有価証券報告書-第28期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 11:54
【資料】
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【項目】
156項目
③戦略及び指標と目標
・マテリアリティ(重要課題)の特定
2024年7月に当社初となる「マテリアリティ(重要課題)」を特定しました。「一人ひとりに 想像を超える
Delightを」というミッションを最上位概念とするミッション、ビジョン、バリュー(MVV)を起点として、特定
したマテリアリティと成長戦略(中期経営計画)を紡ぎ、中長期的な視点に立脚して、その実践を推進していま
す。
・マテリアリティ特定プロセス
以下のようなプロセスでマテリアリティを特定しました。今後、中期的な成長戦略のサイクルに応じて(3か
年を目安として)、適宜マテリアリティの再検証・見直しを行っていく予定です。

・特定したマテリアリティ
加速度的に進化するデジタル技術や顕在化する社会課題など、当社を取り巻く事業環境の変化を踏まえつつ、MVVの実現に向けて、これから当社が取り組むべき重要な経営課題を「事業活動」「経営資本」「経営基盤」の3
つの視点から9つのマテリアリティとして特定いたしました。これらのマテリアリティの強化を通じて、新たな
Delightの創出に貢献し、持続的に成長していくことを目指します。
・マテリアリティの詳細

(2)人的資本
(多様性の確保についての考え方・人材育成方針・社内環境整備方針)
当社は、ビジョンにおいて、挑戦心豊かな社員それぞれの個性を余すことなく発揮することで世界に通用する新しいDelightを提供し続けることを表明しております。また、バリューとして当社が社会に約束する「DeNA Promise」において「多様な社員が活躍し成長する環境作り」として多様性の尊重と歓迎を掲げております。
当社は、多様性の確保は、社会へのDelightの提供と持続的な企業価値向上のために必須のこととして真摯に取り組むことを、基本的な考え方としております。この多様性は、個々人がバックグラウンドや経験・スキル・性格などに基づき、異なる強みと多角的なものの見方を組織にもたらすことで、挑戦の可能性を最大化するものと考えています。性別・国籍・入社経路などの属性は、個々人のこういった多様性と一定相関があるという認識のもと、それ自体によって多様な個性の能力発揮が阻害されないことを重視しています。
(多様性の確保に関する目標と状況)
当社は、上記の考え方に基づき、多様性の確保に関して、性別・国籍・入社経路などの属性情報に基づいた社員数等の定量的指標のみは重視しておりません。多様な社員全員が、その個人の属性にかかわらず活躍できている、Delightの提供に向けて存分に力を発揮できている、と感じている状況の実現を目指しております。
多様性の確保については、グループ各社の特性に合わせた取り組みを実施し、その知見をグループ内で相互に共有することで、各社において最適な取り組みを推進しております。
その一環として、当社においては、2021年より、「多様な人材が活躍する環境に関するアンケート」として、当社全正社員に対して、性別・国籍・入社経路の属性情報を原因として、重要ポジションへの登用がされづらいなど、活躍しづらさを感じていないかを分析するためのアンケート調査を実施しております。
最新の、2025年10月に実施したアンケートでは、回答者(1,210/1,533名※当社に所属する正社員(当社への出向者含む))中、女性・外国籍・中途採用の各属性に該当する者のうち、これらの属性が原因で活躍しづらいと感じている比率は以下のとおりでした。
女性という理由 13.7%(39/285名) 外国籍という理由 15.6%(10/64名) 中途採用という理由 11.7%(104/889名)
前回、2025年2月に実施したアンケートでは、以下のとおりでした。
女性という理由 13.0%(37/285名) 外国籍という理由 27.0%(20/74名) 中途採用という理由 10.2%(92/900名)
2022年度以降、当社では役職員に対し、無意識のうちに持ってしまう偏見(アンコンシャス・バイアス)を自覚・改善するための研修や、会話で用いる言葉への意識改善を促す内容などを盛り込んだハラスメント研修の実施などの取り組みを継続的に行っております。また、2021年度からは全ての中途採用者を対象として、多様性を重視する当社MVVの理解促進や多様な従業員の相互理解を目的としたオンボーディングプログラムも実施しております。
今回のアンケート結果も踏まえて、今後もすべての質問項目において活躍しづらいと感じている社員の比率を低くすることを目指し、引き続き多様な社員が活躍できる環境整備及び様々な取り組みを推進してまいります。
(注) 人材戦略および従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針、指標・目標・実績の詳細については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」をご参照ください。
(3)AI技術への対応
当社グループは、AIについて、インターネットと同様、事業構造や働き方そのものを変革していくものだと捉えています。当社はAIを中核とした中長期成長に全社として注力し、AIをレバレッジすることで、これまでの戦略をさらに加速させていきます。
推進にあたってはIT本部 本部長および、AI推進担当のグループエグゼクティブが全体統括を務め、エンジニア、法務、品質管理、セキュリティ並びに各事業部門の専門家など約150名のメンバーからなる「AIエキスパートチーム」が対応しています。 AI倫理におきましては、AIを利活用することにより当社グループの事業運営を推進することができる一方で、利用の態様によってはステークホルダーへの不利益等に繋がる恐れがあるものと認識しております。当社グループは、このような事態を未然に防ぎ、安心・安全かつ信頼できるサービスや技術を提供していく方針です。これらの考え方に基づき、法令を遵守し、AIの適切な利活用をグループ全体で推進していく指針として、「DeNAグループAIポリシー」を定め、当社取締役会において決議しております。加えてグループ重点リスクに「AIリスク」を設定し、全社的に監査監督を行う枠組みを整えています。AIに関するリスクの詳細については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
(AI技術に関する戦略)
当社グループのAI戦略におきましては、「AIによる全社生産性向上」、「AIによる既存事業の競争力強化」及び 「AI新規事業の創出・グロース」の三つの柱を定め、強固な推進体制を構築しております。また、長年培ってきた独自のデータ基盤をもとに、全社横断で編成されたAIエキスパートチームが中心となってAI戦略を強力に推進しております。さらに、全事業ドメインにおいて取り組みを拡大・加速させていくべく、AIに関する技術や活用スキルを習得した社員が各領域において取り組みを進めております。
特に新規事業の創出においては、AIイノベーション事業本部が進めるプロセス革新の一環として、企画提案時に生成AIで開発したプロトタイプを提出することを基本としています。加えてエンジニアからデザイナー、ビジネス職までが「Devin」のようなAI開発ツールを駆使して、Vibe Coding(注)を行いながらアイデアを形にしております。Devinはすでに全社員が利用可能となっており、アイデアを即座に具現化することで、事業創出のスピードと質を飛躍的に高めております。 また、出資先のスタートアップ等のツールを積極的に活用していく方針のもと、最新のAI開発環境の導入に向けた取り組みを2025年より本格化しております。
(注) AIを活用した次世代のソフトウェア開発手法。プログラミング言語の記述ではなく、自然言語(対話)を通
じてAIに実装を委ねる手法
(AI技術に関する指標)
当社グループがAIネイティブカンパニーとなることを目指し、各従業員のAI活用に関するレベルアップを後押しするための指標として、DARS(DeNA AI Readiness Score)を設定し、測定しております。半期の評価サイクルごとに各従業員の活用レベル、及び組織としての活用レベルを可視化する取り組みを行っております。
指標(KPI)評価詳細実績
2024年度2025年度
AIエージェント利用者数Gemini Advanced MAU(注)11,000人1,480人
従業員のAIスキル評価DARSレベル2以上(個人)(注)2-76%
組織のAIスキル評価DARSレベル2以上(組織)(注)2-100%

