有価証券報告書-第42期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
3.重要な会計方針
以下に記載されている会計方針は、他の記載がない限り、連結財務諸表に記載されているすべての期間に適用しております。
(1) 連結の基礎
① 企業結合
当社グループは、IFRS第1号の免除規定を適用し、親会社のIFRS移行日(2012年4月1日)より前に発生した企業結合に関して、IFRS第3号「企業結合」を遡及適用せず、従前の会計基準(日本基準)に基づいて会計処理をしております。
親会社のIFRS移行日以降の企業結合については、IFRS第3号に基づき、取得法により会計処理を行っております。すなわち、企業結合当事者のうち、いずれかの企業を取得企業として、被取得企業において取得時に識別可能な資産及び負債並びに非支配持分を公正価値(ただし、IFRS第3号により公正価値以外で測定すべきとされている資産及び負債については、IFRS第3号に規定する価額)で認識し、既保有持分がある場合には取得時における公正価値で再測定したうえで、移転された対価、再測定後の既保有持分価額及び非支配持分の公正価値の合計から識別可能な資産及び負債の公正価値の合計を差引いたものをのれんとして認識しております。また、バーゲンパーチェス取引となる場合、すなわちIFRS第3号に従い測定された識別可能な資産及び負債の価額の合計が移転された対価、再測定後の既保有持分価額及び非支配持分の公正価値の合計を上回る場合は、当該差額を取得日において純損益として認識しております。
企業結合を達成するために取得企業で発生したコストは、負債性金融商品及び資本性金融商品の発行に関連する費用を除き、発生時に費用処理しております。
企業結合が生じた連結会計年度末までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合、当該完了していない項目については最善の見積りに基づく暫定的な金額で測定しております。当社グループは、取得日から最長1年間を当該暫定的な金額を修正することができる期間(以下「測定期間」)とし、測定期間中に入手した新たな情報が、取得日時点で認識された金額の測定に影響を及ぼすものである場合には、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及的に修正しております。
② 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループにより支配されているかどうかの判断にあたっては、議決権の保有状況のほか、現在行使可能な潜在的議決権の存在、あるいは取締役の過半が当社グループより派遣されている社員で占められているか等、支配の可能性を示す諸要素を総合的に勘案して決定しております。
子会社の財務諸表は、取得日から支配喪失日までの間、当社の連結財務諸表に連結しております。
支配を継続する中での持分買増及び売却等による子会社持分の変動については、資本取引として会計処理しております。
③ 支配の喪失
子会社に対する支配を喪失した場合には、当該子会社の資産及び負債、当該子会社に係る非支配持分の認識を中止し、支配喪失後も継続して保持する残余持分について支配喪失日の公正価値で再測定しております。支配の喪失から生じた利得又は損失は、純損益として認識しております。
④ 共通支配下での企業結合
すべての企業結合当事者が企業結合前及び企業結合後のいずれにおいても当社グループの支配下にある企業結合については、移転元の資産及び負債の帳簿価額を移転先に引き継ぐ処理を行っております。
⑤ 関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業の経営戦略及び財務方針等に対し、支配までには至らないが重要な影響力を有している企業をいいます。重要な影響力を有しているかどうかの判定にあたっては、議決権の保有状況(被投資会社の議決権の20%以上50%以下を直接的又は間接的に所有している場合は、当該企業に対して重要な影響力を有していると推定する)、現在行使可能な潜在的議決権の存在、あるいは全取締役のうち当社グループより派遣されている社員が占める割合等の諸要素を総合的に勘案して決定しております。
関連会社に対する投資は、持分法を適用し、取得時以降の投資先の計上した純損益及びその他の包括利益のうち、当社グループの持分に相当する金額を当社グループの純損益及びその他の包括利益として認識するとともに、投資価額を増減する会計処理を行っております。関連会社の取得に伴い認識されるのれんについては、当該残高を投資の帳簿価額に含めております。また、関連会社から受け取った配当金については、投資価額より減額しております。関連会社の会計方針が当社グループの採用する会計方針と異なる場合は、当社グループが採用する会計方針と整合させるため、必要に応じ、修正を加えております。
連結財務諸表には、他の株主との関係等により、報告期間の末日を統一することが実務上不可能であるため、当社の報告期間の末日と異なる関連会社に対する投資が含まれております。当該関連会社の決算日は12月31日及び2月28日であり、報告期間の末日の差異により生じる期間の重要な取引又は事象については、調整を行っております。
関連会社に対する重要な影響力を喪失し、持分法の適用を中止する場合は、残存している持分について公正価値で再測定しております。持分法の適用中止に伴う利得又は損失は、純損益として認識しております。
⑥ 連結上消去される取引
当社グループ相互間における債権債務残高及び取引高並びに当社グループ相互間の取引により発生した内部未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
当社グループと関連会社との取引により生じる内部未実現損益については、当社グループの持分相当額を消去しております。
(2) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の直物外国為替レートで機能通貨に換算しております。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の直物外国為替レートで機能通貨に換算しております。外貨建の公正価値で測定されている非貨幣性項目は、公正価値が決定された日の直物外国為替レートで機能通貨に換算しております。
換算によって生じる為替差額は、純損益として認識しております。ただし、資本性FVTOCI金融資産(「(3)金融商品」 参照)の換算により発生した差額及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しております。
② 在外子会社及び在外関連会社の外貨建財務諸表の換算
在外子会社及び在外関連会社(以下、総称して「在外営業活動体」)における外貨建財務諸表を表示通貨に換算するにあたっては、資産・負債について、期末日の直物外国為替レートを適用し、収益・費用について、連結会計年度の期中平均外国為替レートを適用しております。
上記在外営業活動体における外貨建財務諸表を表示通貨に換算するにあたって生じた差額は、その他の包括利益(「在外営業活動体の換算差額」)で認識しております。
当社グループはIFRS第1号の免除規定を適用し、IFRS移行日時点で認識していた在外営業活動体の換算差額の累計額をすべて利益剰余金に振り替えております。
在外営業活動体の処分時において、当該在外営業活動体に係る換算差額の累計額は、処分による利得又は損失が認識される時点において純損益に振り替えております。ただし、換算差額の累計額のうち非支配持分に帰属していた部分については、非支配持分を増減させております。
(3) 金融商品
① デリバティブを除く金融資産
デリバティブを除く金融資産は、IFRS第9号に従い、当該金融資産の当初認識時点において、以下の2つの要件をともに満たすものを償却原価で測定される金融資産に分類し、それ以外のものを公正価値で測定される金融資産に分類しております。
・当該金融資産の保有方針が、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローの回収を目的としている
・当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローが、元本及び元本残高に対する利息の支払のみにより構成され、かつ、発生する日が特定されている
償却原価で測定される金融資産は、当初認識時点において、取得に直接関連する費用を公正価値に加えた価額で測定し、各期末日において、実効金利法に基づく償却原価で測定のうえ、償却原価の変動額は純損益で認識しております。
公正価値で測定される資本性金融商品は、取得後の公正価値変動を純損益に計上する金融資産(以下「FVTPL金融資産」)と取得後の公正価値変動をその他の包括利益に計上する金融資産(以下「資本性FVTOCI金融資産」)に分類しております。
公正価値で測定される資本性金融商品のうち、他の企業の普通株式等への投資であって、かつ短期的な売却により差益を得ることを目的とした保有でないものについては、原則として、資本性FVTOCI金融資産に分類し、それ以外の公正価値で測定される金融資産は、FVTPL金融資産に分類しております。
公正価値で測定される負債性金融商品については、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下「負債性FVTOCI金融資産」)に分類し、満たさない場合はFVTPL金融資産に分類しております。
・当該金融資産の保有方針が、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローの回収と当該金融資産の売却の両方を目的としている
・当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローが、元本及び元本残高に対する利息の支払のみにより構成され、かつ、発生する日が特定されている
公正価値で測定される金融資産は、当初認識時点において、公正価値で測定しております。取得に直接関連する費用について、資本性FVTOCI金融資産及び負債性FVTOCI金融資産は当初認識額に含めておりますが、FVTPL金融資産は発生時に純損益で認識し当初認識額には含めておりません。
