有価証券報告書-第26期(2022/01/01-2022/12/31)
18. 無形資産
(1) 無形資産の増減明細
(単位:百万円)
(注) ソフトウエアは、主に自己創設ソフトウエアです。
連結損益計算書上、償却費は「営業費用」、減損損失は「その他の費用」に計上しています。
費用として認識した研究開発費は、前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)は17,287百万円、当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)は14,156百万円です。
(2) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損
各資金生成単位あるいは資金生成単位グループののれん及び耐用年数を確定できない無形資産の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) 耐用年数を確定できない無形資産は、主に特定基地局開設料です。
特定基地局開設料は、周波数の割当てを受けるために当社グループが負担した金額であり、その効果は基地局を維持・運営する限り継続するため、耐用年数を確定できない無形資産と判断しています。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
該当事項はありません。
当社グループでは、のれんは、減損の兆候の有無に関わらず、年に1度減損テストを実施しています。耐用年数を確定できない無形資産においても償却せず、年に1度減損テストを実施しています。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト実施時期は、関連する事業計画の策定時期を勘案して個別に決定しています。また、四半期ごとに減損の兆候の有無を確認し、減損の兆候がある場合は減損テストを実施しています。
減損テストにおいて、原則として各社を資金生成単位としています。なお、資金生成単位とは、他の資産又は資産グループからのキャッシュ・イン・フローとは概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生成させるものとして識別される、資産グループの最小単位となっています。企業結合のシナジーから便益を得ることが見込まれる資金生成単位あるいは資金生成単位グループに対して、のれんを配分しています。
その結果、インターネットサービスセグメント及びモバイルセグメントでは、各社間におけるシナジーから便益を得ることが見込まれており、それを考慮してのれんを内部管理目的でモニタリングしていることから、資金生成単位グループで減損テストを実施しています。一方、フィンテックセグメントでは、各社特有の事業環境があること等を考慮して、原則として各社を資金生成単位として減損テストを実施しています。
のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値と処分費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としています。当連結会計年度(2022年12月31日)において、のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値の算定に基づいて決定しています。
使用価値の算定に当たっては、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループにおいて経営者によって承認された事業計画に基づき、主に3~5年間の税引前キャッシュ・フロー予測等を使用しています。この事業計画は、インターネットサービスセグメントでは主に流通総額等、フィンテックセグメントでは、口座数・会員数等、モバイルセグメントでは、ARPU(Average Revenue Per User:顧客一人当たりの平均売上高)・新規契約者数・解約率等を用いて策定しています。事業計画が対象としている期間を超える期間については、継続価値を算定しています。
継続価値の算定には、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの予測成長率を使用しています。また、使用価値の算出に用いた税引前の割引率は、資金生成単位ごとあるいは資金生成単位グループとして算定しています。
各資金生成単位における事業計画が対象としている期間を超える期間のキャッシュ・フローを予測するために用いられた成長率は、資金生成単位の属する国、産業の状況を勘案して決定した成長率を用いており、資金生成単位が活動する産業の長期平均成長率を超えていません。継続価値の算定に使用した割引率は税引前の数値であり、関連する各資金生成単位事業あるいは資金生成単位グループ特有のリスクを反映しています。割引率は各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの類似企業を基に、市場利子率、資金生成単位となる子会社の規模等を勘案して決定しています。
また、当社グループは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テストにおける、回収可能価額の測定の基礎となる事業計画について、各資金生成単位において過去の実績と比較し、当該事業計画が将来のキャッシュ・フロー予測の基礎的な仮定として合理的かどうかを検討しています。
前連結会計年度末日(2021年12月31日)及び当連結会計年度末日(2022年12月31日)において、回収可能価額の算定に利用している重要な仮定は、以下のとおりです。以下の予測値は、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループを分析する際に使用しているものです。
(注) 当連結会計年度(2022年12月31日)のモバイルセグメントの割引率には、立ち上げ間もない「楽天シンフォニー」事業の業容拡大を計画していることを織り込んでいます。
感応度分析
当社グループがのれん及び耐用年数を確定できない無形資産を配分した各資金生成単位及び資金生成単位グループにおいては、回収可能価額が帳簿価額を大幅に上回っており、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、当該資金生成単位及び資金生成単位グループにおいて、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しています。
(3) 無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損
当社グループは、無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)について、四半期ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っています。
