有価証券報告書-第17期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
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連結財務諸表注記事項(IFRS)
1 報告企業
SBIホールディングス株式会社(以下、当社)は日本に所在する企業であります。当社の連結財務諸表は、当社及び子会社(以下、当企業グループ)、並びに当企業グループの関連会社及び共同支配企業に対する持分により構成されております。当企業グループは、金融サービス事業、アセットマネジメント事業及びバイオ関連事業を主要3事業として多種多様な事業活動を行っております。各事業の内容については、「5 事業セグメント」に記載しております。
本連結財務諸表は、2015年6月23日に代表取締役執行役員社長 北尾吉孝及び最高財務責任者である取締役執行役員常務 森田俊平によって承認されております。
2 作成の基礎
(1)国際会計基準に準拠している旨
当企業グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、連結財務諸表規則)第1条の2に掲げる「特定会社」の要件を満たすことから、連結財務諸表規則第93条の規定により、国際会計基準(以下、IFRS)に準拠して作成しております。
(2)測定の基礎
本連結財務諸表は、以下の項目を除き、取得原価を基礎として作成しております。
・公正価値で測定し、その変動を純損益で認識する金融商品
・公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識する金融商品
金融商品の公正価値を測定するために用いられる方法は「6 金融商品の公正価値」に記載しております。
(3)表示通貨
本連結財務諸表の表示通貨は当社の機能通貨である円であり、特に注釈のない限り、百万円単位での四捨五入により表示しております。
(4)見積もり及び判断の利用
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、他の情報源から直ちに明らかにならない資産及び負債の帳簿価額について、見積もり、判断及び仮定の設定を行う必要があります。見積もり及びそれに関する仮定は、関係が深いと思われる過去の経験及びその他の要素に基づいております。実績はこれらの見積もりと異なる場合があります。
見積もり及び基礎となる仮定は継続的に見直しており、会計上の見積もりの修正は、修正した期間のみ影響を与える場合は修正が行われた当該期間に認識し、修正した期間及び将来の期間の双方に影響を及ぼす場合には当該期間及び将来の期間で認識しております。
下記は将来に関する主要な仮定及び報告期間末における見積もりの不確実性の要因となる主な事項であり、これらは当期及び来期以降に資産や負債の帳簿価額に対して重大な調整をもたらすリスクを含んでおります。
(a)金融商品の公正価値の測定
当企業グループが保有する非上場株式は主に営業投資有価証券に含まれており、主に純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類されております。このような非上場株式の公正価値を見積もるために観察可能な市場データに基づかないインプットを含む評価技法を使用しております。
(b)繰延税金資産
資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との間に生じる一時的な差異及び税務上の繰越欠損金に係る税効果については、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において、当該差異及び税務上の繰越欠損金の解消時に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。
(c)のれんの評価
当企業グループが計上するのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、回収可能価額を毎年同じ時期に見積もっております。当該回収可能価額の算定においては、見積将来キャッシュ・フローを使用しております。
(d)償却原価で測定される金融資産に係る減損
償却原価で測定される金融資産に係る減損損失の金額は、当該資産の帳簿価額と、見積将来キャッシュ・フローを当該金融資産の当初の実効金利で割り引いた現在価値との差額として測定しております。
(e)保険契約に係る負債十分性テスト
保険契約に係る負債十分性テストに関しては、契約上のすべてのキャッシュ・フロー、保険金請求処理費用といった関連キャッシュ・フロー等の期末日現在の見積もりを考慮し実施しております。
(5)当期から新たに適用した基準書
当企業グループの連結財務諸表は、早期適用したIFRS第9号「金融商品」(2009年11月公表、2010年10月及び2011年12月改訂)(以下、IFRS第9号)を除き、2015年3月31日現在で強制適用が要求される基準書に基づいて作成されております。
当期から新たに適用した基準書等は次のとおりであります。
なお、これらの基準書等を新たに適用したことによる本連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
3 重要な会計方針
連結財務諸表の作成にあたり、適用した重要な会計方針は次のとおりであります。
(1)連結の基礎
(a)子会社
子会社とは、当企業グループにより支配されている企業をいい、支配しているかを決定する際の決定的要因が議決権でないように組成された企業(以下、ストラクチャード・エンティティ)も含まれます。支配とは、投資先に対するパワー、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利、並びに投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力のすべての要素を有している場合をいいます。子会社の財務諸表は、支配開始日から支配喪失日までの間、連結財務諸表に含まれます。子会社の会計方針は、当企業グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて変更しております。
グループ内の債権債務残高及び取引、並びにグループ内取引によって発生した未実現利益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。未実現損失は未実現利益と同様に消去し、減損の有無を検討しております。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
(b)関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、当企業グループがその企業の財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配を有していない企業をいいます。当企業グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当企業グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
共同支配企業とは、複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、当該取決めの純資産に対する権利を有しており、関連性のある活動に関する意思決定について支配を共有する当事者全員一致の合意を必要とする企業をいいます。
関連会社及び共同支配企業に対する投資は取得時に取得原価で認識し、持分法を用いて会計処理しております。ただし、当企業グループ内のベンチャー・キャピタル企業又は類似の企業が保有している投資については、IFRS第9号に従って、純損益を通じて公正価値で測定しております。持分法を適用する関連会社及び共同支配企業(以下、持分法適用会社)については、重要な影響を与えること又は共同支配を開始した日から喪失する日までの純損益及びその他の包括利益(当企業グループの会計方針に整合させるための調整後)に対する当企業グループの持分を認識し、持分法適用会社に対する投資額を修正します。持分法適用会社の損失に対する当企業グループの持分相当額が持分法適用会社に対する投資持分の帳簿価額を上回った場合には、当該持分の帳簿価額と実質的に持分法適用会社に対する正味投資の一部を構成する長期投資をゼロまで減額し、当企業グループが持分法適用会社に代わって債務(法的債務又は推定的債務)を負担する、又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失については認識しません。
持分法適用会社との取引から発生した未実現利益は、被投資企業に対する当企業グループの持分を上限として投資から控除しております。
(c)企業結合
事業の取得は「取得法」を適用しております。企業結合時に移転した対価は、当企業グループが移転した資産、被取得企業の旧所有者に対する当企業グループの負債、そして当企業グループが発行した資本持分の当企業グループの支配獲得日(以下、取得日)の公正価値の合計として測定されます。
取得日において、識別可能な取得した資産及び引受けた負債は、主に以下を除き、取得日における公正価値で認識しております。
・繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に係る負債(又は資産)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。
・被取得企業の株式報酬制度、又は被取得企業の株式報酬制度の当企業グループの制度への置換えのために発行された負債又は資本性金融商品は、取得日にIFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定しております。
・売却目的に分類される資産又は処分グループは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って測定しております。
当企業グループは、移転された対価と取得日時点で測定した被取得企業の非支配持分の金額の合計から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額を控除した額としてのれんを測定しております。この差額が負の金額である場合には、即時に純損益で認識しております。
当企業グループは、非支配持分を公正価値で測定するか、又は被取得企業の識別可能な純資産の比例持分で測定するかを、取得日に個々の企業結合ごとに選択しております。
負債又は資本性金融商品の発行に関連するものを除いて、企業結合に関連して当企業グループに発生する取引費用は、発生時に費用処理しております。
段階的に支配が達成される企業結合の場合、当企業グループが以前に保有していた被取得企業の持分は取得日の公正価値で再評価され、発生した利得又は損失があれば純損益に認識しております。
(d)支配の喪失を伴わない持分の変動
支配の喪失を伴わない持分が変動する取引はIFRS第10号「連結財務諸表」に従って資本取引として会計処理しております。当企業グループの持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整され、「非支配持分を調整した金額」と「支払対価又は受取対価の公正価値」との差額は、資本に直接認識し、親会社の所有者に帰属します。
(e)支配の喪失
当企業グループが投資の処分により子会社の支配を喪失する場合、処分損益は「受取対価の公正価値及び残存持分の公正価値の合計」と「子会社の資産(のれんを含む)、負債及び非支配持分の従前の帳簿価額」との差額として算定し、純損益に認識しております。
子会社について、従前にその他の包括利益で認識されていた金額は、当企業グループが関連する資産又は負債を直接処分した場合と同様に会計処理しております。支配を喪失する日における従前の子会社に対する残存投資の公正価値は、IFRS第9号に従って測定しております。
(2)外貨
(a)外貨換算
個々のグループ企業がそれぞれの財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引は、取引日における為替レートでグループ企業の各機能通貨に換算しております。取得原価で測定されている外貨建貨幣性資産及び負債は期末日において、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しております。公正価値で測定されている外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に再換算しております。再換算によって発生した為替差額は、純損益として認識しております。ただし、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益として認識する金融商品の再換算により発生した為替差額及び特定の為替リスクをヘッジするための取引に関する為替差額は純損益から除いております。
(b)在外営業活動体
機能通貨が表示通貨と異なるグループ企業(主に在外営業活動体)の資産及び負債は、取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含め、期末日の為替レートで表示通貨に換算しております。在外営業活動体の収益及び費用は、期中平均為替レートで表示通貨に換算しております。
為替換算差額はその他の包括利益で認識されます。在外営業活動体について、支配の喪失や重要な影響力を喪失するような処分がなされた場合には、当該在外営業活動体に関連する累積換算差額は処分した期の純損益として認識しております。
(3)金融商品
当企業グループはIFRS第9号を早期適用しております。IFRS第9号は、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」の適用対象となる金融資産に対し、「償却原価」又は「公正価値」により事後測定することを要求しています。特に、契約上のキャッシュ・フローを回収するために保有することを目的とする事業モデルに基づいて保有され、かつ、元本及び元本残高に対する利息の支払のみの契約上のキャッシュ・フローを生じさせる負債性金融商品は、以後の会計期間末において「償却原価」で測定されます。その他のすべての負債性金融商品及び資本性金融商品は、以後の会計期間末において「公正価値」で測定されます。
(a)当初認識と当初測定
金融資産及び金融負債は、グループ企業が金融商品の契約条項の当事者になる時点で認識されます。
金融資産の通常の方法による売買はすべて、取引日基準で認識及び認識の中止を行います。通常の方法による売買とは、市場における規則又は慣行により一般に認められている期間内での資産の引渡しが要求される金融資産の購入又は売却をいいます。
金融資産及び金融負債は公正価値で当初測定されます。純損益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTPLの金融資産)及び純損益を通じて公正価値で測定される金融負債(以下、FVTPLの金融負債)を除き、金融資産及び金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、当初認識時において、適切に金融資産の公正価値に加算又は金融負債の公正価値から減算されます。FVTPLの金融資産及びFVTPLの金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、直ちに純損益に認識されます。
売買目的以外で保有する資本性金融商品については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTOCIの金融資産)として指定しております。
(b)相殺
金融資産及び金融負債は、当企業グループが残高を相殺する法的に強制可能な権利を現在有しており、純額で決済する場合、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
(c)非デリバティブ金融資産
非デリバティブ金融資産は、当該金融資産の管理に関する企業のビジネスモデル及び金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性によって、以下の指定された区分、「償却原価で測定される金融資産」、「FVTPLの金融資産」又は「FVTOCIの金融資産」に当初認識時に分類されます。
償却原価で測定される金融資産
金融資産が契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とするビジネスモデルの中で所有され、当該金融資産の契約条項により、特定の日において元本及び利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが発生するのであれば、当該金融資産は実効金利法を使用し減損損失控除後の償却原価で、事後測定されます。
FVTPLの金融資産
償却原価で事後測定されるもの以外の金融資産は純損益において公正価値のすべての変動が認識され、公正価値で事後測定されます。
FVTOCIの金融資産
当企業グループは当初認識時点に、トレーディングのために保有されていない資本性金融商品のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産を指定しております。この指定は取り消すことができません。当該金融商品の公正価値の変動はその他の包括利益に計上され、純損益に組替調整されません。ただし、このような投資から獲得した配当は、当該配当が明らかに投資原価の回収を示しているのではなければ純損益において認識されます。このような投資の認識を中止した場合、又は、取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的ではない場合、その他の包括利益で認識されていた金額は直接利益剰余金に振り替え、純損益で認識されません。
(d)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物とは、現金及び容易に一定の金額に現金化が可能な流動性の高い金融資産であり、預入時点から満期日までが3カ月以内の短期定期預金を含んでおります。
(e)非デリバティブ金融負債
非デリバティブ金融負債には、社債及び借入金、営業債務及びその他の債務等が含まれ、当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しております。
(f)トレーディング資産及びトレーディング負債
以下の場合には、金融資産及び金融負債はトレーディング資産及びトレーディング負債に分類されます。
・主として短期間に売却又は買戻しを行う目的で取得した金融資産
・当初認識時において、当企業グループがまとめて管理しており、かつ、最近における短期的な利益獲得の実績がある特定の金融商品のポートフォリオの一部である金融資産
・デリバティブ(ヘッジ手段として指定していないか、ヘッジ手段として有効でないもの)
トレーディング資産及びトレーディング負債は、FVTPLの金融資産及びFVTPLの金融負債に分類され、すべての公正価値の変動は純損益として認識されます。なお、トレーディング資産及びトレーディング負債は連結財政状態計算書上、その他の証券業関連資産及びその他の証券業関連負債に含めて表示されております。
(g)認識の中止
当企業グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、または、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。移転した金融資産に関して当企業グループが創出した、又は当企業グループが引き続き保有する権利及び義務については、別個の資産又は負債として認識しております。
(h)公正価値測定
当企業グループは、金融資産又は金融負債に関する市場が活発である場合、市場価格を用いて公正価値を測定しております。
金融資産又は金融負債に関する市場が活発でない場合、当企業グループは評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法には、知識のある自発的な当事者間での最近の独立第三者間取引の利用、ほぼ同じ他の金融資産又は金融負債の現在の公正価値の参照、割引キャッシュ・フロー分析及びオプション価格算定モデルが含まれます。市場参加者が金融資産又は金融負債の価格決定のために用いている評価技法があり、信頼性のある見積市場価格を提供することが立証されている場合には、その評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法の妥当性を確保するために、当企業グループは、定期的に観察可能な市場データに基づいて評価技法を調整し、有効性を検証しております。
(i)償却原価で測定される金融資産の減損
金融資産の当初認識後に損失事象が発生したことが客観的証拠によって示されており、かつ、当該損失事象によって当該金融資産の見積将来キャッシュ・フローにマイナスの影響が及ぼされることが合理的に予測できる場合に、金融資産が減損していると判定しております。当企業グループは、四半期毎に減損していることを示す客観的な証拠が存在するかどうかについての評価を行っております。
当企業グループは、償却原価で測定される金融資産の減損の証拠を、個々の資産ごとに検討するとともに全体としても検討しております。個々に重要な金融資産は、個々に減損を評価しております。個々に重要な金融資産のうち個別に減損する必要がないものについては、発生しているが未特定となっている減損の有無の評価を全体として実施しております。個々に重要でない金融資産は、リスクの特徴が類似するものごとにグルーピングを行い、全体として減損の評価を行っております。
償却原価で測定される金融資産の減損損失は、その帳簿価額と当該資産の当初の実効金利で割り引いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額として測定されます。減損損失は純損益として認識し、金融資産の帳簿価額から直接減額されます。減損を認識した資産に対する利息は、時の経過に伴う割引額の割戻しを通じて引き続き認識されます。減損損失認識後に減損損失を減額する事象が発生し、当該減額が減損を認識された後に発生した事象に客観的に関連している場合には、過去に認識した減損損失は純損益に戻入れられます。
(j)デリバティブ
当企業グループは、主に金利変動リスク及び為替変動リスクのヘッジのため、デリバティブ(金利スワップ取引及び為替予約取引等)を利用しております。
ヘッジ会計を適用したデリバティブ
当企業グループは、当初のヘッジ指定時にヘッジ取引を行うための戦略に従い、ヘッジ手段であるデリバティブとヘッジ対象の関係について文書化しております。さらに、ヘッジ指定時及びヘッジ期間中に、デリバティブが金利変動リスク等に起因するヘッジ対象の公正価値の変動又はキャッシュ・フローの変動を相殺するのにきわめて有効であるかどうかを文書化しております。
公正価値ヘッジとして指定した場合、ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動は純損益で認識しており、金利変動リスク等に起因するヘッジ対象に係る利得又は損失は、ヘッジ対象の帳簿価額を修正して、純損益に認識しております。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定した場合、ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ有効部分はその他の包括利益に認識し、ヘッジ非有効部分は直ちに純損益に認識しております。その他の包括利益に認識されていた金額は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期に、連結包括利益計算書においてその他包括利益から控除し、純損益に振り替えられます。
ヘッジ会計の要件を満たさない場合には、ヘッジ会計は中止されます。その場合、その他の包括利益に認識されていた金額は引き続き計上され、予定取引が最終的に純損益に認識された時点、又は予定取引がもはや発生しないと見込まれる時点で、直ちに純損益に認識されます。
ヘッジ会計を適用していないデリバティブ
当企業グループには、ヘッジ目的で保有しているデリバティブのうち、ヘッジ会計を適用していないものがあります。また、デリバティブをヘッジ目的以外のトレーディング目的でも保有しております。これらのデリバティブの公正価値のすべての変動は純損益に認識されます。
(k)資本
普通株式
当社が発行した普通株式は資本として分類しております。普通株式の発行に直接関連する費用は、税効果考慮後の金額を資本の控除項目として認識しております。
自己株式
自己株式を取得した場合は、税効果考慮後の直接取引費用を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しております。自己株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識しております。
(4)棚卸資産
当企業グループが保有する主な棚卸資産は、棚卸不動産であります。棚卸不動産については、「取得原価」と「正味実現可能価額」のいずれか低い金額で測定しており、取得原価は個別法に基づいて算定しております。正味実現可能価額とは、通常の営業過程における予想販売価額から完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額であります。
(5)リース
リース資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが実質的に移転するリース契約は、ファイナンス・リースとして分類しております。リース資産は、公正価値と最低支払リース料総額の現在価値のいずれか低い額で当初認識され、当初認識後は当該資産に適用される会計方針に基づいて会計処理しております。
(6)有形固定資産
(a)認識及び測定
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。取得原価には資産の取得に直接関連する支出が含まれております。有形固定資産の処分損益は、処分により受け取る金額と有形固定資産の帳簿価額とを比較し、純額で純損益として認識しております。
(b)減価償却
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しております。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しております。減価償却は、有形固定資産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法によって純損益で認識しております。土地は償却しておりません。
当期及び比較期間における主な見積耐用年数は以下のとおりであります。
・建物 3~50年
・器具及び備品 2~20年
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改訂しております。
(7)無形資産
(a)企業結合により取得した無形資産(のれん及びその他の無形資産)
子会社の取得の企業結合により生じたのれんは無形資産に計上しております。当初認識時におけるのれんの測定については、「(1)連結の基礎 (c)企業結合」に記載しております。企業結合により取得し、のれんとは区別して認識された無形資産は、取得日の公正価値で当初認識されます。
のれんは、当初認識後、取得価額から減損損失累計額を控除して測定しております。持分法で会計処理している被投資企業については、のれんの帳簿価額を投資の帳簿価額に含めております。
のれんを除く無形資産は、有限の耐用年数が付されたものについては、個別に取得した無形資産と同様に、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。
(b)研究開発費
新規の科学的又は技術的な知識及び理解を得る目的で実施される研究活動に関する支出は、発生時に純損益として認識しております。一定の要件を満たすことで資産化した開発費用は、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を差し引いて測定しております。
(c)その他の無形資産(個別に取得した無形資産)
当企業グループが取得したその他の無形資産は、原価モデルを採用し、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。
(d)償却
のれんを除く無形資産の償却は、有限の耐用年数が付されたものについては、当該資産が使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法によって純損益で認識しています。
当期及び比較期間における主な見積耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウェア 3~5年
・顧客との関係 4~16年
償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改訂しております。
(8)投資不動産
投資不動産とは、賃料収入、キャピタルゲイン、又はその両方を得ることを目的として保有する不動産(建設中の不動産を含む)であります。通常の営業過程で販売する不動産や、商品又はサービスの提供、製造、販売、その他の管理などの目的で使用する不動産は含まれません。投資不動産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しております。償却可能価額は、資産の取得価額又は取得価額に準じる額から残存価額を差し引いて算出しております。減価償却は、投資不動産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法によって純損益で認識しております。
当期及び比較期間における見積耐用年数は以下のとおりであります。
・建物 8~50年
処分時点、又は、投資不動産が恒久的に使用されなくなり、処分による将来の経済的便益が期待できなくなった時点で、投資不動産の認識を中止します。正味処分対価と資産の帳簿価額との差額として算定される投資不動産の認識の中止により生じる利得又は損失は、認識を中止する時点で純損益として認識されます。
(9)非金融資産等の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く、当企業グループの非金融資産については、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もっております。ただし、のれんが配分された資金生成単位及び見積耐用年数を確定できない、又は未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず、回収可能価額を毎年同じ時期に見積もっております。資金生成単位については、継続的に使用することにより他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしております。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値と当該資産に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いております。減損テストにおいて、回収可能価額を見積もることができない個別資産は、個別資産が属する資金生成単位に統合し、資金生成単位の回収可能価額を見積もっております。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に、純損益として認識しております。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、最初にその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額し、次に当該資金生成単位内のその他の資産に対して比例的に配分しております。
のれんに関連する減損損失は戻し入れておりません。過去に認識したその他の資産の減損損失は、各期末日において、損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しております。回収可能価額の決定に使用した見積もりに変更があった場合は、見積もり変更後の回収可能価額まで減損損失を戻し入れております。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れております。
持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは区分して認識されないため、個別に減損テストを実施しておりません。その代わりに、持分法適用会社に対する投資の総額を単一の資産として、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に、減損テストを実施しております。
(10)保険契約
保険契約及び再保険契約に関しては、保険業法及び保険業法施行規則その他本邦における実務慣行を基礎に、IFRS第4号「保険契約」の各種要件を踏まえて当企業グループの会計方針を決定し、適用しております。なお、負債十分性テストに関しては、契約上のすべてのキャッシュ・フロー、保険金請求処理費用といった関連キャッシュ・フロー等の期末日現在の見積もりを考慮し実施しております。負債が十分でないことが判明した場合には、不足額の全額を純損益として認識することとしております。
(11)従業員給付
(a)確定拠出型年金制度
当社及び一部の子会社では、確定拠出型年金制度を採用しております。確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度であります。確定拠出型年金制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
(b)短期従業員給付及び株式に基づく報酬
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しております。
