有価証券報告書-第29期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/21 15:41
【資料】
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【項目】
145項目

研究開発活動

当社グループは、2010年7月からグローバルに活躍する事を目標にインターネットビジネスの起業を志すエンジニアや起業家を育成する「Open Network Lab」事業を行っております。起業家育成プログラム「Seed Accelerator」には、ソフトウエアだけでなくハードウエアの開発を行うチームまで、世界各国の幅広い分野から例年多数の応募をいただいており、プログラムを通じて選出チームのビジネスの成長を促してまいりました。プログラムのメンター(指導者)に国内だけでなく、海外から各分野のスペシャリストに加わっていただくことで、日本市場に限らず、世界市場に向けたサービスを育成する体制を整えております。こうした取り組みが着実に成果を上げてきていることから、本プログラムは、日本を代表する起業家育成プログラムとして世界からも注目を集めております。
当連結会計年度においては、2010年から実施するシードステージのスタートアップに特化した「Open Network Lab」に加え、北海道で展開するシードステージのスタートアップに特化した「Open Network Lab HOKKAIDO」、スタートアップシティ福岡地域での実証実験から事業化を加速するスタートアップに特化した「Open Network Lab FUKUOKA」、これまで分野特化で運営してきたオープンイノベーションを1つにまとめ既存の産業との共創による新たな価値創造の実現を目指し再始動した「Open Network Lab Open Innovation」の支援プログラムを実施いたしました。
2016年7月に発足し、当社及び㈱カカクコム(持分法適用会社)の共同で運営するオープンイノベーション型の研究開発組織「DG Lab」は、「Blockchain」「AI」「xR」「セキュリティ」「バイオヘルス」を重点分野として、これらの分野において高いレベルの技術を持つ国内外の投資先企業と連携して、新たなプロダクトやサービスの基礎となる研究成果を生み出すことを目指し活動しております。
2022年11月に設立した研究組織「Digital Architecture Lab」は、変化する世の中の状況に主体的に取り組み、グローバルな視点を持ち、人間の包括性、分散性、持続性、多様性という価値観やデジタル時代の感受性を重んじ、新しいアーキテクチャの構築を目指し活動しております。
当連結会計年度においては、DAO(非中央集権型組織)モデルの実証店舗としてweb3特化型会員制スペース「Crypto Cafe & Bar」を開設し、DAOモデルを実証するための取り組みを開始いたしました。
また、サンフランシスコのインキュベーションセンター「DG717」を拠点に、Generative AIや周辺技術で新たな価値を生み出すスタートアップを多角的に支援するSTARTUP STUDIO「GenLab」を始動しました。これは、シリコンバレーの起業家やエンジニアを中核に、当社グループの持つグローバルなネットワークをベースとしながら、日本、米国東海岸、ヨーロッパ等の企業も広く参加するコミュニティを構築し、革新的なコンセプトやサービスを開発する次世代の起業家を支援していくものであります。
これらにおける研究開発活動の結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は419百万円となっております。