりです。
(金額単位は百万円。%表示は、対前期増減率。)
売上収益営業利益税引前利益当期純利益当社株主に
帰属する
当期純利益
通期500,0002.7%44,6007.0%44,6007.4%30,6007.5%30,0005.4%

なお、今後の新型コロナウイルス感染症拡大や収束の状況等によって業績は変動する可能性があります。業績予想の修正の必要性が生じた場合には、速やかに開示いたします。
(4)会社の対処すべき課題
当社は、創立当初より広く業界動向をキャッチし、高い技術力を持つ国内外のIT先進企業といち早くパートナーシップを組み、顧客のニーズに対して最適解を提供することにより、我が国の情報化の進展に広く貢献してまいりました。
昨今の当社を取り巻く環境につきましては、デジタルトランスフォーメーション時代の本格的な到来によって、顧客のIT投資の目的が、コスト削減や業務効率化などを重視したものから、自社の競争力の向上や新たなビジネスモデルの変革などへと変化しております。
また、これらを実現するためのITシステムも、クラウドコンピューティングの普及・拡大に伴い、所有からサービス利用、あるいはそれらの組み合わせと、選択肢が広がっています。
このようにITサービスに対するニーズは高度化、多様化してきており、かつ技術は急速に進歩しております。このような状況の下、当社はこれらの変化に適切に対応し、この数年一定の成果を残してきました。
しかしながら、今後更なる成長に向け、収益の拡大と安定化を目指すためには、従来の「強みをさらに強くする」ことに加え、「ビジネス変革への挑戦」、「新分野・リージョンの開拓」といった新しい取り組みが必要と考えています。具体的には、次世代の高速通信規格「5G」におけるネットワークインフラの構築やそれらを活用した重点顧客とのデジタルビジネス共創、クラウドサービスを中心としたリカーリングビジネスの拡大、海外事業の強化、オープンイノベーション型ビジネス開発などに取り組んでいます。
また、当社が持つ差別化要素の一つである新技術への対応力についても更なる強化が必要と考えており、AI・IoTなどに関する先端技術、新たなアプリケーション開発技術、次世代ネットワーク技術などの開拓や、技術者育成に引き続き取り組んでいます。
加えて、今後の少子高齢化などを背景とした人材不足に対応すべく、社員が働き甲斐を持って健康で効率的に働くための働き方変革や、年齢、性別、性自認や性的指向、国籍、障がいの有無等を問わず、多彩な個性の自己実現を可能とするダイバーシティ・インクルージョンの推進にも注力しています。
なお、今後の見通しについては、新型コロナウイルス感染症の影響等により厳しい経営環境が続くと見込まれますが、内外経済、顧客、取引先、及び当社グループへの影響を注意深く見極めながら、機動的に必要な施策を講じるよう取り組んでまいります。

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