有価証券報告書-第21期(平成30年9月1日-令和1年8月31日)

【提出】
2019/11/27 12:02
【資料】
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【項目】
145項目

対処すべき課題

(1) 経営方針
当社は、「『遊び』の本質を追究し、提供することで、『遊びの解放』『余暇文化の再生』に貢献する」をミッションに掲げています。これは、人間が人間であるために不可欠な“遊び”の本質を掘り下げ、創造し、提供することで、国民の豊かな文化的生活に貢献していきたいという当社の想いを明文化したものです。
ここに表した想いを胸に、私たちはお客様に対して、もう一度満足と感動をお届けできる店舗・サービスづくりに真摯に取り組み、選ばれるカラオケ店を目指してまいります。
その地道な取り組みを支え、ともに成長を実現していく従業員に対しては、一人ひとりが夢と希望を持って働くことができる職場環境づくりを約束し、全ての人材にとって魅力ある企業として存続していきたいと考えています。そして、従業員の満足度とモチベーションを高め、お客様へのサービス品質の向上につなげていきます。
(2) 対処すべき課題
当社グループは、2020年8月期よりカラオケ・飲食事業の差別化推進、収益の柱となる新たな事業・業態の開発、全社業務改革・生産性向上を掲げて経営に注力してまいります。主たる事業であるカラオケ・飲食事業における競合他社との競争激化が常態化する中、当社と顧客の双方への新たな価値創造により差別化する“バリューイノベーション”によって成長を続ける企業体質への変革を図っております。今後は、店舗、IT、人材の力を有機的に掛け合わせることで事業の差別化と収益力の強化を実現することを経営目標として、当社の強みを生かせる新規中核事業の育成やカラオケ店舗の積極的出店に取り組んでまいります。
①カラオケ・飲食事業の差別化推進
当事業におきましては、カラオケルーム運営業者間の競争がますます激化する環境の中、当社は社内にシステム開発の人的リソースを有する強みを生かし、ITによって店舗運営の課題解決と新たな価値創出を同時に実現するサービス開発を推進するとともに、厳選した新規出店の継続に取り組んでおります。店舗においては、店舗原価削減やメニューの改良、顧客層の分析、適正人員配置を含めた更なる効率化、優位な不動産物件の確保、さらには今後の出店や他業種とのコラボレーション店舗の増加を見越した人員の確保等が事業の成長にとって重要な課題となります。こうした中、システムに関する投資と開発を継続して店舗の運営効率を高める策を講じつつ、カラオケ事業とのシナジーを見込めるM&Aや、売上・賃料等を基に一定基準の投資回収が確保できる物件への新規出店等に積極的に取り組んでまいります。
②新たな事業・業態の開発
『赤から鍋』や『鶏セセリ焼き』を主力商品として全国展開する飲食店「赤から」と「カラオケの鉄人」のコラボレーション業態の開発やブライダルレストラン「8G HORIE River Terrace Wedding」の事業譲受等、当社グループ内における事業シナジーを創出するM&A等を推進しております。こうした中、当社グループの経営理念や経営方針を理解し、新たなサービスや事業を開発・推進できる人材の確保を重要な課題と認識しております。当社グループの既存サービスやコンテンツとのシナジーが高い事業分野への積極的な進出及び他企業・他業態とのアライアンス等を進めるとともに、評価制度やインセンティブ設計、社内教育の強化・改良による従業員の育成に取り組んでまいります。
③全社業務改革・生産性向上
他社との競争激化に加えて少子高齢化による人手不足や人件費の上昇は業績へ大きく影響しており、カラオケ店舗及び飲食店舗の運営事業における生産性の向上は重要な課題となっております。M&A等によって事業規模を拡大する中、事業間のリソースの共有によって効率化を図るとともに、カラオケ・飲食事業におけるチェーンオペレーターとしてのスケールメリットを通じたコスト削減策やITを活用した省人化策を実行してまいります。本社の間接部門においては、業務改廃や管理システムの改善等によって生産性を向上し、新規事業を含む当社グループの事業全体を最小のリソースで支えるべく業務改革を推進することで、中長期にわたり安定した事業収益構造への転換を行い、営業利益の向上を図ってまいります。