有価証券報告書-第31期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)

【提出】
2020/08/31 16:57
【資料】
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【項目】
149項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「公明正大且つ信用あるオークション市場の創造と拡大」、「常に信用を重んじる中での慎重かつ大胆な挑戦」、「豊かで美しく潤いある生活文化の追求」の実現を目指して事業を進めております。
(2)目標とする経営指標
当社グループの効率的な経営の実現を目標として、ROE(自己資本当期純利益率)15%以上を連結での中長期的な指標として掲げております。
(3)経営戦略等
当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の課題に対応することが経営戦略上重要であると考えており、オークションにおける取扱点数と取扱価格の増加、そして新型コロナウイルス感染症の感染拡大に影響されにくい新規事業の開発を目指します。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が内外経済に与える影響に加え、米中通商問題などの海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響も受け、わが国の経済の先行は極めて不透明な状況にあります。
オークション関連事業においては、古美術やワイン等の一部のオークションの堅調な推移が期待できる一方、昨年後半から近代美術の中低価格帯の相場が急落しており、この状況は来期も継続すると思われます。そして、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によりオークションの開催を延期せざるを得ない事態も想定されます。
当社は「日本近代美術再生プロジェクト」と題した、日本の近代美術の再評価と価値付けに取り組んでまいりましたが、近代美術以外の新たな柱となり得るコンテポラリーアート(戦後美術を含む)へのシフトに注力し、新たに資産形成アート投資サロンを立ち上げ数多くのコレクターを呼び込み、オークションへの取扱点数と取扱価格を増加させると同時に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に影響されにくい新たな事業の開発に積極的に取り組んでまいります。
具体的には、インターネットからのオークション参加やオンラインオークションを立ち上げ、会場にこだわらず遠隔地からのオークションへの参加を可能にして、日本からだけでなくアジアを巻き込む事業展開の中で、安全に換金・コレクションができるプラットフォームを提供し、事業の拡大を図ってまいります。また、オークション事業から派生した資産防衛ダイヤモンド事業は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にかかる各国の金融緩和政策から生じるインフレ懸念から、ダイヤモンドへの需要が高まってきており売上の増大を目指します。
エネルギー関連事業においては、低圧型太陽光発電施設販売事業がここ数年内に収束を迎えると思われるため、当社の太陽光発電施設販売事業も縮小を余儀なくされるものの、マレーシアから日本へのPKS(ヤシ殼)輸出事業は、今年に入り、需要が供給を上回る状況となり、日本国内のPKSを燃料とするバイオマス発電所の完工ラッシュが始まることから、2021年5月期は同事業の黒字化を目指します。
(5)新型コロナウイルス感染症の影響及びその対応
2020年1月以降世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス感染症を契機として、政府による緊急事態宣言が発動され、個人の外出自粛や企業の事業活動が制限されるなど、先行き不透明な状態が続いていくと考えられます。
当社としては、お客様、取引先、関係先等及びに従業員の安全確保を最優先とし、リモートワークやオンライン会議の利用による接触機会の低減、マスクの着用義務、アルコール消毒の徹底などの感染予防策を実施し、感染防止に努めております。
(6)その他、経営上重要な事項
該当事項はありません。