有価証券報告書-第35期(平成30年8月1日-令和1年7月31日)

【提出】
2019/10/31 9:03
【資料】
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【項目】
91項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における世界経済は、米中貿易摩擦をきっかけとした中国での景気減速が他の地域に波及し、総じて減速傾向となりました。アメリカでは良好な雇用や所得環境の下、個人消費は高い水準で推移しましたが、企業の設備投資に陰りが見えるなど、景気の先行きについて減速懸念が高まりました。中国においては、個人消費や工業生産、設備投資等の伸びが鈍化し、景気の停滞局面が続いております。日本においては、個人消費は堅調に推移したものの、中国向けなどの輸出が減少傾向となり、製造業を中心に景気は弱含みとなっています。
このような市場環境の中、当社は、VC(ビジュアルコミュニケーション)事業の単一セグメントでの事業形態として、この事業に経営資源を集中的に投下して経営基盤の強化に努めております。2018年8月にはスマートデバイス用プレゼンス機能アプリ「LiveOn Messenger」をリリースしました。これは、スマートフォン・タブレット端末からメンバーのオンライン状況や在席状況が確認でき、メッセージの交換や会議などへの招待も行うことができるアプリケーションです。これにより社員同士のコミュニケーションの活性化や、情報共有の迅速化・生産性の向上に繋がりました。更に、2019年6月には「LiveOn Ver16.0」をリリースし、LiveOnのメイン画面の拡大表示や各画面の表示位置の保存が行えるようになり、高画質なLiveOnの映像をよりご利用いただきやすくなりました。また、オプション機能のHD画質対応を更に拡張し、フルHD画質のご利用が可能となりました。
最近では、働き方改革の一環としてテレワークやモバイルワークを導入する企業が増えてきており、これに関連するビジュアルコミュニケーション市場における新たなマーケットが創出されてきております。「LiveOn」は、これら新市場においても、他社製品と比較される中で、その高品質・高機能が高く評価され、多くの新規顧客の獲得に繋がっております。
販売面においては、当社が独自に開発した、コール機能を使ったデモサイトの活用を、積極的に推し進めるなど、販売代理店との連携をより一層深めると共に、各種展示会への積極的な出展や、Web広告等、商品・サービスの認知を高めるための施策の強化を行いました。その結果、中大手企業や金融機関等、新規顧客の獲得に繋がっております。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,667,656千円(前年同期比109.9%)、営業利益は276,763千円(前年同期比119.6%)、経常利益は275,735千円(前年同期比118.6%)、当期純利益は188,893千円(前年同期比112.4%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ10,115千円増加し、当事業年度末には782,767千円となりました。
当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は169,664千円(前事業年度は264,457千円の獲得)となりました。これは主に売上債権の増加105,545千円、法人税等の支払額115,639千円があったものの、税引前当期純利益が275,735千円(前事業年度は238,527千円の利益)、仕入債務の増加117,329千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は53,041千円(前事業年度は49,796千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,944千円、無形固定資産の取得による支出14,785千円、保険積立金の積立による支出32,411千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は106,508千円(前事業年度は9,936千円の使用)となりました。これは長期借入金の借入による収入100,000千円があったものの、長期借入金の返済による支出125,453千円、自己株式の取得による支出81,055千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社は生産活動を行っておらず、また受注の実績については、受注から売上計上までの期間が短いため、受注実績に関する記載はしておりません。
・販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別の名称当事業年度
(自 2018年8月1日
至 2019年7月31日)
前年同期比(%)
ソフトウエア関連収入(千円)1,101,181110.3
物販収入等(千円)566,475108.9
合計(千円)1,667,656109.9

(注)1 当社は、VC事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在(2019年7月31日現在)において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、経営者が過去の実績や状況に応じて、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当事業年度の経営成績の分析
当社の当事業年度の経営成績等につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、1,049,016千円(前事業年度末は920,347千円)となり、128,669千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金、売掛金の増加によるものであります。
当事業年度末における固定資産の残高は、208,740千円(前事業年度末は185,458千円)となり、23,281千円増加いたしました。これは主に、ソフトウエアの減少があったものの、保険積立金の増加によるものであります。
(負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、541,406千円(前事業年度末は482,291千円)となり、59,115千円増加いたしました。これは主に、未払法人税等、未払消費税等の減少があったものの、買掛金の増加によるものであります。
当事業年度末における固定負債の残高は、154,754千円(前事業年度末は169,757千円)となり、15,002千円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、561,595千円(前事業年度末は453,757千円)となり、107,838千円増加いたしました。これは自己株式の増加があったものの、当期純利益を188,893千円計上したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
a. キャッシュ・フローの状況
「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資金の需要
当社の資金需要の主なものは、運転資金の需要として、商品の仕入費用とLiveOn開発に係る技術人員や営業人員及び管理部門人員の人件費等の販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。
c. 財政政策
当社の運転資金につきましては、短期的な預金等の内部資金より充当し、不足が生じた場合は銀行からの短期借入金及び長期借入金で調達することを基本方針としております。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
当社は、今後も「LiveOn」を主力としたVC事業を中心に収益の増大を図ってまいります。事業の戦略の概要は、以下のとおりであります。
ビジュアルコミュニケーションシステムの発売から18年、品質、機能面において他社より一歩リードした製品を出し続けるため、定期的にバージョンアップを無償で実施し、ユーザは常に最新バージョンを利用できるようになっており、非常に高い評価をいただいております。
近年においては、働き方改革に関連した新たなマーケットが創出されてきており、テレワークやモバイルワークなど新しい利用の方法も広がっております。そのような環境下で、「LiveOn」は、高品質、使いやすさ、そしてリーズナブルな導入費用もあってWeb会議市場を中心としたビジュアルコミュニケーション市場において大きく存在感を増してきています。遠隔医療や訪問介護、Webセミナーやeラーニング、遠隔監視、現場支援、交流イベント、災害時連絡など新しい利用の方法も広がっており、今後これらの市場は飛躍的に拡大していくことが見込まれます。既存の代理店による販売も堅調に推移しており、今後のビジュアルコミュニケーション市場の拡大に伴うユーザのニーズにしっかりと対応し、大きく成長する機会を捉えていく所存です。
また、VC事業は「LiveOn」導入後の継続利用料が毎月積み上がる収益モデルとなっており、今後も保守料やASP利用料の増加が見込まれ、安定した収益源になると考えております。このように拡大するビジュアルコミュニケーション市場に向けて組織の一層の強化を図ってまいります。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
主力事業であるVC事業においては、各種展示会への積極的な出展や、新聞広告等、商品・サービスの認知を高めるための施策の強化を行った結果、金融機関等優良顧客からの受注や新規顧客の獲得に繋がりました。
当社の経営陣は、今後より一層の売上・利益の拡大を図るため、更なる開発・営業体制の強化を図ることが、経営上の重要課題であると認識しております。詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、及び(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ⑥ 経営戦略の現状と見通し」に記載のとおりでありますが、引き続き現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、業容拡大のため最善の経営方針を立案するよう、努めてまいります。

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