また、当企業グループは、役員及び従業員に対するインセンティブとして株式報酬制度を採用しております。2002年11月7日より後に付与され、2011年4月1日以降に権利が確定する株式報酬制度のうち、持分決済型株式報酬制度(ストック・オプション制度)については、付与日における公正価値によって測定し、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として認識され、同額を資本の増加として認識しております。現金決済型株式報酬制度については、受領した役務及び発生した負債を、当該負債の公正価値で測定し、負債が決済されるまで、当該負債の公正価値を決算日及び決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(12)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当企業グループが、合理的に見積もり可能である法的債務又は推定的債務を現在の債務として負っており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高い場合に認識しております。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を使用し、現在価値に割り引いております。
(13)収益
(a)投資ポートフォリオ(トレーディング資産を除く)に係る金融収益
FVTPLの金融資産は、当初認識時に公正価値で認識し、取引費用は発生時に純損益で認識しております。売却による純損益は受領した対価の公正価値と帳簿価額との差額として測定しております。
FVTOCIの金融資産は、その公正価値の変動をその他の包括利益に含めております。FVTOCIの金融資産の認識を中止した(売却した)場合、又は取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的ではない場合、その他の包括利益で認識されていた金額を利益剰余金に振り替えております。
ただし、FVTOCIの金融資産からの配当金については、金融収益の一部として純損益で認識しております。
(b)トレーディング損益
トレーディング資産に属する有価証券は、FVTPLの金融資産として分類され、公正価値で測定しその変動を純損益で認識しております。
(c)受取手数料
受取手数料は、当企業グループが収益稼得取引の主たる当事者ではなく代理人として行う取引に関するものであり、取引の成果を信頼性をもって見積もることができる場合には、報告期間末日現在の取引の進捗度に応じて認識されております。以下の要素を満たす場合には、当企業グループが主たる当事者ではなく代理人として行う取引に該当します。
・当企業グループが、物品の所有権を取得せず、かつ、販売後の物品に関しても何ら責任を負っていない。
・当企業グループが、最終顧客から対価を回収しているものの、すべての信用リスクを物品の供給者が負っている。
(d)物品の販売
通常の営業活動における物品の販売による収益は、受け取った又は受取予定の対価から、返品、値引き及び割戻しを減額した価額で測定しております。通常は、販売契約の履行という形式による説得力のある証拠が存在する場合、すなわち、所有に伴う重要なリスク及び便益が買手に移転し、対価の回収可能性が高く、関連原価や返品の可能性を合理的に見積もることができ、物品に関しての継続的な管理上の関与を有しておらず、収益の金額を信頼性をもって測定することができる場合に、収益を認識しております。値引きを行う可能性が高く、その金額を合理的に見積もることが可能な場合は、物品の販売による収益を認識する時点で当該値引きを収益の額から控除しております。
(14)法人所得税費用
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
当期税金費用は、期末日時点において施行又は実質的に施行される税率を当期の課税所得に乗じて算定する未払法人所得税又は未収還付税の見積もりで測定されます。
繰延税金費用は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時的な差異について認識されます。企業結合以外の取引で、かつ、会計上又は税務上のいずれの純損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識、及び予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合の子会社及び持分法適用会社への投資に係る将来減算一時差異については、繰延税金資産を認識しておりません。さらに、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識しておりません。繰延税金資産及び繰延税金負債は、期末日に施行又は実質的に施行される法律に基づいて一時差異が解消される時に適用されると予測される税率を用いて測定しております。繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、又は異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び当期税金負債を純額ベースで決済することを意図している場合、もしくはこれら税金資産及び税金負債が同時に実現する予定である場合に相殺しております。
未使用の税務上の欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、利用できる将来課税所得が稼得される可能性が高いものに限り繰延税金資産を認識しております。繰延税金資産は毎期末日に見直し、税務便益が実現する可能性が高くなくなった部分について減額しております。
子会社及び持分法適用会社への投資に係る将来加算一時差異についても繰延税金負債を認識しております。ただし、一時差異の解消時期を当企業グループがコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識しておりません。
一方、そのような投資に関連する将来減算一時差異から発生する繰延税金資産は、一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得がある可能性が高く、予測可能な将来の期間に解消する可能性が高い範囲でのみ認識しております。
(15)1株当たり利益
当企業グループは、普通株式に係る基本的1株当たり利益(以下、基本的EPS)及び希薄化後1株当たり利益(以下、希薄化後EPS)を開示しております。基本的EPSは、当社の普通株主に帰属する純損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しております。希薄化後EPSは、すべての希薄化効果のある潜在的普通株式による影響について、普通株主に帰属する純損益及び自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数を調整することにより算定しております。
(16)セグメント報告
事業セグメントとは、当企業グループ内の他の構成単位との取引に関連する収益及び費用を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動に従事する当企業グループの構成単位の1つであります。すべての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ、各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の取締役会が定期的にレビューしております。当社の取締役会に報告されるセグメントの事業の成果は、セグメントに直接帰属する項目及び合理的な理由に基づき配分することができる項目を含んでおります。セグメントに配分されていない項目は、主に本社費用から構成されております。
(17)売却目的で保有する非流動資産
継続的使用よりも、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ、現状で直ちに売却可能で、当企業グループの経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する非流動資産及び処分グループとして分類しております。
当企業グループは、子会社に対する支配の喪失を伴う売却の契約を確約している場合、当企業グループが売却後もその子会社に対する非支配持分を保持するかどうかにかかわらず、上記と同様の条件が満たされた時に、その子会社のすべての資産及び負債を、売却目的保有に分類しております。
売却目的で保有する非流動資産及び処分グループについては、「帳簿価額」と「売却コスト控除後の公正価値」のいずれか低い金額で測定しております。
(18)未適用の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日まで新設又は改訂が行われた基準書のうち、当企業グループが早期適用していない主なものは以下のとおりであります。適用による当企業グループへの影響は検討中であり、現時点で見積ることはできません。
4 企業結合
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
前期の企業結合に係る取得日における支払対価の総額は2,145百万円であり、現金により決済されております。企業結合により取得した資産及び負債の公正価値はそれぞれ4,080百万円、1,916百万円であります。
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
当企業グループは、日本での生命保険事業への再参入を果たすため、2015年2月5日付けで英国プルーデンシャルグループ傘下の日本法人であるピーシーエー生命保険株式会社(以下、「ピーシーエー生命」という。)の発行済みの全株式を取得し、同社を子会社化いたしました。
(注)ピーシーエー生命は、2015年5月1日付でSBI生命保険株式会社に商号変更いたしました。
上記企業結合に係る取得日における支払対価、条件付対価、取得した資産及び負債の公正価値、並びに負ののれん発生益は以下のとおりであります。なお、支払対価は現金であります。
負ののれん発生益は、取得日において償却原価で測定される金融資産に分類された債券等を公正価値で認識したことなどを要因として発生いたしました。また、本企業結合に係る取得関連費用27百万円を、「販売費及び一般管理費」に計上しております。
条件付対価は将来の一定期間における日本基準決算上の追加責任準備金の戻入額に応じて、1,987百万円(17百万米ドルを売主と合意済の為替レートで換算)を上限として決定されます。
当期において連結損益計算書において認識されたピーシーエー生命の取得日から2015年3月31日までの営業収益は3,579百万円、当期利益は752百万円であります。
また、当期首時点においてピーシーエー生命の取得が行われていたと仮定した場合の同企業の当期における営業収益は25,306百万円、当期利益は2,117百万円と見積もっております。なお、これらの見積もり額は監査対象外であります。
上記以外の企業結合に係る取得日における支払対価の総額は6,228百万円であり、現金により決済されております。取得した資産及び負債の公正価値はそれぞれ6,519百万円、1,133百万円であります。
5 事業セグメント
当企業グループは、インターネットを通じた金融に関する事業や国内外への投資に関する事業を中核に据えた総合金融グループとして事業を展開しており、これらに当企業グループ最大の成長分野と位置づけているバイオ関連事業を加えた主要3事業を報告セグメントとしております。
当企業グループの報告セグメントは、当企業グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、最高経営意思決定機関である取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
報告セグメントの主な事業内容は、次のとおりであります。
(金融サービス事業)
証券関連事業、銀行業、保険事業を中核とした多種多様な金融関連事業及び金融商品等の情報提供に関する事業を行っております。
(アセットマネジメント事業)
国内外のIT、バイオ、環境・エネルギー及び金融関連のベンチャー企業等への投資に関する事業や、現地有力パートナーとの提携等による海外金融サービス事業を行っております。また、投資育成等のために取得したベンチャー企業等を連結範囲に含めており、同企業が行う事業が含まれております。
(バイオ関連事業)
生体内に存在するアミノ酸の一種である5-アミノレブリン酸(ALA)を活用した医薬品・健康食品・化粧品の開発・販売や、がん及び免疫分野等における抗体医薬・核酸医薬の研究開発に関する事業を行っております。
その他には、投資用収益物件の開発と販売やインターネットによる仲介サービスサイトの運営等を行う住宅不動産関連事業などが含まれますが、当期の報告セグメントと定義付けるための定量的な基準値を満たしておりません。
消去又は全社には、特定の事業セグメントに配賦されない損益及びセグメント間の内部取引消去が含まれております。なお、セグメント間の内部取引価格は市場実勢価格に基づいております。
当企業グループの報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
非流動資産及び外部顧客からの営業収益の地域別内訳は、次のとおりであります。
非流動資産
(注)非流動資産は資産の所在地によっており、金融資産及び繰延税金資産を含んでおりません。
外部顧客からの営業収益
(注)営業収益は、仕向先の所在地によっております。
6 金融商品の公正価値
(1)公正価値の算定方法
金融資産及び金融負債の公正価値は、次のとおり決定しております。なお、金融商品の公正価値の見積もりにおいて、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には、将来キャッシュ・フローを割り引く方法、又はその他の適切な評価技法により見積もっております。
現金及び現金同等物、その他の金融資産、営業債務及びその他の債務、その他の金融負債
満期又は決済までの期間が短期であるため、帳簿価額と公正価値はほぼ同額であります。
営業債権及びその他の債権
債権の種類ごとに分類し、一定の期間ごとに、その将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用リスクを加味した利率で割り引く方法により、公正価値を見積もっております。
証券業関連資産、証券業関連負債
証券業関連資産のうち、信用取引資産に含まれる信用取引貸付金の公正価値については、変動金利によるものであり、短期間で市場金利を反映するため、帳簿価額とほぼ同額であります。また、信用取引貸付金を除く証券業関連資産及び証券業関連負債の公正価値については、短期間で決済されるものであるため、帳簿価額とほぼ同額であります。
トレーディング資産及びトレーディング負債については、「営業投資有価証券、その他の投資有価証券」及び「デリバティブ」に記載のとおり、公正価値を見積もっております。
営業投資有価証券、その他の投資有価証券
市場性のある有価証券の公正価値は市場価格を用いて見積もっております。非上場株式、市場価格のない転換社債型新株予約権付社債や新株予約権については、割引将来キャッシュ・フロー、収益、利益性及び純資産に基づく評価モデル、類似業種比較法及びその他の評価技法により、公正価値を見積もっております。債券等については、売買参考統計値、取引金融機関から提示された価格等、利用可能な情報に基づく合理的な評価方法により、公正価値を見積もっております。投資事業組合等への出資金については、組合財産の公正価値を見積もった上、当該公正価値に対する持分相当額を投資事業組合等への出資金の公正価値としております。
社債及び借入金
変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映しており、また、グループ企業の信用状態に発行後大きな変動はないと考えられることから、帳簿価額を公正価値とみなしております。固定金利による社債は、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引く方法により、公正価値を見積もっております。固定金利による借入金は、一定の期間ごとに区分した当該借入金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて公正価値を見積もっております。なお、短期間で決済される社債及び借入金については、公正価値は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を公正価値とみなしております。
顧客預金
顧客預金のうち、要求払預金については、報告日に要求された場合の支払額である帳簿価額を公正価値としております。また、定期預金については、一定の期間ごとに、その将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用リスクを加味した利率で割り引く方法により、公正価値を見積もっております。なお、残存期間が短期の定期預金については、公正価値は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を公正価値とみなしております。
デリバティブ
為替予約取引の公正価値については、報告日の先物為替相場に基づき見積もっております。外国為替証拠金取引の公正価値については、報告日の直物為替相場に基づき見積もっております。株価指数先物取引及びオプション取引の公正価値については、主たる証券取引所における最終の価格により見積もっております。金利スワップの公正価値については、取引先金融機関等から提示された価格等に基づき見積もっております。
(2)金融商品の分類及び公正価値
金融資産の分類及び公正価値は次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
当期末(2015年3月31日)
金融負債の分類及び公正価値は次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
当期末(2015年3月31日)
(3)公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
IFRS第13号「公正価値測定」は、公正価値の測定に利用するインプットの重要性を反映させた公正価値のヒエラルキーを用いて、公正価値の測定を分類することを要求しております。
公正価値のヒエラルキーは、以下のレベルとなっております。
・レベル1:活発な市場における同一資産・負債の市場価格
・レベル2:直接的又は間接的に観察可能な、公表価格以外の価格で構成されたインプット
・レベル3:観察不能な価格を含むインプット
公正価値の測定に使用される公正価値のヒエラルキーのレベルは、その公正価値の測定にとって重要なインプットのうち、最も低いレベルにより決定しております。
また、レベル間の振替につきましては、振替を生じさせた事象又は状況の変化の日に認識しております。
金融資産及び金融負債の公正価値のヒエラルキーごとの分類は次のとおりであります。
連結財政状態計算書において公正価値で測定される金融資産及び金融負債
連結財政状態計算書において公正価値で測定されていない金融資産及び金融負債
(4)レベル3に分類される金融商品
レベル3に分類される金融商品については、取締役会に報告された評価方針及び手続に基づき、外部の評価専門家又は適切な評価担当者が評価の実施及び評価結果の分析を行っております。
評価結果は、財務経理担当役員及び財務経理部門責任者によりレビューされ、承認されております。
公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類される金融商品について、経常的な公正価値測定に用いた評価技法及び重要な観察可能でないインプットに関する情報は次のとおりであります。
経常的に公正価値で測定するレベル3に分類される金融商品の公正価値のうち、インカムアプローチ及びマーケットアプローチで評価される「営業投資有価証券」及び「その他の投資有価証券」の公正価値は、割引率の上昇(下落)により減少(増加)し、株価収益率の上昇(下落)により増加(減少)し、EBITDA倍率の上昇(下落)により増加(減少)し、非流動性ディスカウントの上昇(下落)により減少(増加)いたします。
レベル3に分類される金融商品について、インプットがそれぞれ合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の著しい増減は想定されておりません。
レベル3に分類された金融資産及び金融負債の増減は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
(注)1.当期利益として認識された利得又は損失は、連結損益計算書の「営業収益」に含まれております。
なお、当該利得又は損失のうち、前期末及び当期末に保有するFVTPLの金融資産に起因するものは、それぞれ282百万円の損失、2,940百万円の利得であります。
2.その他の包括利益として認識された利得又は損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれております。
3.支配獲得による振替であります。
4.公正価値の測定に使用する重要なインプットが観察可能となったことによる振替であります。
7 金融資産と金融負債の相殺
当企業グループにおける連結財政状態計算書上で相殺表示されている認識した金融資産及び金融負債に関する定量的情報、並びに連結財政状態計算書上で相殺表示されていない認識した金融資産及び金融負債に関連する強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約に関する相殺表示されていない潜在的影響額は、次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
当期末(2015年3月31日)
なお、強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約の対象である認識した金融資産及び認識した金融負債に関する相殺の権利は、通常の事業活動の過程では発生が予想されていない債務不履行その他の特定の状況が発生した場合にのみ、強制力が生じ、個々の金融資産と金融負債の実現又は決済に影響を与えるものであります。
8 金融リスク管理
(1)資本管理及び財務上のリスク管理方針
当企業グループの資本管理は、財務の健全性を堅持するため、事業のリスクに見合った適正な資本水準、並びに負債・資本構成を維持することを基本方針としております。当企業グループが管理対象としている、有利子負債(社債及び借入金)から現金及び現金同等物を控除した純額、及び資本(親会社の所有者に帰属する持分)の残高は次のとおりであります。
なお、当企業グループの国内子会社は金融商品取引法及び保険業法等によって定められる資本規制の対象となっており、一定水準以上の資本規制比率を維持しております。
当企業グループの国内子会社が適用を受ける重要な資本規制は以下のとおりです。
1.株式会社SBI証券は金融商品取引法によって定められる水準の自己資本規制比率を保つ必要があり、金融庁は、自己資本規制比率が120%を下回る場合は、業務方法の変更等を命ずることができます。
2.SBI生命保険株式会社及びSBI損害保険株式会社は保険業法によって定められる水準のソルベンシーマージン比率を保つ必要があり、金融庁は、ソルベンシーマージン比率が200%を下回る場合は、経営の健全性を確保するための合理的と認められる改善計画の提出及びその実行を命ずることができます。
また、大韓民国に本社を置く株式会社SBI貯蓄銀行は大株主適格性基準やKAMCO(韓国資産管理公社)基準等によって定められた自己資本比率を満たす必要があり、韓国金融監督院は所定の自己資本比率を満たしていない場合は、警告や業務停止等を命ずることができます。
当企業グループは、投資事業、ファンド運営事業、証券事業、銀行事業、貸付事業、カード事業、保険事業等、広範な金融関連事業を営んでおり、特定企業や分野へリスクが過度に集中することのないよう、分散を図っております。これらの事業を行うために必要となる資金は、市場環境や長短のバランスを考慮して、銀行借入による間接金融、社債やエクイティファイナンス等の直接金融、証券金融会社との取引、及び顧客預金の受入等により調達しております。
また、当企業グループが行っているデリバティブ取引は、為替予約取引、金利スワップ取引、株価指数先物取引、外国為替証拠金取引等であります。為替予約取引及び金利スワップ取引については、ヘッジ目的の取引に限定しており、投機的な取引は行わない方針であります。株価指数先物取引については、日計りを中心とする短期取引であり、取引の規模について上限を設けております。外国為替証拠金取引については、顧客との相対取引を基本とし、ポジション管理基準に基づき、カウンターパーティとのカバー取引を実施しております。
当企業グループは、財務の健全性及び業務の適切性を確保するため、当企業グループ各社における各種リスクを把握・分析し、適切な方法で統合的なリスク管理に努めることをリスク管理の基本方針としております。
なお、当企業グループは、金融商品に係るリスクとしては主に以下のリスクを負っております。
・信用リスク
・市場リスク
・流動性リスク
(2)金融商品から生じるそれぞれのリスク
当企業グループが保有する金融資産は、主として投資関連資産、証券業関連資産及び融資関連資産であります。
投資関連資産には、営業投資有価証券、その他の投資有価証券、及び持分法で会計処理されている投資等が含まれ、これらは主に、株式、投資事業組合等への出資金であり、純投資目的及び政策投資目的で保有しております。これらはそれぞれ発行体の信用リスク及び市場価格の変動リスクに晒されているほか、非上場株式については流動性が乏しく、また、外貨建投資資産については為替リスクに晒されております。
証券業関連資産には、預託金、信用取引資産、トレーディング資産、約定見返勘定、短期差入保証金等が含まれ、これらは当企業グループが行っている証券事業の顧客、証券金融会社、取引金融機関に対する信用リスク及び金利の変動リスクに晒されております。また、トレーディング資産については、発行体の信用リスク及び市場価格の変動リスクにも晒されております。なお、上記のトレーディング資産、約定見返勘定、短期差入保証金は連結財政状態計算書上、その他の証券業関連資産に含めて表示されております。
融資関連資産には、営業貸付金、割賦売掛金等が含まれ、これらは主に、法人及び個人に対する不動産担保ローン、個人向け無担保ローン、カード事業等における債権であります。これらはそれぞれ、顧客の信用リスクに晒されており、経済環境等の状況の変化により、契約条件に従った債務履行がなされない可能性があるほか、金利の変動リスクに晒されております。なお、上記の融資関連資産は連結財政状態計算書上、営業債権及びその他の債権に含めて表示されております。
当企業グループの金融負債は、主として借入金、社債、顧客預金及び証券業関連負債であります。借入金は、取引金融機関の当企業グループに対する取引姿勢の変化等により、社債は市場環境の変化や、格付会社による当企業グループの信用格付の引下げ等により、資金調達が制約される流動性リスクに晒されております。また、顧客預金は銀行事業における重要な資金調達手段であり、十分安全性に配慮した運用を実施しておりますが、預金の流出等により必要な資金確保が困難になる等の流動性リスクに晒されております。証券業関連負債には、信用取引負債、有価証券担保借入金、顧客からの預り金、受入保証金、約定見返勘定等が含まれ、当企業グループが行っている証券事業において、証券金融会社の取引方針や顧客の投資スタンスの変化等により、調達環境は変動することがありますが、基本的には、証券業関連資産と紐付いた管理を行うことで、当該リスクは軽減されるものであります。なお、上記の約定見返勘定は連結財政状態計算書上、その他の証券業関連負債に含めて表示されております。
ヘッジ目的の為替予約取引については、外貨建債権債務の決済及び外貨建有価証券の売買取引に係る短期的な為替レートの変動リスクを回避する目的で利用しております。また、金利スワップ取引については、借入金利の将来の金利市場における利率上昇による変動リスクを回避する目的で利用しております。
株価指数先物取引については投資事業の一環として取り組んでおり、価格変動リスクに晒されております。
為替予約取引及び金利スワップ取引は、取引の相手方が信用度の高い国内の金融機関であること、株価指数先物取引は公的な市場における取引であることから、取引先の債務不履行による信用リスクは僅少と認識しております。
外国為替証拠金取引については、事業目的として顧客との取引を行うほか、顧客との取引により生じるリスクを回避するためにカウンターパーティとの相対による外国為替取引を行っており、為替リスクと金利変動リスクのほか、顧客に対する信用リスク及びカウンターパーティに対する決済リスクと信用リスクを有しております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
当社はリスクを把握し、適切に評価して管理するため、取締役会が定めるリスク管理規程及びグループリスク管理規程に従い、リスク管理に関する責任者としてリスク管理担当役員を定めるとともに、リスク管理部門を設置しております。同部門において、当企業グループのリスクの状況を定期的又は随時把握し、リスク管理に努めております。
(4)信用リスク管理
信用リスクとは、投融資先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少又は消失し、当企業グループが損失を被るリスクのことです。なお、信用リスクには海外投融資先の属する国の外貨事情や政治・経済情勢等の変化により損失を被るカントリーリスクを含んでおります。
当企業グループの信用リスクの管理方針は以下のとおりであります。
1.投融資先の状況を的確に把握し、信用リスクの計量化を行う。
2.自己資本とリスク量のバランスを定期的なモニタリングにより適切に管理する。
3.海外への投融資にあたっては、国内拠点、海外拠点及び現地の提携企業と連携して固有のリスクを把握し、対応状況を定期的にモニタリングする。
4.信用リスクのうち、投資リスクを管理対象とする重要なリスクと位置づけ、営業投資有価証券勘定等のリスク量の増減に関する要因分析を行う。
当企業グループは、上記のリスク管理方針に沿って事業を営んでおり、また、事業の一環として、法人及び個人の顧客向けに信用供与を行っている子会社においては、個別に定めた基本規程等に従い、適宜モニタリングを行っております。
当企業グループにおける金融資産の信用リスクに係る、受け入れた担保の評価額を考慮に入れない最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額となります。また、当企業グループが提供しているローン・コミットメントの信用リスクに係る最大エクスポージャーは、「35 契約債務」に記載のとおりであります。
当企業グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、減損損失を認識しております。なお、単独の顧客に対して、過度に集中した信用リスクを有しておりません。
連結財政状態計算書に表示されている「営業債権及びその他の債権」に係る減損の状況及び年齢分析は次のとおりであります。なお、「証券業関連資産」について、その性質上、期日の経過しているものはありません。
営業債権及びその他の債権に係る減損の状況
期日が経過しているが減損していない営業債権及びその他の債権の年齢分析
上記「営業債権及びその他の債権」の金額は、保険の付保や担保の取得により回収が見込まれる金額を含んでおります。受け入れている担保は主に、中小の不動産業者や個人等に対し行うローンにおいて担保として受け入れる不動産等で構成されます。担保設定時の評価額は市場価値および独立した第三者による算定額に基づいており、当該評価額が債権を保全するに足るよう債権額を決定しておりますが、不動産市場等の市況悪化により担保価値が充分でなくなる可能性があります。また担保として保有する資産を担保権の実行等によって当企業グループが保有することとなった場合、当該資産は可及的速やかに売却、競売等による債権の回収を行います。
(5)市場リスク管理
市場リスクとは、金利、株価、為替等の変動により当企業グループが損失を被るリスクのことです。
当企業グループの市場リスクの管理方針は以下のとおりであります。
1.資産の通貨・タームを把握し、市場リスクの計量化を行う。
2.自己資本とリスク量のバランスを定期的なモニタリングにより適切に管理する。
3.運用規程を定めない投機目的でのデリバティブ取引は行わない。
① 株価リスク
当企業グループは投資ポートフォリオから生じる株価リスクに晒されており、前期末及び当期末に保有する「営業投資有価証券」及び「その他の投資有価証券」について、市場価格が10%上昇した場合、連結損益計算書の「税引前利益」は、それぞれ3,173百万円、12,255百万円の増加となります。
なお、報告日における投資ポートフォリオは以下のとおりであります。
② 為替リスク
当企業グループは、主に、USドル(USD)、香港ドル(HKD)といったグループ企業の各機能通貨以外の通貨(以下、「外貨」)建て資産・負債について、為替リスクに晒されております。当企業グループの為替リスクに対する主なエクスポージャーは次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
当期末(2015年3月31日)
当企業グループの前期末及び当期末に保有する外貨建貨幣性金融商品について、各外貨が機能通貨に対して1%増価した場合、連結損益計算書の税引前利益は、それぞれ136百万円及び114百万円の増加となります。なお、金利等のその他の要因は一定であることを前提としております。
③ 金利リスク
当企業グループは、事業活動の中で様々な金利変動リスクに晒されています。金利の変動は、金融資産については主に銀行預金や、金融サービス事業の子会社が保有する金銭信託、コールローン、法人及び個人向け融資に係る債権等から発生する金利収益に、金融負債については主に外部金融機関からの借入金、社債及び顧客預金等から発生する金利費用にそれぞれ影響を及ぼします。
