有価証券報告書-第30期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/24 13:06
【資料】
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【項目】
138項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「健全な価値観」「社会貢献」「個と組織の成長」を基本理念として掲げ、高付加価値情報を創造・提供し、顧客の発展ひいては社会の発展に貢献することにより「存在する意義のある組織」であり続けることを目指しております。
当社グループでは「健全な価値観」に基づく組織風土を保持し続けることを最重要経営課題であると認識しており、その浸透に常に努めております。
今後も健全な成長・発展を継続することにより「存在する意義のある組織」として社会貢献を目指してまいります。
(2) 経営戦略等(セグメント別の経営方針)
①経営コンサルティング事業
経営コンサルティング事業は、「経営コンサルティング(持続的成長、事業再生、組織人事、コーポレート・ガバナンス、IT)」・「海外事業コンサルティング」のニーズは引き続き増加傾向にあり、また「M&A等資本に関するコンサルティング」につきましても、引き続き事業承継コンサルティングニーズは高い状況でありますので、今後も積極的な事業展開による成長を目指してまいります。
経営コンサルティング事業における各事業分野の状況は以下のとおりであります。
・経営コンサルティング(持続的成長、事業再生、組織人事、コーポレート・ガバナンス、IT)
経営コンサルティングの引合いは引き続き順調に推移しております。受注が増加している働き方改革に対応する組織戦略・人事戦略のコンサルティングに加えて、今後、恒常的に発生する人手不足の対応策としての事業戦略コンサルティングを強化してまいります。特に地方企業においては若手人材の極端な不足、従業員の高齢化、ノウハウや技術の承継問題等が見込まれるため、事業戦略面と組織戦略面の両面からのコンサルティングが本質的な課題解決に資すると考えており、当社の強みである総合力を活かせる領域と考えております。
また、地方において資金繰り悪化によりコンサルティングを必要とする企業について金融機関からの紹介が増えており、事業再生コンサルティング案件が増加すると見込んでおります。
・M&A等資本に関するコンサルティング:M&Aアドバイザリー業務
国内のM&Aアドバイザリー業務について、案件の引合い・相談は順調に増えております。引き続きこれらの引合いを丁寧に対応しM&A成約にしっかりとつなげてまいります。
海外のM&Aアドバイザリー業務については、現在クロージング実績を積み上げており、今後当社の主力事業となるよう注力してまいります。
M&Aアドバイザリーサービスの競争力向上のため取り組んでいる経営コンサルティング型M&A(経営戦略に関するコンサルティングを起点とするM&A)の実行に向けて社内体制を整備いたしました。具体的には、経営コンサルティングメンバーとM&Aメンバーの融合チームの組成に加えて、案件検討段階から経営コンサルティングメンバーが参画し、顧客の状況を的確に把握することにより顧客が将来勝ち組として生き残るためのM&Aを実行できるよう体制を整えております。
今後、成長戦略に資するコンサルティングを行い、顧客企業の成長にとって最も適切な時期に資本提携・M&Aを提案・支援すること、すなわち「経営コンサルティング会社が行うM&A」を推進してまいります。
・M&A等資本に関するコンサルティング:事業承継コンサルティング
引き続き事業承継ニーズは高く、案件の引合いは順調に増加しております。これは、当社サービスの特徴である親族内承継、役員や従業員への承継(MBO)及び第三者承継(M&A)すべてに対応できる体制が評価されているものと認識しております。今後も高まる事業承継ニーズに全社で対応するため、経営コンサルティングメンバーも一体となった経営戦略としての事業承継コンサルティングについて一層の認知向上を図ってまいります。また、引き続きメガバンク・地域金融機関との連携を更に強化し、案件発掘に注力するとともに、案件対応能力の強化に努めてまいります。
・海外事業コンサルティング
海外事業コンサルティングの引合いは既存の金融機関からの紹介に加え、セミナーやホームページからの継続的な情報発信が奏功し、企業からの直接の問い合わせ・引合いが増加しております。今後も当社の連結子会社でありアジア地場の市場リサーチファームである「Spire Research and Consulting Pte Ltd.(本社:シンガポール)」の機能を活かした情報発信を強化することで認知度向上に努めてまいります。役務内容としては、海外進出に向けたリサーチ、戦略検討、パートナー探索等のニーズが多く、特にベトナム進出事案が増加しております。これに対応するため当社の連結子会社である「YAMADA Consulting & Spire Vietnam Co.,Ltd.(本社:ホーチミン)」においてハノイ支店を2019年6月に開設いたしました。
現状、クロスボーダーでのM&A支援実績は多くはありませんが、案件依頼が増加しており、2020年3月期以降の売上に寄与すると見込んでおります。
②不動産コンサルティング事業
不動産コンサルティング事業は、注力してきた即戦力人材の獲得に一定の目途が立ち案件対応力が強化しつつあること、及び営業体制・組織体制の見直しにより経験・実績を積んだメンバーがより複雑・大型案件に集中して対応することが可能となったことから、順調な成長を実現できると見込んでおります。