公正価値で測定される金融資産は、各期末日において公正価値で再測定しております。公正価値の変動額については、FVTPL金融資産は純損益、資本性FVTOCI金融資産はその他の包括利益(「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」)として認識しております。また、FVTPL金融資産、資本性FVTOCI金融資産のいずれにおいても、受取配当金は純損益で認識しております。
資本性FVTOCI金融資産を売却した場合は、直近の帳簿価額と受け取った対価との差額を、その他の包括利益(「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」)として認識するとともに、当該金融資産について売却までに認識したその他の包括利益累計額を利益剰余金に振り替えております。
また、負債性FVTOCI金融資産については、公正価値の変動額は、減損損失(又は戻し入れ)及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益として認識しております。
負債性FVTOCI金融資産を売却した場合は、直近の帳簿価額と受け取った対価との差額を、その他の包括利益(「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」)として認識するとともに、当該金融資産について売却までに認識したその他の包括利益累計額を純損益に振り替えております。
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する権利が消滅した場合、又は金融資産から生じるキャッシュ・フローを享受する権利を譲渡した場合において、すべてのリスクと経済価値を実質的に移転した場合については、金融資産の認識を中止しております。
② 現金同等物
現金同等物には、流動性の高い、容易に換金可能で、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資(当初決済期日は概ね3か月以内)及び短期の定期預金(当初満期日が3か月以内)等が含まれております。
③ デリバティブを除く金融負債
デリバティブを除く金融負債は、契約上の義務が発生した時点において、公正価値から当該金融負債発生に直接関連する費用を控除した価額を実効金利法に基づく償却原価で測定しております。
債務者が債権者に支払い、債務を免除された時点、又は契約中に債務が免責、取消、又は失効となった時点で、金融負債の認識を中止しております。
④ デリバティブ及びヘッジ活動
当社グループは、為替変動リスクをヘッジするため先物為替予約を利用しております。デリバティブについては、その保有目的や保有意思にかかわらず公正価値で資産又は負債として認識しております。デリバティブの公正価値の変動額は、次のとおり処理しております。
既に認識された資産もしくは負債の公正価値の変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が有効であると見込まれ、かつ、ヘッジの開始時に、ヘッジ関係及びリスク管理目的並びにヘッジの実行に関する戦略の文書による指定があるものについては、公正価値ヘッジとして指定し、デリバティブの公正価値の変動をヘッジ対象の公正価値の変動とともに純損益として認識しております。
既に認識された資産もしくは負債、未認識の確定約定、又は予定取引に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が有効であると見込まれ、かつ、ヘッジの開始時に、ヘッジ関係及びリスク管理目的並びにヘッジの実行に関する戦略の文書による指定があるものについては、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定し、デリバティブの公正価値の変動をその他の包括利益(「キャッシュ・フロー・ヘッジ」)として認識しております。当該会計処理は、ヘッジ対象に指定された未認識の予定取引、又は既に認識された資産もしくは負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動が実現するまで継続しております。また、ヘッジの効果が有効でない部分は、純損益として認識しております。
上記以外のデリバティブの公正価値の変動については、純損益として認識しております。
当社グループは、上記公正価値ヘッジ及びキャッシュ・フロー・ヘッジを適用するにあたり、ヘッジ開始時においてヘッジの効果が有効であると見込まれるかどうかを評価することに加えて、その後も引き続いてそのデリバティブがヘッジ対象の公正価値又は将来キャッシュ・フローの変動の影響を有効に相殺しているかどうかについて、評価を行っております。
ヘッジ会計は、ヘッジの効果が有効でなくなった時点で将来に向かって中止しております。
⑤ 金融資産及び負債の表示
以下の要件のいずれにも該当する場合には、金融資産と金融負債を相殺し、純額を連結財政状態計算書上に表示しております。
・認識された金額を相殺することについて、無条件かつ法的に強制力のある権利を有している
・純額で決済する、あるいは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意図を有している
(4) 棚卸資産
棚卸資産の取得原価には購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべての原価を含んでおります。
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い金額で測定しております。棚卸資産の原価は、商品は移動平均法、仕掛品は個別法、保守用部材は利用可能期間(5年)に基づく定額法に基づいて算定しております。
正味実現可能価額は、通常の営業過程における見積販売価額から完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した金額としております。
(5) 有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。一部の有形固定資産の取得原価については、IFRS第1号の免除規定を適用し、親会社のIFRS移行日現在の公正価値をみなし原価として使用することを選択しております。
取得原価には、設置費用及び稼働可能な状態にするために必要とされる直接付随費用、将来の解体・除去費用及び敷地の原状回復費用の見積額が含まれております。
有形固定資産において、それぞれ異なる複数の重要な構成要素を識別できる場合は、当該構成要素ごとに残存価額、耐用年数及び減価償却方法を判定し、別個の有形固定資産項目として会計処理しております。
有形固定資産の処分時には、正味の受取額と資産の帳簿価額との差額を純損益として認識しております。
② 減価償却
有形固定資産は、土地等の償却を行わない資産を除き、当該資産が使用可能な状態となったときから、主として、当該資産の見積耐用年数(建物及び構築物は15年~50年、工具、器具及び備品は5年~10年)に基づく定額法により減価償却を行っております。
有形固定資産の残存価額、耐用年数及び減価償却方法については、毎期末見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(6) のれん及び無形資産
① のれん
のれんは、償却を行わず、少なくとも年に一度、更には減損の兆候がある場合はその都度、資金生成単位を基礎とした減損テストを実施しております。
② 無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で測定しております。また、開発活動による支出について、信頼性をもって測定可能であり、開発の結果により将来経済的便益を得られる可能性が高く、かつ当社グループが当該開発を完了させ、成果物を使用又は販売する意図及び十分な資源を有している場合においては、当該開発活動による支出を無形資産として認識しております。
無形資産は、耐用年数が確定できないものを除き、当該資産が使用可能な状態となったときから、主として見積耐用年数(ソフトウェアは3年~5年、その他無形資産は2年~10年)に基づく定額法により、償却を行っております。各会計期間に配分された償却費は、純損益で認識しております。
耐用年数が確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別に又は各資金生成単位で減損テストを実施しております。
無形資産の残存価額、耐用年数及び償却方法については、毎期末見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(7) リース
① 借手リース
当社グループは、リースにより有形固定資産又は無形資産を使用しております。
契約がリースであるか否か、又はその契約にリースが含まれているか否かについては、名目の契約形態がリース契約となっているかどうかにかかわらず、取引の経済実態を検討のうえ、判断しております。
リース取引においては、リース開始日に使用権資産(「有形固定資産」又は「無形資産」各勘定に表示)とリース負債(「その他の金融負債」又は「長期金融負債」各勘定に表示)を認識しております。リース負債は、リース開始日における未経過リース料総額の割引現在価値として測定しております。使用権資産は、リース負債の当初測定額に、リース開始日以前に支払ったリース料、当初直接コスト等を調整して測定しております。
支払リース料総額は、リース負債元本相当部分と利息相当部分とに区分し、支払リース料の利息相当部分への配分額は、利息法により算定しております。使用権資産は、リース期間終了時までに原資産の所有権が借手に移転される場合、又は購入オプションの将来の行使が合理的に確実である場合は、原資産の見積耐用年数で、それ以外の場合には、リース開始日から使用権資産の見積耐用年数又はリース期間のいずれか短い期間にわたり、定額法で減価償却を行っております。
なお、リース期間が12か月以内に終了する短期リース及び少額資産のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース期間にわたり定額法等により費用として認識しております。
② 貸手リース
当社グループは、リースにより有形固定資産又は無形資産を賃貸する事業を行っております。