当企業グループの前期末及び当期末に保有する金融商品について、金利が100bp上昇した場合、連結損益計算書の税引前利益は、それぞれ1,316百万円及び1,350百万円の増加となります。
なお、金利変動の影響を受ける金融商品を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
(6)流動性リスク管理
流動性リスクとは、当企業グループが財務内容の悪化等により必要な資金が確保できない場合や、通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク及び市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクのことです。
当企業グループの流動性リスクの管理方針は以下のとおりであります。
1.銀行借入極度、社債発行登録、増資等、各種資金調達手段の確保に努める。
2.当企業グループの資金需要に関する情報収集に努め、資金繰りの状況の的確な把握に努める。
3.流動性リスクのうち、資金繰りリスクを管理対象とする重要なリスクと位置づけ、上記流動性リスクの管理方針1及び2につき、資金繰り主管部署より報告を受ける。
流動性リスクは現金又は他の金融資産を引き渡すことで決済される金融負債により生じます。当企業グループの金融負債の期日別残高は次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
当期末(2015年3月31日)
また、当企業グループは国内の有力金融機関と当座貸越契約等のコミットメント契約を締結することにより、効率的に運転資金を調達し、流動性リスクの軽減を図っております。
各期末におけるコミットメント契約の総額及び実行済残高は次のとおりであります。
9 営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は次のとおりであります。
また、回収又は決済までの期間別内訳は次のとおりであります。
10 その他の証券業関連資産
その他の証券業関連資産の内訳は次のとおりであります。
11 営業投資有価証券及びその他の投資有価証券
連結財政状態計算書の「営業投資有価証券」及び「その他の投資有価証券」の内訳は次のとおりであります。
当企業グループは、投資先企業との取引関係の維持や強化等を目的として保有する資本性金融商品について、FVTOCIの金融資産に指定しております。
連結財政状態計算書の「その他の投資有価証券」に計上されているFVTOCIの金融資産の公正価値及び連結損益計算書の「営業収益」に計上されている、関連する受取配当金は、それぞれ次のとおりであります。
連結財政状態計算書の「その他の投資有価証券」に計上されているFVTOCIの金融資産の主な銘柄の公正価値は次のとおりであります。
期中に売却したFVTOCIの金融資産の売却日時点の公正価値、その他の資本の構成要素から利益剰余金へ振り替えた累積利得(税引後)、受取配当金は次のとおりであります。
保有資産の効率化及び有効活用を図るため、FVTOCIの金融資産の売却(認識の中止)を行っております。
また、取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的でないFVTOCIの金融資産について、前期及び当期においてその他の資本の構成要素から利益剰余金へ振替えた累計損失(税引後)は、それぞれ119百万円及び10百万円であります。
12 持分法で会計処理されている投資
(1) 関連会社に対する投資
持分法で会計処理されている関連会社について合算した財務情報は、次のとおりであります。
(注)関連会社に対する投資のうち一部の関連会社について、前期末において回収可能額が帳簿価額を下回ったため、1,212百万円の減損損失を認識しております。なお、当該減損損失は、連結損益計算書において「持分法による投資利益」に含めて表示しております。
(2) 共同支配企業に対する投資
持分法で会計処理されている共同支配企業について合算した財務情報は、次のとおりであります。
(注)運用方針の変更により、2014年10月1日より住信SBIネット銀行株式会社が保有していた償却原価で測定される金融資産を純損益を通じて公正価値で測定する金融資産へ分類変更を行っております。また、この分類変更により持分法による投資利益は2,552百万円増加しております。
13 ストラクチャード・エンティティ
当企業グループは、国内外での投資活動を行うため投資事業組合や投資信託などを通じて投資活動を行っております。これら投資事業組合等は、組合員たる投資家から資金を集め、投資先企業に対し、主として出資の形で資金を供給する組合であり、支配しているかを決定する際の決定的要因が議決権でないように組成されております。
これらのストラクチャード・エンティティの資産及び負債は、当企業グループとストラクチャード・エンティティとの契約上の取り決めによって、利用目的が制限されております。
(1) 連結しているストラクチャード・エンティティ
当企業グループが運営を支配していると判断した投資事業組合等の資産の総額は、前期末117,437百万円及び当期末108,048百万円であり、負債の総額は、前期末8,056百万円及び当期末1,019百万円であります。
(2) 非連結のストラクチャード・エンティティ
当企業グループは、第三者により運営を支配された投資事業組合等へ投資を行っております。
当企業グループは、これらストラクチャード・エンティティの資産及び負債に対して財務的支援を提供する取り決め等は行っておりません。そのため、当企業グループが非連結のストラクチャード・エンティティへの関与により晒されている損失の最大エクスポージャーは、帳簿価額に限定されており、それらの内訳は次のとおりであります。
なお、当該最大エクスポージャーは、生じうる最大の損失額を示すものであり、その発生可能性を示すものではありません。
14 投資不動産
投資不動産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減は次のとおりであります。
前期及び当期において、一部の投資不動産の時価が著しく下落したため、それぞれ2,936百万円及び1,518百万円の減損損失を認識しており、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。
前期における減損損失のセグメント別内訳は、アセットマネジメント事業において2,891百万円、「その他」に含まれる住宅不動産関連事業において45百万円であります。当期における減損損失は、アセットマネジメント事業で認識しております。投資不動産の回収可能価額については処分コスト控除後の公正価値により測定しており、不動産鑑定評価等に基づいて評価しております。
投資不動産の帳簿価額及び公正価値は次のとおりであります。
各報告日の公正価値は、投資不動産の所在する地域及び評価される不動産の種類に関する最近の鑑定経験を有し、かつ不動産鑑定士等の公認された適切な専門家としての資格を有する独立的鑑定人による不動産鑑定評価に基づいております。
また、投資不動産の公正価値のヒエラルキーは、レベル3(観察不能な価格を含むインプット)に分類されます。
前期及び当期における投資不動産に係る賃貸料収入はそれぞれ1,262百万円及び784百万円であり、連結損益計算書の「営業収益」に含まれております。賃貸料収入に付随して発生した直接的な費用(修理、メンテナンスを含む)は、前期1,076百万円及び当期870百万円であり「営業原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
15 有形固定資産
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は次のとおりであります。
なお、上表の有形固定資産の帳簿価額には、ファイナンス・リース資産の帳簿価額が次のとおり含まれております。
当企業グループは、当初想定した収益が見込めなくなったため、前期261百万円、当期813百万円の減損損失を認識しており、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しております。前期における減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業186百万円、アセットマネジメント事業12百万円、「消去又は全社」に含まれる全社費用63百万円であります。当期における減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業34百万円、アセットマネジメント事業16百万円、「その他」に含まれる住宅不動産関連事業等763百万円であります。
16 無形資産
(1)のれんを含む無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額
のれんを含む無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は次のとおりであります。
なお、上表のソフトウェアの帳簿価額には、ファイナンス・リース資産の帳簿価額が前期末270百万円及び当期末223百万円含まれております。また、償却費は、連結損益計算書の「営業原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しております。
(2)減損損失のセグメント別内訳
当企業グループは、当初想定した収益が見込めなくなったため、前期2,157百万円、当期4,710百万円の減損損失を認識しており、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しております。前期に認識した減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業1,601百万円、アセットマネジメント事業305百万円、「消去又は全社」に含まれる全社費用251百万円であります。当期に認識した減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業910百万円、アセットマネジメント事業7百万円、バイオ関連事業3,793百万円であります。なお、当期におけるバイオ関連事業の減損損失は、一部の医薬品開発パイプライン(回収可能価額9,237百万円)に対して認識したものであります。
(3)のれんの帳簿価額の内訳等
企業結合で生じたのれんは、取得日に企業結合から利益がもたらされる資金生成単位に配分しております。
当企業グループにおける重要なのれんは、アセットマネジメント事業における株式会社SBI貯蓄銀行に係るもの(前期末103,280百万円、当期末116,277百万円)、及び金融サービス事業における株式会社SBI証券に係るもの(前期末24,910百万円、当期末24,910百万円)であります。
のれん及び無形資産の減損テストにおける回収可能価額は使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営者が承認した事業計画と成長率を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いて算定しております。事業計画は原則として5年を限度としており、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。成長率は資金生成単位が属する市場もしくは国の長期平均成長率を勘案して決定しております。前期末及び当期末において使用した成長率は最大で5%であります。また、使用価値の測定で使用した割引率は、前期末においては10.0~26.3%、当期末においては8.2~24.0%であります。
なお、回収可能価額の算定の基礎とした主要な仮定について、合理的に考え得る変更による回収可能価額の増減は見込まれておりません。
17 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の主な発生原因別の内訳及び増減は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
(注)固定資産には有形固定資産及び投資不動産が含まれております。
繰延税金資産の認識にあたり、将来加算一時差異、将来課税所得計画及びタックスプランニングを考慮しております。繰延税金資産が認識されていない税務上の繰越欠損金は、前期末において157,545百万円(うち、繰越期限5年超として127,147百万円)、当期末において255,133百万円(うち、繰越期限5年超として223,886百万円)であります。
当企業グループは、前期または当期に損失に陥った企業において、繰延税金負債を超過する繰延税金資産をそれぞれ3,198百万円、31百万円認識しております。これは繰越欠損金が発生した要因は一過性なものであり、繰越税額控除及び将来減算一時差異を解消できるだけの課税所得を稼得する可能性が高いとする経営陣の評価に基づいております。
当企業グループは子会社への投資に係る将来加算一時差異については、原則、繰延税金負債を認識しておりません。これは、当企業グループが一時差異の取崩しの時期をコントロールする立場にあり、このような差異を予測可能な期間内に取り崩さないことが確実であるためであります。前期末及び当期末において、繰延税金負債を認識していない子会社への投資に係る将来加算一時差異はそれぞれ、110,207百万円及び113,610百万円であります。
18 社債及び借入金
(1)社債及び借入金の内訳
社債及び借入金の内訳は次のとおりであります。
(注)1.平均利率は、当期末残高に対する表面利率の加重平均であります。
2.返済期限は、当期末残高に対する返済期限であります。
3.流動化に伴う借入負債は、債権の証券化を通じて調達した資金を計上したものであり、証券化した貸付債権のうち、金融資産の認識を中止せず当企業グループの資産として認識しているものに対応する部分を負債として認識しております。
また、社債の明細は次のとおりであります。
(注)1.利率は、当期末残高に対する表面利率であります。
2.ユーロ・ミディアム・ターム・ノート・プログラムに基づき発行した円建普通社債であります。
3.ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の新株予約権は、組込デリバティブに該当するため、主契約から分離して公正価値測定し、税効果を考慮して資本剰余金に計上しております。
(2)担保差入資産
負債または偶発債務に対する担保差入資産は次のとおりであります。
担保差入資産に対応する負債の残高は次のとおりであります。
上記のほか、前期末及び当期末において、信用取引借入金の担保として、信用取引の自己融資見返株券を、それぞれ71,946百万円及び47,810百万円差し入れております。
19 営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は次のとおりであります。
20 その他の証券業関連負債
その他の証券業関連負債の内訳は次のとおりであります。
21 保険契約負債
(1)保険契約に係るリスク管理体制
当企業グループは、生命保険事業や損害保険事業などの保険事業を展開しており、保険契約に係るリスクの正確な把握・分析・評価と適切な管理・運営に努め、経営の安定性の確保を図っております。保険事業を営む各社においてリスク管理委員会を設置し、保険契約に係る広範なリスクの把握に努めるとともに、リスク管理の実効性を確実なものとするため、それぞれの取締役会等へ定期的・継続的にリスクの状況を報告しております。なお、当企業グループの保険契約に係るリスクに対しての主な取組みは次のとおりであります。
(a)市場リスクの管理
金利リスクの管理
長期の負債特性を鑑み、債券を中心に資産運用を行っております。債券運用では、そのデュレーション(金利変動に対する債券価格の変動の程度)を責任準備金のデュレーションと一定の範囲でマッチングさせることにより、金利変動リスクを減殺しております。
価格変動リスクの管理
市場リスク管理に関しては、ソルベンシー・マージン比率に基づくリスク把握に加えて、確率上の一定範囲内(信頼水準)でマーケットの変動による最大予想損失額を示すVaR(バリューアットリスク)や、市中金利の変動に対する債券ポートフォリオの価格変動幅を示すベーシスポイントバリューといった指標にも着目してリスク管理に取り組んでおります。
(b)ストレステストの実施
資産運用環境の大幅な悪化や保険事故発生率の悪化などのシナリオを想定し、財務の健全性に与える影響を分析するためのストレステストを定期的に実施し、リスク管理委員会等に報告しております。
(c)保険引受リスク
保険引受リスクに関しては、その引受方針を保険事業を営む各社の担当部署にて決定し、リスクポートフォリオの管理、商品の改廃、引受基準の設定、販売方針の変更、再保険の設計・手配などにより、リスクコントロールを行っております。なお、当期に子会社化したピーシーエー生命保険株式会社(現SBI生命保険株式会社)は、2010年2月15日以降の新契約募集を休止しております。
(2)保険契約負債
(a)保険契約負債の内訳及び増減等
保険契約負債の内訳は次のとおりであります。
保険契約負債は、前期まで連結財政状態計算書上、「その他の金融負債」に含めておりましたが、当期において重要性が増したため、独立掲記しております。
保険契約負債の増減は次のとおりであります。
当期末における保険契約負債から生じる正味キャッシュ・アウトフローの見積もり時期は、次のとおりであります。
(b)保険リスクに対する感応度
生命保険事業においては、当初認識時の前提条件を用いて保険契約から生じる全てのキャッシュ・フローの現在価値を見積もり、保険契約負債を計上しております。
前提条件には、割引率(金利)、死亡率、罹病率、更新率、事業費及びコミッション等が含まれます。死亡率、罹病率、事業費及びコミッションの増加が予想される場合には、将来キャッシュ・アウトフローの増加を通じて、将来の純損益及び資本が減少することが想定されます。負債十分性テストにおいて当初認識時の前提条件に基づく保険契約負債では積立額が十分ではないと見込まれる場合には、期末の保険契約負債の積み増しにより当該期間でその影響を認識することが必要となる可能性があります。
(3)保険リスクの集中
当企業グループの保険契約ポートフォリオは地理的に分散しており、過度に集中した保険リスクを有しておりません。
(4)実際の保険金額とそれまでの見積もり額との比較(クレーム・ディベロップメント)
損害保険事業におけるクレーム・ディベロップメントは、次のとおりであります。
22 リース
(1)借手側
当企業グループは、ファイナンス・リースとしてオンライン取引システム用サーバー等を賃借しております。返済期間毎のファイナンス・リース契約に基づく将来の最低支払リース料総額及びそれらの現在価値は次のとおりであります。
前期末おいて、解約不能サブリース契約に基づいて受け取ると予想される将来の最低サブリース料総額は、1,283百万円であります。なお、当企業グループは、リース事業を行う子会社に対する支配喪失に伴い、当期末において、当該金額を認識しておりません。
当企業グループは、オペレーティング・リースとしてオフィスビル等を賃借しております。前期及び当期において、費用として認識された解約可能または解約不能のオペレーティング・リース契約に基づく最低支払リース料総額は、それぞれ5,327百万円及び5,135百万円であります。
(2)貸手側
当企業グループは、リース事業を行う子会社に対する支配喪失に伴い、当期末において、返済期間毎のファイナンス・リース契約に基づく将来の最低受取リース料等を認識しておりません。
23 資本金及びその他の資本項目
(1)資本金及び自己株式
前期末及び当期末における当社の発行可能株式総数は、341,690,000株であります。
当社の発行済株式総数は次のとおりであります。
(注)前期の「期中増加」は、ストック・オプションとしての新株予約権の行使によるものであります。
また、上記の発行済株式総数に含まれる自己株式数は次のとおりであります。
(注)1.前期の「期中増加」45,497株は、単元未満株式の買取請求によるものであります。
2.前期の「期中減少」65,200株は、単元未満株式の買増請求による売却3,400株、及び従業員持株会に売却した61,800株であります。
3.当期の「期中増加」26,387株は、単元未満株式の買取請求によるものであります。
4.当期の「期中減少」58,520株は、単元未満株式の買増請求による売却2,120株、及び従業員持株会に売却した56,400株であります。
(2)剰余金
① 資本剰余金
当企業グループの資本剰余金は、当社の法定準備金である資本準備金を含んでおります。
会社法では、株式の発行に対しての払込みの2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されております。資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 利益剰余金
当企業グループの利益剰余金は、当社の法定準備金である利益準備金を含んでおります。
会社法では、利益剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
(3)その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素の増減は次のとおりであります。
24 配当
配当金の支払額は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
また、基準日が当期に属する配当のうち、配当が翌期となるものは次のとおりであります。
(注)上記の1株当たり配当額35円の内訳は、普通配当30円及び創業15周年記念配当5円であります。
25 株式に基づく報酬
当社及び一部の子会社は、役員または従業員等に対して株式報酬制度を採用しております。これらの報酬制度は、当社または子会社の株主総会・取締役会において承認された内容に基づき、対象者に対して付与されております。
(1) 持分決済型株式報酬制度(ストック・オプション制度)
当社及び一部の子会社のストック・オプション制度は、新規株式公開の達成及び新規株式公開の達成まで勤務することが権利確定条件として付されているもの、あるいは、ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
対象者に対して付与されたストック・オプションに関する費用は、前期及び当期において、いずれも計上されておりません。
当社及び一部の子会社のストック・オプション制度の概要は次のとおりであります。
① 当社
当社のストック・オプションの概要は次のとおりであります。
(注)1.前期における行使時の当社の加重平均株価は、1,305円であります。
2.当期において付与されたストック・オプション1個当たりの公正価値は、1,518円(1個当たりの目的となる株式数は当社普通株式100株)であります。なお、ストック・オプションの公正価値を評価する目的で、ブラック・ショールズ・モデルが使用されており、当該公正価値は、外部の専門機関が評価しております。付与されたストック・オプションについて、ブラック・ショールズ・モデルに使用された仮定は以下のとおりであります。
3.当期において付与されたストック・オプションは、ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
当期末における未行使残高の状況は次のとおりであります。
(注)IFRSへの移行日(2011年4月1日。以下、移行日)より前に権利確定しており、IFRS第2号「株式に基づく報酬」を適用しておりません。
② 子会社
子会社のストック・オプション制度の概要は次のとおりであります。
(a)移行日より前に権利確定していないストック・オプション制度
a-1 SBIバイオテック株式会社
(注)1.当期末において、権利確定しているストック・オプションはありません。
2.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、0.4年(株式を公開した日から3年後までとするストック・オプションを除く)であります。
a-2 SBIジャパンネクスト証券株式会社
(注)1.当期末において、権利確定しているストック・オプションはありません。
2.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、3.3年(株式を公開した日から3年後までとするストック・オプションを除く)であります。
3.当期において付与されたストック・オプション1個当たりの公正価値は、14,432円(1個当たりの目的となる株式数は同社普通株式1株)であります。なお、ストック・オプションの公正価値を評価する目的で、ブラック・ショールズ・モデルが使用されております。付与されたストック・オプションについて、ブラック・ショールズ・モデルに使用された仮定は以下のとおりであります。
a-3 オートックワン株式会社
(注)1.当期末において、権利確定しているストック・オプションはありません。
2.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、0.3年であります。
a-4 株式会社ナルミヤ・インターナショナル
(注)1.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、5.3年であります。
2.ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
a-5 SBI AXES株式会社
a-6 モーニングスター株式会社
(注)1.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、3.3年であります。
2.当期において付与されたストック・オプション1個当たりの公正価値は、536円(1個当たりの目的となる株式数は同社普通株式100株)であります。なお、ストック・オプションの公正価値を評価する目的で、ブラック・ショールズ・モデルが使用されており、当該公正価値は、外部の専門機関が評価しております。付与されたストック・オプションについて、ブラック・ショールズ・モデルに使用された仮定は以下のとおりであります。
3.ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
(b)移行日より前に権利確定しているストック・オプション制度
次のストック・オプション制度は移行日より前に権利確定しており、IFRS第2号「株式に基づく報酬」を適用しておりません。
b-1 SBIライフリビング株式会社
(注)前期における行使時の同社の加重平均株価は、594円であります。
b-2 モーニングスター株式会社
(注)当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、1.0年であります。
(2) 現金決済型株式報酬制度
当社の一部の子会社は、従業員等に対して現金決済型株式報酬制度を採用しております。本報酬制度は、行使価格と権利行使日の株価との差額を現金で支払うものであります。
対象者に対して付与された現金決済型株式報酬制度に関する当期に認識された費用は3百万円であり、販売費及び一般管理費に計上されております。また、当期末において認識された負債残高は3百万円であり、その他の金融負債に計上されております。
現金決済型株式報酬制度の概要は次のとおりであります。
SBI AXES株式会社
(注)1.当期末における現金決済型株式報酬制度の加重平均残存期間は、4.3年であります。
2.当期末に付与された現金決済型株式報酬制度の行使価格は付与日における直近3ヶ月間の平均株価であります。
26 営業収益
営業収益の内訳は次のとおりであります。
(注)1.金融収益の受取利息は、償却原価で測定される金融資産から生じるものであります。
2.保険契約から生じる収益は、前期まで役務の提供等による収益に含めておりましたが、当期において重要性が増したため、営業収益の内訳として表示しております。
3.当期の子会社株式の売却益は、主にSBIモーゲージ株式会社(事業セグメント:金融サービス事業)及びSBIライフリビング株式会社(事業セグメント:その他)の売却によるものであります。
27 営業費用
営業費用の内訳は次のとおりであります。
(1)営業原価
(2)金融費用
(3)販売費及び一般管理費
(4)その他の費用
28 その他の金融収益・費用
その他の金融収益・費用の内訳は次のとおりであります。
29 法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は次のとおりであります。
当企業グループは、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は35.64%となっております。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
当該法定実効税率と連結損益計算書における平均負担税率との差異要因は次のとおりであります。
日本において、「所得税法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第9号)が2015年3月31日に公布され、2015年4月1日以後に開始する年度から法人税率等の引下げ等が行われることとなりました。これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は従来の35.64%から2015年4月1日に開始する年度に解消が見込まれる一時差異等については33.26%に、2016年4月1日に開始する年度以降に解消が見込まれる一時差異等については、32.35%となります。これらの税率変更による法人所得税費用及び当期利益への影響は軽微であります。
30 その他の包括利益
その他の包括利益の各項目別の当期発生額及び損益への組替調整額、並びに税効果の影響は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
31 1株当たり当期利益
親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益は次の情報に基づいて算定しております。
(注)逆希薄化効果を有するストック・オプションは、希薄化後1株当たり利益の計算に含まれておりません。
32 キャッシュ・フロー情報
キャッシュ・フローの補足情報は次のとおりであります。
(1) 子会社の取得による支出
取得した子会社に関する前期(2014年3月期)及び当期(2015年3月期)の支払対価の総額は、それぞれ2,145百万円及び14,204百万円であります。また、前期及び当期において、取得した子会社が保有していた取得時の現金及び現金同等物の総額は、それぞれ88百万円及び7,555百万円であります。
(2) 子会社の売却による収入
売却した子会社に関する前期及び当期の受取対価の総額は、それぞれ3,798百万円及び39,411百万円であります。
株式の売却により支配を喪失した子会社の株式売却時の資産及び負債の内訳は次のとおりであります。
33 子会社
2015年3月31日現在の当企業グループの重要な子会社は次のとおりであります。
(注)1.「議決権の所有割合又は出資比率」欄には、関係会社が投資事業組合等の場合、出資比率を記載しております。また、同欄の( )内は、議決権の間接所有割合または間接出資割合で内数であります。
2.当期における主な子会社の異動は次のとおりであります。
・新規取得による増加
ピーシーエー生命保険㈱(平成27年5月1日付でSBI生命保険㈱に商号変更)
・支配喪失を伴う子会社株式の売却による減少
SBIモーゲージ㈱、SBIリース㈱及びSBIライフリビング㈱
・清算による減少
SBIネットシステムズ㈱
34 関連当事者取引
(1)関連当事者間取引
該当事項はありません。
(2)前期及び当期における経営幹部に対する報酬は次のとおりであります。
35 契約債務
当企業グループは、顧客に対する貸付契約に基づき、貸付の未実行残高を有しております。当該貸付契約の総額は前期末2,308百万円、当期末32,242百万円で、うち未実行額は前期末1,798百万円、当期末19,311百万円であります。
なお、同契約については、顧客の信用状況の変化、その他当企業グループが必要と認めた事由があるときは契約後も随時契約の見直しを行い、与信上の保全措置等を講じており、融資未実行残高が必ずしも当企業グループの将来のキャッシュ・フローに影響を与えるものではありません。
36 後発事象
2015年5月12日開催の当社取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式の取得について決議し、次のとおり自己株式の取得を実施いたしました。
(1) 自己株式の取得を行う理由
2015年3月期連結業績を踏まえ、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にしつつ、株主の皆様への利益還元を図るため、自己株式を取得するものです。
(2) 決議内容
(3) 自己株式取得の結果
SBIホールディングス株式会社(以下、当社)は日本に所在する企業であります。当社の連結財務諸表は、当社及び子会社(以下、当企業グループ)、並びに当企業グループの関連会社及び共同支配企業に対する持分により構成されております。当企業グループは、金融サービス事業、アセットマネジメント事業及びバイオ関連事業を主要3事業として多種多様な事業活動を行っております。各事業の内容については、「5 事業セグメント」に記載しております。
本連結財務諸表は、2015年6月23日に代表取締役執行役員社長 北尾吉孝及び最高財務責任者である取締役執行役員常務 森田俊平によって承認されております。
2 作成の基礎
(1)国際会計基準に準拠している旨
当企業グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、連結財務諸表規則)第1条の2に掲げる「特定会社」の要件を満たすことから、連結財務諸表規則第93条の規定により、国際会計基準(以下、IFRS)に準拠して作成しております。
(2)測定の基礎
本連結財務諸表は、以下の項目を除き、取得原価を基礎として作成しております。
・公正価値で測定し、その変動を純損益で認識する金融商品