(注)1 Monthly Active Users(月間アクティブユーザー数)を指しております。
2 当社独自のAIスキル評価指標。レベル2は「日常的な業務利用」が可能な水準を指しております。
ご参考)当社2025年3月期 統合報告書「DeNAの技術戦略」
(4)情報セキュリティ
当社は、一人ひとりに想像を超えるDelightを届けるため、インターネットやAIを活用して様々なサービスを提供しています。これらのサービスは特性上、サイバー攻撃やプライバシー侵害に関する脅威への対策が重要であると認識しております。
当社は、代表取締役社長を委員長とする情報セキュリティ管理委員会、個人情報管理委員会を設置し、グループ横断的な情報セキュリティ及び個人情報管理体制を整備し、運営しています。情報セキュリティ管理委員会/個人情報管理委員会で議論した事項は定期的に経営会議に報告し、経営上重要な事項は経営会議においても議論しており、特に重要性の高い事項については取締役会にも報告しています。
(情報セキュリティに関する戦略)
「情報の適切な保護とセキュリティの向上」もマテリアリティの一つです。当社は、重点的に実施する中期セキュリティ戦略として、「中期セキュリティ計画2024」を定め、この計画に基づき、セキュリティ対策を推進しております。
一方で、昨今の内外環境の変化を踏まえ、2026年度は、特にランサムウェア攻撃・内部不正・AIへの対応を重点項目として取り組むことを情報セキュリティ管理委員会において決議しております。
(情報セキュリティに関する指標と目標)
従業者一人ひとりが個人情報およびセキュリティに関するルールを守り、十分に配慮できるよう、入社時、 年次、役職就任時、内外環境の変化時などのタイミングで、役割に応じた教育や研修を実施しています。
また、当社は数多くのサービスをインターネット環境にて提供しているため、脆弱性対策を重要視しています。診断に必要なツールは内製で開発しており、クラウド自動監査システム、パッチ管理システムなど各種セキュリティツールも自社で開発し、運用しています。
指標(KPI)評価詳細実績目標
2024年度2025年度2026年度
全従業員向け研修年間実施回数4回/年4回/年4回/年
診断実施件数アプリケーション診断171件/年189件/年150件/年
診断実施件数NW(ネットワーク)診断4,264 IP/年3,632 IP/年4,000 IP/年

ご参考)当社2025年3月期 統合報告書「情報セキュリティ/プライバシー管理」
(5)気候変動
当社は、社会課題のなかでも、気候変動が社会に及ぼす影響は特に大きいと考えており、気候変動への対応も重要であると認識しております。こうした背景から、当社は、2022年6月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同いたしました。また、気候変動に関するこれまでの取り組みとして、取締役会によるガバナンス体制の確認、シナリオごとのリスク、対策及び機会の検討・認識、全社的なリスクマネジメント・フローにおける位置づけの整理、並びに、温室効果ガス排出量の算定を行ってまいりました。上記の取り組みを踏まえ、TCFD提言の枠組みによる情報開示を実施しております。
(気候変動に関する指標と目標)
当社グループは、温室効果ガス削減に貢献するため、2033年度に向けた削減目標を設定しました。この目標は、SBT(Science Based Targets)イニシアチブから「1.5℃水準」の認定を取得しています。
■認定を取得した温室効果ガス排出削減目標
・スコープ1,2のGHG排出量を2033年度末までに2023年度比で58.8%削減
・スコープ3のGHG排出量を2033年度末までに2023年度比で35.0%削減
ご参考)当社ホームページ サステナビリティ「気候変動・環境」

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