契約がリースであるか否か、又はその契約にリースが含まれているか否かについては、名目の契約形態がリース契約となっているかどうかにかかわらず、取引の経済実態を検討のうえ、判断しております。
当該リース取引のうち、所有に伴うリスクと経済価値を実質的にすべて当社グループから移転しているものはファイナンス・リースに分類し、ファイナンス・リース以外のリースはオペレーティング・リースに分類しております。
ファイナンス・リースについては、正味リース投資未回収額をリース債権(「営業債権及びその他の債権」勘定に表示)として認識し、受取リース料総額をリース債権元本相当部分と利息相当部分とに区分し、受取リース料の利息相当部分への配分額は、利息法により算定しております。また、当該ファイナンス・リースが財の販売を主たる目的とし、販売政策上の目的で実行するものである場合は、リース対象資産の公正価値と最低リース料総額を市場金利で割り引いた金額のいずれか低い金額を売上収益として認識し、当該リース対象資産の購入価額を売上原価として認識しております。
オペレーティング・リースについては、受取リース料をリース期間にわたって純損益にて認識しております。
(8) 減損
① 償却原価で測定される金融資産
当社グループは、連結会計年度の末日ごとに金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12か月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
評価時点において契約上の支払期日を30日超経過している場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしておりますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しております。
ただし、営業債権、契約資産及びリース債権に係る予想信用損失については、IFRS第9号に規定される単純化したアプローチを採用しており、全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しております。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しております。
いずれの金融資産においても、履行強制活動を行ってもなお返済期日を大幅に経過している場合、債務者が破産、会社更生、民事再生、特別清算といった法的手続きを申立てる場合など、債務不履行と判断される場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。当社グループは、ある金融資産について契約上のキャッシュ・フローの全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しております。
② 有形固定資産、のれん、無形資産及び持分法で会計処理されている投資
有形固定資産、のれん、無形資産及び持分法で会計処理されている投資については、毎期末において減損の兆候の有無を判定のうえ、減損の兆候があると判断される場合には、以下に掲げる減損テストを実施しております。加えてのれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず、少なくとも年に一度、毎年同じ時期に、減損テストを実施しております。
減損テストは、資金生成単位ごとに行っております。資金生成単位の判別にあたっては、個別資産について他の資産とは独立してキャッシュ・フローを識別可能である場合は当該個別資産を資金生成単位とし、個別資産について独立してキャッシュ・フローを識別することが不可能な場合は独立したキャッシュ・フローが識別できる最小単位になるまで資産をグルーピングしたものを資金生成単位としております。のれんについては、事業セグメントと同等かそれより小さい単位で、のれんを内部管理する最小の単位に基づき資金生成単位を決定しております。
のれんを含む資金生成単位の減損テストを実施する場合は、まず、のれん以外の資産の減損テストを実施し、当該のれん以外の資産について必要な減損を認識した後に、のれんの減損テストを行うものとしております。
減損テストを実施するにあたっては、当該資金生成単位の回収可能価額を見積っております。回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。なお、使用価値とは、資金生成単位の継続的使用及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値合計をいいます。
資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合には、当該帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を純損益で認識しております。認識した減損損失は、まずその資金生成単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するよう配分し、次に資金生成単位内ののれんを除く各資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しております。
全社資産は独立したキャッシュ・フローを生み出していないため、全社資産における減損テストは、その帳簿価額を各資金生成単位に合理的な方法で配分したうえで、配分された全社資産の帳簿価額の一部を含む、資金生成単位の帳簿価額を回収可能価額と比較する方法により行っております。
過年度に認識した減損損失が明らかに減少又は存在しない可能性を示す兆候がある場合で、当該資産の回収可能価額の見積りが帳簿価額を上回るときは、減損損失を戻し入れております。減損損失の戻入額は、回収可能価額と減損損失を認識しなかった場合の償却又は減価償却控除後の帳簿価額のいずれか低い金額を上限としております。ただし、のれんについては減損損失の戻し入れは行っておりません。
持分法で会計処理されている投資の帳簿価額の一部に含まれる関連会社の取得に係るのれんについては、他の部分と区分せず、関連会社に対する投資を一体の資産として、減損の対象としております。
(9) 売却目的で保有する非流動資産
継続的な使用ではなく、主に売却取引により回収される非流動資産又は処分グループのうち、現状でただちに売却することが可能であり、かつ、その売却の可能性が非常に高いことを条件としており、経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合には、売却目的保有に分類しております。
関連会社に対する投資の全部又は一部の処分を伴う売却計画の実行を確約している場合、上記の規準が満たされたときに、処分される投資の全部又は一部を売却目的保有に分類し、売却目的保有に分類した部分に関して、持分法の適用を中止します。処分の結果、関連会社に対する重要な影響力を失う場合には、処分時に持分法の適用を中止します。処分が発生した後、残存持分が引き続き関連会社である場合には持分法を適用しますが、それ以外の場合には当該関連会社に対する残存持分をIFRS第9号に従って会計処理します。
売却目的保有に分類した非流動資産又は処分グループは、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうちいずれか低い金額で測定しております。
(10) 従業員給付
① 確定給付型退職後給付
確定給付型退職後給付制度とは、次項に掲げる確定拠出型退職後給付制度以外の退職後給付制度をいいます。
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値との純額を負債又は資産として認識しております。確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用は、原則として、予測単位積増方式を用いて算定しております。確定給付制度債務の現在価値を算定するために使用する割引率は、原則として、退職給付債務の見積期間と整合する期末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しております。
制度の改定により生じた、過去の期間の従業員の勤務に係る確定給付制度債務の現在価値の変動額は制度の改定があった期の純損益として認識しております。
また、当社グループは確定給付型退職後給付制度から生じるすべての数理計算上の差異について、その他の包括利益(「確定給付制度の再測定額」)として認識し、ただちに利益剰余金に振り替えております。
② 確定拠出型退職後給付
確定拠出型退職後給付制度とは、一定の掛金を他の独立した事業体に支払い、その拠出額以上の支払いについて法的債務又は推定的債務を負わない退職後給付制度をいいます。
確定拠出型退職後給付制度においては、発生主義に基づき、従業員が関連する勤務を提供した期間に対応する掛金額を純損益として認識しております。
③ 複数事業主制度
当社及び一部の子会社は、複数事業主制度に加入しております。複数事業主制度については、当該制度の規約に従って、確定給付型退職後給付制度と確定拠出型退職後給付制度に分類し、それぞれの退職後給付制度に係る会計処理を行っております。ただし、確定給付型退職後給付制度に分類される複数事業主制度について、確定給付型退職後給付制度に係る会計処理を行うために十分な情報を入手できない場合は、確定拠出型退職後給付制度に係る会計処理を適用しております。
④ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、会計期間中に従業員が勤務を提供したもので、当該勤務の見返りに支払うと見込まれる給付金額を純損益として認識しております。
賞与については、当社グループが支払いを行う法的債務又は推定的債務を有しており、かつ当該債務について信頼性のある見積りが可能な場合に、支払見積額を負債として認識しております。
(11) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが現在の債務(法的債務又は推定的債務)を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に認識しております。
貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値で測定しております。現在価値の算定には、将来キャッシュ・フローの発生期間に応じた税引前の無リスクの割引率を使用しており、引当対象となる事象発生の不確実性については、将来キャッシュ・フローの見積りに反映させております。
① 資産除去債務引当金
資産除去債務に係る引当金は、法令や契約等により有形固定資産の解体・除去及び敷地の原状回復等の義務を負っている場合、又は業界慣行や公表されている方針・明確な文書等により、有形固定資産の解体・除去及び敷地の原状回復等を履行することを表明しており、外部の第三者が当該履行を期待していると推定される場合に、当該解体・除去及び原状回復等のための見積費用を認識しております。
② 受注損失引当金
受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注契約に係る損失見込額を計上しております。
③ アフターコスト引当金
システム開発案件等に係る将来のアフターコストの支出に備えるため、過去の実績率に基づく将来発生見込額のほか、個別案件に係る必要額を計上しております。
(12) 株式に基づく報酬
当社は、持分決済型及び現金決済型の株式に基づく報酬制度として、業績連動型株式報酬制度を導入しております。
持分決済型の株式報酬の付与日における公正価値は、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
現金決済型の株式報酬の公正価値は、権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しております。なお、期末日及び決済日において当該負債の公正価値を再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(13) 資本
普通株式は資本として分類しております。普通株式の発行に係る付随費用は、税効果控除後の金額にて資本から控除しております。
自己株式は資本の控除項目としております。自己株式を取得した場合は、その対価及び付随費用(税効果控除後)を資本から控除しております。自己株式を売却した場合は、その対価に相当する金額を資本の増加として認識しております。
(14) 非支配持分に付与されたプット・オプション
当社グループが非支配持分の所有者に対して付与した子会社株式の売建プット・オプションについて、原則としてその償還金額の現在価値を長期金融負債として当初認識するとともに、同額を資本剰余金から減額しております。また、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定するとともに、その事後的な変動額を資本剰余金として認識しております。
(15) 顧客との契約から生じる収益
当社グループは、以下の5ステップを適用することにより収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社グループは、サービス、開発・SI及び製品の販売を行っており、それぞれ以下のとおり収益を認識しております。
収益は、顧客との契約に示されている対価に基づいて測定され、第三者のために回収する金額は除きます。当社グループは、財又はサービスに対する支配を顧客に移転した時点で収益を認識しております。
履行義務の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素を含んでおりません。
① サービス
サービスの提供を収益の源泉とする取引には、SEサービス及び保守取引、その他の役務を提供する取引が含まれております。このような取引は、日常的又は反復的なサービスであり、契約に基づき顧客にサービスが提供される時間の経過に応じて履行義務が充足されると判断しており、役務を提供する期間にわたり顧客との契約において約束された金額を按分し収益を認識しております。
② 開発・SI
開発・SIの提供を収益の源泉とする取引には、請負契約又は準委任契約によるシステム開発及びインフラ構築取引が含まれております。
請負契約による取引については、開発中のシステム等を他の顧客又は別の用途に振り向けることができず、完了した作業に対する支払を受ける強制可能な権利を有します。そのため、システム開発及びインフラ構築の進捗によって履行義務が充足されていくものと判断しており、完成までに要する総原価を合理的に測定できる場合には、原価比例法(期末日における見積総原価に対する累積実際発生原価の割合に応じた金額)で収益を認識しており、合理的に測定できない場合は、発生した原価のうち回収されることが見込まれる費用の金額で収益を認識しております。顧客に請求する日より先に認識された収益は、契約資産として認識しております。
準委任契約による取引については、契約期間にわたり概ね一定の役務を提供するため、時間の経過に応じて履行義務が充足されると判断しており、役務を提供する期間にわたり顧客との契約において約束された金額を按分し収益を認識しております。
③ 製品
製品販売を収益の源泉とする取引には、ハードウェア・ソフトウェア販売が含まれています。このような取引は、ハードウェア・ソフトウェア等の顧客への製品引き渡し、検収の受領等、契約上の受渡し条件を充足することで、履行義務が充足されるものと判断しており、当該時点で顧客との契約において約束された金額で収益を認識しております。
④ 複数要素取引
製品販売、保守サービスなど複数の財又はサービスを提供する複数要素取引に係る収益については、契約に含まれる履行義務を識別し、契約の対価を配分する必要がある場合には、取引価格を主に予想コストにマージンを加算するアプローチにより見積もった独立販売価格に基づき配分しております。
(16) 政府補助金
補助金交付のための条件を満たし、補助金を受領することに合理的な保証がある場合は、補助金収入を公正価値で測定し、認識しております。発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ連結会計年度に収益として計上しております。資産の取得に対する補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しております。
(17) 金融収益及び金融費用
金融収益は、受取利息、受取配当金、FVTPL金融資産の公正価値の変動及び売却に係る利益並びにデリバティブの公正価値変動に係る利益等から構成されております。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しております。受取配当金は、当社グループが支払いを受ける権利が確定した時点で認識しております。
金融費用は、支払利息、FVTPL金融資産の公正価値の変動及び売却に係る損失、営業債権を除く償却原価で測定される金融資産の減損損失並びにデリバティブの公正価値変動に係る損失等から構成されております。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しております。
(18) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金資産及び負債の変動である繰延税金費用から構成されております。法人所得税費用は、次に掲げる場合を除いて、純損益で認識しております。
・直接資本の部、又はその他の包括利益に認識される取引については、資本の部、又はその他の包括利益で認識しております。
・企業結合時における識別可能資産及び負債の認識に伴い発生した繰延税金は、当該企業結合におけるのれんに含めております。
当期税金費用は、当期の課税所得について納付すべき税額で測定しております。これらの税額は期末日において制定済み、又は実質的に制定されている税率に基づき算定しております。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異等に対して認識しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金や繰越税額控除のような、将来の税務申告において税負担を軽減させるものについて、それらを回収できる課税所得が生じる可能性の高い範囲内で認識しております。一方、繰延税金負債は、将来加算一時差異に対して認識しております。ただし、以下の一時差異に対しては繰延税金資産又は繰延税金負債を認識しておりません。
・企業結合時に当初認識したのれんから生ずる将来加算一時差異については、繰延税金負債を認識しておりません。
・企業結合以外の取引で、かつ会計上の損益にも課税所得にも影響を及ぼさない取引における資産、又は負債の当初認識に係る差異に関するものについては、繰延税金資産又は繰延税金負債を認識しておりません。
子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異については、当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な期間内に当該将来加算一時差異が解消しない可能性が高い場合には繰延税金負債を認識しておりません。子会社、関連会社に係る将来減算一時差異については、当該将来減算一時差異が予測し得る期間内に解消し、使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高い範囲でのみ繰延税金資産を認識しております。
繰延税金資産及び負債は、期末日において制定、又は実質的に制定されている法人所得税法令に基づいて、繰延税金資産が回収される期又は繰延税金負債が決済される期に適用されると見込まれる税率に基づいて算定しております。
繰延税金資産及び負債は、当社グループが当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、又はこれら税金資産及び税金負債が同時に実現することを意図している場合には、連結財政状態計算書において相殺して表示しております。
(19) 1株当たり利益
基本的1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、当社株主に帰属する当期純利益を、その報告期間の発行済普通株式(自己株式を除く)の加重平均株式数で除して算定しております。希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、希薄化効果を有する潜在的普通株式による影響を調整して計算しております。