・公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識する金融商品
金融商品の公正価値を測定するために用いられる方法は「6 金融商品の公正価値」に記載しております。
(3)表示通貨
本連結財務諸表の表示通貨は当社の機能通貨である円であり、特に注釈のない限り、百万円単位での四捨五入により表示しております。
(4)見積もり及び判断の利用
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、他の情報源から直ちに明らかにならない資産及び負債の帳簿価額について、見積もり、判断及び仮定の設定を行う必要があります。見積もり及びそれに関する仮定は、関係が深いと思われる過去の経験及びその他の要素に基づいております。実績はこれらの見積もりと異なる場合があります。
見積もり及び基礎となる仮定は継続的に見直しており、会計上の見積もりの修正は、修正した期間のみ影響を与える場合は修正が行われた当該期間に認識し、修正した期間及び将来の期間の双方に影響を及ぼす場合には当該期間及び将来の期間で認識しております。
下記は将来に関する主要な仮定及び報告期間末における見積もりの不確実性の要因となる主な事項であり、これらは当期及び来期以降に資産や負債の帳簿価額に対して重大な調整をもたらすリスクを含んでおります。
(a)金融商品の公正価値の測定
当企業グループが保有する非上場株式は主に営業投資有価証券に含まれており、主に純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類されております。このような非上場株式の公正価値を見積もるために観察可能な市場データに基づかないインプットを含む評価技法を使用しております。
(b)繰延税金資産
資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との間に生じる一時的な差異及び税務上の繰越欠損金に係る税効果については、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において、当該差異及び税務上の繰越欠損金の解消時に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。
(c)のれんの評価
当企業グループが計上するのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、回収可能価額を毎年同じ時期に見積もっております。当該回収可能価額の算定においては、見積将来キャッシュ・フローを使用しております。
(d)償却原価で測定される金融資産に係る減損
償却原価で測定される金融資産に係る減損損失の金額は、当該資産の帳簿価額と、見積将来キャッシュ・フローを当該金融資産の当初の実効金利で割り引いた現在価値との差額として測定しております。
(e)保険契約に係る負債十分性テスト
保険契約に係る負債十分性テストに関しては、契約上のすべてのキャッシュ・フロー、保険金請求処理費用といった関連キャッシュ・フロー等の期末日現在の見積もりを考慮し実施しております。
(5)当期から新たに適用した基準書
当企業グループの連結財務諸表は、早期適用したIFRS第9号「金融商品」(2009年11月公表、2010年10月及び2011年12月改訂)(以下、IFRS第9号)を除き、2015年3月31日現在で強制適用が要求される基準書に基づいて作成されております。
当期から新たに適用した基準書等は次のとおりであります。
基準書及び解釈指針 | 新設・改訂の概要 | |||
IFRS第10号 | 連結財務諸表 | |||
IFRS第12号 | 他の企業への関与の開示 | 投資企業の定義の明確化及び投資先に対する投資の測定方法 | ||
IAS第27号 | 個別財務諸表 | |||
IAS第32号 | 金融商品:表示 | 金融資産と金融負債の相殺表示の要件の明確化及び適用指針の追加 | ||
IAS第36号 | 資産の減損 | 非金融資産の回収可能価額の開示 | ||
IFRIC第21号 | 賦課金 | 賦課金に係る負債認識の明確化 |
なお、これらの基準書等を新たに適用したことによる本連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
3 重要な会計方針
連結財務諸表の作成にあたり、適用した重要な会計方針は次のとおりであります。
(1)連結の基礎
(a)子会社
子会社とは、当企業グループにより支配されている企業をいい、支配しているかを決定する際の決定的要因が議決権でないように組成された企業(以下、ストラクチャード・エンティティ)も含まれます。支配とは、投資先に対するパワー、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利、並びに投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力のすべての要素を有している場合をいいます。子会社の財務諸表は、支配開始日から支配喪失日までの間、連結財務諸表に含まれます。子会社の会計方針は、当企業グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて変更しております。
グループ内の債権債務残高及び取引、並びにグループ内取引によって発生した未実現利益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。未実現損失は未実現利益と同様に消去し、減損の有無を検討しております。
子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
(b)関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、当企業グループがその企業の財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配を有していない企業をいいます。当企業グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当企業グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
共同支配企業とは、複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、当該取決めの純資産に対する権利を有しており、関連性のある活動に関する意思決定について支配を共有する当事者全員一致の合意を必要とする企業をいいます。
関連会社及び共同支配企業に対する投資は取得時に取得原価で認識し、持分法を用いて会計処理しております。ただし、当企業グループ内のベンチャー・キャピタル企業又は類似の企業が保有している投資については、IFRS第9号に従って、純損益を通じて公正価値で測定しております。持分法を適用する関連会社及び共同支配企業(以下、持分法適用会社)については、重要な影響を与えること又は共同支配を開始した日から喪失する日までの純損益及びその他の包括利益(当企業グループの会計方針に整合させるための調整後)に対する当企業グループの持分を認識し、持分法適用会社に対する投資額を修正します。持分法適用会社の損失に対する当企業グループの持分相当額が持分法適用会社に対する投資持分の帳簿価額を上回った場合には、当該持分の帳簿価額と実質的に持分法適用会社に対する正味投資の一部を構成する長期投資をゼロまで減額し、当企業グループが持分法適用会社に代わって債務(法的債務又は推定的債務)を負担する、又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失については認識しません。
持分法適用会社との取引から発生した未実現利益は、被投資企業に対する当企業グループの持分を上限として投資から控除しております。
(c)企業結合
事業の取得は「取得法」を適用しております。企業結合時に移転した対価は、当企業グループが移転した資産、被取得企業の旧所有者に対する当企業グループの負債、そして当企業グループが発行した資本持分の当企業グループの支配獲得日(以下、取得日)の公正価値の合計として測定されます。
取得日において、識別可能な取得した資産及び引受けた負債は、主に以下を除き、取得日における公正価値で認識しております。
・繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に係る負債(又は資産)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。
・被取得企業の株式報酬制度、又は被取得企業の株式報酬制度の当企業グループの制度への置換えのために発行された負債又は資本性金融商品は、取得日にIFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定しております。
・売却目的に分類される資産又は処分グループは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って測定しております。
当企業グループは、移転された対価と取得日時点で測定した被取得企業の非支配持分の金額の合計から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額を控除した額としてのれんを測定しております。この差額が負の金額である場合には、即時に純損益で認識しております。
当企業グループは、非支配持分を公正価値で測定するか、又は被取得企業の識別可能な純資産の比例持分で測定するかを、取得日に個々の企業結合ごとに選択しております。
負債又は資本性金融商品の発行に関連するものを除いて、企業結合に関連して当企業グループに発生する取引費用は、発生時に費用処理しております。
段階的に支配が達成される企業結合の場合、当企業グループが以前に保有していた被取得企業の持分は取得日の公正価値で再評価され、発生した利得又は損失があれば純損益に認識しております。
(d)支配の喪失を伴わない持分の変動
支配の喪失を伴わない持分が変動する取引はIFRS第10号「連結財務諸表」に従って資本取引として会計処理しております。当企業グループの持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整され、「非支配持分を調整した金額」と「支払対価又は受取対価の公正価値」との差額は、資本に直接認識し、親会社の所有者に帰属します。
(e)支配の喪失
当企業グループが投資の処分により子会社の支配を喪失する場合、処分損益は「受取対価の公正価値及び残存持分の公正価値の合計」と「子会社の資産(のれんを含む)、負債及び非支配持分の従前の帳簿価額」との差額として算定し、純損益に認識しております。
子会社について、従前にその他の包括利益で認識されていた金額は、当企業グループが関連する資産又は負債を直接処分した場合と同様に会計処理しております。支配を喪失する日における従前の子会社に対する残存投資の公正価値は、IFRS第9号に従って測定しております。
(2)外貨
(a)外貨換算
個々のグループ企業がそれぞれの財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引は、取引日における為替レートでグループ企業の各機能通貨に換算しております。取得原価で測定されている外貨建貨幣性資産及び負債は期末日において、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しております。公正価値で測定されている外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に再換算しております。再換算によって発生した為替差額は、純損益として認識しております。ただし、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益として認識する金融商品の再換算により発生した為替差額及び特定の為替リスクをヘッジするための取引に関する為替差額は純損益から除いております。
(b)在外営業活動体
機能通貨が表示通貨と異なるグループ企業(主に在外営業活動体)の資産及び負債は、取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含め、期末日の為替レートで表示通貨に換算しております。在外営業活動体の収益及び費用は、期中平均為替レートで表示通貨に換算しております。
為替換算差額はその他の包括利益で認識されます。在外営業活動体について、支配の喪失や重要な影響力を喪失するような処分がなされた場合には、当該在外営業活動体に関連する累積換算差額は処分した期の純損益として認識しております。
(3)金融商品
当企業グループはIFRS第9号を早期適用しております。IFRS第9号は、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」の適用対象となる金融資産に対し、「償却原価」又は「公正価値」により事後測定することを要求しています。特に、契約上のキャッシュ・フローを回収するために保有することを目的とする事業モデルに基づいて保有され、かつ、元本及び元本残高に対する利息の支払のみの契約上のキャッシュ・フローを生じさせる負債性金融商品は、以後の会計期間末において「償却原価」で測定されます。その他のすべての負債性金融商品及び資本性金融商品は、以後の会計期間末において「公正価値」で測定されます。
(a)当初認識と当初測定
金融資産及び金融負債は、グループ企業が金融商品の契約条項の当事者になる時点で認識されます。
金融資産の通常の方法による売買はすべて、取引日基準で認識及び認識の中止を行います。通常の方法による売買とは、市場における規則又は慣行により一般に認められている期間内での資産の引渡しが要求される金融資産の購入又は売却をいいます。
金融資産及び金融負債は公正価値で当初測定されます。純損益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTPLの金融資産)及び純損益を通じて公正価値で測定される金融負債(以下、FVTPLの金融負債)を除き、金融資産及び金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、当初認識時において、適切に金融資産の公正価値に加算又は金融負債の公正価値から減算されます。FVTPLの金融資産及びFVTPLの金融負債の取得又は発行に直接起因する取引費用は、直ちに純損益に認識されます。
売買目的以外で保有する資本性金融商品については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産(以下、FVTOCIの金融資産)として指定しております。
(b)相殺
金融資産及び金融負債は、当企業グループが残高を相殺する法的に強制可能な権利を現在有しており、純額で決済する場合、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
(c)非デリバティブ金融資産
非デリバティブ金融資産は、当該金融資産の管理に関する企業のビジネスモデル及び金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性によって、以下の指定された区分、「償却原価で測定される金融資産」、「FVTPLの金融資産」又は「FVTOCIの金融資産」に当初認識時に分類されます。
償却原価で測定される金融資産
金融資産が契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とするビジネスモデルの中で所有され、当該金融資産の契約条項により、特定の日において元本及び利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが発生するのであれば、当該金融資産は実効金利法を使用し減損損失控除後の償却原価で、事後測定されます。
FVTPLの金融資産
償却原価で事後測定されるもの以外の金融資産は純損益において公正価値のすべての変動が認識され、公正価値で事後測定されます。
FVTOCIの金融資産
当企業グループは当初認識時点に、トレーディングのために保有されていない資本性金融商品のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産を指定しております。この指定は取り消すことができません。当該金融商品の公正価値の変動はその他の包括利益に計上され、純損益に組替調整されません。ただし、このような投資から獲得した配当は、当該配当が明らかに投資原価の回収を示しているのではなければ純損益において認識されます。このような投資の認識を中止した場合、又は、取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的ではない場合、その他の包括利益で認識されていた金額は直接利益剰余金に振り替え、純損益で認識されません。
(d)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物とは、現金及び容易に一定の金額に現金化が可能な流動性の高い金融資産であり、預入時点から満期日までが3カ月以内の短期定期預金を含んでおります。
(e)非デリバティブ金融負債
非デリバティブ金融負債には、社債及び借入金、営業債務及びその他の債務等が含まれ、当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しております。
(f)トレーディング資産及びトレーディング負債
以下の場合には、金融資産及び金融負債はトレーディング資産及びトレーディング負債に分類されます。
・主として短期間に売却又は買戻しを行う目的で取得した金融資産
・当初認識時において、当企業グループがまとめて管理しており、かつ、最近における短期的な利益獲得の実績がある特定の金融商品のポートフォリオの一部である金融資産
・デリバティブ(ヘッジ手段として指定していないか、ヘッジ手段として有効でないもの)
トレーディング資産及びトレーディング負債は、FVTPLの金融資産及びFVTPLの金融負債に分類され、すべての公正価値の変動は純損益として認識されます。なお、トレーディング資産及びトレーディング負債は連結財政状態計算書上、その他の証券業関連資産及びその他の証券業関連負債に含めて表示されております。
(g)認識の中止
当企業グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、または、当該金融資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。移転した金融資産に関して当企業グループが創出した、又は当企業グループが引き続き保有する権利及び義務については、別個の資産又は負債として認識しております。
(h)公正価値測定
当企業グループは、金融資産又は金融負債に関する市場が活発である場合、市場価格を用いて公正価値を測定しております。
金融資産又は金融負債に関する市場が活発でない場合、当企業グループは評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法には、知識のある自発的な当事者間での最近の独立第三者間取引の利用、ほぼ同じ他の金融資産又は金融負債の現在の公正価値の参照、割引キャッシュ・フロー分析及びオプション価格算定モデルが含まれます。市場参加者が金融資産又は金融負債の価格決定のために用いている評価技法があり、信頼性のある見積市場価格を提供することが立証されている場合には、その評価技法を用いて公正価値を決定しております。評価技法の妥当性を確保するために、当企業グループは、定期的に観察可能な市場データに基づいて評価技法を調整し、有効性を検証しております。
(i)償却原価で測定される金融資産の減損
金融資産の当初認識後に損失事象が発生したことが客観的証拠によって示されており、かつ、当該損失事象によって当該金融資産の見積将来キャッシュ・フローにマイナスの影響が及ぼされることが合理的に予測できる場合に、金融資産が減損していると判定しております。当企業グループは、四半期毎に減損していることを示す客観的な証拠が存在するかどうかについての評価を行っております。
当企業グループは、償却原価で測定される金融資産の減損の証拠を、個々の資産ごとに検討するとともに全体としても検討しております。個々に重要な金融資産は、個々に減損を評価しております。個々に重要な金融資産のうち個別に減損する必要がないものについては、発生しているが未特定となっている減損の有無の評価を全体として実施しております。個々に重要でない金融資産は、リスクの特徴が類似するものごとにグルーピングを行い、全体として減損の評価を行っております。
償却原価で測定される金融資産の減損損失は、その帳簿価額と当該資産の当初の実効金利で割り引いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額として測定されます。減損損失は純損益として認識し、金融資産の帳簿価額から直接減額されます。減損を認識した資産に対する利息は、時の経過に伴う割引額の割戻しを通じて引き続き認識されます。減損損失認識後に減損損失を減額する事象が発生し、当該減額が減損を認識された後に発生した事象に客観的に関連している場合には、過去に認識した減損損失は純損益に戻入れられます。
(j)デリバティブ
当企業グループは、主に金利変動リスク及び為替変動リスクのヘッジのため、デリバティブ(金利スワップ取引及び為替予約取引等)を利用しております。
ヘッジ会計を適用したデリバティブ
当企業グループは、当初のヘッジ指定時にヘッジ取引を行うための戦略に従い、ヘッジ手段であるデリバティブとヘッジ対象の関係について文書化しております。さらに、ヘッジ指定時及びヘッジ期間中に、デリバティブが金利変動リスク等に起因するヘッジ対象の公正価値の変動又はキャッシュ・フローの変動を相殺するのにきわめて有効であるかどうかを文書化しております。
公正価値ヘッジとして指定した場合、ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動は純損益で認識しており、金利変動リスク等に起因するヘッジ対象に係る利得又は損失は、ヘッジ対象の帳簿価額を修正して、純損益に認識しております。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定した場合、ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ有効部分はその他の包括利益に認識し、ヘッジ非有効部分は直ちに純損益に認識しております。その他の包括利益に認識されていた金額は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期に、連結包括利益計算書においてその他包括利益から控除し、純損益に振り替えられます。
ヘッジ会計の要件を満たさない場合には、ヘッジ会計は中止されます。その場合、その他の包括利益に認識されていた金額は引き続き計上され、予定取引が最終的に純損益に認識された時点、又は予定取引がもはや発生しないと見込まれる時点で、直ちに純損益に認識されます。
ヘッジ会計を適用していないデリバティブ
当企業グループには、ヘッジ目的で保有しているデリバティブのうち、ヘッジ会計を適用していないものがあります。また、デリバティブをヘッジ目的以外のトレーディング目的でも保有しております。これらのデリバティブの公正価値のすべての変動は純損益に認識されます。
(k)資本
普通株式
当社が発行した普通株式は資本として分類しております。普通株式の発行に直接関連する費用は、税効果考慮後の金額を資本の控除項目として認識しております。
自己株式
自己株式を取得した場合は、税効果考慮後の直接取引費用を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しております。自己株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識しております。
(4)棚卸資産
当企業グループが保有する主な棚卸資産は、棚卸不動産であります。棚卸不動産については、「取得原価」と「正味実現可能価額」のいずれか低い金額で測定しており、取得原価は個別法に基づいて算定しております。正味実現可能価額とは、通常の営業過程における予想販売価額から完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額であります。
(5)リース
リース資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが実質的に移転するリース契約は、ファイナンス・リースとして分類しております。リース資産は、公正価値と最低支払リース料総額の現在価値のいずれか低い額で当初認識され、当初認識後は当該資産に適用される会計方針に基づいて会計処理しております。
(6)有形固定資産
(a)認識及び測定
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。取得原価には資産の取得に直接関連する支出が含まれております。有形固定資産の処分損益は、処分により受け取る金額と有形固定資産の帳簿価額とを比較し、純額で純損益として認識しております。
(b)減価償却
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しております。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しております。減価償却は、有形固定資産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法によって純損益で認識しております。土地は償却しておりません。
当期及び比較期間における主な見積耐用年数は以下のとおりであります。
・建物 3~50年
・器具及び備品 2~20年
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改訂しております。
(7)無形資産
(a)企業結合により取得した無形資産(のれん及びその他の無形資産)
子会社の取得の企業結合により生じたのれんは無形資産に計上しております。当初認識時におけるのれんの測定については、「(1)連結の基礎 (c)企業結合」に記載しております。企業結合により取得し、のれんとは区別して認識された無形資産は、取得日の公正価値で当初認識されます。
のれんは、当初認識後、取得価額から減損損失累計額を控除して測定しております。持分法で会計処理している被投資企業については、のれんの帳簿価額を投資の帳簿価額に含めております。
のれんを除く無形資産は、有限の耐用年数が付されたものについては、個別に取得した無形資産と同様に、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。
(b)研究開発費
新規の科学的又は技術的な知識及び理解を得る目的で実施される研究活動に関する支出は、発生時に純損益として認識しております。一定の要件を満たすことで資産化した開発費用は、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を差し引いて測定しております。
(c)その他の無形資産(個別に取得した無形資産)
当企業グループが取得したその他の無形資産は、原価モデルを採用し、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。
(d)償却
のれんを除く無形資産の償却は、有限の耐用年数が付されたものについては、当該資産が使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法によって純損益で認識しています。
当期及び比較期間における主な見積耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウェア 3~5年
・顧客との関係 4~16年
償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改訂しております。
(8)投資不動産
投資不動産とは、賃料収入、キャピタルゲイン、又はその両方を得ることを目的として保有する不動産(建設中の不動産を含む)であります。通常の営業過程で販売する不動産や、商品又はサービスの提供、製造、販売、その他の管理などの目的で使用する不動産は含まれません。投資不動産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しております。償却可能価額は、資産の取得価額又は取得価額に準じる額から残存価額を差し引いて算出しております。減価償却は、投資不動産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法によって純損益で認識しております。
当期及び比較期間における見積耐用年数は以下のとおりであります。
・建物 8~50年
処分時点、又は、投資不動産が恒久的に使用されなくなり、処分による将来の経済的便益が期待できなくなった時点で、投資不動産の認識を中止します。正味処分対価と資産の帳簿価額との差額として算定される投資不動産の認識の中止により生じる利得又は損失は、認識を中止する時点で純損益として認識されます。
(9)非金融資産等の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く、当企業グループの非金融資産については、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もっております。ただし、のれんが配分された資金生成単位及び見積耐用年数を確定できない、又は未だ使用可能ではない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず、回収可能価額を毎年同じ時期に見積もっております。資金生成単位については、継続的に使用することにより他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしております。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値と当該資産に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いております。減損テストにおいて、回収可能価額を見積もることができない個別資産は、個別資産が属する資金生成単位に統合し、資金生成単位の回収可能価額を見積もっております。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に、純損益として認識しております。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、最初にその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額し、次に当該資金生成単位内のその他の資産に対して比例的に配分しております。
のれんに関連する減損損失は戻し入れておりません。過去に認識したその他の資産の減損損失は、各期末日において、損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しております。回収可能価額の決定に使用した見積もりに変更があった場合は、見積もり変更後の回収可能価額まで減損損失を戻し入れております。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れております。
持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは区分して認識されないため、個別に減損テストを実施しておりません。その代わりに、持分法適用会社に対する投資の総額を単一の資産として、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に、減損テストを実施しております。
(10)保険契約
保険契約及び再保険契約に関しては、保険業法及び保険業法施行規則その他本邦における実務慣行を基礎に、IFRS第4号「保険契約」の各種要件を踏まえて当企業グループの会計方針を決定し、適用しております。なお、負債十分性テストに関しては、契約上のすべてのキャッシュ・フロー、保険金請求処理費用といった関連キャッシュ・フロー等の期末日現在の見積もりを考慮し実施しております。負債が十分でないことが判明した場合には、不足額の全額を純損益として認識することとしております。
(11)従業員給付
(a)確定拠出型年金制度
当社及び一部の子会社では、確定拠出型年金制度を採用しております。確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度であります。確定拠出型年金制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
(b)短期従業員給付及び株式に基づく報酬
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しております。
また、当企業グループは、役員及び従業員に対するインセンティブとして株式報酬制度を採用しております。2002年11月7日より後に付与され、2011年4月1日以降に権利が確定する株式報酬制度のうち、持分決済型株式報酬制度(ストック・オプション制度)については、付与日における公正価値によって測定し、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として認識され、同額を資本の増加として認識しております。現金決済型株式報酬制度については、受領した役務及び発生した負債を、当該負債の公正価値で測定し、負債が決済されるまで、当該負債の公正価値を決算日及び決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しております。