当社グループは原則として、個別の資産について回収可能価額を見積っていますが、個別の資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額の見積りを行っています。将来の活用が見込まれていない遊休資産は、個別の資産を資金生成単位としています。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
インターネットサービスセグメントにおいて606百万円、モバイルセグメントにおいて14百万円、無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損損失を計上しています。
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
インターネットサービスセグメントにおいて1,256百万円、フィンテックセグメントにおいて792百万円、モバイルセグメントにおいて4,826百万円、無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損損失を計上しています。
(1) 無形資産の増減明細
(単位:百万円)
のれん | ソフトウエア | その他 | 合計 | |
2021年1月1日 | ||||
取得原価 | 422,177 | 434,671 | 174,772 | 1,031,620 |
償却累計額及び 減損損失累計額 | △65,818 | △228,740 | △97,473 | △392,031 |
帳簿価額 | 356,359 | 205,931 | 77,299 | 639,589 |
増加 | - | 104,166 | 60,099 | 164,265 |
企業結合による取得 | 87,848 | 113 | 25,229 | 113,190 |
処分及び売却 | △872 | △1,159 | △5,808 | △7,839 |
減損損失 | - | △613 | △7 | △620 |
償却費 | - | △65,669 | △18,036 | △83,705 |
為替換算差額 | 34,020 | 3,107 | 3,091 | 40,218 |
その他の増減 | 415 | △1,624 | △4,892 | △6,101 |
2021年12月31日 | ||||
取得原価 | 549,351 | 532,656 | 247,862 | 1,329,869 |
償却累計額及び 減損損失累計額 | △71,581 | △288,404 | △110,887 | △470,872 |
帳簿価額 | 477,770 | 244,252 | 136,975 | 858,997 |
増加 | - | 121,605 | 19,897 | 141,502 |
企業結合による取得 | 31,178 | - | 4,345 | 35,523 |
処分及び売却 | △729 | △2,929 | △199 | △3,857 |
減損損失 | - | △6,224 | △650 | △6,874 |
償却費 | - | △81,690 | △21,423 | △103,113 |
為替換算差額 | 49,962 | 3,746 | 5,119 | 58,827 |
その他の増減 | 822 | △2,118 | △5,337 | △6,633 |
2022年12月31日 | ||||
取得原価 | 638,440 | 634,126 | 273,969 | 1,546,535 |
償却累計額及び 減損損失累計額 | △79,437 | △357,484 | △135,242 | △572,163 |
帳簿価額 | 559,003 | 276,642 | 138,727 | 974,372 |
(注) ソフトウエアは、主に自己創設ソフトウエアです。
連結損益計算書上、償却費は「営業費用」、減損損失は「その他の費用」に計上しています。
費用として認識した研究開発費は、前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)は17,287百万円、当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)は14,156百万円です。
(2) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損
各資金生成単位あるいは資金生成単位グループののれん及び耐用年数を確定できない無形資産の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
事業セグメント | 資金生成単位 あるいは 資金生成単位グループ | 前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | ||
のれん | 耐用年数を 確定できない 無形資産 | のれん | 耐用年数を 確定できない 無形資産 | ||
インターネットサービス | インターネットサービスセグメント | 288,424 | 1,070 | 316,685 | 1,100 |
フィンテック | 楽天銀行(株) | 32,886 | - | 32,886 | 0 |
その他 | 21,593 | 2 | 21,839 | 37 | |
小計 | 54,479 | 2 | 54,725 | 37 | |
モバイル | モバイルセグメント | 134,867 | 49,648 | 187,593 | 52,758 |
合計 | 477,770 | 50,720 | 559,003 | 53,895 |
(注) 耐用年数を確定できない無形資産は、主に特定基地局開設料です。
特定基地局開設料は、周波数の割当てを受けるために当社グループが負担した金額であり、その効果は基地局を維持・運営する限り継続するため、耐用年数を確定できない無形資産と判断しています。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損損失は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
該当事項はありません。
当社グループでは、のれんは、減損の兆候の有無に関わらず、年に1度減損テストを実施しています。耐用年数を確定できない無形資産においても償却せず、年に1度減損テストを実施しています。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト実施時期は、関連する事業計画の策定時期を勘案して個別に決定しています。また、四半期ごとに減損の兆候の有無を確認し、減損の兆候がある場合は減損テストを実施しています。
