有価証券報告書-第37期(2022/06/01-2023/05/31)
②戦略
当社では将来の気候変動に関する「2℃シナリオ」と「4℃シナリオ」の2つのシナリオを用いて、気候関連のリスク・機会の重要性評価に向けた「移行リスク」「物理リスク」「機会」の区分でシナリオ分析と評価を実施しました。機会・リスクそれぞれの詳細や財務影響についての評価結果は以下の通りです。
(2℃、4℃シナリオの定性的な想定内容)
(事業戦略および財務への影響度の定義)
(リスク及び機会)
当社では将来の気候変動に関する「2℃シナリオ」と「4℃シナリオ」の2つのシナリオを用いて、気候関連のリスク・機会の重要性評価に向けた「移行リスク」「物理リスク」「機会」の区分でシナリオ分析と評価を実施しました。機会・リスクそれぞれの詳細や財務影響についての評価結果は以下の通りです。
(2℃、4℃シナリオの定性的な想定内容)
| シナリオ | 想定内容 |
| 2℃ | 気温の上昇が現在程度に留まり、地球温暖化に歯止めがかかるシナリオ。低炭素化・炭素循環によるグリーンエネルギー化で社会影響、異常気象の被災が抑制される |
| 4℃ | 気温の上昇が著しく、地球温暖化がさらに進むシナリオ。化石燃料主体の従来型発展社会が継続し、異常気象の激甚化が加速する |
(事業戦略および財務への影響度の定義)
| リスク・機会 | 影響度 | 事業戦略への影響 |
| リスク | 大 | 全社的に大きな被害(事業回復に著しく時間を要する) |
| 中 | 全社的な被害(事業回復に数年を要する) | |
| 小 | 全社レベルに至らない(1年以内に事業回復が可能) | |
| 機会 | 大 | 激甚災害への対応策及び気候変動への緩和・適応策への社会のニーズがグローバルもしくは日本国内で非常に大きいと想定され、また気象会社の使命として提供する当社サービスを通じた社会課題への大きな貢献が期待でき、当社の利益に大きな影響を与えると予想されるもの |
| 中 | 激甚災害への対応策及び気候変動への緩和・適応策への社会のニーズが日本国内において大きいと想定され、また気象会社の使命として提供する当社サービスを通じた社会課題への中程度の貢献が期待でき、その結果当社の利益に中程度の影響を与えると予想されるもの | |
| 小 | 激甚災害への対応策及び気候変動への緩和・適応策への社会のニーズが日本国内において一定程度想定され、また気象会社の使命として提供する当社サービスを通じた社会課題への一定の貢献が期待でき、その結果当社の利益にも一定の影響を与えると予想されるもの |
(リスク及び機会)
| 区分 | 内容 | 事業 分野 | 想定されるリスク・機会の詳細 | 財務影響 | ||
| 2℃ | 4℃ | |||||
| 移行 リスク | 政策・ 法規制 | 炭素税・ 炭素価格 | 全社 | 炭素税の導入や炭素価格の上昇に伴うオフィス電力調達コストの増加 | 小 | - |
| GHG排出規制への対応 | 全社 | GHG排出量規制強化等による自家発電設備のグリーンエネルギー化に伴う設備更新コストの増加 | 小 | - | ||
| 市場 | エネルギー価格 | 全社 | エネルギー価格の上昇による電力調達コストの増加 | 小 | - | |
| 評判 | 投資家の評価 | 全社 | 気候変動および環境対策への取り組みが、投資家により不十分と判断された際の企業価値・評価の低下 | 中 | - | |
| 物理 リスク | 急性 | 異常気象の 激甚化 | 全社 | 洪水・高潮等による一部資産の浸水被害と一時的な運営・営業等業務の停止 | - | 小 |
| 慢性 | 温暖化による 海面上昇 | 全社 | 海面上昇による影響は限定的も、洪水・高潮等が併発した際に運営・営業等業務の一時停止 | - | - | |
| 機会 | エネルギー源 | 環境対策の 取り組みによる 企業価値の上昇 | 全社 | 気候変動に伴う自然災害の激甚化に対する当社サービスへの注目や期待が高まることで企業価値が向上 | 大 | 大 |
| 製品/ サービス | グリーン エネルギーの 需要増 | 航海 | 船舶のグリーンエネルギーへのシフトに対応する環境指標を軸とした新たな運航支援サービスの展開 | 大 | - | |
| 航海 | 洋上風力発電の需要の高まりに伴う、発電施設の建設や保守等に対する支援サービス需要の増加 | |||||
| 環境 | 電力需給におけるグリーンエネルギーの比率が高まり、電力需給バランス想定サービスの需要が増加 | |||||
| 化石燃料の 使用量削減 | 航海 航空 陸上 | 化石燃料の使用量削減につながる支援サービスの需要増加、および航海・航空・陸上等各事業間のシナジーを活かした輸送計画支援サービスの新規開発 | 中 | 中 | ||
| モバイル・ インターネット | 個人及び一般家庭等での節電意識の高まりに対する、個人向け電力需給予報サービスへの需要が増加 | |||||
| 市場 | 環境配慮志向 へのシフト | 環境 | 消費者の環境配慮志向へのシフトに伴い、食品廃棄ロスの極小化サービスへの期待・需要が増加 | 大 | - | |
| レジリエンス | 気候変動に伴う極端気象による激甚災害増加に対する対応策ニーズの高まり | 航海 スポーツ | 船舶の到着遅延、スポーツ・イベントの中止など、極端気象による被害への補償サービスの新規開発 | 中 | 大 | |
| 陸上 環境 | 自然災害の激甚化による工場・倉庫・発電所等陸上施設の浸水リスクなどの事業継続リスク計測・対策サービスへの需要増加(TCFDへの対応) | |||||
| 気候テック | 自然災害の増加による事業への影響度算出、急性リスク分析サービスへの需要増(2℃シナリオ) 産地毎の農作物の成長・収穫への影響分析、収量予測サービスへの需要増加(4℃シナリオ) | |||||
| 気候テック スポーツ | 気温上昇により高まる運動・勤務中の熱中症リスクの保険サービスおよび健康状態のモニタリングサービスの需要増加 | |||||
| モバイル・ インターネット | 自然災害の増加・激甚化への危機感の高まりによる個人向け防災・減災情報サービスへの需要増加 | |||||