(12)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当企業グループが、合理的に見積もり可能である法的債務又は推定的債務を現在の債務として負っており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高い場合に認識しております。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を使用し、現在価値に割り引いております。
(13)収益
(a)投資ポートフォリオ(トレーディング資産を除く)に係る金融収益
FVTPLの金融資産は、当初認識時に公正価値で認識し、取引費用は発生時に純損益で認識しております。売却による純損益は受領した対価の公正価値と帳簿価額との差額として測定しております。
FVTOCIの金融資産は、その公正価値の変動をその他の包括利益に含めております。FVTOCIの金融資産の認識を中止した(売却した)場合、又は取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的ではない場合、その他の包括利益で認識されていた金額を利益剰余金に振り替えております。
ただし、FVTOCIの金融資産からの配当金については、金融収益の一部として純損益で認識しております。
(b)トレーディング損益
トレーディング資産に属する有価証券は、FVTPLの金融資産として分類され、公正価値で測定しその変動を純損益で認識しております。
(c)受取手数料
受取手数料は、当企業グループが収益稼得取引の主たる当事者ではなく代理人として行う取引に関するものであり、取引の成果を信頼性をもって見積もることができる場合には、報告期間末日現在の取引の進捗度に応じて認識されております。以下の要素を満たす場合には、当企業グループが主たる当事者ではなく代理人として行う取引に該当します。
・当企業グループが、物品の所有権を取得せず、かつ、販売後の物品に関しても何ら責任を負っていない。
・当企業グループが、最終顧客から対価を回収しているものの、すべての信用リスクを物品の供給者が負っている。
(d)物品の販売
通常の営業活動における物品の販売による収益は、受け取った又は受取予定の対価から、返品、値引き及び割戻しを減額した価額で測定しております。通常は、販売契約の履行という形式による説得力のある証拠が存在する場合、すなわち、所有に伴う重要なリスク及び便益が買手に移転し、対価の回収可能性が高く、関連原価や返品の可能性を合理的に見積もることができ、物品に関しての継続的な管理上の関与を有しておらず、収益の金額を信頼性をもって測定することができる場合に、収益を認識しております。値引きを行う可能性が高く、その金額を合理的に見積もることが可能な場合は、物品の販売による収益を認識する時点で当該値引きを収益の額から控除しております。
(14)法人所得税費用
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
当期税金費用は、期末日時点において施行又は実質的に施行される税率を当期の課税所得に乗じて算定する未払法人所得税又は未収還付税の見積もりで測定されます。
繰延税金費用は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時的な差異について認識されます。企業結合以外の取引で、かつ、会計上又は税務上のいずれの純損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識、及び予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合の子会社及び持分法適用会社への投資に係る将来減算一時差異については、繰延税金資産を認識しておりません。さらに、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識しておりません。繰延税金資産及び繰延税金負債は、期末日に施行又は実質的に施行される法律に基づいて一時差異が解消される時に適用されると予測される税率を用いて測定しております。繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、又は異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び当期税金負債を純額ベースで決済することを意図している場合、もしくはこれら税金資産及び税金負債が同時に実現する予定である場合に相殺しております。
未使用の税務上の欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、利用できる将来課税所得が稼得される可能性が高いものに限り繰延税金資産を認識しております。繰延税金資産は毎期末日に見直し、税務便益が実現する可能性が高くなくなった部分について減額しております。
子会社及び持分法適用会社への投資に係る将来加算一時差異についても繰延税金負債を認識しております。ただし、一時差異の解消時期を当企業グループがコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識しておりません。
一方、そのような投資に関連する将来減算一時差異から発生する繰延税金資産は、一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得がある可能性が高く、予測可能な将来の期間に解消する可能性が高い範囲でのみ認識しております。
(15)1株当たり利益
当企業グループは、普通株式に係る基本的1株当たり利益(以下、基本的EPS)及び希薄化後1株当たり利益(以下、希薄化後EPS)を開示しております。基本的EPSは、当社の普通株主に帰属する純損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しております。希薄化後EPSは、すべての希薄化効果のある潜在的普通株式による影響について、普通株主に帰属する純損益及び自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数を調整することにより算定しております。
(16)セグメント報告
事業セグメントとは、当企業グループ内の他の構成単位との取引に関連する収益及び費用を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動に従事する当企業グループの構成単位の1つであります。すべての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ、各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の取締役会が定期的にレビューしております。当社の取締役会に報告されるセグメントの事業の成果は、セグメントに直接帰属する項目及び合理的な理由に基づき配分することができる項目を含んでおります。セグメントに配分されていない項目は、主に本社費用から構成されております。
(17)売却目的で保有する非流動資産
継続的使用よりも、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ、現状で直ちに売却可能で、当企業グループの経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する非流動資産及び処分グループとして分類しております。
当企業グループは、子会社に対する支配の喪失を伴う売却の契約を確約している場合、当企業グループが売却後もその子会社に対する非支配持分を保持するかどうかにかかわらず、上記と同様の条件が満たされた時に、その子会社のすべての資産及び負債を、売却目的保有に分類しております。
売却目的で保有する非流動資産及び処分グループについては、「帳簿価額」と「売却コスト控除後の公正価値」のいずれか低い金額で測定しております。
(18)未適用の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日まで新設又は改訂が行われた基準書のうち、当企業グループが早期適用していない主なものは以下のとおりであります。適用による当企業グループへの影響は検討中であり、現時点で見積ることはできません。
基準書 | 強制適用時期 (以降開始年度) | 当企業グループ 適用時期 | 新設・改訂の概要 | |||||
IFRS第9号 | 金融商品 | 2018年1月1日 | 未定 | ヘッジ会計、減損会計、金融商品の分類及び測定に関する改訂 | ||||
IFRS第10号 | 連結財務諸表 | 2016年1月1日 | 未定 | 投資者とその関連会社または共同支配企業との間の資産の売却または拠出の会計処理の明確化 | ||||
IAS第28号 | 関連会社及び共同支配企業に対する投資 | |||||||
IFRS第15号 | 顧客との契約から生じる収益 | 2017年1月1日 | 2018年3月期 | 収益認識に関する会計処理の改訂 |
4 企業結合
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
前期の企業結合に係る取得日における支払対価の総額は2,145百万円であり、現金により決済されております。企業結合により取得した資産及び負債の公正価値はそれぞれ4,080百万円、1,916百万円であります。
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
当企業グループは、日本での生命保険事業への再参入を果たすため、2015年2月5日付けで英国プルーデンシャルグループ傘下の日本法人であるピーシーエー生命保険株式会社(以下、「ピーシーエー生命」という。)の発行済みの全株式を取得し、同社を子会社化いたしました。
(注)ピーシーエー生命は、2015年5月1日付でSBI生命保険株式会社に商号変更いたしました。
上記企業結合に係る取得日における支払対価、条件付対価、取得した資産及び負債の公正価値、並びに負ののれん発生益は以下のとおりであります。なお、支払対価は現金であります。
支配獲得日 | |
(2015年2月5日) | |
百万円 | |
支払対価の公正価値 | 7,976 |
条件付対価の公正価値 | 1,987 |
合計 | 9,963 |
現金及び現金同等物 | 3,529 |
営業債権及びその他の債権 | 1,917 |
その他の投資有価証券 | 157,261 |
その他資産 | 589 |
資産合計 | 163,296 |
保険契約負債 | 147,942 |
繰延税金負債 | 2,827 |
その他負債 | 556 |
負債合計 | 151,325 |
純資産 | 11,971 |
負ののれん発生益 | (2,008) |
合計 | 9,963 |
負ののれん発生益は、取得日において償却原価で測定される金融資産に分類された債券等を公正価値で認識したことなどを要因として発生いたしました。また、本企業結合に係る取得関連費用27百万円を、「販売費及び一般管理費」に計上しております。
条件付対価は将来の一定期間における日本基準決算上の追加責任準備金の戻入額に応じて、1,987百万円(17百万米ドルを売主と合意済の為替レートで換算)を上限として決定されます。
当期において連結損益計算書において認識されたピーシーエー生命の取得日から2015年3月31日までの営業収益は3,579百万円、当期利益は752百万円であります。
また、当期首時点においてピーシーエー生命の取得が行われていたと仮定した場合の同企業の当期における営業収益は25,306百万円、当期利益は2,117百万円と見積もっております。なお、これらの見積もり額は監査対象外であります。
上記以外の企業結合に係る取得日における支払対価の総額は6,228百万円であり、現金により決済されております。取得した資産及び負債の公正価値はそれぞれ6,519百万円、1,133百万円であります。
5 事業セグメント
当企業グループは、インターネットを通じた金融に関する事業や国内外への投資に関する事業を中核に据えた総合金融グループとして事業を展開しており、これらに当企業グループ最大の成長分野と位置づけているバイオ関連事業を加えた主要3事業を報告セグメントとしております。
当企業グループの報告セグメントは、当企業グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、最高経営意思決定機関である取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
報告セグメントの主な事業内容は、次のとおりであります。
(金融サービス事業)
証券関連事業、銀行業、保険事業を中核とした多種多様な金融関連事業及び金融商品等の情報提供に関する事業を行っております。
(アセットマネジメント事業)
国内外のIT、バイオ、環境・エネルギー及び金融関連のベンチャー企業等への投資に関する事業や、現地有力パートナーとの提携等による海外金融サービス事業を行っております。また、投資育成等のために取得したベンチャー企業等を連結範囲に含めており、同企業が行う事業が含まれております。
(バイオ関連事業)
生体内に存在するアミノ酸の一種である5-アミノレブリン酸(ALA)を活用した医薬品・健康食品・化粧品の開発・販売や、がん及び免疫分野等における抗体医薬・核酸医薬の研究開発に関する事業を行っております。
その他には、投資用収益物件の開発と販売やインターネットによる仲介サービスサイトの運営等を行う住宅不動産関連事業などが含まれますが、当期の報告セグメントと定義付けるための定量的な基準値を満たしておりません。
消去又は全社には、特定の事業セグメントに配賦されない損益及びセグメント間の内部取引消去が含まれております。なお、セグメント間の内部取引価格は市場実勢価格に基づいております。
当企業グループの報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
金融サービス事業 | アセットマネジメント事業 | バイオ関連事業 | 計 | その他 | 消去又は全社 | 連結 | |||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||
営業収益 | |||||||||||||
外部顧客からの収益 | 145,853 | 72,694 | 2,106 | 220,653 | 11,609 | 560 | 232,822 | ||||||
セグメント間収益 | 1,982 | 31 | 89 | 2,102 | 17 | (2,119) | - | ||||||
合計 | 147,835 | 72,725 | 2,195 | 222,755 | 11,626 | (1,559) | 232,822 | ||||||
セグメント損益 | |||||||||||||
税引前利益(損失) | 37,298 | 8,990 | (2,432) | 43,856 | 2,438 | (7,395) | 38,899 | ||||||
その他の項目 | |||||||||||||
金利収益 | 30,415 | 34,287 | 1 | 64,703 | 4 | (1,248) | 63,459 | ||||||
金利費用 | (6,230) | (14,063) | (27) | (20,320) | (321) | (1,724) | (22,365) | ||||||
減価償却費及び償却費 | (5,918) | (4,874) | (6) | (10,798) | (337) | (243) | (11,378) | ||||||
持分法による投資利益 | 1,273 | 225 | 136 | 1,634 | (303) | - | 1,331 |
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
金融サービス事業 | アセットマネジメント事業 | バイオ関連事業 | 計 | その他 | 消去又は全社 | 連結 | |||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||
営業収益 | |||||||||||||
外部顧客からの収益 | 160,692 | 65,171 | 2,058 | 227,921 | 15,680 | 1,444 | 245,045 | ||||||
セグメント間収益 | 1,953 | 672 | 124 | 2,749 | 30 | (2,779) | - | ||||||
合計 | 162,645 | 65,843 | 2,182 | 230,670 | 15,710 | (1,335) | 245,045 | ||||||
セグメント損益 | |||||||||||||
税引前利益(損失) | 67,309 | 8,132 | (7,310) | 68,131 | 2,779 | (7,843) | 63,067 | ||||||
その他の項目 | |||||||||||||
金利収益 | 31,370 | 33,273 | 0 | 64,643 | 21 | (1,319) | 63,345 | ||||||
金利費用 | (6,299) | (13,346) | (71) | (19,716) | (241) | (2,165) | (22,122) | ||||||
減価償却費及び償却費 | (5,698) | (5,402) | (15) | (11,115) | (219) | (171) | (11,505) | ||||||
持分法による投資利益 | 5,285 | (183) | (31) | 5,071 | 0 | - | 5,071 |
非流動資産及び外部顧客からの営業収益の地域別内訳は、次のとおりであります。
非流動資産
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
日本 | 85,368 | 67,790 | |
韓国 | 140,356 | 146,637 | |
その他 | 15,735 | 14,451 | |
合計 | 241,459 | 228,878 |
(注)非流動資産は資産の所在地によっており、金融資産及び繰延税金資産を含んでおりません。
外部顧客からの営業収益
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
日本 | 187,935 | 198,470 | |
海外 | 44,887 | 46,575 | |
合計 | 232,822 | 245,045 |
(注)営業収益は、仕向先の所在地によっております。
6 金融商品の公正価値
(1)公正価値の算定方法
金融資産及び金融負債の公正価値は、次のとおり決定しております。なお、金融商品の公正価値の見積もりにおいて、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には、将来キャッシュ・フローを割り引く方法、又はその他の適切な評価技法により見積もっております。
現金及び現金同等物、その他の金融資産、営業債務及びその他の債務、その他の金融負債
満期又は決済までの期間が短期であるため、帳簿価額と公正価値はほぼ同額であります。
営業債権及びその他の債権
債権の種類ごとに分類し、一定の期間ごとに、その将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用リスクを加味した利率で割り引く方法により、公正価値を見積もっております。
証券業関連資産、証券業関連負債
証券業関連資産のうち、信用取引資産に含まれる信用取引貸付金の公正価値については、変動金利によるものであり、短期間で市場金利を反映するため、帳簿価額とほぼ同額であります。また、信用取引貸付金を除く証券業関連資産及び証券業関連負債の公正価値については、短期間で決済されるものであるため、帳簿価額とほぼ同額であります。
トレーディング資産及びトレーディング負債については、「営業投資有価証券、その他の投資有価証券」及び「デリバティブ」に記載のとおり、公正価値を見積もっております。
営業投資有価証券、その他の投資有価証券
市場性のある有価証券の公正価値は市場価格を用いて見積もっております。非上場株式、市場価格のない転換社債型新株予約権付社債や新株予約権については、割引将来キャッシュ・フロー、収益、利益性及び純資産に基づく評価モデル、類似業種比較法及びその他の評価技法により、公正価値を見積もっております。債券等については、売買参考統計値、取引金融機関から提示された価格等、利用可能な情報に基づく合理的な評価方法により、公正価値を見積もっております。投資事業組合等への出資金については、組合財産の公正価値を見積もった上、当該公正価値に対する持分相当額を投資事業組合等への出資金の公正価値としております。
社債及び借入金
変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映しており、また、グループ企業の信用状態に発行後大きな変動はないと考えられることから、帳簿価額を公正価値とみなしております。固定金利による社債は、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引く方法により、公正価値を見積もっております。固定金利による借入金は、一定の期間ごとに区分した当該借入金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて公正価値を見積もっております。なお、短期間で決済される社債及び借入金については、公正価値は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を公正価値とみなしております。
顧客預金
顧客預金のうち、要求払預金については、報告日に要求された場合の支払額である帳簿価額を公正価値としております。また、定期預金については、一定の期間ごとに、その将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用リスクを加味した利率で割り引く方法により、公正価値を見積もっております。なお、残存期間が短期の定期預金については、公正価値は帳簿価額と近似していることから、帳簿価額を公正価値とみなしております。
デリバティブ
為替予約取引の公正価値については、報告日の先物為替相場に基づき見積もっております。外国為替証拠金取引の公正価値については、報告日の直物為替相場に基づき見積もっております。株価指数先物取引及びオプション取引の公正価値については、主たる証券取引所における最終の価格により見積もっております。金利スワップの公正価値については、取引先金融機関等から提示された価格等に基づき見積もっております。
(2)金融商品の分類及び公正価値
金融資産の分類及び公正価値は次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
帳簿価額 | 公正価値 | ||||||||
FVTPLの 金融資産 | FVTOCIの 金融資産 | 償却原価で 測定される 金融資産 | 合計 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
営業債権及びその他の債権 | - | - | 336,206 | 336,206 | 340,124 | ||||
証券業関連資産 | 5,803 | - | 1,733,690 | 1,739,493 | 1,739,493 | ||||
営業投資有価証券 | 127,365 | - | - | 127,365 | 127,365 | ||||
その他の投資有価証券 | 47,875 | 1,359 | - | 49,234 | 49,234 | ||||
合計 | 181,043 | 1,359 | 2,069,896 | 2,252,298 | 2,256,216 |
当期末(2015年3月31日)
帳簿価額 | 公正価値 | ||||||||
FVTPLの 金融資産 | FVTOCIの 金融資産 | 償却原価で 測定される 金融資産 | 合計 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
営業債権及びその他の債権 | - | - | 342,459 | 342,459 | 349,800 | ||||
証券業関連資産 | 7,579 | - | 2,121,181 | 2,128,760 | 2,128,760 | ||||
営業投資有価証券 | 114,946 | - | - | 114,946 | 114,946 | ||||
その他の投資有価証券 | 131,878 | 1,539 | 59,647 | 193,064 | 192,653 | ||||
合計 | 254,403 | 1,539 | 2,523,287 | 2,779,229 | 2,786,159 |
金融負債の分類及び公正価値は次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
帳簿価額 | 公正価値 | ||||||
FVTPLの 金融負債 | 償却原価で 測定される 金融負債 | 合計 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
社債及び借入金 | - | 440,112 | 440,112 | 440,688 | |||
営業債務及びその他の債務 | - | 53,503 | 53,503 | 53,503 | |||
証券業関連負債 | 776 | 1,617,137 | 1,617,913 | 1,617,913 | |||
顧客預金 | - | 302,314 | 302,314 | 302,490 | |||
合計 | 776 | 2,413,066 | 2,413,842 | 2,414,594 |
当期末(2015年3月31日)
帳簿価額 | 公正価値 | ||||||
FVTPLの 金融負債 | 償却原価で 測定される 金融負債 | 合計 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
社債及び借入金 | - | 374,771 | 374,771 | 375,888 | |||
営業債務及びその他の債務 | 1,987 | 53,018 | 55,005 | 55,005 | |||
証券業関連負債 | 2,551 | 1,957,842 | 1,960,393 | 1,960,393 | |||
顧客預金 | - | 361,102 | 361,102 | 363,496 | |||
合計 | 4,538 | 2,746,733 | 2,751,271 | 2,754,782 |
(3)公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
IFRS第13号「公正価値測定」は、公正価値の測定に利用するインプットの重要性を反映させた公正価値のヒエラルキーを用いて、公正価値の測定を分類することを要求しております。
公正価値のヒエラルキーは、以下のレベルとなっております。
・レベル1:活発な市場における同一資産・負債の市場価格
・レベル2:直接的又は間接的に観察可能な、公表価格以外の価格で構成されたインプット
・レベル3:観察不能な価格を含むインプット
公正価値の測定に使用される公正価値のヒエラルキーのレベルは、その公正価値の測定にとって重要なインプットのうち、最も低いレベルにより決定しております。
また、レベル間の振替につきましては、振替を生じさせた事象又は状況の変化の日に認識しております。
金融資産及び金融負債の公正価値のヒエラルキーごとの分類は次のとおりであります。
連結財政状態計算書において公正価値で測定される金融資産及び金融負債
前期末(2014年3月31日) | |||||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
金融資産 | |||||||
証券業関連資産 | 5,803 | - | - | 5,803 | |||
営業投資有価証券及び その他の投資有価証券 | |||||||
FVTPLの金融資産 | 31,732 | 426 | 143,082 | 175,240 | |||
FVTOCIの金融資産 | 495 | - | 864 | 1,359 | |||
金融資産合計 | 38,030 | 426 | 143,946 | 182,402 | |||
金融負債 | |||||||
証券業関連負債 | 776 | - | - | 776 | |||
金融負債合計 | 776 | - | - | 776 |
当期末(2015年3月31日) | |||||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
金融資産 | |||||||
証券業関連資産 | 7,579 | - | - | 7,579 | |||
営業投資有価証券及び その他の投資有価証券 | |||||||
FVTPLの金融資産 | 122,551 | 615 | 123,658 | 246,824 | |||
FVTOCIの金融資産 | 698 | - | 841 | 1,539 | |||
金融資産合計 | 130,828 | 615 | 124,499 | 255,942 | |||
金融負債 | |||||||
営業債務及びその他の債務 | - | - | 1,987 | 1,987 | |||
証券業関連負債 | 2,551 | - | - | 2,551 | |||
金融負債合計 | 2,551 | - | 1,987 | 4,538 |
連結財政状態計算書において公正価値で測定されていない金融資産及び金融負債
前期末(2014年3月31日) | |||||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
金融資産 | |||||||
営業債権及びその他の債権 | - | 340,124 | - | 340,124 | |||
証券業関連資産 | - | 1,733,690 | - | 1,733,690 | |||
金融資産合計 | - | 2,073,814 | - | 2,073,814 | |||
金融負債 | |||||||
社債及び借入金 | - | 440,688 | - | 440,688 | |||
営業債務及びその他の債務 | - | 53,503 | - | 53,503 | |||
証券業関連負債 | - | 1,617,137 | - | 1,617,137 | |||
顧客預金 | - | 302,490 | - | 302,490 | |||
金融負債合計 | - | 2,413,818 | - | 2,413,818 |
当期末(2015年3月31日) | |||||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
金融資産 | |||||||
営業債権及びその他の債権 | - | 349,800 | - | 349,800 | |||
証券業関連資産 | - | 2,121,181 | - | 2,121,181 | |||
営業投資有価証券及び その他の投資有価証券 | 59,236 | - | - | 59,236 | |||
金融資産合計 | 59,236 | 2,470,981 | - | 2,530,217 | |||
金融負債 | |||||||
社債及び借入金 | - | 375,888 | - | 375,888 | |||
営業債務及びその他の債務 | - | 53,018 | - | 53,018 | |||
証券業関連負債 | - | 1,957,842 | - | 1,957,842 | |||
顧客預金 | - | 363,496 | - | 363,496 | |||
金融負債合計 | - | 2,750,244 | - | 2,750,244 |
(4)レベル3に分類される金融商品
レベル3に分類される金融商品については、取締役会に報告された評価方針及び手続に基づき、外部の評価専門家又は適切な評価担当者が評価の実施及び評価結果の分析を行っております。
評価結果は、財務経理担当役員及び財務経理部門責任者によりレビューされ、承認されております。
公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類される金融商品について、経常的な公正価値測定に用いた評価技法及び重要な観察可能でないインプットに関する情報は次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日) | ||||||||
公正価値 | 評価技法 | 観察可能でない インプット | 範囲 | |||||
百万円 | ||||||||
営業投資有価証券及び その他の投資有価証券 | 143,946 | インカムアプローチ 及び マーケットアプローチ | 割引率 株価収益率 EBITDA倍率 | 10% 10.3倍~21.8倍 4.2倍~8.3倍 |
当期末(2015年3月31日) | ||||||||
公正価値 | 評価技法 | 観察可能でない インプット | 範囲 | |||||
百万円 | ||||||||
営業投資有価証券及び その他の投資有価証券 | 124,499 | インカムアプローチ 及び マーケットアプローチ | 割引率 株価収益率 非流動性ディスカウント | 9%~16% 8.8倍~20.4倍 5%~30% |
経常的に公正価値で測定するレベル3に分類される金融商品の公正価値のうち、インカムアプローチ及びマーケットアプローチで評価される「営業投資有価証券」及び「その他の投資有価証券」の公正価値は、割引率の上昇(下落)により減少(増加)し、株価収益率の上昇(下落)により増加(減少)し、EBITDA倍率の上昇(下落)により増加(減少)し、非流動性ディスカウントの上昇(下落)により減少(増加)いたします。
レベル3に分類される金融商品について、インプットがそれぞれ合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合の公正価値の著しい増減は想定されておりません。
レベル3に分類された金融資産及び金融負債の増減は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
金融資産 | |||||
営業投資有価証券及び その他の投資有価証券 | 合計 | ||||
FVTPLの金融資産 | FVTOCIの金融資産 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
