有価証券報告書-第50期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、創業の理念である「公明正大」と「自主独立」を踏まえ、法と正しい企業倫理に基づき事業運営に取り組んでまいりました。
情報サービスにおける高付加価値ソリューションの提供により、ベスト・パートナーとして顧客の競争力を高め、以って情報化社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、コンピュータ・ソフトウエアのシステム・ライフサイクルの各領域にわたりシステム・ソリューションサービスとシステム・メンテナンスサービスを提供しております。システム・メンテナンスサービスは長期安定的な受注の確保と顧客の業務ノウハウの蓄積を図ることができ、次期システムへの提案営業を積極的に行うことにより、上流工程からの継続受注へと繋げております。このような取り組みにより、20年以上継続取引している顧客グループ向け売上高は概ね8割程度となっております。また、業種別販売実績では、保険業界向け売上高が30.7%と最も多くの割合を占めております。特に、生命保険業界特有の業務ノウハウを長年蓄積し、生命保険会社の基幹システムのほぼ全領域でシステム開発の実績があります。
当社グループは、2024年3月期を初年度とした3ヶ年の中期経営計画 『NEXT C4』を策定し、安定的かつ着実な成長を目指し、次の経営戦略に取り組んでまいりました。
① 主力の受託開発事業(コアビジネス)の拡大
② デジタル技術を核としたDX案件の積極的受注
③ 人的資本への投資を継続
④ 開発人員の増強
⑤ 更なる事業拡大に寄与する業務・資本提携やM&Aの遂行
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
上記の中期経営計画『NEXT C4』の最終年度である2026年3月期の業績は、連結売上高20,000百万円、連結営業利益1,820百万円と予想しておりました。しかしながら、当初見込んでいた受注案件の一部において、顧客の投資方針の変更等を背景に、案件の中断や開発スケジュール及びスコープの変更が発生したことから、当期の売上計画の進捗が遅延いたしました。これに対し、当社は機動的な受注ターゲットの見直しや新規案件の開拓・獲得に向け、全社的な営業活動に注力してまいりましたが、受注の落ち込みを補うには至りませんでした。また、利益面につきましては、前述の売上高の状況に加え、企業買収に伴う一時的費用が発生しました。2026年3月期の各指標数値の実績は、下表のとおりです。
(単位:百万円)
当社グループは、2027年3月期から2029年3月期の3ヶ年を期間とした中期経営計画『Re:Growth2028』を策定いたしました。
当計画のモニタリング指標は、次のとおりです。
※ のれん償却・減価償却前の営業利益
(4) 経営環境
情報サービス産業の見通しにつきましては、日本銀行が公表した全国企業短期経済観測調査の2026年3月調査によりますと、ソフトウエア投資額の2026年度計画が全産業全規模合計で+3.4%となり、堅調な状況が継続しております。一方で、慢性的な技術者不足を背景とした人材獲得競争の激化等により、コストが上昇し、利益への影響が拡大しています。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、DX需要の拡大やAIの進展に加え、コスト構造や案件の短期化・高度化などにより大きな転換点を迎えております。
前中期経営計画『NEXT C4』では、上流工程から下流工程までを一気通貫して対応できる事業運営と主要顧客との取引を基盤として、一定の事業規模および収益性を確保してまいりました。一方で、より高付加価値な上流・高度領域への展開による構造転換が課題であるとの認識に至っております。
当社グループは、長期ビジョンとして「顧客と共に何を創るかを定義し、価値を創出し続ける価値共創企業」への転換を掲げております。
