有価証券報告書-第37期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/09/25 12:28
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【項目】
116項目
経営方針
当社は、「次代の情報化社会の安全性と利便性を創出する」ことを経営理念に掲げており、それに則って、「高速、安全、高品質で利便性の高いIT基盤を提供する」事業を推進することによって企業価値を高め、社会に貢献することを経営方針に掲げています。
当社は、クレジットカード決済や証券取引等のオンライン、リアルタイムのネットワーク接続技術を強みとしてシステム開発を行い、顧客企業に提供しています。こうしたシステムは、社会にとって必要不可欠なIT基盤(インフラストラクチャー)であり、システムの安定性を必須の条件として、高速かつ安全に取引を完遂するために、高い水準の品質が求められています。
当社は、多くの開発実績と安定的な運用実績を有しており、この実績によって顧客から得られる信頼が、当社の事業を支え、発展させる基盤になるものと考えています。
当社は、今後ともより多くの顧客に信頼されるIT基盤の提供を通じて、当社の事業基盤を拡大、発展させていくことで、当社のステークホルダーの期待に応えることを経営方針にしています。
経営環境
キャッシュレス決済の進展を代表的な事例として、我が国の決済事業の市場は、大きな変化が起きていると言えます。政府は、2025年までにキャッシュレス決済比率40%を目標にして、キャッシュレス社会の推進を後押ししており、キャッシュレス決済の取扱高は拡大を続けているほか、決済事業に新規参入する事業者が増えています。決済だけでなく、データエコノミーと称される近未来の社会においては、社会全体で生成され、流通するデータ量は、爆発的に増えることが予想されており、こうしたデータの利活用が、企業や社会の競争力の新たな源泉になるものとされています。こうした社会においては、データ流通と利用を支えるIT基盤の重要性が増すことは確実で、異なるネットワーク間の接続、データ交換の需要は増加するものと予想されます。
企業社会においては、単に、ネットワーク間を接続するだけでなく、データの利活用に資する付加価値が求められることが予想され、当社の製品に例えれば、ネットワーク接続にオーソリゼーション(認証)や、不正検知からデータの監視、セキュリティ対策等の機能がより重要性を増すことを意味するものと考えています。こうした社会情勢の変化を背景に、当社の事業機会は今後とも拡大するものと予想され、当社は、これを最大限に活かしていかなければならない、と考えています。
経営課題
1 事業規模拡大
中長期的に売上高150億円を指標として目指します。当社の主要な収益源であるシステム開発業務の成長に加えて、いわゆるリカーリング(Recurring)*、サブスクリプション(Subscription)*といった継続的に一定の収益が期待できる業務を新たな収益源として育成し、当社事業の柱として追加する方針です。そのため、クラウドサービス事業を始めとする新規事業への投資を中期的に活発化させる方針です。
2 人材育成
当社の従業員が、プロフェッショナルとしての使命感を常にもち、業務執行において高いレベルを実現すべく、継続的に社内教育のプログラムを整備、充実させていきます。特に、技術分野だけでなく各業務における専門分野の業務遂行能力を高め、人間力を育む施策を重点的に導入します。
3 企業風土改革
当社は、従業員が働きやすい環境を整え、生産性の向上と従業員の成長を促進します。物理的な労務環境の整備のほか、公正な評価の実施等を通じて、従業員が事業の推進と当社の成長に参画関与する意識を高めていけるよう努めます。従業員間のコミュニケーションを活性化し、新しい技術や事業に挑戦する企業文化の醸成に努めます。
*リカーリング
製品の販売後も顧客から継続的に収益をあげるビジネスモデルのこと。
*サブスクリプション
製品を販売するのではなく製品の利用期間に対して収益をあげるビジネスモデルのこと。
経営指標
当社は、継続的な収益力の向上の指標として営業利益率を主要な経営指標とし、中長期的な目標として15%を目指します。営業利益率の向上は、当社のROE(自己資本利益率)の向上に繋がるものと考えられます。営業利益率の向上を、収益力の向上と事業の効率性の向上を示す指標と位置付け、ROEは当社の資本効率を示す指標とします。当社の資本コストは、6.8%と見積もっています。資本コストを上回るROEを追求することで、当社の株主価値の向上を目指します。
2016年2017年2018年2019年2020年目標
営業利益率10.2%8.3%5.2%8.8%9.5%15.0%
ROE10.5%10.3%6.6%11.3%11.4%