以下に記載されている会計方針は、他の記載がない限り、連結財務諸表に記載されているすべての期間に適用しております。
(1) 連結の基礎
① 企業結合
当社グループは、IFRS第1号の免除規定を適用し、親会社のIFRS移行日(2012年4月1日)より前に発生した企業結合に関して、IFRS第3号「企業結合」を遡及適用せず、従前の会計基準(日本基準)に基づいて会計処理をしております。
親会社のIFRS移行日以降の企業結合については、IFRS第3号に基づき、取得法により会計処理を行っております。すなわち、企業結合当事者のうち、いずれかの企業を取得企業として、被取得企業において取得時に識別可能な資産及び負債並びに非支配持分を公正価値(ただし、IFRS第3号により公正価値以外で測定すべきとされている資産及び負債については、IFRS第3号に規定する価額)で認識し、既保有持分がある場合には取得時における公正価値で再測定したうえで、移転された対価、再測定後の既保有持分価額及び非支配持分の公正価値の合計から識別可能な資産及び負債の公正価値の合計を差引いたものをのれんとして認識しております。また、バーゲンパーチェス取引となる場合、すなわちIFRS第3号に従い測定された識別可能な資産及び負債の価額の合計が移転された対価、再測定後の既保有持分価額及び非支配持分の公正価値の合計を上回る場合は、当該差額を取得日において純損益として認識しております。
企業結合を達成するために取得企業で発生したコストは、負債性金融商品及び資本性金融商品の発行に関連する費用を除き、発生時に費用処理しております。
企業結合が生じた連結会計年度末までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合、当該完了していない項目については最善の見積りに基づく暫定的な金額で測定しております。当社グループは、取得日から最長1年間を当該暫定的な金額を修正することができる期間(以下「測定期間」)とし、測定期間中に入手した新たな情報が、取得日時点で認識された金額の測定に影響を及ぼすものである場合には、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及的に修正しております。
② 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループにより支配されているかどうかの判断にあたっては、議決権の保有状況のほか、現在行使可能な潜在的議決権の存在、あるいは取締役の過半が当社グループより派遣されている社員で占められているか等、支配の可能性を示す諸要素を総合的に勘案して決定しております。
子会社の財務諸表は、取得日から支配喪失日までの間、当社の連結財務諸表に連結しております。
支配を継続する中での持分買増及び売却等による子会社持分の変動については、資本取引として会計処理しております。
③ 支配の喪失
子会社に対する支配を喪失した場合には、当該子会社の資産及び負債、当該子会社に係る非支配持分の認識を中止し、支配喪失後も継続して保持する残余持分について支配喪失日の公正価値で再測定しております。支配の喪失から生じた利得又は損失は、純損益として認識しております。
④ 共通支配下での企業結合
すべての企業結合当事者が企業結合前及び企業結合後のいずれにおいても当社グループの支配下にある企業結合については、移転元の資産及び負債の帳簿価額を移転先に引き継ぐ処理を行っております。
⑤ 関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業の経営戦略及び財務方針等に対し、支配までには至らないが重要な影響力を有している企業をいいます。重要な影響力を有しているかどうかの判定にあたっては、議決権の保有状況(被投資会社の議決権の20%以上50%以下を直接的又は間接的に所有している場合は、当該企業に対して重要な影響力を有していると推定する)、現在行使可能な潜在的議決権の存在、あるいは全取締役のうち当社グループより派遣されている社員が占める割合等の諸要素を総合的に勘案して決定しております。
関連会社に対する投資は、持分法を適用し、取得時以降の投資先の計上した純損益及びその他の包括利益のうち、当社グループの持分に相当する金額を当社グループの純損益及びその他の包括利益として認識するとともに、投資価額を増減する会計処理を行っております。関連会社の取得に伴い認識されるのれんについては、当該残高を投資の帳簿価額に含めております。また、関連会社から受け取った配当金については、投資価額より減額しております。関連会社の会計方針が当社グループの採用する会計方針と異なる場合は、当社グループが採用する会計方針と整合させるため、必要に応じ、修正を加えております。
連結財務諸表には、他の株主との関係等により、報告期間の末日を統一することが実務上不可能であるため、当社の報告期間の末日と異なる関連会社に対する投資が含まれております。当該関連会社の決算日は12月31日及び2月28日であり、報告期間の末日の差異により生じる期間の重要な取引又は事象については、調整を行っております。
関連会社に対する重要な影響力を喪失し、持分法の適用を中止する場合は、残存している持分について公正価値で再測定しております。持分法の適用中止に伴う利得又は損失は、純損益として認識しております。
⑥ 連結上消去される取引
当社グループ相互間における債権債務残高及び取引高並びに当社グループ相互間の取引により発生した内部未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
当社グループと関連会社との取引により生じる内部未実現損益については、当社グループの持分相当額を消去しております。
(2) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の直物外国為替レートで機能通貨に換算しております。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の直物外国為替レートで機能通貨に換算しております。外貨建の公正価値で測定されている非貨幣性項目は、公正価値が決定された日の直物外国為替レートで機能通貨に換算しております。
換算によって生じる為替差額は、純損益として認識しております。ただし、資本性FVTOCI金融資産(「(3)金融商品」 参照)の換算により発生した差額及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しております。
② 在外子会社及び在外関連会社の外貨建財務諸表の換算
在外子会社及び在外関連会社(以下、総称して「在外営業活動体」)における外貨建財務諸表を表示通貨に換算するにあたっては、資産・負債について、期末日の直物外国為替レートを適用し、収益・費用について、連結会計年度の期中平均外国為替レートを適用しております。
上記在外営業活動体における外貨建財務諸表を表示通貨に換算するにあたって生じた差額は、その他の包括利益(「在外営業活動体の換算差額」)で認識しております。
当社グループはIFRS第1号の免除規定を適用し、IFRS移行日時点で認識していた在外営業活動体の換算差額の累計額をすべて利益剰余金に振り替えております。
在外営業活動体の処分時において、当該在外営業活動体に係る換算差額の累計額は、処分による利得又は損失が認識される時点において純損益に振り替えております。ただし、換算差額の累計額のうち非支配持分に帰属していた部分については、非支配持分を増減させております。
(3) 金融商品
① デリバティブを除く金融資産
デリバティブを除く金融資産は、IFRS第9号に従い、当該金融資産の当初認識時点において、以下の2つの要件をともに満たすものを償却原価で測定される金融資産に分類し、それ以外のものを公正価値で測定される金融資産に分類しております。
・当該金融資産の保有方針が、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローの回収を目的としている
・当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローが、元本及び元本残高に対する利息の支払のみにより構成され、かつ、発生する日が特定されている
償却原価で測定される金融資産は、当初認識時点において、取得に直接関連する費用を公正価値に加えた価額で測定し、各期末日において、実効金利法に基づく償却原価で測定のうえ、償却原価の変動額は純損益で認識しております。
公正価値で測定される資本性金融商品は、取得後の公正価値変動を純損益に計上する金融資産(以下「FVTPL金融資産」)と取得後の公正価値変動をその他の包括利益に計上する金融資産(以下「資本性FVTOCI金融資産」)に分類しております。
公正価値で測定される資本性金融商品のうち、他の企業の普通株式等への投資であって、かつ短期的な売却により差益を得ることを目的とした保有でないものについては、原則として、資本性FVTOCI金融資産に分類し、それ以外の公正価値で測定される金融資産は、FVTPL金融資産に分類しております。
公正価値で測定される負債性金融商品については、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下「負債性FVTOCI金融資産」)に分類し、満たさない場合はFVTPL金融資産に分類しております。
・当該金融資産の保有方針が、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローの回収と当該金融資産の売却の両方を目的としている
・当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローが、元本及び元本残高に対する利息の支払のみにより構成され、かつ、発生する日が特定されている
公正価値で測定される金融資産は、当初認識時点において、公正価値で測定しております。取得に直接関連する費用について、資本性FVTOCI金融資産及び負債性FVTOCI金融資産は当初認識額に含めておりますが、FVTPL金融資産は発生時に純損益で認識し当初認識額には含めておりません。
公正価値で測定される金融資産は、各期末日において公正価値で再測定しております。公正価値の変動額については、FVTPL金融資産は純損益、資本性FVTOCI金融資産はその他の包括利益(「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」)として認識しております。また、FVTPL金融資産、資本性FVTOCI金融資産のいずれにおいても、受取配当金は純損益で認識しております。