この実現に向け、中期経営計画『Re:Growth2028』は将来の収益成長に向けた投資フェーズと位置付け、「安定的な収益基盤の拡大」と「新たな成長領域への挑戦と創出」の両輪で、経営基盤整備と事業構造の転換を図り、再び成長軌道に乗る起点といたします。このため、当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
① 受注基盤強化と事業構造転換による事業規模の拡大
当社グループは、高付加価値案件の継続的な獲得を通じて、受注基盤の強化と事業規模の拡大を図ることを重要な課題としております。
従来の人月モデルを中心とした受託開発に加え、業務理解力とシステム構築力を基盤に、上流工程や高度領域における付加価値提供によって収益を創出する事業構造への転換を進めるとともに、エンドユーザーとの直接取引比率の向上に努めてまいります。
また、AIを活用した提案力及び受注力の強化に加え、AIを含む技術・ノウハウを組み合わせたソリューションビジネスの拡大を通じて、収益構造の多様化を図ってまいります。
これにより、案件の内容・単価・継続性の観点から、質の高い受注構造への転換を目指してまいります。
併せて、成長戦略の一環としてM&Aを活用し、更なる事業領域と事業規模の拡大を図ってまいります。
② AI活用による競争力強化と価値創出の高度化
AIの急速な進展により、単なる作業の自動化や省力化にとどまらず、システム構築において、業務全体を理解し、価値を設計・統合する能力の重要性が一層高まっております。
当社グループはこれまで、「ユーザー×SIer」「サービス×システム」「業務×IT」を「つなぐ力」で、課題を解決し価値を提供してまいりました。
AI時代においては、こうした「つなぐ力」と「一気通貫力」といった当社の強みをベースに、AI駆動開発※への転換を図ってまいります。これにより、生産性向上と価値創出を両立させた成果を顧客へ提供することを通じて、競争力を高め、選ばれるSIerであり続けることを目指してまいります。
また、そのためにAIを使いこなせるエンジニアの育成・増強に向けた計画的投資に取り組んでまいります。
③ 人材戦略による成長基盤の確立
当社グループの持続的な成長を実現するためには、事業戦略及びAI活用を支え、これらを確実に実行できる人材基盤の強化が不可欠であると認識しております。
新卒採用及びキャリア採用を通じた計画的な人材確保に加え、社員エンゲージメントの向上を重要な経営課題と位置付け、社員満足度調査等を通じて把握した課題を踏まえながら、人事制度や働き方に関する施策を随時見直してまいります。併せて、事業戦略及び事業構造の転換に対応した人材ポートフォリオの高度化を図るとともに、多様な人材が公平に活躍できる職場環境の整備を進め、持続的な成長を下支えする人材基盤の構築を目指してまいります。
④ グループガバナンスと経営基盤の強化
当社グループは、事業領域の拡大やM&Aの実施によりグループ構成が変化する中で、戦略を確実に実行し、持続的な成長につなげていくためには、グループ全体を見据えたガバナンス及び経営基盤の一層の強化が重要な課題であると認識しております。
このため、当社グループは、グループ各社における役割と責任を明確化しつつ、権限委譲と統制のバランスを適切に保ちながら、意思決定の迅速化と経営の実効性向上を図ってまいります。
併せて、事業戦略や投資判断の実行状況を継続的にモニタリングし、必要に応じて戦略の修正や是正を行う仕組みの高度化に取り組んでまいります。
また、M&Aを通じてグループに加わった企業との連携を深め、プロジェクト管理、品質管理、リスク管理、情報セキュリティなどのグループ全体の事業運営の安定性と効率性の向上を図ってまいります。
※ AI駆動開発:設計・実装・テスト等の開発工程の一部または複数の工程にまたがってAIを活用する開発手法
(1) 経営方針
当社グループは、創業の理念である「公明正大」と「自主独立」を踏まえ、法と正しい企業倫理に基づき事業運営に取り組んでまいりました。