減損テストにおいて、原則として各社を資金生成単位としています。なお、資金生成単位とは、他の資産又は資産グループからのキャッシュ・イン・フローとは概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生成させるものとして識別される、資産グループの最小単位となっています。企業結合のシナジーから便益を得ることが見込まれる資金生成単位あるいは資金生成単位グループに対して、のれんを配分しています。
その結果、インターネットサービスセグメント及びモバイルセグメントでは、各社間におけるシナジーから便益を得ることが見込まれており、それを考慮してのれんを内部管理目的でモニタリングしていることから、資金生成単位グループで減損テストを実施しています。一方、フィンテックセグメントでは、各社特有の事業環境があること等を考慮して、原則として各社を資金生成単位として減損テストを実施しています。
のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値と処分費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としています。当連結会計年度(2022年12月31日)において、のれんを配分した資金生成単位あるいは資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値の算定に基づいて決定しています。
使用価値の算定に当たっては、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループにおいて経営者によって承認された事業計画に基づき、主に3~5年間の税引前キャッシュ・フロー予測等を使用しています。この事業計画は、インターネットサービスセグメントでは主に流通総額等、フィンテックセグメントでは、口座数・会員数等、モバイルセグメントでは、ARPU(Average Revenue Per User:顧客一人当たりの平均売上高)・新規契約者数・解約率等を用いて策定しています。事業計画が対象としている期間を超える期間については、継続価値を算定しています。
継続価値の算定には、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの予測成長率を使用しています。また、使用価値の算出に用いた税引前の割引率は、資金生成単位ごとあるいは資金生成単位グループとして算定しています。
各資金生成単位における事業計画が対象としている期間を超える期間のキャッシュ・フローを予測するために用いられた成長率は、資金生成単位の属する国、産業の状況を勘案して決定した成長率を用いており、資金生成単位が活動する産業の長期平均成長率を超えていません。継続価値の算定に使用した割引率は税引前の数値であり、関連する各資金生成単位事業あるいは資金生成単位グループ特有のリスクを反映しています。割引率は各資金生成単位あるいは資金生成単位グループの類似企業を基に、市場利子率、資金生成単位となる子会社の規模等を勘案して決定しています。
また、当社グループは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テストにおける、回収可能価額の測定の基礎となる事業計画について、各資金生成単位において過去の実績と比較し、当該事業計画が将来のキャッシュ・フロー予測の基礎的な仮定として合理的かどうかを検討しています。
前連結会計年度末日(2021年12月31日)及び当連結会計年度末日(2022年12月31日)において、回収可能価額の算定に利用している重要な仮定は、以下のとおりです。以下の予測値は、各資金生成単位あるいは資金生成単位グループを分析する際に使用しているものです。
事業セグメント | 資金生成単位 あるいは 資金生成単位グループ | 前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | ||
継続価値を 算定するのに 使用した成長率 | 割引率 | 継続価値を 算定するのに 使用した成長率 | 割引率 | ||
インターネット サービス | インターネットサービスセグメント | 1.0% | 6.7% | 1.0% | 5.4% |
フィンテック | 楽天銀行(株) | 1.0% | 4.2% | 1.0% | 3.3% |
その他 | 1.0% | 3.0%~ 9.3% | 1.0% | 2.7%~ 9.0% | |
モバイル (注) | モバイルセグメント | 1.0% | 10.6% | 1.0% | 12.9% |
(注) 当連結会計年度(2022年12月31日)のモバイルセグメントの割引率には、立ち上げ間もない「楽天シンフォニー」事業の業容拡大を計画していることを織り込んでいます。
感応度分析
当社グループがのれん及び耐用年数を確定できない無形資産を配分した各資金生成単位及び資金生成単位グループにおいては、回収可能価額が帳簿価額を大幅に上回っており、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、当該資金生成単位及び資金生成単位グループにおいて、重要な減損が発生する可能性は低いと判断しています。
(3) 無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損
当社グループは、無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)について、四半期ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っています。
当社グループは原則として、個別の資産について回収可能価額を見積っていますが、個別の資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額の見積りを行っています。将来の活用が見込まれていない遊休資産は、個別の資産を資金生成単位としています。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
インターネットサービスセグメントにおいて606百万円、モバイルセグメントにおいて14百万円、無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損損失を計上しています。
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
インターネットサービスセグメントにおいて1,256百万円、フィンテックセグメントにおいて792百万円、モバイルセグメントにおいて4,826百万円、無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産除く)の減損損失を計上しています。