資本性FVTOCI金融資産を売却した場合は、直近の帳簿価額と受け取った対価との差額を、その他の包括利益(「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」)として認識するとともに、当該金融資産について売却までに認識したその他の包括利益累計額を利益剰余金に振り替えております。
また、負債性FVTOCI金融資産については、公正価値の変動額は、減損損失(又は戻し入れ)及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益として認識しております。
負債性FVTOCI金融資産を売却した場合は、直近の帳簿価額と受け取った対価との差額を、その他の包括利益(「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」)として認識するとともに、当該金融資産について売却までに認識したその他の包括利益累計額を純損益に振り替えております。
金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する権利が消滅した場合、又は金融資産から生じるキャッシュ・フローを享受する権利を譲渡した場合において、すべてのリスクと経済価値を実質的に移転した場合については、金融資産の認識を中止しております。
② 現金同等物
現金同等物には、流動性の高い、容易に換金可能で、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資(当初決済期日は概ね3か月以内)及び短期の定期預金(当初満期日が3か月以内)等が含まれております。
③ デリバティブを除く金融負債
デリバティブを除く金融負債は、契約上の義務が発生した時点において、公正価値から当該金融負債発生に直接関連する費用を控除した価額を実効金利法に基づく償却原価で測定しております。
債務者が債権者に支払い、債務を免除された時点、又は契約中に債務が免責、取消、又は失効となった時点で、金融負債の認識を中止しております。
④ デリバティブ及びヘッジ活動
当社グループは、為替変動リスクをヘッジするため先物為替予約を利用しております。デリバティブについては、その保有目的や保有意思にかかわらず公正価値で資産又は負債として認識しております。デリバティブの公正価値の変動額は、次のとおり処理しております。
既に認識された資産もしくは負債の公正価値の変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が有効であると見込まれ、かつ、ヘッジの開始時に、ヘッジ関係及びリスク管理目的並びにヘッジの実行に関する戦略の文書による指定があるものについては、公正価値ヘッジとして指定し、デリバティブの公正価値の変動をヘッジ対象の公正価値の変動とともに純損益として認識しております。
既に認識された資産もしくは負債、未認識の確定約定、又は予定取引に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動に対するヘッジであり、ヘッジの効果が有効であると見込まれ、かつ、ヘッジの開始時に、ヘッジ関係及びリスク管理目的並びにヘッジの実行に関する戦略の文書による指定があるものについては、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定し、デリバティブの公正価値の変動をその他の包括利益(「キャッシュ・フロー・ヘッジ」)として認識しております。当該会計処理は、ヘッジ対象に指定された未認識の予定取引、又は既に認識された資産もしくは負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動が実現するまで継続しております。また、ヘッジの効果が有効でない部分は、純損益として認識しております。
上記以外のデリバティブの公正価値の変動については、純損益として認識しております。
当社グループは、上記公正価値ヘッジ及びキャッシュ・フロー・ヘッジを適用するにあたり、ヘッジ開始時においてヘッジの効果が有効であると見込まれるかどうかを評価することに加えて、その後も引き続いてそのデリバティブがヘッジ対象の公正価値又は将来キャッシュ・フローの変動の影響を有効に相殺しているかどうかについて、評価を行っております。
ヘッジ会計は、ヘッジの効果が有効でなくなった時点で将来に向かって中止しております。
⑤ 金融資産及び負債の表示
以下の要件のいずれにも該当する場合には、金融資産と金融負債を相殺し、純額を連結財政状態計算書上に表示しております。
・認識された金額を相殺することについて、無条件かつ法的に強制力のある権利を有している
・純額で決済する、あるいは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意図を有している
(4) 棚卸資産
棚卸資産の取得原価には購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべての原価を含んでおります。
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い金額で測定しております。棚卸資産の原価は、商品は移動平均法、仕掛品は個別法、保守用部材は利用可能期間(5年)に基づく定額法に基づいて算定しております。
正味実現可能価額は、通常の営業過程における見積販売価額から完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した金額としております。
(5) 有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。一部の有形固定資産の取得原価については、IFRS第1号の免除規定を適用し、親会社のIFRS移行日現在の公正価値をみなし原価として使用することを選択しております。
取得原価には、設置費用及び稼働可能な状態にするために必要とされる直接付随費用、将来の解体・除去費用及び敷地の原状回復費用の見積額が含まれております。
有形固定資産において、それぞれ異なる複数の重要な構成要素を識別できる場合は、当該構成要素ごとに残存価額、耐用年数及び減価償却方法を判定し、別個の有形固定資産項目として会計処理しております。
有形固定資産の処分時には、正味の受取額と資産の帳簿価額との差額を純損益として認識しております。
② 減価償却
有形固定資産は、土地等の償却を行わない資産を除き、当該資産が使用可能な状態となったときから、主として、当該資産の見積耐用年数(建物及び構築物は15年~50年、工具、器具及び備品は5年~10年)に基づく定額法により減価償却を行っております。
有形固定資産の残存価額、耐用年数及び減価償却方法については、毎期末見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(6) のれん及び無形資産
① のれん
のれんは、償却を行わず、少なくとも年に一度、更には減損の兆候がある場合はその都度、資金生成単位を基礎とした減損テストを実施しております。
② 無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で測定しております。また、開発活動による支出について、信頼性をもって測定可能であり、開発の結果により将来経済的便益を得られる可能性が高く、かつ当社グループが当該開発を完了させ、成果物を使用又は販売する意図及び十分な資源を有している場合においては、当該開発活動による支出を無形資産として認識しております。
無形資産は、耐用年数が確定できないものを除き、当該資産が使用可能な状態となったときから、主として見積耐用年数(ソフトウェアは3年~5年、その他無形資産は2年~10年)に基づく定額法により、償却を行っております。各会計期間に配分された償却費は、純損益で認識しております。
耐用年数が確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別に又は各資金生成単位で減損テストを実施しております。
無形資産の残存価額、耐用年数及び償却方法については、毎期末見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(7) リース
① 借手リース
当社グループは、リースにより有形固定資産又は無形資産を使用しております。
契約がリースであるか否か、又はその契約にリースが含まれているか否かについては、名目の契約形態がリース契約となっているかどうかにかかわらず、取引の経済実態を検討のうえ、判断しております。
リース取引においては、リース開始日に使用権資産(「有形固定資産」又は「無形資産」各勘定に表示)とリース負債(「その他の金融負債」又は「長期金融負債」各勘定に表示)を認識しております。リース負債は、リース開始日における未経過リース料総額の割引現在価値として測定しております。使用権資産は、リース負債の当初測定額に、リース開始日以前に支払ったリース料、当初直接コスト等を調整して測定しております。
支払リース料総額は、リース負債元本相当部分と利息相当部分とに区分し、支払リース料の利息相当部分への配分額は、利息法により算定しております。使用権資産は、リース期間終了時までに原資産の所有権が借手に移転される場合、又は購入オプションの将来の行使が合理的に確実である場合は、原資産の見積耐用年数で、それ以外の場合には、リース開始日から使用権資産の見積耐用年数又はリース期間のいずれか短い期間にわたり、定額法で減価償却を行っております。
なお、リース期間が12か月以内に終了する短期リース及び少額資産のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース期間にわたり定額法等により費用として認識しております。
② 貸手リース
当社グループは、リースにより有形固定資産又は無形資産を賃貸する事業を行っております。
契約がリースであるか否か、又はその契約にリースが含まれているか否かについては、名目の契約形態がリース契約となっているかどうかにかかわらず、取引の経済実態を検討のうえ、判断しております。