また、事業の効率性を示すもうひとつの指標として、従業員一人当たり売上高を指標にしています。
2016年2017年2018年2019年2020年目標
一人当たり
売上高
22.9百万円25.0百万円26.7百万円25.3百万円25.1百万円30.0百万円

今後の見通し
2020年8月5日、当社は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえて中期事業計画を見直し、(新計画)として開示しました。
2020年6月期業績については、感染症の影響によって、一部の案件の売上計上時期が、2021年6月期へ変更になりましたが、軽微な水準に留まりました。当社のシステム開発業務やシステム運用業務の継続性に対する大きな障害は発生していません。現在のところ当社の生産活動は順調に推移しています。
一方で、営業活動については、顧客と直接接触する機会が減っているほか、顧客の都合で新規案件の商談について停滞しているものがあります。
感染症拡大によって、今後当社事業が受ける影響の規模について正確に予想することは難しく、個々の営業活動の状況が、どの程度今後の受注高や売上高に影響を与えるのかを予想することは困難です。
しかし、新規案件の受注の遅延等によって、売上高の成長速度が抑制される可能性があると想定し、中期事業計画を見直しました。
当社の事業環境について、当社は、長期的にクレジットカード決済の取扱高が伸びる基調に大きな変化はなく、当社の事業機会の拡大は続くものと想定しています。
2021年6月期の売上高はほぼ横ばいと予想しますが、2022年6月期から2023年6月期にかけては、大手カード会社向けの開発案件や、新規にカード事業を開始する顧客向けの開発案件、クラウドサービスの新規案件等によって、売上高の成長が回復するものと予想しています。
営業利益については、利益率10%以上を継続的に確保しつつ、2023年6月期に1,500百万円、利益率約11%を計画しています。
当社は、より長期的には利益率15%の達成を目標としています。当社の収益源であるシステムの受託開発事業に、より安定的に収益が確保できる事業を追加することで当社の収益力を高める方針です。
当社は、いわゆるリカーリングやサブスクリプションと言われる収益形態の事業を追加して、より長期的に安定的な売上高の成長と利益率の向上を実現します。こうした収益形態による新サービスや新製品を開発、投入することによって、当社の収益力を伸ばしていきます。
2020年8月5日、この方針に則って2021年6月期より報告セグメントを単一セグメントに変更しました。
二つの事業セグメントに分散していた人的資源と知的資源を統合的に運用して、営業活動を活性化させることと、新製品、サービスの開発を促進する目的で組織改正を行い、経営管理体制を変更しました。
(参考)中期事業計画
(新計画) (単位:百万円)
2020年6月期
(実績)
2021年6月期
(予想)
2022年6月期
(計画)
2023年6月期
(計画)
売上高10,92011,00012,00013,500
営業利益(率)1,036
(9.5%)
1,150
(10.5%)
1,250
(10.4%)
1,500
(11.1%)

(旧計画)
2020年6月期
(予想)
2021年6月期
(計画)
2022年6月期
(計画)
売上高10,60011,20012,000
金融システムソリューション事業9,4009,90010,600
プロダクトソリューション事業1,2001,3001,400
営業利益(率)1,000
(9.4%)
1,080
(9.6%)
1,200
(10.0%)

2021年6月期の業績予想は、売上高11,000百万円、営業利益1,150百万円、利益率10.5%です。
主な業務であるシステム開発業務の売上高は減少すると予想しますが、当社製品及びハードウェアや他社製品に分類される製品販売は順調に推移する予想です。
クラウドサービス事業について、2020年6月期は、アクワイアリング業務(加盟店契約業務)サービスの新規受注がありませんでした。このため、2021年6月期の売上高は、940百万円(対前期比13.5%増)と予想します。2021年6月期は、地方銀行や、カード事業に新規参入する事業者を対象にした複数の新規顧客からの受注を目指して営業活動を行い、(新計画)においては、売上高を2022年6月期1,300百万円、2023年6月期1,600百万円として計画しています。
(参考)
(カテゴリ別売上) (単位:百万円)
2020年6月期(実績)2021年6月期(予想)備考
システム開発5,7915,362システムの受託開発業務に係る売上
保守1,2461,284当社が開発したシステムの保守業務に係る売上
当社製品244397当社製品の販売業務に係る売上
クラウドサービス828940当社製システムの期間貸し業務に係る売上
ハードウェア1,5261,494サーバー等ハードウェアの販売業務に係る売上
他社製品220423他社製品の販売業務に係る売上
セキュリティ対策製品1,0631,100当社製、他社製のセキュリティ対策製品の販売業務に係る売上

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