有価証券報告書-第61期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/09/12 16:43
【資料】
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【項目】
135項目

有報資料

(1)会社の経営の基本方針
当社は、社会とともに目指す未来像・方向性としてソート(Thought)「Innovating for a Wise Future」を掲げております。これは、「工学知」をベースにした有益な技術を社会に普及させることで、より賢慮にみちた未来社会を創出していきたいという思いを込めております。
また、「大学、研究機関と実業界をブリッジする」という創業以来の経営理念や、「Professional Design & Engineering Firm」のミッションを追求しながら、将来に向けた新たな価値創造を、当社を巡るステークホルダーの方々と共有いたします。
(2)目標とする経営指標
当社では、継続的かつ安定的な事業の拡大を通して企業価値を向上させることを、経営の目標としております。
経営指標としては事業本来の収益力を表す営業利益を重視しております。また、企業価値の向上は人材の成長が源泉と考え、優秀な人材を確保するための人件費、及び福利厚生費(フリンジベネフィット)を営業利益に加えたものを総付加価値と定義し、今後において着実な成長を目指すことで、企業として持続可能な発展を継続していきたいと考えております。なお、翌事業年度(第62期)の年度計画における総付加価値額は78億円であります。
さらに期末のネット有利子負債については、今後も事業投資とのバランスを勘案しつつ適切な水準を維持していくとともに、自己資本比率の確実な改善、ROEの維持・向上、中長期保有株主に対する継続的安定配当も目標といたします。
(3)経営環境及び対処すべき課題
近年は地球規模で様々な自然環境の変動に伴う災害が発生しており、日本においても、地震や津波、台風や大雨による洪水や土砂災害等、様々な自然災害が発生し、重要な社会問題となっております。当社は、創業の頃より学問知や経験知等を統合した工学知を活用し、先進的な技術を用いてこのような社会課題の解決に取り組んでまいりました。耐震設計を含めた構築物の構造設計をルーツとしながらも、1960年代からコンピュータを導入し、地盤や周囲の環境解析、建築業界や製造業界におけるIT活用支援、さらには社会システムのシミュレーションや意思決定支援等、多様な事業領域へとビジネスを拡大しております。自然災害だけではなく、エネルギー問題、インフラの老朽化、急速に発展する情報通信技術・デジタル技術の効果的な導入と普及、住まいの安全性だけでなく利便性や快適性の追求、成熟する社会の制度設計等、様々な課題の解決に向けて、当社の持つ知見と技術は有用であると考えております。
それぞれの事業領域においては、経験曲線効果を重視し、工学知の積み重ねと着実な付加価値向上を行っていく必要があると考えております。また、近年急速に普及が進みつつあるIoT技術やAI技術の動向を踏まえて、新たな価値創造のための事業開発の継続も重要と考えております。さらには、それらの価値創造を追求する優秀な人材こそが、当社の目指す継続的な付加価値の向上の源泉となります。
上記のような認識のもと、当社は以下の観点を踏まえた施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。
① 既存のエンジニアリングコンサルティング及びプロダクツサービスビジネスの着実な推進
当社が安定的かつ継続的な成長を実現するためには、事業の中核となるエンジニアリングコンサルティング事業において、高い品質に裏付けされた着実なプロジェクト推進が必要不可欠です。これまで積み上げてきた取り組みを振り返り、品質に妥協しない組織風土の醸成に引き続き全社で取り組んでまいります。さらに、デジタル画像相関法(DIC)と構造解析シミュレーションを組み合わせるなど、複数分野の工学知の融合により新しい高付加価値ビジネスの創出にも注力してまいります。また、もう一つの柱であるプロダクツサービス事業においても、ユーザー顧客からのフィードバックやエンジニアリングコンサルティング事業で得られた知見を、各プロダクトに還元することで、継続して品質の向上に取り組んでまいります。
② IoT/AI時代における新たな事業の開発
次世代に向けた新規ビジネス創出に向けては、IoT(Internet of Things)、IoE(Internet of Everything)分野において、当社の蓄積してきた建築分野等の知見と、先端技術を組み合わせることが重要であると考えています。これに際しては、社内のみならず国内外の大学・企業・研究所等のパートナーとの横断的結束・取り組みによって、付加価値の高い事業展開につなげてまいります。また、これらの事業領域と親和性の高い、クラウドサービスの提供やB2B2C型の新たなビジネスモデルの確立等にも、積極的に取り組んでまいります。
③ 今後のビジネスを担う優秀な人材の確保と育成
少子化及び社会環境の変化に伴い厳しさを増す優秀な人材の確保につきましては、役割や成果に応じた報酬の提供、多様な働き方の制度設計と運用による働く場の整備が重要と考えています。また、現在及び将来のリーダー層育成を目指し、社内外の組織と連携した様々な成長機会の創出に力を入れてまいります。当社は古くから週休2日制やフレックス勤務制を導入する等、柔軟な働き方を取り入れてまいりました。2019年7月には、当社が提供する価値の源泉は費やした労働時間ではなく成果物の質であるとの考えのもとで、より自由度の高い働き方を実現するために、高度プロフェッショナル制度を率先して採用し、その運用を開始しております。今後も多様な働き方の実現に向けて、当社らしい取り組みの検討を続けてまいります。

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