有価証券報告書-第52期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 16:53
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【項目】
172項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、経営理念及び経営方針を以下のとおり定め、社会に対する企業責任を積極的に果たしてまいります。
『経営理念』
「東京センチュリーグループは、高い専門性と独自性を持つ金融・サービス企業として、事業の成長に挑戦するお客さまとともに、環境に配慮した循環型経済社会の実現に貢献します。」
<経営方針>・お客さまとの連携や、グループの総力の結集をもって、
あらゆる可能性を追求しながら、グローバルに最良の商品・サービスを提供し、お客さまの事業発展に貢献します。
・新しい事業領域を切り拓きつつ、
持続的成長を実現することにより、中長期的な企業価値の向上に努めます。
・多様な人材の能力と個性の積極的な発揮を促す風土を醸成し、
すべての役職員が専門性を高め、成長と誇りを実感できる企業を目指します。
・企業の社会的責任を常に意識し、
循環型経済社会づくりを担う存在として、積極的かつ誠実に事業活動を行います。

(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社は、2020年度から2022年度までの「新・第四次中期経営計画」(3ヵ年)において、以下の基本方針のもと、次の10年に向けた強固な事業基盤を確立させ、持続的な成長に向けて着実に進展を図ってまいります。
<基本方針>1.「金融機能を持つ事業会社」として、パートナー企業との事業性ビジネスを含めたグローバルな安定事業基盤の確立
2.環境変化に対応した新しい金融・サービスを不断に創出し、良質かつ強固な事業ポートフォリオを構築
3.中長期的な企業価値向上を支える経営基盤の確立
<目標とする経営指標>
新・第四次中期経営計画目標
(2022年度計画)
経常利益1,300億円
親会社株主に帰属する当期純利益800億円
自己資本比率12%
ROE12%