当該リース取引のうち、所有に伴うリスクと経済価値を実質的にすべて当社グループから移転しているものはファイナンス・リースに分類し、ファイナンス・リース以外のリースはオペレーティング・リースに分類しております。
ファイナンス・リースについては、正味リース投資未回収額をリース債権(「営業債権及びその他の債権」勘定に表示)として認識し、受取リース料総額をリース債権元本相当部分と利息相当部分とに区分し、受取リース料の利息相当部分への配分額は、利息法により算定しております。また、当該ファイナンス・リースが財の販売を主たる目的とし、販売政策上の目的で実行するものである場合は、リース対象資産の公正価値と最低リース料総額を市場金利で割り引いた金額のいずれか低い金額を売上収益として認識し、当該リース対象資産の購入価額を売上原価として認識しております。
オペレーティング・リースについては、受取リース料をリース期間にわたって純損益にて認識しております。
(8) 減損
① 償却原価で測定される金融資産
当社グループは、連結会計年度の末日ごとに金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12か月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
評価時点において契約上の支払期日を30日超経過している場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしておりますが、信用リスクが著しく増加しているか否かの評価を行う際には、期日経過情報のほか、当社グループが合理的に利用可能かつ裏付け可能な情報を考慮しております。
なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していないと評価しております。
ただし、営業債権、契約資産及びリース債権に係る予想信用損失については、IFRS第9号に規定される単純化したアプローチを採用しており、全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しております。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定しております。
いずれの金融資産においても、履行強制活動を行ってもなお返済期日を大幅に経過している場合、債務者が破産、会社更生、民事再生、特別清算といった法的手続きを申立てる場合など、債務不履行と判断される場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。当社グループは、ある金融資産について契約上のキャッシュ・フローの全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金戻入額を純損益で認識しております。
② 有形固定資産、のれん、無形資産及び持分法で会計処理されている投資
有形固定資産、のれん、無形資産及び持分法で会計処理されている投資については、毎期末において減損の兆候の有無を判定のうえ、減損の兆候があると判断される場合には、以下に掲げる減損テストを実施しております。加えてのれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず、少なくとも年に一度、毎年同じ時期に、減損テストを実施しております。
減損テストは、資金生成単位ごとに行っております。資金生成単位の判別にあたっては、個別資産について他の資産とは独立してキャッシュ・フローを識別可能である場合は当該個別資産を資金生成単位とし、個別資産について独立してキャッシュ・フローを識別することが不可能な場合は独立したキャッシュ・フローが識別できる最小単位になるまで資産をグルーピングしたものを資金生成単位としております。のれんについては、事業セグメントと同等かそれより小さい単位で、のれんを内部管理する最小の単位に基づき資金生成単位を決定しております。
のれんを含む資金生成単位の減損テストを実施する場合は、まず、のれん以外の資産の減損テストを実施し、当該のれん以外の資産について必要な減損を認識した後に、のれんの減損テストを行うものとしております。
減損テストを実施するにあたっては、当該資金生成単位の回収可能価額を見積っております。回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。なお、使用価値とは、資金生成単位の継続的使用及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値合計をいいます。
資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合には、当該帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を純損益で認識しております。認識した減損損失は、まずその資金生成単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するよう配分し、次に資金生成単位内ののれんを除く各資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しております。
全社資産は独立したキャッシュ・フローを生み出していないため、全社資産における減損テストは、その帳簿価額を各資金生成単位に合理的な方法で配分したうえで、配分された全社資産の帳簿価額の一部を含む、資金生成単位の帳簿価額を回収可能価額と比較する方法により行っております。
過年度に認識した減損損失が明らかに減少又は存在しない可能性を示す兆候がある場合で、当該資産の回収可能価額の見積りが帳簿価額を上回るときは、減損損失を戻し入れております。減損損失の戻入額は、回収可能価額と減損損失を認識しなかった場合の償却又は減価償却控除後の帳簿価額のいずれか低い金額を上限としております。ただし、のれんについては減損損失の戻し入れは行っておりません。
持分法で会計処理されている投資の帳簿価額の一部に含まれる関連会社の取得に係るのれんについては、他の部分と区分せず、関連会社に対する投資を一体の資産として、減損の対象としております。
(9) 売却目的で保有する非流動資産
継続的な使用ではなく、主に売却取引により回収される非流動資産又は処分グループのうち、現状でただちに売却することが可能であり、かつ、その売却の可能性が非常に高いことを条件としており、経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合には、売却目的保有に分類しております。
関連会社に対する投資の全部又は一部の処分を伴う売却計画の実行を確約している場合、上記の規準が満たされたときに、処分される投資の全部又は一部を売却目的保有に分類し、売却目的保有に分類した部分に関して、持分法の適用を中止します。処分の結果、関連会社に対する重要な影響力を失う場合には、処分時に持分法の適用を中止します。処分が発生した後、残存持分が引き続き関連会社である場合には持分法を適用しますが、それ以外の場合には当該関連会社に対する残存持分をIFRS第9号に従って会計処理します。
売却目的保有に分類した非流動資産又は処分グループは、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうちいずれか低い金額で測定しております。
(10) 従業員給付
① 確定給付型退職後給付
確定給付型退職後給付制度とは、次項に掲げる確定拠出型退職後給付制度以外の退職後給付制度をいいます。
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値との純額を負債又は資産として認識しております。確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用は、原則として、予測単位積増方式を用いて算定しております。確定給付制度債務の現在価値を算定するために使用する割引率は、原則として、退職給付債務の見積期間と整合する期末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しております。
制度の改定により生じた、過去の期間の従業員の勤務に係る確定給付制度債務の現在価値の変動額は制度の改定があった期の純損益として認識しております。
また、当社グループは確定給付型退職後給付制度から生じるすべての数理計算上の差異について、その他の包括利益(「確定給付制度の再測定額」)として認識し、ただちに利益剰余金に振り替えております。
② 確定拠出型退職後給付
確定拠出型退職後給付制度とは、一定の掛金を他の独立した事業体に支払い、その拠出額以上の支払いについて法的債務又は推定的債務を負わない退職後給付制度をいいます。
確定拠出型退職後給付制度においては、発生主義に基づき、従業員が関連する勤務を提供した期間に対応する掛金額を純損益として認識しております。
③ 複数事業主制度
当社及び一部の子会社は、複数事業主制度に加入しております。複数事業主制度については、当該制度の規約に従って、確定給付型退職後給付制度と確定拠出型退職後給付制度に分類し、それぞれの退職後給付制度に係る会計処理を行っております。ただし、確定給付型退職後給付制度に分類される複数事業主制度について、確定給付型退職後給付制度に係る会計処理を行うために十分な情報を入手できない場合は、確定拠出型退職後給付制度に係る会計処理を適用しております。
④ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、会計期間中に従業員が勤務を提供したもので、当該勤務の見返りに支払うと見込まれる給付金額を純損益として認識しております。
賞与については、当社グループが支払いを行う法的債務又は推定的債務を有しており、かつ当該債務について信頼性のある見積りが可能な場合に、支払見積額を負債として認識しております。
(11) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが現在の債務(法的債務又は推定的債務)を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に認識しております。
貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値で測定しております。現在価値の算定には、将来キャッシュ・フローの発生期間に応じた税引前の無リスクの割引率を使用しており、引当対象となる事象発生の不確実性については、将来キャッシュ・フローの見積りに反映させております。
① 資産除去債務引当金
資産除去債務に係る引当金は、法令や契約等により有形固定資産の解体・除去及び敷地の原状回復等の義務を負っている場合、又は業界慣行や公表されている方針・明確な文書等により、有形固定資産の解体・除去及び敷地の原状回復等を履行することを表明しており、外部の第三者が当該履行を期待していると推定される場合に、当該解体・除去及び原状回復等のための見積費用を認識しております。
② 受注損失引当金
受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注契約に係る損失見込額を計上しております。
③ アフターコスト引当金
システム開発案件等に係る将来のアフターコストの支出に備えるため、過去の実績率に基づく将来発生見込額のほか、個別案件に係る必要額を計上しております。
(12) 株式に基づく報酬
当社は、持分決済型及び現金決済型の株式に基づく報酬制度として、業績連動型株式報酬制度を導入しております。
持分決済型の株式報酬の付与日における公正価値は、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。
現金決済型の株式報酬の公正価値は、権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を負債の増加として認識しております。なお、期末日及び決済日において当該負債の公正価値を再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(13) 資本
普通株式は資本として分類しております。普通株式の発行に係る付随費用は、税効果控除後の金額にて資本から控除しております。
自己株式は資本の控除項目としております。自己株式を取得した場合は、その対価及び付随費用(税効果控除後)を資本から控除しております。自己株式を売却した場合は、その対価に相当する金額を資本の増加として認識しております。
(14) 非支配持分に付与されたプット・オプション
当社グループが非支配持分の所有者に対して付与した子会社株式の売建プット・オプションについて、原則としてその償還金額の現在価値を長期金融負債として当初認識するとともに、同額を資本剰余金から減額しております。また、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定するとともに、その事後的な変動額を資本剰余金として認識しております。
(15) 顧客との契約から生じる収益
当社グループは、以下の5ステップを適用することにより収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社グループは、サービス、開発・SI及び製品の販売を行っており、それぞれ以下のとおり収益を認識しております。
収益は、顧客との契約に示されている対価に基づいて測定され、第三者のために回収する金額は除きます。当社グループは、財又はサービスに対する支配を顧客に移転した時点で収益を認識しております。
履行義務の対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素を含んでおりません。
① サービス
サービスの提供を収益の源泉とする取引には、SEサービス及び保守取引、その他の役務を提供する取引が含まれております。このような取引は、日常的又は反復的なサービスであり、契約に基づき顧客にサービスが提供される時間の経過に応じて履行義務が充足されると判断しており、役務を提供する期間にわたり顧客との契約において約束された金額を按分し収益を認識しております。
② 開発・SI
開発・SIの提供を収益の源泉とする取引には、請負契約又は準委任契約によるシステム開発及びインフラ構築取引が含まれております。
請負契約による取引については、開発中のシステム等を他の顧客又は別の用途に振り向けることができず、完了した作業に対する支払を受ける強制可能な権利を有します。そのため、システム開発及びインフラ構築の進捗によって履行義務が充足されていくものと判断しており、完成までに要する総原価を合理的に測定できる場合には、原価比例法(期末日における見積総原価に対する累積実際発生原価の割合に応じた金額)で収益を認識しており、合理的に測定できない場合は、発生した原価のうち回収されることが見込まれる費用の金額で収益を認識しております。顧客に請求する日より先に認識された収益は、契約資産として認識しております。
準委任契約による取引については、契約期間にわたり概ね一定の役務を提供するため、時間の経過に応じて履行義務が充足されると判断しており、役務を提供する期間にわたり顧客との契約において約束された金額を按分し収益を認識しております。
③ 製品
製品販売を収益の源泉とする取引には、ハードウェア・ソフトウェア販売が含まれています。このような取引は、ハードウェア・ソフトウェア等の顧客への製品引き渡し、検収の受領等、契約上の受渡し条件を充足することで、履行義務が充足されるものと判断しており、当該時点で顧客との契約において約束された金額で収益を認識しております。
④ 複数要素取引
製品販売、保守サービスなど複数の財又はサービスを提供する複数要素取引に係る収益については、契約に含まれる履行義務を識別し、契約の対価を配分する必要がある場合には、取引価格を主に予想コストにマージンを加算するアプローチにより見積もった独立販売価格に基づき配分しております。
(16) 政府補助金
補助金交付のための条件を満たし、補助金を受領することに合理的な保証がある場合は、補助金収入を公正価値で測定し、認識しております。発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ連結会計年度に収益として計上しております。資産の取得に対する補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しております。
(17) 金融収益及び金融費用
金融収益は、受取利息、受取配当金、FVTPL金融資産の公正価値の変動及び売却に係る利益並びにデリバティブの公正価値変動に係る利益等から構成されております。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しております。受取配当金は、当社グループが支払いを受ける権利が確定した時点で認識しております。
金融費用は、支払利息、FVTPL金融資産の公正価値の変動及び売却に係る損失、営業債権を除く償却原価で測定される金融資産の減損損失並びにデリバティブの公正価値変動に係る損失等から構成されております。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しております。
(18) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金資産及び負債の変動である繰延税金費用から構成されております。法人所得税費用は、次に掲げる場合を除いて、純損益で認識しております。
・直接資本の部、又はその他の包括利益に認識される取引については、資本の部、又はその他の包括利益で認識しております。
・企業結合時における識別可能資産及び負債の認識に伴い発生した繰延税金は、当該企業結合におけるのれんに含めております。
当期税金費用は、当期の課税所得について納付すべき税額で測定しております。これらの税額は期末日において制定済み、又は実質的に制定されている税率に基づき算定しております。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異等に対して認識しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金や繰越税額控除のような、将来の税務申告において税負担を軽減させるものについて、それらを回収できる課税所得が生じる可能性の高い範囲内で認識しております。一方、繰延税金負債は、将来加算一時差異に対して認識しております。ただし、以下の一時差異に対しては繰延税金資産又は繰延税金負債を認識しておりません。
・企業結合時に当初認識したのれんから生ずる将来加算一時差異については、繰延税金負債を認識しておりません。
・企業結合以外の取引で、かつ会計上の損益にも課税所得にも影響を及ぼさない取引における資産、又は負債の当初認識に係る差異に関するものについては、繰延税金資産又は繰延税金負債を認識しておりません。
子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異については、当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な期間内に当該将来加算一時差異が解消しない可能性が高い場合には繰延税金負債を認識しておりません。子会社、関連会社に係る将来減算一時差異については、当該将来減算一時差異が予測し得る期間内に解消し、使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高い範囲でのみ繰延税金資産を認識しております。
繰延税金資産及び負債は、期末日において制定、又は実質的に制定されている法人所得税法令に基づいて、繰延税金資産が回収される期又は繰延税金負債が決済される期に適用されると見込まれる税率に基づいて算定しております。
繰延税金資産及び負債は、当社グループが当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、又はこれら税金資産及び税金負債が同時に実現することを意図している場合には、連結財政状態計算書において相殺して表示しております。
(19) 1株当たり利益
基本的1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、当社株主に帰属する当期純利益を、その報告期間の発行済普通株式(自己株式を除く)の加重平均株式数で除して算定しております。希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、希薄化効果を有する潜在的普通株式による影響を調整して計算しております。