2013年4月1日残高 | 149,399 | 2,618 | 152,017 | ||
企業結合による取得 | - | - | - | ||
購入 | 18,482 | - | 18,482 | ||
包括利益 | |||||
当期利益(注)1 | 305 | - | 305 | ||
その他の包括利益(注)2 | - | (119) | (119) | ||
分配等 | (3,891) | - | (3,891) | ||
売却及び償還等 | (8,801) | (1,790) | (10,591) | ||
清算 | (54) | - | (54) | ||
在外営業活動体の換算差額 | 7,450 | 155 | 7,605 | ||
その他(注)3 | (2) | - | (2) | ||
レベル3からの振替(注)4 | (19,806) | - | (19,806) | ||
レベル3への振替 | - | - | - | ||
2014年3月31日残高 | 143,082 | 864 | 143,946 |
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
金融資産 | 金融負債 | ||||||
営業投資有価証券及び その他の投資有価証券 | 合計 | 営業債務 及び その他の債務 | |||||
FVTPLの金融資産 | FVTOCIの金融資産 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
2014年4月1日残高 | 143,082 | 864 | 143,946 | - | |||
企業結合による取得 | 5,365 | - | 5,365 | 1,987 | |||
購入 | 26,263 | - | 26,263 | - | |||
包括利益 | |||||||
当期利益(注)1 | 5,016 | - | 5,016 | - | |||
その他の包括利益(注)2 | - | (106) | (106) | - | |||
分配等 | (3,851) | - | (3,851) | - | |||
売却及び償還等 | (46,074) | (3) | (46,077) | - | |||
清算 | - | - | - | - | |||
在外営業活動体の換算差額 | 10,152 | 86 | 10,238 | - | |||
その他 | - | - | - | - | |||
レベル3からの振替(注)4 | (16,295) | - | (16,295) | - | |||
レベル3への振替 | - | - | - | - | |||
2015年3月31日残高 | 123,658 | 841 | 124,499 | 1,987 |
(注)1.当期利益として認識された利得又は損失は、連結損益計算書の「営業収益」に含まれております。
なお、当該利得又は損失のうち、前期末及び当期末に保有するFVTPLの金融資産に起因するものは、それぞれ282百万円の損失、2,940百万円の利得であります。
2.その他の包括利益として認識された利得又は損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれております。
3.支配獲得による振替であります。
4.公正価値の測定に使用する重要なインプットが観察可能となったことによる振替であります。
7 金融資産と金融負債の相殺
当企業グループにおける連結財政状態計算書上で相殺表示されている認識した金融資産及び金融負債に関する定量的情報、並びに連結財政状態計算書上で相殺表示されていない認識した金融資産及び金融負債に関連する強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約に関する相殺表示されていない潜在的影響額は、次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
金融資産 | ||||||||||||
内訳 | 認識した金融資産の総額 | 連結財政状態計算書で相殺される認識した金融負債の総額 | 連結財政状態計算書に表示した金融資産の純額 | 連結財政状態計算書で相殺していない関連する金額 | 純額 | |||||||
金融商品 | 受入担保金 | |||||||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||
証券業関連資産 (有価証券借入契約及び類似の取引) | 1,018,722 | (368,277) | 650,445 | (126,840) | (108,480) | 415,125 | ||||||
証券業関連資産 (有価証券取引等に係る未収入金等) | 58,628 | (14,701) | 43,927 | (14,729) | - | 29,198 | ||||||
証券業関連資産 (外国為替取引の金融資産) | 1,549 | - | 1,549 | (187) | (1,362) | - |
金融負債 | ||||||||||||
内訳 | 認識した金融負債の総額 | 連結財政状態計算書で相殺される認識した金融資産の総額 | 連結財政状態計算書に表示した金融負債の純額 | 連結財政状態計算書で相殺していない関連する金額 | 純額 | |||||||
金融商品 | 差入担保金 | |||||||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||
証券業関連負債 (有価証券貸付契約及び類似の取引) | 1,043,339 | (368,277) | 675,062 | (235,320) | - | 439,742 | ||||||
証券業関連負債 (有価証券取引等に係る未払金等) | 127,781 | (14,701) | 113,080 | (14,729) | - | 98,351 | ||||||
証券業関連負債 (外国為替取引の金融負債) | 16,697 | - | 16,697 | (1,549) | - | 15,148 |
当期末(2015年3月31日)
金融資産 | ||||||||||||
内訳 | 認識した金融資産の総額 | 連結財政状態計算書で相殺される認識した金融負債の総額 | 連結財政状態計算書に表示した金融資産の純額 | 連結財政状態計算書で相殺していない関連する金額 | 純額 | |||||||
金融商品 | 受入担保金 | |||||||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||
証券業関連資産 (有価証券借入契約及び類似の取引) | 1,261,893 | (564,472) | 697,421 | (576,957) | (120,464) | - | ||||||
証券業関連資産 (有価証券取引等に係る未収入金等) | 127,762 | (36,018) | 91,744 | (30,794) | - | 60,950 | ||||||
証券業関連資産 (外国為替取引の金融資産) | 3,573 | - | 3,573 | (482) | (3,091) | - |
金融負債 | ||||||||||||
内訳 | 認識した金融負債の総額 | 連結財政状態計算書で相殺される認識した金融資産の総額 | 連結財政状態計算書に表示した金融負債の純額 | 連結財政状態計算書で相殺していない関連する金額 | 純額 | |||||||
金融商品 | 差入担保金 | |||||||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||||
証券業関連負債 (有価証券貸付契約及び類似の取引) | 1,550,362 | (564,472) | 985,890 | (752,466) | - | 233,424 | ||||||
証券業関連負債 (有価証券取引等に係る未払金等) | 281,292 | (36,018) | 245,274 | (30,794) | - | 214,480 | ||||||
証券業関連負債 (外国為替取引の金融負債) | 27,471 | - | 27,471 | (3,573) | - | 23,898 |
なお、強制可能なマスターネッティング契約又は類似の契約の対象である認識した金融資産及び認識した金融負債に関する相殺の権利は、通常の事業活動の過程では発生が予想されていない債務不履行その他の特定の状況が発生した場合にのみ、強制力が生じ、個々の金融資産と金融負債の実現又は決済に影響を与えるものであります。
8 金融リスク管理
(1)資本管理及び財務上のリスク管理方針
当企業グループの資本管理は、財務の健全性を堅持するため、事業のリスクに見合った適正な資本水準、並びに負債・資本構成を維持することを基本方針としております。当企業グループが管理対象としている、有利子負債(社債及び借入金)から現金及び現金同等物を控除した純額、及び資本(親会社の所有者に帰属する持分)の残高は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | |||
百万円 | 百万円 | |||
有利子負債(社債及び借入金) | 440,112 | 374,771 | ||
現金及び現金同等物 | (276,221) | (290,826) | ||
純額 | 163,891 | 83,945 | ||
資本(親会社の所有者に帰属する持分) | 325,631 | 383,491 |
なお、当企業グループの国内子会社は金融商品取引法及び保険業法等によって定められる資本規制の対象となっており、一定水準以上の資本規制比率を維持しております。
当企業グループの国内子会社が適用を受ける重要な資本規制は以下のとおりです。
1.株式会社SBI証券は金融商品取引法によって定められる水準の自己資本規制比率を保つ必要があり、金融庁は、自己資本規制比率が120%を下回る場合は、業務方法の変更等を命ずることができます。
2.SBI生命保険株式会社及びSBI損害保険株式会社は保険業法によって定められる水準のソルベンシーマージン比率を保つ必要があり、金融庁は、ソルベンシーマージン比率が200%を下回る場合は、経営の健全性を確保するための合理的と認められる改善計画の提出及びその実行を命ずることができます。
また、大韓民国に本社を置く株式会社SBI貯蓄銀行は大株主適格性基準やKAMCO(韓国資産管理公社)基準等によって定められた自己資本比率を満たす必要があり、韓国金融監督院は所定の自己資本比率を満たしていない場合は、警告や業務停止等を命ずることができます。
当企業グループは、投資事業、ファンド運営事業、証券事業、銀行事業、貸付事業、カード事業、保険事業等、広範な金融関連事業を営んでおり、特定企業や分野へリスクが過度に集中することのないよう、分散を図っております。これらの事業を行うために必要となる資金は、市場環境や長短のバランスを考慮して、銀行借入による間接金融、社債やエクイティファイナンス等の直接金融、証券金融会社との取引、及び顧客預金の受入等により調達しております。
また、当企業グループが行っているデリバティブ取引は、為替予約取引、金利スワップ取引、株価指数先物取引、外国為替証拠金取引等であります。為替予約取引及び金利スワップ取引については、ヘッジ目的の取引に限定しており、投機的な取引は行わない方針であります。株価指数先物取引については、日計りを中心とする短期取引であり、取引の規模について上限を設けております。外国為替証拠金取引については、顧客との相対取引を基本とし、ポジション管理基準に基づき、カウンターパーティとのカバー取引を実施しております。
当企業グループは、財務の健全性及び業務の適切性を確保するため、当企業グループ各社における各種リスクを把握・分析し、適切な方法で統合的なリスク管理に努めることをリスク管理の基本方針としております。
なお、当企業グループは、金融商品に係るリスクとしては主に以下のリスクを負っております。
・信用リスク
・市場リスク
・流動性リスク
(2)金融商品から生じるそれぞれのリスク
当企業グループが保有する金融資産は、主として投資関連資産、証券業関連資産及び融資関連資産であります。
投資関連資産には、営業投資有価証券、その他の投資有価証券、及び持分法で会計処理されている投資等が含まれ、これらは主に、株式、投資事業組合等への出資金であり、純投資目的及び政策投資目的で保有しております。これらはそれぞれ発行体の信用リスク及び市場価格の変動リスクに晒されているほか、非上場株式については流動性が乏しく、また、外貨建投資資産については為替リスクに晒されております。
証券業関連資産には、預託金、信用取引資産、トレーディング資産、約定見返勘定、短期差入保証金等が含まれ、これらは当企業グループが行っている証券事業の顧客、証券金融会社、取引金融機関に対する信用リスク及び金利の変動リスクに晒されております。また、トレーディング資産については、発行体の信用リスク及び市場価格の変動リスクにも晒されております。なお、上記のトレーディング資産、約定見返勘定、短期差入保証金は連結財政状態計算書上、その他の証券業関連資産に含めて表示されております。
融資関連資産には、営業貸付金、割賦売掛金等が含まれ、これらは主に、法人及び個人に対する不動産担保ローン、個人向け無担保ローン、カード事業等における債権であります。これらはそれぞれ、顧客の信用リスクに晒されており、経済環境等の状況の変化により、契約条件に従った債務履行がなされない可能性があるほか、金利の変動リスクに晒されております。なお、上記の融資関連資産は連結財政状態計算書上、営業債権及びその他の債権に含めて表示されております。
当企業グループの金融負債は、主として借入金、社債、顧客預金及び証券業関連負債であります。借入金は、取引金融機関の当企業グループに対する取引姿勢の変化等により、社債は市場環境の変化や、格付会社による当企業グループの信用格付の引下げ等により、資金調達が制約される流動性リスクに晒されております。また、顧客預金は銀行事業における重要な資金調達手段であり、十分安全性に配慮した運用を実施しておりますが、預金の流出等により必要な資金確保が困難になる等の流動性リスクに晒されております。証券業関連負債には、信用取引負債、有価証券担保借入金、顧客からの預り金、受入保証金、約定見返勘定等が含まれ、当企業グループが行っている証券事業において、証券金融会社の取引方針や顧客の投資スタンスの変化等により、調達環境は変動することがありますが、基本的には、証券業関連資産と紐付いた管理を行うことで、当該リスクは軽減されるものであります。なお、上記の約定見返勘定は連結財政状態計算書上、その他の証券業関連負債に含めて表示されております。
ヘッジ目的の為替予約取引については、外貨建債権債務の決済及び外貨建有価証券の売買取引に係る短期的な為替レートの変動リスクを回避する目的で利用しております。また、金利スワップ取引については、借入金利の将来の金利市場における利率上昇による変動リスクを回避する目的で利用しております。
株価指数先物取引については投資事業の一環として取り組んでおり、価格変動リスクに晒されております。
為替予約取引及び金利スワップ取引は、取引の相手方が信用度の高い国内の金融機関であること、株価指数先物取引は公的な市場における取引であることから、取引先の債務不履行による信用リスクは僅少と認識しております。
外国為替証拠金取引については、事業目的として顧客との取引を行うほか、顧客との取引により生じるリスクを回避するためにカウンターパーティとの相対による外国為替取引を行っており、為替リスクと金利変動リスクのほか、顧客に対する信用リスク及びカウンターパーティに対する決済リスクと信用リスクを有しております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
当社はリスクを把握し、適切に評価して管理するため、取締役会が定めるリスク管理規程及びグループリスク管理規程に従い、リスク管理に関する責任者としてリスク管理担当役員を定めるとともに、リスク管理部門を設置しております。同部門において、当企業グループのリスクの状況を定期的又は随時把握し、リスク管理に努めております。
(4)信用リスク管理
信用リスクとは、投融資先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少又は消失し、当企業グループが損失を被るリスクのことです。なお、信用リスクには海外投融資先の属する国の外貨事情や政治・経済情勢等の変化により損失を被るカントリーリスクを含んでおります。
当企業グループの信用リスクの管理方針は以下のとおりであります。
1.投融資先の状況を的確に把握し、信用リスクの計量化を行う。
2.自己資本とリスク量のバランスを定期的なモニタリングにより適切に管理する。
3.海外への投融資にあたっては、国内拠点、海外拠点及び現地の提携企業と連携して固有のリスクを把握し、対応状況を定期的にモニタリングする。
4.信用リスクのうち、投資リスクを管理対象とする重要なリスクと位置づけ、営業投資有価証券勘定等のリスク量の増減に関する要因分析を行う。
当企業グループは、上記のリスク管理方針に沿って事業を営んでおり、また、事業の一環として、法人及び個人の顧客向けに信用供与を行っている子会社においては、個別に定めた基本規程等に従い、適宜モニタリングを行っております。
当企業グループにおける金融資産の信用リスクに係る、受け入れた担保の評価額を考慮に入れない最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額となります。また、当企業グループが提供しているローン・コミットメントの信用リスクに係る最大エクスポージャーは、「35 契約債務」に記載のとおりであります。
当企業グループは、取引先の信用状態に応じて営業債権等の回収可能性を検討し、減損損失を認識しております。なお、単独の顧客に対して、過度に集中した信用リスクを有しておりません。
連結財政状態計算書に表示されている「営業債権及びその他の債権」に係る減損の状況及び年齢分析は次のとおりであります。なお、「証券業関連資産」について、その性質上、期日の経過しているものはありません。
営業債権及びその他の債権に係る減損の状況
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
営業債権及びその他の債権(総額) | 347,206 | 368,305 | |
上記に係る減損損失累計額 | (11,000) | (25,846) | |
営業債権及びその他の債権(純額) | 336,206 | 342,459 |
期日が経過しているが減損していない営業債権及びその他の債権の年齢分析
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
6ヶ月以内 | 178 | 388 | |
6ヶ月超1年以内 | 4,401 | 265 | |
1年超 | 60 | 4,934 | |
合計 | 4,639 | 5,587 |
上記「営業債権及びその他の債権」の金額は、保険の付保や担保の取得により回収が見込まれる金額を含んでおります。受け入れている担保は主に、中小の不動産業者や個人等に対し行うローンにおいて担保として受け入れる不動産等で構成されます。担保設定時の評価額は市場価値および独立した第三者による算定額に基づいており、当該評価額が債権を保全するに足るよう債権額を決定しておりますが、不動産市場等の市況悪化により担保価値が充分でなくなる可能性があります。また担保として保有する資産を担保権の実行等によって当企業グループが保有することとなった場合、当該資産は可及的速やかに売却、競売等による債権の回収を行います。
(5)市場リスク管理
市場リスクとは、金利、株価、為替等の変動により当企業グループが損失を被るリスクのことです。
当企業グループの市場リスクの管理方針は以下のとおりであります。
1.資産の通貨・タームを把握し、市場リスクの計量化を行う。
2.自己資本とリスク量のバランスを定期的なモニタリングにより適切に管理する。
3.運用規程を定めない投機目的でのデリバティブ取引は行わない。
① 株価リスク
当企業グループは投資ポートフォリオから生じる株価リスクに晒されており、前期末及び当期末に保有する「営業投資有価証券」及び「その他の投資有価証券」について、市場価格が10%上昇した場合、連結損益計算書の「税引前利益」は、それぞれ3,173百万円、12,255百万円の増加となります。
なお、報告日における投資ポートフォリオは以下のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | |||
百万円 | 百万円 | |||
営業投資有価証券 | ||||
上場株式 | 26,184 | 26,190 | ||
非上場株式 | 60,019 | 54,361 | ||
公社債等 | 1,097 | 1,108 | ||
ファンド等への出資 | 40,065 | 33,287 | ||
合計 | 127,365 | 114,946 | ||
その他の投資有価証券 | ||||
上場株式 | 1,817 | 1,384 | ||
非上場株式 | 2,852 | 8,363 | ||
公社債等 | 38,669 | 92,929 | ||
ファンド等への出資 | 5,896 | 90,388 | ||
合計 | 49,234 | 193,064 |
② 為替リスク
当企業グループは、主に、USドル(USD)、香港ドル(HKD)といったグループ企業の各機能通貨以外の通貨(以下、「外貨」)建て資産・負債について、為替リスクに晒されております。当企業グループの為替リスクに対する主なエクスポージャーは次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
USD | HKD | その他 | |||
百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
外貨建貨幣性金融商品 | |||||
資産 | 33,368 | 6,840 | 14,633 | ||
負債 | 25,908 | 6,690 | 8,668 |
当期末(2015年3月31日)
USD | HKD | その他 | |||
百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
外貨建貨幣性金融商品 | |||||
資産 | 38,519 | 7,471 | 11,151 | ||
負債 | 29,496 | 7,260 | 8,960 |
当企業グループの前期末及び当期末に保有する外貨建貨幣性金融商品について、各外貨が機能通貨に対して1%増価した場合、連結損益計算書の税引前利益は、それぞれ136百万円及び114百万円の増加となります。なお、金利等のその他の要因は一定であることを前提としております。
③ 金利リスク
当企業グループは、事業活動の中で様々な金利変動リスクに晒されています。金利の変動は、金融資産については主に銀行預金や、金融サービス事業の子会社が保有する金銭信託、コールローン、法人及び個人向け融資に係る債権等から発生する金利収益に、金融負債については主に外部金融機関からの借入金、社債及び顧客預金等から発生する金利費用にそれぞれ影響を及ぼします。
当企業グループの前期末及び当期末に保有する金融商品について、金利が100bp上昇した場合、連結損益計算書の税引前利益は、それぞれ1,316百万円及び1,350百万円の増加となります。
なお、金利変動の影響を受ける金融商品を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
(6)流動性リスク管理
流動性リスクとは、当企業グループが財務内容の悪化等により必要な資金が確保できない場合や、通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク及び市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクのことです。
当企業グループの流動性リスクの管理方針は以下のとおりであります。
1.銀行借入極度、社債発行登録、増資等、各種資金調達手段の確保に努める。
2.当企業グループの資金需要に関する情報収集に努め、資金繰りの状況の的確な把握に努める。
3.流動性リスクのうち、資金繰りリスクを管理対象とする重要なリスクと位置づけ、上記流動性リスクの管理方針1及び2につき、資金繰り主管部署より報告を受ける。
流動性リスクは現金又は他の金融資産を引き渡すことで決済される金融負債により生じます。当企業グループの金融負債の期日別残高は次のとおりであります。
前期末(2014年3月31日)
帳簿価額 | 契約上の金額 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | ||||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||||||
社債及び借入金 | 440,112 | 447,230 | 310,741 | 37,816 | 34,368 | 36,661 | 1,189 | 26,455 | |||||||
営業債務及びその他の債務 | 53,503 | 53,503 | 50,887 | 1,452 | 510 | 335 | 228 | 91 | |||||||
証券業関連負債 | 1,617,913 | 1,617,913 | 1,617,913 | - | - | - | - | - | |||||||
顧客預金 | 302,314 | 308,165 | 277,094 | 26,576 | 4,471 | 10 | 5 | 9 | |||||||
その他の金融負債 | 15,645 | 15,645 | 15,645 | - | - | - | - | - |
当期末(2015年3月31日)
帳簿価額 | 契約上の金額 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | ||||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||||||
社債及び借入金 | 374,771 | 381,549 | 265,333 | 52,765 | 61,218 | 227 | 783 | 1,223 | |||||||
営業債務及びその他の債務 | 55,005 | 55,088 | 53,706 | 515 | 361 | 285 | 179 | 42 | |||||||
証券業関連負債 | 1,960,393 | 1,960,393 | 1,960,393 | - | - | - | - | - | |||||||
顧客預金 | 361,102 | 367,129 | 337,262 | 25,670 | 4,162 | 35 | - | - | |||||||
その他の金融負債 | 13,757 | 13,757 | 13,380 | 340 | 36 | 1 | - | - |
また、当企業グループは国内の有力金融機関と当座貸越契約等のコミットメント契約を締結することにより、効率的に運転資金を調達し、流動性リスクの軽減を図っております。
各期末におけるコミットメント契約の総額及び実行済残高は次のとおりであります。
前期 (2014年3月31日) | 当期 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
コミットメント契約総額 | 265,550 | 327,850 | |
期末実行済残高 | 128,909 | 124,933 | |
未実行残高 | 136,641 | 202,917 |
9 営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
売掛金及び割賦売掛金等 | 8,958 | 8,777 | |
貸付債権 | 266,638 | 297,121 | |
営業未収入金 | 26,166 | 14,497 | |
ファイナンス・リース債権 | 16,241 | - | |
銀行業に係る預け金 | 16,010 | 20,933 | |
その他 | 2,193 | 1,131 | |
合計 | 336,206 | 342,459 |
また、回収又は決済までの期間別内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
12ヶ月以内 | 230,799 | 171,654 | |
12ヶ月超 | 105,407 | 170,805 | |
合計 | 336,206 | 342,459 |
10 その他の証券業関連資産
その他の証券業関連資産の内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
約定見返勘定 | 431,588 | 564,378 | |
短期差入保証金 | 13,890 | 29,582 | |
その他 | 5,843 | 7,735 | |
合計 | 451,321 | 601,695 |
11 営業投資有価証券及びその他の投資有価証券
連結財政状態計算書の「営業投資有価証券」及び「その他の投資有価証券」の内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
営業投資有価証券 | |||
FVTPLの金融資産 | 127,365 | 114,946 | |
合計 | 127,365 | 114,946 | |
その他の投資有価証券 | |||
FVTPLの金融資産 | 47,875 | 131,878 | |
FVTOCIの金融資産 | 1,359 | 1,539 | |
償却原価で測定される金融資産 | - | 59,647 | |
合計 | 49,234 | 193,064 |
当企業グループは、投資先企業との取引関係の維持や強化等を目的として保有する資本性金融商品について、FVTOCIの金融資産に指定しております。
連結財政状態計算書の「その他の投資有価証券」に計上されているFVTOCIの金融資産の公正価値及び連結損益計算書の「営業収益」に計上されている、関連する受取配当金は、それぞれ次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
公正価値 | |||
上場 | 495 | 698 | |
非上場 | 864 | 841 | |
合計 | 1,359 | 1,539 |
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
受取配当金 | |||
上場 | 10 | 7 | |
非上場 | 39 | 1 | |
合計 | 49 | 8 |
連結財政状態計算書の「その他の投資有価証券」に計上されているFVTOCIの金融資産の主な銘柄の公正価値は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
その他の投資有価証券 | |||
ULSグループ株式会社 | 231 | 385 | |
Sunwah Kingsway Capital Holdings Limited | 232 | 274 | |
朝日火災海上保険株式会社 | 213 | 213 |
期中に売却したFVTOCIの金融資産の売却日時点の公正価値、その他の資本の構成要素から利益剰余金へ振り替えた累積利得(税引後)、受取配当金は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | |||||||||
売却日時点の公正価値 | 累積利得 | 受取配当金 | 売却日時点の公正価値 | 累積利得 | 受取配当金 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
4,954 | 988 | 39 | 3 | (174) | - |
保有資産の効率化及び有効活用を図るため、FVTOCIの金融資産の売却(認識の中止)を行っております。
また、取得原価に比し公正価値の著しい下落が一時的でないFVTOCIの金融資産について、前期及び当期においてその他の資本の構成要素から利益剰余金へ振替えた累計損失(税引後)は、それぞれ119百万円及び10百万円であります。
12 持分法で会計処理されている投資
(1) 関連会社に対する投資
持分法で会計処理されている関連会社について合算した財務情報は、次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
当期利益の当企業グループ持分(注) | 491 | (147) | |
その他の包括利益の当企業グループ持分 | 1,069 | 439 | |
包括利益合計の当企業グループ持分 | 1,560 | 292 |
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
帳簿価額 | 18,260 | 17,756 |
(注)関連会社に対する投資のうち一部の関連会社について、前期末において回収可能額が帳簿価額を下回ったため、1,212百万円の減損損失を認識しております。なお、当該減損損失は、連結損益計算書において「持分法による投資利益」に含めて表示しております。
(2) 共同支配企業に対する投資
持分法で会計処理されている共同支配企業について合算した財務情報は、次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
当期利益の当企業グループ持分(注) | 2,052 | 5,218 | |
その他の包括利益の当企業グループ持分 | 463 | 111 | |
包括利益合計の当企業グループ持分 | 2,515 | 5,329 |
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
帳簿価額 | 21,560 | 27,699 |
(注)運用方針の変更により、2014年10月1日より住信SBIネット銀行株式会社が保有していた償却原価で測定される金融資産を純損益を通じて公正価値で測定する金融資産へ分類変更を行っております。また、この分類変更により持分法による投資利益は2,552百万円増加しております。
13 ストラクチャード・エンティティ