<経営戦略>1.営業基盤強化
(1)国内リース事業分野
「リースビジネスのバリューアップとデジタルトランスフォーメーションへの適応」
・リースビジネスのバリューアップと共創ビジネスの加速
・デジタルトランスフォーメーションに対応した新たな事業ドメインの創生
・循環型経済社会に貢献するビジネスの拡大・強化
・資産効率の更なる向上
・ビジネススタイルの変化に合わせた組織の最適化・業務効率化
(2)国内オート事業分野
「変革の時代を好機ととらえ、『一歩先行く』オートサービスへの挑戦」
・圧倒的サービス品質による顧客価値・ブランド力の向上
・事業基盤拡大に向けたチャネル・セグメント戦略の推進
・新しい時代に向けた革新的取組みの実施
・事業の拡大を支えるグループ経営体制の強化
(3)スペシャルティ事業分野
「『専門性』と『発想力』で事業のさらなる洗練を指向」
・パートナーとの協業によるバリューチェーンの最大化
・環境変化に呼応した新規ビジネスの開拓
・グローバル・スタンダードの組織基盤・インフラ構築
・買収先のPMIとガバナンスの確立
(4)国際事業分野
「デジタルエコノミー拡大とモビリティ革命への対応」
・アライアンス戦略による優良企業との協働
・フィンテック・オート関連事業の拡大・深化
2.経営基盤強化
(1)連結経営の強化
・グローバルベースでの連結経営管理の高度化
・SDGs・ESG対応強化に資するサステナビリティ経営の実践
・各事業分野の自立経営に資する運営体制実現に向けた継続検討
・クリエーティブな発想での新ビジネス創出
(2)財務基盤の充実と強化
・資金調達の安定性
・流動性対策の強化
・外貨調達力の拡充
・ALM管理体制の高度化
(3)多様性を重視した人材開発と働き方改革への取組み
・多様性のある人材の確保(各事業分野・業務ラインに求められる有能人材)
・グローバル人材の育成
・事業分野特性と働き方改革に対応した人事諸施策の見直し
・従業員エンゲージメントの向上
(4)デジタル技術活用によるビジネス変革の推進
・デジタル技術を活用した企業価値向上と競争力の強化
・デジタル変革の実現を加速させる既存システムの抜本的見直し
・デジタル変革の推進に向けた体制整備
(5)リスクマネジメント態勢の高度化
・事業投資等リスクプロファイル多様化に対応するリスク管理の強化
・経営資源の効率的配分を目指したリスクコントロール・フレームワークの構築
・情報セキュリティ・多様な危機管理・品質管理等の社会的要請への対応
(6)ガバナンスの強化
・企業価値向上に資するマネジメント体制の強化
・グループガバナンスの強化
・取締役会の実効性向上への取組み強化
(3) 経営環境及び対処すべき課題
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済活動、消費活動の減退により厳しい状況が続きました。段階的な経済活動の再開により景気は持ち直しの動きも見られましたが、緊急事態宣言の再発令等、新型コロナウイルス感染症の長期化により、先行き不透明な状況が続いております。
① 国内リース事業
国内リース事業を取り巻く環境は、会計基準変更等により従来型リースビジネスマーケットは縮小傾向にあり、異業種を含めた競合他社との競争が激化しております。
このような状況下、基盤となるリースビジネスのソリューション・サービス機能を拡充しバリューアップに努めるとともに、有力パートナーと互いの強みを活かした共創ビジネスを拡大させ、飛躍的かつ持続的な成長を目指してまいります。当連結会計年度には新たにNTTグループ、日本通運グループの各金融中核会社の一部事業をカーブアウトしたNTT・TCリース株式会社(当社50%出資)、日通リース&ファイナンス株式会社(当社49%出資)が発足し、業界トップランナーである両社との共創ビジネスがスタートしております。既存の関連会社と合わせ、今後は連結一体経営をより強化し、国内リース事業分野全体での収益最大化を図ってまいります。
デジタル分野においては、技術革新を背景に企業における設備投資の在り方も大きく変化しているため、リース・金融ビジネスとデジタル技術を融合したサブスクリプション等の新たなサービスを創出・拡大してまいります。
脱炭素社会の実現やカーボンニュートラルの達成に向け長期的な市場拡大が見込まれる環境分野では、コーポレートPPA等の再生可能エネルギー案件や、サーキュラーエコノミーの実現に向けたリユース・リサイクルビジネスの推進にも積極的に取り組んでまいります。
新型コロナウイルス感染症拡大の長期化に伴う信用コストの増加を最小限に留めるとともに、テレワーク浸透等の社会全体におけるビジネススタイルの変化にあわせた組織改革や業務プロセスの見直しを進め、継続的な業務効率の改善を図ってまいります。
② 国内オート事業
国内オート事業を取り巻く環境は、自動車の技術革新や利用手法の多様化が進み、「100年に一度の変革の時代」と言われる大きな変化の時を迎えております。サービス面においても、異業種からの参入やIT技術を活用した新たなビジネスの台頭等、競争が厳しくなっております。
このような状況下、これまでの高品質なサービスの追求に加え、新たな発想のもと付加価値の高いビジネスを創出することにより変革の時代を乗り越えていく方針を掲げ、事業運営を進めております。
EV・コネクテッドをはじめとする自動車技術の進化や移動需要の多様化に対応したサービスの展開、デジタルを活用した新たなモビリティサービスの創造や業務効率化にも取り組んでまいります。また、当連結会計年度に資本業務提携したタクシーアプリ事業等を展開する株式会社Mobility Technologies、同じく業務提携した地図ソリューション大手の株式会社ゼンリンを事業パートナーとして、MaaS・自動運転・スマートシティ等を見据えた協業を進め、新たな収益機会の創出に努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症拡大の長期化による移動需要の大幅な減退により、レンタカー事業を中心に影響が続いております。新型コロナウイルス感染症の収束時期を正確に予想することは困難な状況ですが、業績への影響の極小化に努めてまいります。
③ スペシャルティ事業
スペシャルティ事業を取り巻く環境は、前年度に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会構造の変化やカーボンニュートラルの実現をはじめとしたESG/SDGs、デジタルトランスフォーメーション(DX)の気運の高まりを受け、一段と大きく変容しております。
このような状況下、パートナー企業との協業によるシナジー創出を推進し、社会的意義が深く付加価値の高いビジネス創出を引き続き目指してまいります。当連結会計年度には株式会社アドバンテッジパートナーズとの共同投資第一号案件の実施による企業成長支援、三菱地所株式会社を始めとするパートナー企業との大規模再開発プロジェクト参画による社会インフラ整備や、次世代エアモビリティ企業Volocopter GmbHへの出資をはじめとするESG/SDGs及びDX推進、NTTアノードエナジー株式会社との太陽光発電共同事業運営開始による脱炭素社会実現への貢献等を進めてまいりました。
また、ビジネス領域の拡大に伴い、リスク・アセット管理の観点から行うポートフォリオコントロール、パートナー企業との協業推進に伴うガバナンス強化、組織・人事制度のグローバル・スタンダード化と人材開発を課題と認識し、解決に向けた取組みに努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響が本格化した当連結会計年度は、特に航空機リースビジネスにおいて業界及び顧客動向を注視しながら、リース料支払い猶予への対応等、事態の安定に必要な措置を柔軟に講じるとともに、航空機リース子会社であるAviation Capital Group LLCに対して流動性確保に向けた資金調達支援を実施する等、事業基盤のさらなる安定化を図りました。新型コロナウイルス感染症収束後のビジネス展開についても、引き続き新たな収益機会の創出に向けた準備を進めてまいります。
ビジネス全般において、より優良な資産を積み上げ、リスク・リターンを見極めた事業活動を進めるとともに、パートナー企業、お客さまとの関係を一層深めることで社会的要請に応え、持続可能な社会の実現に引き続き貢献してまいります。
④ 国際事業
国際事業を取り巻く環境は、5GやIoTといった新しいデジタル技術の普及が進み、関連投資の増加及び情報セキュリティニーズが高まっております。また、ウィズコロナに伴うテレワークの定着化やeコマース市場の拡大等により新たな需要も発生しております。
このような状況下、新たなニーズに対応すべく、世界30カ国以上に拡がるグローバル拠点網と各国優良企業とのアライアンスを生かして事業基盤の拡大と深化に取り組んでまいります。IT機器におけるFMV(Fair market value)リースやリース満了後のITADサービス(コンプライアンスに準拠したIT資産の適切な処分)等のライフサイクルマネジメント事業やフィンテック・デジタルファイナンス事業拡大への取組みを継続して進めております。また、グローバルベースでの自動車ファイナンス・サービス事業にも注力し、モビリティ革命への対応に取り組んでまいります。
世界的な環境意識の高まりに対して、地球温暖化対策や日本メーカーの低炭素技術の拡大サポート、パートナー国の経済発展に貢献できるJCM(二国間クレジット制度)事業を推進いたします。当社は日本の金融・サービス企業としては唯一JCMの代表事業者を務めております。2020年にスタートしたJCMエコリース事業制度の第1号案件を含む8つのCO2排出削減プロジェクトが環境省に採択されました。今後も同事業を推進し、循環型経済社会の発展に貢献してまいります。
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、世界的に不確実性が高い状況が継続しております。経済・政治動向や金利・為替の急激な変動等が注視すべき課題となっております。リスクマネジメントに細心の注意を払い、商品・サービスを差別化して提供するソリューションプロバイダーを目指して社員のプロフェッショナル化を促すとともに、多様な人材の登用や育成を通じて従業員のエンゲージメント向上を図ってまいります。

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