今後は、提携会計事務所との連携強化による提案型営業の実施、及び当社の経営コンサルディング事業部門と連携し、不動産ニーズのある顧客に対し顧客目線で資産を守る提案型不動産コンサルティングサービスを積極的に展開してまいります。
③教育研修・FP関連事業
教育研修・FP関連事業は、主要顧客である銀行・証券会社等金融機関が新卒採用を減らす傾向ではあるものの、顧客本位の業務運営への取り組み強化が求められており、社員のコンサルティング力の強化に向けた教育ニーズが引き続き高い状況にあります。また働き方改革等による生産性の向上、自己投資支援に関する研修依頼も新たな動きになっております。それらのニーズに対応すべく、従来のFP資格取得講座・FP関連の企業実務研修に加えて、ヒューマンスキル研修・営業スキル研修等を合わせた顧客ニーズに沿った人材育成に関する総合的な教育プログラムをe-ラーニングと集合研修を組み合わせて効果の高い研修を積極的に提案してまいります。
相続手続に関するサポート業務は提携金融機関からの顧客紹介が着実に増加しており、今後もより一層高まる相続関連サービスに係るニーズに対応すべく、引き続き提携金融機関との連携強化及び新規提携先の獲得に注力してまいります。
④投資・ファンド事業
投資・ファンド事業は、事業承継コンサルティングの一環としての事業承継ファンドの運営を行っております。事業承継ファンドに対するニーズは更に高まってきておりますので、キャピタルソリューション参号投資事業有限責任組合を組成し、事業承継ニーズのある優良な中堅・中小企業に対して投資検討してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
社員一人一人の成長が組織の成長につながりますので、「個の成長」を最重要課題と認識し経営してまいりました。この方針は今後も継続してまいります。
また、中長期的には利益の極大化を図り当社グループとしての企業価値を高めることが重要と認識しておりますので、今後も資本運用効率を計る尺度としての「自己資本利益率(ROE)」20%を目標としております。
なお、ROE20%は将来に関する経営目標ではありますが、将来の事象や動向に関する現時点での仮定に基づくものであり、当該仮定が必ずしも正確であるという保証はありません。様々な要因により実際の業績が本書の記載と著しく異なる可能性があります。
(4) 対処すべき課題
当社グループのセグメント別の対処すべき課題は次のとおりであります。
①経営コンサルティング事業
経営コンサルティング事業における戦略は、企業のあらゆる経営課題を解決するプロフェッショナル集団としての認知を勝ち取り、「総合コンサルティング会社」の地位を確立することであります。重点戦略は次のとおりであります。
・M&A等資本に関するコンサルティングにおいて、中長期的な視点でクライアントの資本の部の課題に着目し、問題解決の提案を実行
・「働き方改革」「事業承継」「M&A」を切り口に総合的なコンサルティング役務を全社で展開
・海外戦略に対する提言を切り口に、上場・大規模企業との関係を強化し日本企業への戦略提案を継続的に実施
・地域の医療業界再編・適正化を主導・先導し、地域のインフラ・生活機能及び産業(経済面)としてのヘルスケア領域の支援コンサルティングを実行
・事業再生ニーズの高まりを受け専門性の高い再生役務を提供する体制の強化
・ITサービスとSI(System Integrator)をベースとしつつ、安定的収益財源(ストック)としてITソリューションを提供
・経営コンサルティング機能強化
新規テーマの開発(業種別、事業改善、FAS、GRC、BtoBマーケティング、組織心理行動分析、CRE戦略等)
②不動産コンサルティング事業
不動産コンサルティング事業における戦略は、営業拠点及び顧客からビジネスパートナーとしての認知を獲得し、不動産に関する総合的な提案ができる「不動産コンサルティング会社」を目指すことであります。重点戦略は次のとおりであります。
・富裕層の資産運用(活用)の各ステージで継続的パートナーとなれる不動産コンサルティングサービス展開と認知獲得
・経営コンサルティング部門及び提携会計事務所への情報発信と提案型営業の強化により潜在的ニーズを喚起、付加価値提供を主導
・資産管理部門の機能強化を図り富裕層クライアントを拡充
・投資事業への本格取組みによる収益事業化を目指す
③教育研修・FP関連事業
教育研修・FP関連事業における戦略は、人材育成のソリューションを提案できる「人材育成コンサルティング会社」を目指すことであります。また、これまで蓄積してきたノウハウとネットワークを活かし、新規事業を実現することであります。重点戦略は次のとおりであります。
・金融機関のみならず、金融機関以外の事業会社の社員教育等、新たな顧客層の開拓
・顧客ニーズにあった商品への見直し・商品開発、人材育成に関する教育プログラムの提案
・経営コンサルティング事業との協業
・相続手続に関するサポート業務(商品名「相続あんしんサポート」)の早期の事業的規模への拡大
④投資・ファンド事業
キャピタルソリューション弐号投資事業有限責任組合は、投資回収活動に注力いたします。
キャピタルソリューション参号投資事業有限責任組合は、事業承継コンサルティングの一環としての機能を果たすべく、金融機関と連携し慎重に投資実行を進めてまいります。

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