当企業グループは、国内外での投資活動を行うため投資事業組合や投資信託などを通じて投資活動を行っております。これら投資事業組合等は、組合員たる投資家から資金を集め、投資先企業に対し、主として出資の形で資金を供給する組合であり、支配しているかを決定する際の決定的要因が議決権でないように組成されております。
これらのストラクチャード・エンティティの資産及び負債は、当企業グループとストラクチャード・エンティティとの契約上の取り決めによって、利用目的が制限されております。
(1) 連結しているストラクチャード・エンティティ
当企業グループが運営を支配していると判断した投資事業組合等の資産の総額は、前期末117,437百万円及び当期末108,048百万円であり、負債の総額は、前期末8,056百万円及び当期末1,019百万円であります。
(2) 非連結のストラクチャード・エンティティ
当企業グループは、第三者により運営を支配された投資事業組合等へ投資を行っております。
当企業グループは、これらストラクチャード・エンティティの資産及び負債に対して財務的支援を提供する取り決め等は行っておりません。そのため、当企業グループが非連結のストラクチャード・エンティティへの関与により晒されている損失の最大エクスポージャーは、帳簿価額に限定されており、それらの内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
営業投資有価証券 | 40,779 | 33,705 | |
その他の投資有価証券 | 5,742 | 90,772 | |
合計 | 46,521 | 124,477 |
なお、当該最大エクスポージャーは、生じうる最大の損失額を示すものであり、その発生可能性を示すものではありません。
14 投資不動産
投資不動産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減は次のとおりであります。
取得原価 | 前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | |
百万円 | 百万円 | ||
期首残高 | 39,095 | 38,047 | |
取得 | 4,823 | 2 | |
売却又は処分 | (8,784) | (17,515) | |
在外営業活動体の換算差額 | 2,913 | 2,738 | |
期末残高 | 38,047 | 23,272 |
減価償却累計額 及び減損損失累計額 | 前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | |
百万円 | 百万円 | ||
期首残高 | (2,740) | (4,852) | |
減価償却 | (505) | (361) | |
減損損失 | (2,936) | (1,518) | |
売却又は処分 | 1,559 | 2,378 | |
在外営業活動体の換算差額 | (230) | (441) | |
期末残高 | (4,852) | (4,794) |
前期及び当期において、一部の投資不動産の時価が著しく下落したため、それぞれ2,936百万円及び1,518百万円の減損損失を認識しており、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。
前期における減損損失のセグメント別内訳は、アセットマネジメント事業において2,891百万円、「その他」に含まれる住宅不動産関連事業において45百万円であります。当期における減損損失は、アセットマネジメント事業で認識しております。投資不動産の回収可能価額については処分コスト控除後の公正価値により測定しており、不動産鑑定評価等に基づいて評価しております。
投資不動産の帳簿価額及び公正価値は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | |||||
帳簿価額 | 公正価値 | 帳簿価額 | 公正価値 | |||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
33,195 | 34,268 | 18,478 | 22,327 |
各報告日の公正価値は、投資不動産の所在する地域及び評価される不動産の種類に関する最近の鑑定経験を有し、かつ不動産鑑定士等の公認された適切な専門家としての資格を有する独立的鑑定人による不動産鑑定評価に基づいております。
また、投資不動産の公正価値のヒエラルキーは、レベル3(観察不能な価格を含むインプット)に分類されます。
前期及び当期における投資不動産に係る賃貸料収入はそれぞれ1,262百万円及び784百万円であり、連結損益計算書の「営業収益」に含まれております。賃貸料収入に付随して発生した直接的な費用(修理、メンテナンスを含む)は、前期1,076百万円及び当期870百万円であり「営業原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
15 有形固定資産
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は次のとおりであります。
取得原価 | 建物及び附属設備 | 器具及び備品 | 土地 | その他 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
前期首(2013年4月1日) | 7,010 | 10,143 | 3,353 | 613 | 21,119 | ||||
取得 | 866 | 1,486 | - | 850 | 3,202 | ||||
企業結合による取得 | - | 0 | - | - | 0 | ||||
売却又は処分 | (1,284) | (822) | (67) | (6) | (2,179) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | 94 | 429 | 132 | 130 | 785 | ||||
その他 | 697 | 16 | 218 | (379) | 552 | ||||
前期末(2014年3月31日) | 7,383 | 11,252 | 3,636 | 1,208 | 23,479 | ||||
取得 | 688 | 1,383 | - | 90 | 2,161 | ||||
企業結合による取得 | 28 | 43 | - | - | 71 | ||||
売却又は処分 | (1,089) | (4,376) | (238) | (13) | (5,716) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | 85 | 427 | 157 | 181 | 850 | ||||
その他 | 135 | 44 | - | (52) | 127 | ||||
当期末(2015年3月31日) | 7,230 | 8,773 | 3,555 | 1,414 | 20,972 |
減価償却累計額 及び減損損失累計額 | 建物及び附属設備 | 器具及び備品 | 土地 | その他 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
前期首(2013年4月1日) | (3,551) | (6,400) | (524) | (127) | (10,602) | ||||
売却又は処分 | 1,131 | 741 | 68 | 4 | 1,944 | ||||
減価償却 | (526) | (1,658) | - | (126) | (2,310) | ||||
減損損失 | (10) | (2) | - | (249) | (261) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | (10) | (345) | - | (60) | (415) | ||||
その他 | (11) | 1 | - | 1 | (9) | ||||
前期末(2014年3月31日) | (2,977) | (7,663) | (456) | (557) | (11,653) | ||||
売却又は処分 | 484 | 4,148 | - | 8 | 4,640 | ||||
減価償却 | (552) | (1,346) | - | (157) | (2,055) | ||||
減損損失 | (80) | (15) | (718) | - | (813) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | (18) | (366) | - | (117) | (501) | ||||
当期末(2015年3月31日) | (3,143) | (5,242) | (1,174) | (823) | (10,382) |
帳簿価額 | 建物及び附属設備 | 器具及び備品 | 土地 | その他 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
前期末(2014年3月31日) | 4,406 | 3,589 | 3,180 | 651 | 11,826 | ||||
当期末(2015年3月31日) | 4,087 | 3,531 | 2,381 | 591 | 10,590 |
なお、上表の有形固定資産の帳簿価額には、ファイナンス・リース資産の帳簿価額が次のとおり含まれております。
ファイナンス・リース資産の帳簿価額 | 建物及び附属設備 | 器具及び備品 | 合計 | ||
百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
前期末(2014年3月31日) | 555 | 1,438 | 1,993 | ||
当期末(2015年3月31日) | 461 | 1,023 | 1,484 |
当企業グループは、当初想定した収益が見込めなくなったため、前期261百万円、当期813百万円の減損損失を認識しており、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しております。前期における減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業186百万円、アセットマネジメント事業12百万円、「消去又は全社」に含まれる全社費用63百万円であります。当期における減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業34百万円、アセットマネジメント事業16百万円、「その他」に含まれる住宅不動産関連事業等763百万円であります。
16 無形資産
(1)のれんを含む無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額
のれんを含む無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は次のとおりであります。
取得原価 | のれん | ソフトウェア | 顧客との関係等 | その他 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
前期首(2013年4月1日) | 151,176 | 33,561 | 26,710 | 789 | 212,236 | ||||
取得 | - | 5,522 | - | 20 | 5,542 | ||||
企業結合による取得 | 16 | 7 | - | - | 23 | ||||
売却又は処分 | (764) | (4,826) | - | (24) | (5,614) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | 12,931 | 621 | 3,763 | 37 | 17,352 | ||||
その他 | - | (378) | - | 378 | - | ||||
前期末(2014年3月31日) | 163,359 | 34,507 | 30,473 | 1,200 | 229,539 | ||||
取得 | - | 4,742 | - | 1,035 | 5,777 | ||||
企業結合による取得 | 1,767 | 74 | - | - | 1,841 | ||||
売却又は処分 | (8,047) | (4,605) | (29) | (9) | (12,690) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | 13,363 | 661 | 3,741 | 79 | 17,844 | ||||
当期末(2015年3月31日) | 170,442 | 35,379 | 34,185 | 2,305 | 242,311 |
償却累計額 及び減損損失累計額 | のれん | ソフトウェア | 顧客との関係等 | その他 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
前期首(2013年4月1日) | (8,611) | (16,482) | (1,067) | (495) | (26,655) | ||||
売却又は処分 | 744 | 4,657 | - | 24 | 5,425 | ||||
償却 | - | (5,482) | (2,963) | (147) | (8,592) | ||||
減損損失 | (1,478) | (679) | - | - | (2,157) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | 192 | (127) | (1,171) | (16) | (1,122) | ||||
その他 | - | 378 | - | (378) | - | ||||
前期末(2014年3月31日) | (9,153) | (17,735) | (5,201) | (1,012) | (33,101) | ||||
売却又は処分 | 1,901 | 3,218 | 30 | 4 | 5,153 | ||||
償却 | - | (5,735) | (3,206) | (158) | (9,099) | ||||
減損損失 | (862) | (55) | (3,793) | - | (4,710) | ||||
在外営業活動体の換算差額 | - | (266) | (407) | (71) | (744) | ||||
当期末(2015年3月31日) | (8,114) | (20,573) | (12,577) | (1,237) | (42,501) |
帳簿価額 | のれん | ソフトウェア | 顧客との関係等 | その他 | 合計 | ||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
前期末(2014年3月31日) | 154,206 | 16,772 | 25,272 | 188 | 196,438 | ||||
当期末(2015年3月31日) | 162,328 | 14,806 | 21,608 | 1,068 | 199,810 |
なお、上表のソフトウェアの帳簿価額には、ファイナンス・リース資産の帳簿価額が前期末270百万円及び当期末223百万円含まれております。また、償却費は、連結損益計算書の「営業原価」及び「販売費及び一般管理費」に計上しております。
(2)減損損失のセグメント別内訳
当企業グループは、当初想定した収益が見込めなくなったため、前期2,157百万円、当期4,710百万円の減損損失を認識しており、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しております。前期に認識した減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業1,601百万円、アセットマネジメント事業305百万円、「消去又は全社」に含まれる全社費用251百万円であります。当期に認識した減損損失のセグメント別内訳は、金融サービス事業910百万円、アセットマネジメント事業7百万円、バイオ関連事業3,793百万円であります。なお、当期におけるバイオ関連事業の減損損失は、一部の医薬品開発パイプライン(回収可能価額9,237百万円)に対して認識したものであります。
(3)のれんの帳簿価額の内訳等
企業結合で生じたのれんは、取得日に企業結合から利益がもたらされる資金生成単位に配分しております。
当企業グループにおける重要なのれんは、アセットマネジメント事業における株式会社SBI貯蓄銀行に係るもの(前期末103,280百万円、当期末116,277百万円)、及び金融サービス事業における株式会社SBI証券に係るもの(前期末24,910百万円、当期末24,910百万円)であります。
のれん及び無形資産の減損テストにおける回収可能価額は使用価値に基づき算定しております。使用価値は、経営者が承認した事業計画と成長率を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いて算定しております。事業計画は原則として5年を限度としており、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。成長率は資金生成単位が属する市場もしくは国の長期平均成長率を勘案して決定しております。前期末及び当期末において使用した成長率は最大で5%であります。また、使用価値の測定で使用した割引率は、前期末においては10.0~26.3%、当期末においては8.2~24.0%であります。
なお、回収可能価額の算定の基礎とした主要な仮定について、合理的に考え得る変更による回収可能価額の増減は見込まれておりません。
17 繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の主な発生原因別の内訳及び増減は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
期首残高 | 損益で認識 | その他の包括利益で認識 | 連結範囲 の変動 | 直接資本で認識 | 期末残高 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||||
繰延税金資産 | |||||||||||
FVTPLの金融資産 | 2,505 | (2,505) | - | - | - | - | |||||
償却原価で測定する金融資産の減損 | 3,350 | (1,765) | - | - | - | 1,585 | |||||
固定資産(注) | 1,249 | (663) | - | - | - | 586 | |||||
税務上の繰越欠損金 | 4,014 | 214 | - | (38) | - | 4,190 | |||||
その他 | 2,805 | (875) | - | 3 | (123) | 1,810 | |||||
合計 | 13,923 | (5,594) | - | (35) | (123) | 8,171 | |||||
繰延税金負債 | |||||||||||
FVTPLの金融資産 | - | 2,015 | - | - | - | 2,015 | |||||
FVTOCIの金融資産 | 425 | - | 0 | - | - | 425 | |||||
無形資産 | 4,989 | (520) | 901 | - | - | 5,370 | |||||
その他 | 1,670 | (1,670) | - | - | 816 | 816 | |||||
合計 | 7,084 | (175) | 901 | - | 816 | 8,626 |
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
期首残高 | 損益で認識 | その他の包括利益で認識 | 連結範囲 の変動 | 直接資本で認識 | 期末残高 | ||||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||||
繰延税金資産 | |||||||||||
償却原価で測定する金融資産の減損 | 1,585 | (269) | - | (348) | - | 968 | |||||
固定資産(注) | 586 | 605 | - | (7) | - | 1,184 | |||||
税務上の繰越欠損金 | 4,190 | (2,193) | - | (278) | - | 1,719 | |||||
その他 | 1,810 | (967) | - | (312) | 411 | 942 | |||||
合計 | 8,171 | (2,824) | - | (945) | 411 | 4,813 | |||||
繰延税金負債 | |||||||||||
FVTPLの金融資産 | 2,015 | 2,085 | - | 959 | - | 5,059 | |||||
FVTOCIの金融資産 | 425 | - | 44 | (343) | - | 126 | |||||
償却原価で測定する金融資産 | - | (150) | - | 1,868 | - | 1,718 | |||||
無形資産 | 5,370 | (2,057) | 761 | - | - | 4,074 | |||||
その他 | 816 | (222) | - | - | - | 594 | |||||
合計 | 8,626 | (344) | 805 | 2,484 | - | 11,571 |
(注)固定資産には有形固定資産及び投資不動産が含まれております。
繰延税金資産の認識にあたり、将来加算一時差異、将来課税所得計画及びタックスプランニングを考慮しております。繰延税金資産が認識されていない税務上の繰越欠損金は、前期末において157,545百万円(うち、繰越期限5年超として127,147百万円)、当期末において255,133百万円(うち、繰越期限5年超として223,886百万円)であります。
当企業グループは、前期または当期に損失に陥った企業において、繰延税金負債を超過する繰延税金資産をそれぞれ3,198百万円、31百万円認識しております。これは繰越欠損金が発生した要因は一過性なものであり、繰越税額控除及び将来減算一時差異を解消できるだけの課税所得を稼得する可能性が高いとする経営陣の評価に基づいております。
当企業グループは子会社への投資に係る将来加算一時差異については、原則、繰延税金負債を認識しておりません。これは、当企業グループが一時差異の取崩しの時期をコントロールする立場にあり、このような差異を予測可能な期間内に取り崩さないことが確実であるためであります。前期末及び当期末において、繰延税金負債を認識していない子会社への投資に係る将来加算一時差異はそれぞれ、110,207百万円及び113,610百万円であります。
18 社債及び借入金
(1)社債及び借入金の内訳
社債及び借入金の内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | 平均利率 (注)1 | 返済期限 (注)2 | |||||
百万円 | 百万円 | % | ||||||
短期借入金 | 185,095 | 197,268 | 1.24 | - | ||||
1年内返済予定の長期借入金 | 9,993 | 41,323 | 3.11 | - | ||||
1年内償還予定の社債 | 76,136 | 24,398 | - | - | ||||
長期借入金 | 43,965 | 23,504 | 0.73 | 2016~2021年 | ||||
社債 | 62,430 | 88,278 | - | - | ||||
流動化に伴う借入負債(注)3 | 62,493 | - | - | - | ||||
合計 | 440,112 | 374,771 |
(注)1.平均利率は、当期末残高に対する表面利率の加重平均であります。
2.返済期限は、当期末残高に対する返済期限であります。
3.流動化に伴う借入負債は、債権の証券化を通じて調達した資金を計上したものであり、証券化した貸付債権のうち、金融資産の認識を中止せず当企業グループの資産として認識しているものに対応する部分を負債として認識しております。
また、社債の明細は次のとおりであります。
発行会社及び銘柄 | 発行年月 | 前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | 利率 (注)1 | 償還期限 | |||||
百万円 | 百万円 | % | ||||||||
当社 円建普通社債(注)2 | 2013年7月~ 2015年2月 | 39,981 | 19,986 | 1.43 | 2014年7月~ 2016年2月 | |||||
当社 第4回無担保社債 | 2012年1月 | 29,964 | - | - | 2015年1月 | |||||
当社 第5回無担保社債 | 2013年8月 | 29,902 | 29,943 | 2.15 | 2016年8月 | |||||
当社 第6回無担保社債 | 2014年12月 | - | 29,895 | 2.00 | 2018年1月 | |||||
当社 ユーロ円建転換社債型 新株予約権付社債(注)3 | 2013年11月 | 27,695 | 28,321 | - | 2017年11月 | |||||
SBIモーゲージ㈱ 第1回無担保社債 | 2014年3月 | 1,000 | - | - | 2017年3月 | |||||
SBIトレードウィンテック㈱ 第1回無担保社債 | 2014年3月 | 200 | 160 | 1.99 | 2019年3月 | |||||
株式会社SBI貯蓄銀行 韓国ウォン建劣後債 | 2010年4月 | 9,824 | 4,371 | 7.90 | 2015年7月 | |||||
合計 | 138,566 | 112,676 |
(注)1.利率は、当期末残高に対する表面利率であります。
2.ユーロ・ミディアム・ターム・ノート・プログラムに基づき発行した円建普通社債であります。
3.ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の新株予約権は、組込デリバティブに該当するため、主契約から分離して公正価値測定し、税効果を考慮して資本剰余金に計上しております。
(2)担保差入資産
負債または偶発債務に対する担保差入資産は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
現金及び現金同等物 | 88 | 75 | |
営業債権及びその他の債権 | 9,739 | 9,527 | |
その他の金融資産 | 2,645 | 6 | |
投資不動産 | 9,851 | - | |
その他の資産 | 284 | - | |
合計 | 22,607 | 9,608 |
担保差入資産に対応する負債の残高は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
社債及び借入金 | 15,359 | 5,892 |
上記のほか、前期末及び当期末において、信用取引借入金の担保として、信用取引の自己融資見返株券を、それぞれ71,946百万円及び47,810百万円差し入れております。
19 営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
買掛金及び支払手形 | 2,748 | 2,033 | |
未払金等 | 8,798 | 8,348 | |
預り金及び預り保証金 | 37,752 | 42,682 | |
ファイナンス・リース債務 | 4,205 | 1,942 | |
合計 | 53,503 | 55,005 |
20 その他の証券業関連負債
その他の証券業関連負債の内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
約定見返勘定 | 285,621 | 384,553 | |
募集等受入金 | 954 | 1,057 | |
その他 | 775 | 2,551 | |
合計 | 287,350 | 388,161 |
21 保険契約負債
(1)保険契約に係るリスク管理体制
当企業グループは、生命保険事業や損害保険事業などの保険事業を展開しており、保険契約に係るリスクの正確な把握・分析・評価と適切な管理・運営に努め、経営の安定性の確保を図っております。保険事業を営む各社においてリスク管理委員会を設置し、保険契約に係る広範なリスクの把握に努めるとともに、リスク管理の実効性を確実なものとするため、それぞれの取締役会等へ定期的・継続的にリスクの状況を報告しております。なお、当企業グループの保険契約に係るリスクに対しての主な取組みは次のとおりであります。
(a)市場リスクの管理
金利リスクの管理
長期の負債特性を鑑み、債券を中心に資産運用を行っております。債券運用では、そのデュレーション(金利変動に対する債券価格の変動の程度)を責任準備金のデュレーションと一定の範囲でマッチングさせることにより、金利変動リスクを減殺しております。
価格変動リスクの管理
市場リスク管理に関しては、ソルベンシー・マージン比率に基づくリスク把握に加えて、確率上の一定範囲内(信頼水準)でマーケットの変動による最大予想損失額を示すVaR(バリューアットリスク)や、市中金利の変動に対する債券ポートフォリオの価格変動幅を示すベーシスポイントバリューといった指標にも着目してリスク管理に取り組んでおります。
(b)ストレステストの実施
資産運用環境の大幅な悪化や保険事故発生率の悪化などのシナリオを想定し、財務の健全性に与える影響を分析するためのストレステストを定期的に実施し、リスク管理委員会等に報告しております。
(c)保険引受リスク
保険引受リスクに関しては、その引受方針を保険事業を営む各社の担当部署にて決定し、リスクポートフォリオの管理、商品の改廃、引受基準の設定、販売方針の変更、再保険の設計・手配などにより、リスクコントロールを行っております。なお、当期に子会社化したピーシーエー生命保険株式会社(現SBI生命保険株式会社)は、2010年2月15日以降の新契約募集を休止しております。
(2)保険契約負債
(a)保険契約負債の内訳及び増減等
保険契約負債の内訳は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
支払備金 | 8,863 | 15,250 | |
責任準備金 | 13,507 | 154,792 | |
合計 | 22,370 | 170,042 |
保険契約負債は、前期まで連結財政状態計算書上、「その他の金融負債」に含めておりましたが、当期において重要性が増したため、独立掲記しております。
保険契約負債の増減は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
期首残高 | 18,287 | 22,370 | |
生命保険事業 | |||
企業結合による取得 | - | 147,942 | |
責任準備金からの予定キャッシュ・フロー | - | (2,570) | |
利息 | - | 29 | |
実績等調整 | - | 1,091 | |
損害保険事業等 | |||
保険料収入 | 23,660 | 26,269 | |
経過保険料 | (21,520) | (24,647) | |
その他の変動 | 1,943 | (442) | |
期末残高 | 22,370 | 170,042 |
当期末における保険契約負債から生じる正味キャッシュ・アウトフローの見積もり時期は、次のとおりであります。
合計 | 1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
保険契約負債 | 170,042 | 43,773 | 43,764 | 18,871 | 63,634 |
(b)保険リスクに対する感応度
生命保険事業においては、当初認識時の前提条件を用いて保険契約から生じる全てのキャッシュ・フローの現在価値を見積もり、保険契約負債を計上しております。
前提条件には、割引率(金利)、死亡率、罹病率、更新率、事業費及びコミッション等が含まれます。死亡率、罹病率、事業費及びコミッションの増加が予想される場合には、将来キャッシュ・アウトフローの増加を通じて、将来の純損益及び資本が減少することが想定されます。負債十分性テストにおいて当初認識時の前提条件に基づく保険契約負債では積立額が十分ではないと見込まれる場合には、期末の保険契約負債の積み増しにより当該期間でその影響を認識することが必要となる可能性があります。
(3)保険リスクの集中
当企業グループの保険契約ポートフォリオは地理的に分散しており、過度に集中した保険リスクを有しておりません。
(4)実際の保険金額とそれまでの見積もり額との比較(クレーム・ディベロップメント)
損害保険事業におけるクレーム・ディベロップメントは、次のとおりであります。
事故発生年度 | |||||||||
2010年 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | |||||
累計保険金及び支払備金 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | ||||
事故発生年度末 | 6,836 | 10,816 | 14,442 | 16,518 | 16,377 | ||||
1年後 | 7,134 | 10,629 | 14,418 | 16,442 | - | ||||
2年後 | 7,117 | 10,824 | 14,697 | - | - | ||||
3年後 | 7,178 | 10,850 | - | - | - | ||||
4年後 | 7,177 | - | - | - | - | ||||
最終損害見積額 | 7,177 | 10,850 | 14,697 | 16,442 | 16,377 | ||||
累計保険金 | 7,009 | 10,436 | 13,925 | 14,616 | 11,257 | ||||
支払備金 | 168 | 414 | 772 | 1,826 | 5,120 |
22 リース
(1)借手側
当企業グループは、ファイナンス・リースとしてオンライン取引システム用サーバー等を賃借しております。返済期間毎のファイナンス・リース契約に基づく将来の最低支払リース料総額及びそれらの現在価値は次のとおりであります。