情報サービスにおける高付加価値ソリューションの提供により、ベスト・パートナーとして顧客の競争力を高め、以って情報化社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、コンピュータ・ソフトウエアのシステム・ライフサイクルの各領域にわたりシステム・ソリューションサービスとシステム・メンテナンスサービスを提供しております。システム・メンテナンスサービスは長期安定的な受注の確保と顧客の業務ノウハウの蓄積を図ることができ、次期システムへの提案営業を積極的に行うことにより、上流工程からの継続受注へと繋げております。このような取り組みにより、20年以上継続取引している顧客グループ向け売上高は概ね8割程度となっております。また、業種別販売実績では、保険業界向け売上高が30.7%と最も多くの割合を占めております。特に、生命保険業界特有の業務ノウハウを長年蓄積し、生命保険会社の基幹システムのほぼ全領域でシステム開発の実績があります。
当社グループは、2024年3月期を初年度とした3ヶ年の中期経営計画 『NEXT C4』を策定し、安定的かつ着実な成長を目指し、次の経営戦略に取り組んでまいりました。
① 主力の受託開発事業(コアビジネス)の拡大
② デジタル技術を核としたDX案件の積極的受注
③ 人的資本への投資を継続
④ 開発人員の増強
⑤ 更なる事業拡大に寄与する業務・資本提携やM&Aの遂行
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
上記の中期経営計画『NEXT C4』の最終年度である2026年3月期の業績は、連結売上高20,000百万円、連結営業利益1,820百万円と予想しておりました。しかしながら、当初見込んでいた受注案件の一部において、顧客の投資方針の変更等を背景に、案件の中断や開発スケジュール及びスコープの変更が発生したことから、当期の売上計画の進捗が遅延いたしました。これに対し、当社は機動的な受注ターゲットの見直しや新規案件の開拓・獲得に向け、全社的な営業活動に注力してまいりましたが、受注の落ち込みを補うには至りませんでした。また、利益面につきましては、前述の売上高の状況に加え、企業買収に伴う一時的費用が発生しました。2026年3月期の各指標数値の実績は、下表のとおりです。
(単位:百万円)
| 2024年3月期 (実績) | 2025年3月期 (実績) | 2026年3月期 (実績) | 2026年3月期 (予想) | |
| 連結売上高 | 17,357 | 18,066 | 18,216 | 20,000 |
| 連結営業利益 | 1,719 | 1,807 | 1,562 | 1,820 |
| 非金融分野比率 | 33.5% | 33.0% | 34.6% | 30%維持 |
| エンドユーザー取引比率 | 30.0% | 29.6% | 33.8 | 30%維持 |
| DX案件売上高比率 | 20.3% | 24.3% | 24.8 | 25%へ拡大 |
| ROE | 11.1% | 11.4% | 10.1% | 毎年12%水準の確保 |
当社グループは、2027年3月期から2029年3月期の3ヶ年を期間とした中期経営計画『Re:Growth2028』を策定いたしました。
当計画のモニタリング指標は、次のとおりです。
| 2026年3月期 (実績) | 2027年3月期 (予想) | ~ | 2029年3月期 | |
| 連結売上高 | 182億円 | 200億円 | ![]() | 223億円 |
| エンドユーザー売上高比率 | 34% | 34% | 36% | |
| 連結営業利益率 | 9% | 6% | 7% | |
| EBITDA※ | 16億円 | 14億円 | 18億円 | |
| ROE | 10% | 7% | 9% |
※ のれん償却・減価償却前の営業利益
(4) 経営環境
情報サービス産業の見通しにつきましては、日本銀行が公表した全国企業短期経済観測調査の2026年3月調査によりますと、ソフトウエア投資額の2026年度計画が全産業全規模合計で+3.4%となり、堅調な状況が継続しております。一方で、慢性的な技術者不足を背景とした人材獲得競争の激化等により、コストが上昇し、利益への影響が拡大しています。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、DX需要の拡大やAIの進展に加え、コスト構造や案件の短期化・高度化などにより大きな転換点を迎えております。