前期末 (2014年3月31日) | 当期末 (2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
1年以内 | |||
最低支払リース料 | 1,779 | 648 | |
控除:将来財務費用 | (73) | (20) | |
現在価値 | 1,706 | 628 | |
1年超5年以内 | |||
最低支払リース料 | 2,546 | 1,324 | |
控除:将来財務費用 | (110) | (47) | |
現在価値 | 2,436 | 1,277 | |
5年超 | |||
最低支払リース料 | 65 | 38 | |
控除:将来財務費用 | (2) | (1) | |
現在価値 | 63 | 37 | |
合計 | |||
最低支払リース料 | 4,390 | 2,010 | |
控除:将来財務費用 | (185) | (68) | |
現在価値 | 4,205 | 1,942 |
前期末おいて、解約不能サブリース契約に基づいて受け取ると予想される将来の最低サブリース料総額は、1,283百万円であります。なお、当企業グループは、リース事業を行う子会社に対する支配喪失に伴い、当期末において、当該金額を認識しておりません。
当企業グループは、オペレーティング・リースとしてオフィスビル等を賃借しております。前期及び当期において、費用として認識された解約可能または解約不能のオペレーティング・リース契約に基づく最低支払リース料総額は、それぞれ5,327百万円及び5,135百万円であります。
(2)貸手側
当企業グループは、リース事業を行う子会社に対する支配喪失に伴い、当期末において、返済期間毎のファイナンス・リース契約に基づく将来の最低受取リース料等を認識しておりません。
23 資本金及びその他の資本項目
(1)資本金及び自己株式
前期末及び当期末における当社の発行可能株式総数は、341,690,000株であります。
当社の発行済株式総数は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||
株 | 株 | ||||
発行済株式総数(無額面普通株式) | |||||
期首 | 224,525,781 | 224,561,761 | |||
期中増加(注) | 35,980 | - | |||
期末 | 224,561,761 | 224,561,761 |
(注)前期の「期中増加」は、ストック・オプションとしての新株予約権の行使によるものであります。
また、上記の発行済株式総数に含まれる自己株式数は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||
株 | 株 | ||||
自己株式数 | |||||
期首 | 8,098,446 | 8,078,743 | |||
期中増加(注)1、3 | 45,497 | 26,387 | |||
期中減少(注)2、4 | (65,200) | (58,520) | |||
期末 | 8,078,743 | 8,046,610 |
(注)1.前期の「期中増加」45,497株は、単元未満株式の買取請求によるものであります。
2.前期の「期中減少」65,200株は、単元未満株式の買増請求による売却3,400株、及び従業員持株会に売却した61,800株であります。
3.当期の「期中増加」26,387株は、単元未満株式の買取請求によるものであります。
4.当期の「期中減少」58,520株は、単元未満株式の買増請求による売却2,120株、及び従業員持株会に売却した56,400株であります。
(2)剰余金
① 資本剰余金
当企業グループの資本剰余金は、当社の法定準備金である資本準備金を含んでおります。
会社法では、株式の発行に対しての払込みの2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されております。資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
② 利益剰余金
当企業グループの利益剰余金は、当社の法定準備金である利益準備金を含んでおります。
会社法では、利益剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。
(3)その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素の増減は次のとおりであります。
その他の資本の構成要素 | |||||
在外営業活動体 の換算差額 | FVTOCIの金融資産 | 合計 | |||
百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
前期首(2013年4月1日) | 6,486 | (290) | 6,196 | ||
期中増減 | 9,900 | 998 | 10,898 | ||
利益剰余金への振替 | - | (869) | (869) | ||
前期末(2014年3月31日) | 16,386 | (161) | 16,225 | ||
期中増減 | 20,476 | 49 | 20,525 | ||
利益剰余金への振替 | - | 184 | 184 | ||
当期末(2015年3月31日) | 36,862 | 72 | 36,934 |
24 配当
配当金の支払額は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
株式の種類 | 配当金の総額 | 1株当たり 配当額 | 基準日 | 効力発生日 | |||||
百万円 | 円 | ||||||||
2013年5月9日 取締役会決議 | 普通株式 | 2,170 | 10 | 2013年3月31日 | 2013年6月6日 |
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
株式の種類 | 配当金の総額 | 1株当たり 配当額 | 基準日 | 効力発生日 | |||||
百万円 | 円 | ||||||||
2014年5月8日 取締役会決議 | 普通株式 | 4,340 | 20 | 2014年3月31日 | 2014年6月6日 |
また、基準日が当期に属する配当のうち、配当が翌期となるものは次のとおりであります。
株式の種類 | 配当金の総額 | 1株当たり 配当額 | 基準日 | 効力発生日 | |||||
百万円 | 円 | ||||||||
2015年5月12日 取締役会決議 | 普通株式 | 7,594 | 35 | 2015年3月31日 | 2015年6月8日 |
(注)上記の1株当たり配当額35円の内訳は、普通配当30円及び創業15周年記念配当5円であります。
25 株式に基づく報酬
当社及び一部の子会社は、役員または従業員等に対して株式報酬制度を採用しております。これらの報酬制度は、当社または子会社の株主総会・取締役会において承認された内容に基づき、対象者に対して付与されております。
(1) 持分決済型株式報酬制度(ストック・オプション制度)
当社及び一部の子会社のストック・オプション制度は、新規株式公開の達成及び新規株式公開の達成まで勤務することが権利確定条件として付されているもの、あるいは、ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
対象者に対して付与されたストック・オプションに関する費用は、前期及び当期において、いずれも計上されておりません。
当社及び一部の子会社のストック・オプション制度の概要は次のとおりであります。
① 当社
当社のストック・オプションの概要は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 1,513,238.36 | 2,901 | 353,958.50 | 4,466 | |||
付与 | - | - | 7,435,700.00 | 1,247 | |||
失効 | (1,123,298.88) | 2,477 | (185,253.50) | 4,601 | |||
行使 | (35,980.98) | 752 | - | - | |||
期末残高 | 353,958.50 | 4,466 | 7,604,405.00 | 1,315 |
(注)1.前期における行使時の当社の加重平均株価は、1,305円であります。
2.当期において付与されたストック・オプション1個当たりの公正価値は、1,518円(1個当たりの目的となる株式数は当社普通株式100株)であります。なお、ストック・オプションの公正価値を評価する目的で、ブラック・ショールズ・モデルが使用されており、当該公正価値は、外部の専門機関が評価しております。付与されたストック・オプションについて、ブラック・ショールズ・モデルに使用された仮定は以下のとおりであります。
付与日の株価 | : | 1,247円 | 予想残存期間 | : | 3.6年 | |
行使価格 | : | 1,247円 | 配当利回り | : | 2.0% | |
予想ボラティリティ | : | 47.1% | リスクフリーレート | : | 0.1% |
3.当期において付与されたストック・オプションは、ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
当期末における未行使残高の状況は次のとおりであります。
当期末(2015年3月31日) | ||||||
名称 | 行使価格 | 株式数 | 行使期限 | |||
円 | 株 | |||||
株式交換によりSBI証券株式会社から承継したSBI証券株式会社第1回新株予約権(注) | 4,317 | 168,705 | 2015年6月29日 | |||
SBIホールディングス株式会社2014年新株予約権 | 1,247 | 7,435,700 | 2018年6月30日 |
(注)IFRSへの移行日(2011年4月1日。以下、移行日)より前に権利確定しており、IFRS第2号「株式に基づく報酬」を適用しておりません。
② 子会社
子会社のストック・オプション制度の概要は次のとおりであります。
(a)移行日より前に権利確定していないストック・オプション制度
a-1 SBIバイオテック株式会社
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 710 | 26,549 | 710 | 26,549 | |||
失効 | - | - | (430) | 5,000 | |||
期末残高 | 710 | 26,549 | 280 | 59,643 |
(注)1.当期末において、権利確定しているストック・オプションはありません。
2.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、0.4年(株式を公開した日から3年後までとするストック・オプションを除く)であります。
a-2 SBIジャパンネクスト証券株式会社
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 10,460 | 77,854 | 10,460 | 77,854 | |||
付与 | - | - | 1,791 | 100,000 | |||
期末残高 | 10,460 | 77,854 | 12,251 | 81,092 |
(注)1.当期末において、権利確定しているストック・オプションはありません。
2.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、3.3年(株式を公開した日から3年後までとするストック・オプションを除く)であります。
3.当期において付与されたストック・オプション1個当たりの公正価値は、14,432円(1個当たりの目的となる株式数は同社普通株式1株)であります。なお、ストック・オプションの公正価値を評価する目的で、ブラック・ショールズ・モデルが使用されております。付与されたストック・オプションについて、ブラック・ショールズ・モデルに使用された仮定は以下のとおりであります。
付与日の株価 | : | 68,496円 | 予想残存期間 | : | 5年 | |
行使価格 | : | 100,000円 | 配当利回り | : | 2.0% | |
予想ボラティリティ | : | 43.3% | リスクフリーレート | : | 0.1% |
a-3 オートックワン株式会社
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 2,550 | 50,039 | 2,490 | 50,040 | |||
失効 | (60) | 50,000 | (1,550) | 50,000 | |||
期末残高 | 2,490 | 50,040 | 940 | 50,106 |
(注)1.当期末において、権利確定しているストック・オプションはありません。
2.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、0.3年であります。
a-4 株式会社ナルミヤ・インターナショナル
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 4,000 | 78,557 | 3,650 | 78,557 | |||
失効 | (350) | 78,557 | - | - | |||
期末残高 | 3,650 | 78,557 | 3,650 | 78,557 |
(注)1.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、5.3年であります。
2.ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
a-5 SBI AXES株式会社
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 165,100 | 424 | 165,100 | 424 | |||
失効 | - | - | (165,100) | 424 | |||
期末残高 | 165,100 | 424 | - | - |
a-6 モーニングスター株式会社
当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | |||
株数 | 加重平均行使価格 | ||
株 | 円 | ||
期首残高 | - | - | |
付与 | 1,676,700 | 267 | |
期末残高 | 1,676,700 | 267 |
(注)1.当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、3.3年であります。
2.当期において付与されたストック・オプション1個当たりの公正価値は、536円(1個当たりの目的となる株式数は同社普通株式100株)であります。なお、ストック・オプションの公正価値を評価する目的で、ブラック・ショールズ・モデルが使用されており、当該公正価値は、外部の専門機関が評価しております。付与されたストック・オプションについて、ブラック・ショールズ・モデルに使用された仮定は以下のとおりであります。
付与日の株価 | : | 267円 | 予想残存期間 | : | 3.5年 | |
行使価格 | : | 267円 | 配当利回り | : | 1.6% | |
予想ボラティリティ | : | 37.3% | リスクフリーレート | : | 0.01% |
3.ストック・オプション価格に対する現金を受取った時点で権利確定する有償取引であります。
(b)移行日より前に権利確定しているストック・オプション制度
次のストック・オプション制度は移行日より前に権利確定しており、IFRS第2号「株式に基づく報酬」を適用しておりません。
b-1 SBIライフリビング株式会社
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 489,500 | 535 | 374,540 | 533 | |||
失効 | (200) | 542 | - | - | |||
権利行使 | (114,760) | 542 | - | - | |||
連結範囲の変動 | - | - | (374,540) | 533 | |||
期末残高 | 374,540 | 533 | - | - |
(注)前期における行使時の同社の加重平均株価は、594円であります。
b-2 モーニングスター株式会社
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||||||
株数 | 加重平均行使価格 | 株数 | 加重平均行使価格 | ||||
株 | 円 | 株 | 円 | ||||
期首残高 | 75,000 | 445 | 75,000 | 445 | |||
期中増減 | - | - | - | - | |||
期末残高 | 75,000 | 445 | 75,000 | 445 |
(注)当期末におけるストック・オプションの加重平均残存期間は、1.0年であります。
(2) 現金決済型株式報酬制度
当社の一部の子会社は、従業員等に対して現金決済型株式報酬制度を採用しております。本報酬制度は、行使価格と権利行使日の株価との差額を現金で支払うものであります。
対象者に対して付与された現金決済型株式報酬制度に関する当期に認識された費用は3百万円であり、販売費及び一般管理費に計上されております。また、当期末において認識された負債残高は3百万円であり、その他の金融負債に計上されております。
現金決済型株式報酬制度の概要は次のとおりであります。
SBI AXES株式会社
当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | |||
権利数 | 加重平均行使価格 | ||
株 | 円 | ||
期首残高 | - | - | |
付与 | 154,440 | 259 | |
失効 | (1,327) | 259 | |
期末残高 | 153,113 | 259 |
(注)1.当期末における現金決済型株式報酬制度の加重平均残存期間は、4.3年であります。
2.当期末に付与された現金決済型株式報酬制度の行使価格は付与日における直近3ヶ月間の平均株価であります。
26 営業収益
営業収益の内訳は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
営業収益 | |||
金融収益 | |||
受取利息(注)1 | 62,945 | 62,975 | |
受取配当金 | 385 | 431 | |
FVTPLの金融資産から生じる収益 | 11,595 | 1,546 | |
トレーディング損益 | 14,047 | 16,437 | |
金融収益合計 | 88,972 | 81,389 | |
保険契約から生じる収益(注)2 | 27,352 | 32,564 | |
役務の提供等による収益 | 78,635 | 70,571 | |
子会社株式の売却益(注)3 | 336 | 18,541 | |
その他の収益 | 37,527 | 41,980 | |
営業収益合計 | 232,822 | 245,045 |
(注)1.金融収益の受取利息は、償却原価で測定される金融資産から生じるものであります。
2.保険契約から生じる収益は、前期まで役務の提供等による収益に含めておりましたが、当期において重要性が増したため、営業収益の内訳として表示しております。
3.当期の子会社株式の売却益は、主にSBIモーゲージ株式会社(事業セグメント:金融サービス事業)及びSBIライフリビング株式会社(事業セグメント:その他)の売却によるものであります。
27 営業費用
営業費用の内訳は次のとおりであります。
(1)営業原価
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
人件費 | (6,235) | (6,658) | |
業務委託費 | (8,257) | (3,118) | |
減価償却費及び償却費 | (1,360) | (1,153) | |
保険契約から生じる費用 | (20,081) | (23,037) | |
その他 | (32,539) | (30,053) | |
営業原価合計 | (68,472) | (64,019) |
(2)金融費用
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
金融費用 | |||
支払利息 | |||
償却原価で測定される金融負債 | (18,526) | (16,610) | |
金融費用合計 | (18,526) | (16,610) |
(3)販売費及び一般管理費
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
人件費 | (24,529) | (25,499) | |
業務委託費 | (16,166) | (16,960) | |
減価償却費及び償却費 | (10,018) | (10,352) | |
研究開発費 | (2,943) | (2,685) | |
その他 | (42,341) | (36,543) | |
販売費及び一般管理費合計 | (95,997) | (92,039) |
(4)その他の費用
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
非金融資産の減損損失 | (5,354) | (7,041) | |
為替差損 | (809) | (1,728) | |
その他 | (2,771) | (2,478) | |
その他の費用合計 | (8,934) | (11,247) |
28 その他の金融収益・費用
その他の金融収益・費用の内訳は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
その他の金融収益 | |||
受取利息 | |||
償却原価で測定される金融資産 | 514 | 370 | |
その他の金融収益合計 | 514 | 370 | |
その他の金融費用 | |||
支払利息 | |||
償却原価で測定される金融負債 | (3,839) | (5,512) | |
その他の金融費用合計 | (3,839) | (5,512) |
29 法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
当期法人所得税費用 | (13,681) | (21,273) | |
繰延法人所得税費用 | (5,419) | (2,480) | |
法人所得税費用合計 | (19,100) | (23,753) |
当企業グループは、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は35.64%となっております。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
当該法定実効税率と連結損益計算書における平均負担税率との差異要因は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
% | % | ||
法定実効税率 | 38.01 | 35.64 | |
交際費等永久に損金に算入されない項目 | 1.73 | 1.36 | |
投資事業組合等における非支配持分帰属損益 | 3.35 | 2.59 | |
投資に係る連結上の一時差異 | (0.35) | 5.23 | |
評価性引当額の増減 | 3.44 | (9.10) | |
その他 | 2.92 | 1.94 | |
連結損益計算書における平均負担税率 | 49.10 | 37.66 |
日本において、「所得税法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第9号)が2015年3月31日に公布され、2015年4月1日以後に開始する年度から法人税率等の引下げ等が行われることとなりました。これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率は従来の35.64%から2015年4月1日に開始する年度に解消が見込まれる一時差異等については33.26%に、2016年4月1日に開始する年度以降に解消が見込まれる一時差異等については、32.35%となります。これらの税率変更による法人所得税費用及び当期利益への影響は軽微であります。
30 その他の包括利益
その他の包括利益の各項目別の当期発生額及び損益への組替調整額、並びに税効果の影響は次のとおりであります。
前期(自2013年4月1日 至2014年3月31日)
当期発生額 | 組替調整額 | 税効果控除前 | 税効果 | 税効果控除後 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
純損益に振替えられることのない項目 | |||||||||
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 979 | - | 979 | 0 | 979 | ||||
純損益に振替えられる可能性のある項目 | |||||||||
在外営業活動体の換算差額 | 10,745 | (244) | 10,501 | (901) | 9,600 | ||||
合計 | 11,724 | (244) | 11,480 | (901) | 10,579 |
当期(自2014年4月1日 至2015年3月31日)
当期発生額 | 組替調整額 | 税効果控除前 | 税効果 | 税効果控除後 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
純損益に振替えられることのない項目 | |||||||||
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 96 | - | 96 | (44) | 52 | ||||
純損益に振替えられる可能性のある項目 | |||||||||
在外営業活動体の換算差額 | 22,783 | (591) | 22,192 | (761) | 21,431 | ||||
合計 | 22,879 | (591) | 22,288 | (805) | 21,483 |
31 1株当たり当期利益
親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益は次の情報に基づいて算定しております。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
親会社の所有者に帰属する当期利益 | |||
基本的 | 21,439 | 45,721 | |
調整:転換社債型新株予約権付社債 | 158 | 399 | |
希薄化後 | 21,597 | 46,120 | |
加重平均株式数 | |||
基本的 (株) | 216,464,301 | 216,505,691 | |
調整:ストック・オプション (株) | 6,506 | 249,593 | |
調整:転換社債型新株予約権付社債 (株) | 6,536,765 | 19,692,792 | |
希薄化後 (株) | 223,007,572 | 236,448,076 | |
1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属) | |||
基本的 (円) | 99.04 | 211.18 | |
希薄化後 (円) | 96.85 | 195.06 |
(注)逆希薄化効果を有するストック・オプションは、希薄化後1株当たり利益の計算に含まれておりません。
32 キャッシュ・フロー情報
キャッシュ・フローの補足情報は次のとおりであります。
(1) 子会社の取得による支出
取得した子会社に関する前期(2014年3月期)及び当期(2015年3月期)の支払対価の総額は、それぞれ2,145百万円及び14,204百万円であります。また、前期及び当期において、取得した子会社が保有していた取得時の現金及び現金同等物の総額は、それぞれ88百万円及び7,555百万円であります。
(2) 子会社の売却による収入
売却した子会社に関する前期及び当期の受取対価の総額は、それぞれ3,798百万円及び39,411百万円であります。
株式の売却により支配を喪失した子会社の株式売却時の資産及び負債の内訳は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
現金及び現金同等物 | 911 | 9,274 | |
営業債権及びその他の債権 | 1,040 | 77,798 | |
その他資産 | 109 | 16,239 | |
資産合計 | 2,060 | 103,311 | |
社債及び借入金 | 1,656 | 67,735 | |
営業債務及びその他の債務 | 80 | 4,736 | |
その他負債 | 29 | 6,774 | |
負債合計 | 1,765 | 79,245 |
33 子会社
2015年3月31日現在の当企業グループの重要な子会社は次のとおりであります。
事業セグメント | 名称 | 所在地 | 議決権の所有割合又は出資比率 (注)1 | |||
% | ||||||
金融サービス事業 | SBIファイナンシャルサービシーズ㈱ | 日本 | 100.0 | |||
㈱SBI証券 | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
SBIリクイディティ・マーケット㈱ | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
SBI FXトレード㈱ | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
SBIマネープラザ㈱ | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
SBIジャパンネクスト証券㈱ | 日本 | 52.8 (9.9) | ||||
SBI損害保険㈱ | 日本 | 87.3 | ||||
モーニングスター㈱ | 日本 | 49.7 | ||||
SBIカード㈱ | 日本 | 100.0 | ||||
㈱セムコーポレーション | 日本 | 79.7 (57.1) | ||||
ピーシーエー生命保険㈱(現SBI生命保険㈱) | 日本 | 100.0 (5.0) | ||||
アセットマネジメント事業 | SBIキャピタルマネジメント㈱ | 日本 | 100.0 | |||
SBIインベストメント㈱ | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
SBIキャピタル㈱ | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
SBI Value Up Fund1号投資事業有限責任組合 | 日本 | 49.8 (6.5) | ||||
SBI VEN HOLDINGS PTE. LTD. | シンガポール | 100.0 | ||||
SBI KOREA HOLDINGS CO., LTD. | 韓国 | 100.0 (100.0) | ||||
㈱SBI貯蓄銀行 | 韓国 | 98.1 (98.1) | ||||
SBIアセットマネジメント㈱ | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
バイオ関連事業 | SBIファーマ㈱ | 日本 | 76.4 (76.4) | |||
SBIアラプロモ㈱ | 日本 | 100.0 (100.0) | ||||
SBIバイオテック㈱ | 日本 | 78.2 (71.4) |
(注)1.「議決権の所有割合又は出資比率」欄には、関係会社が投資事業組合等の場合、出資比率を記載しております。また、同欄の( )内は、議決権の間接所有割合または間接出資割合で内数であります。
2.当期における主な子会社の異動は次のとおりであります。
・新規取得による増加
ピーシーエー生命保険㈱(平成27年5月1日付でSBI生命保険㈱に商号変更)
・支配喪失を伴う子会社株式の売却による減少
SBIモーゲージ㈱、SBIリース㈱及びSBIライフリビング㈱
・清算による減少
SBIネットシステムズ㈱
34 関連当事者取引
(1)関連当事者間取引
該当事項はありません。
(2)前期及び当期における経営幹部に対する報酬は次のとおりであります。
前期 (自2013年4月1日 至2014年3月31日) | 当期 (自2014年4月1日 至2015年3月31日) | ||
百万円 | 百万円 | ||
報酬及び賞与 | 448 | 873 | |
退職後給付 | 2 | 2 | |
計 | 450 | 875 |
35 契約債務
当企業グループは、顧客に対する貸付契約に基づき、貸付の未実行残高を有しております。当該貸付契約の総額は前期末2,308百万円、当期末32,242百万円で、うち未実行額は前期末1,798百万円、当期末19,311百万円であります。
なお、同契約については、顧客の信用状況の変化、その他当企業グループが必要と認めた事由があるときは契約後も随時契約の見直しを行い、与信上の保全措置等を講じており、融資未実行残高が必ずしも当企業グループの将来のキャッシュ・フローに影響を与えるものではありません。
36 後発事象
2015年5月12日開催の当社取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式の取得について決議し、次のとおり自己株式の取得を実施いたしました。
(1) 自己株式の取得を行う理由
2015年3月期連結業績を踏まえ、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にしつつ、株主の皆様への利益還元を図るため、自己株式を取得するものです。
(2) 決議内容
1) 取得する株式の種類 | 普通株式 |
2) 取得する株式の総数 | 7百万株(上限) |
3) 株式の取得価額の総額 | 10,000百万円(上限) |
4) 取得期間 | 2015年5月13日~2015年6月23日 |
(3) 自己株式取得の結果
1) 取得した株式の総数 | 5,648,900株 |
2) 株式の取得価額の総額 | 10,000百万円 |
3) 取得期間 | 2015年5月13日~2015年6月17日(約定日) |