前中期経営計画『NEXT C4』では、上流工程から下流工程までを一気通貫して対応できる事業運営と主要顧客との取引を基盤として、一定の事業規模および収益性を確保してまいりました。一方で、より高付加価値な上流・高度領域への展開による構造転換が課題であるとの認識に至っております。
当社グループは、長期ビジョンとして「顧客と共に何を創るかを定義し、価値を創出し続ける価値共創企業」への転換を掲げております。
この実現に向け、中期経営計画『Re:Growth2028』は将来の収益成長に向けた投資フェーズと位置付け、「安定的な収益基盤の拡大」と「新たな成長領域への挑戦と創出」の両輪で、経営基盤整備と事業構造の転換を図り、再び成長軌道に乗る起点といたします。このため、当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
① 受注基盤強化と事業構造転換による事業規模の拡大
当社グループは、高付加価値案件の継続的な獲得を通じて、受注基盤の強化と事業規模の拡大を図ることを重要な課題としております。
従来の人月モデルを中心とした受託開発に加え、業務理解力とシステム構築力を基盤に、上流工程や高度領域における付加価値提供によって収益を創出する事業構造への転換を進めるとともに、エンドユーザーとの直接取引比率の向上に努めてまいります。
また、AIを活用した提案力及び受注力の強化に加え、AIを含む技術・ノウハウを組み合わせたソリューションビジネスの拡大を通じて、収益構造の多様化を図ってまいります。
これにより、案件の内容・単価・継続性の観点から、質の高い受注構造への転換を目指してまいります。
併せて、成長戦略の一環としてM&Aを活用し、更なる事業領域と事業規模の拡大を図ってまいります。
② AI活用による競争力強化と価値創出の高度化
AIの急速な進展により、単なる作業の自動化や省力化にとどまらず、システム構築において、業務全体を理解し、価値を設計・統合する能力の重要性が一層高まっております。
当社グループはこれまで、「ユーザー×SIer」「サービス×システム」「業務×IT」を「つなぐ力」で、課題を解決し価値を提供してまいりました。
AI時代においては、こうした「つなぐ力」と「一気通貫力」といった当社の強みをベースに、AI駆動開発※への転換を図ってまいります。これにより、生産性向上と価値創出を両立させた成果を顧客へ提供することを通じて、競争力を高め、選ばれるSIerであり続けることを目指してまいります。
また、そのためにAIを使いこなせるエンジニアの育成・増強に向けた計画的投資に取り組んでまいります。
③ 人材戦略による成長基盤の確立
当社グループの持続的な成長を実現するためには、事業戦略及びAI活用を支え、これらを確実に実行できる人材基盤の強化が不可欠であると認識しております。
新卒採用及びキャリア採用を通じた計画的な人材確保に加え、社員エンゲージメントの向上を重要な経営課題と位置付け、社員満足度調査等を通じて把握した課題を踏まえながら、人事制度や働き方に関する施策を随時見直してまいります。併せて、事業戦略及び事業構造の転換に対応した人材ポートフォリオの高度化を図るとともに、多様な人材が公平に活躍できる職場環境の整備を進め、持続的な成長を下支えする人材基盤の構築を目指してまいります。
④ グループガバナンスと経営基盤の強化
当社グループは、事業領域の拡大やM&Aの実施によりグループ構成が変化する中で、戦略を確実に実行し、持続的な成長につなげていくためには、グループ全体を見据えたガバナンス及び経営基盤の一層の強化が重要な課題であると認識しております。
このため、当社グループは、グループ各社における役割と責任を明確化しつつ、権限委譲と統制のバランスを適切に保ちながら、意思決定の迅速化と経営の実効性向上を図ってまいります。
併せて、事業戦略や投資判断の実行状況を継続的にモニタリングし、必要に応じて戦略の修正や是正を行う仕組みの高度化に取り組んでまいります。
また、M&Aを通じてグループに加わった企業との連携を深め、プロジェクト管理、品質管理、リスク管理、情報セキュリティなどのグループ全体の事業運営の安定性と効率性の向上を図ってまいります。
※ AI駆動開発:設計・実装・テスト等の開発工程の一部または複数の工程にまたがってAIを活用する開発手法
