有価証券報告書-第18期(平成25年7月1日-平成26年6月30日)
有報資料
(1) 現状の認識について
当社グループは冠婚葬祭において生花を用いた装飾を行う、生花祭壇事業及びブライダル装花事業とそれら自社で使用する生花の購買力を利用して、良質で適正価格の生花を一般生花店や葬儀社の生花部へ販売する生花卸売事業を展開しております。
最も売上構成比が高い生花祭壇事業の顧客が属する葬儀業界におきましては、近年の高齢化の進展に伴い、死亡者数も増加傾向にあります。しかしながら、近年、近親者のみで行う密葬の増加や葬儀規模の縮小により、1件あたりの葬儀単価は下落傾向が見られます。孤独死の増加や男性においては仕事を引退した後の老後の生活が長くなることにより、仕事関係での参列者が年々減少していることや、核家族化や少子高齢化に伴い葬儀費用に対する喪家の負担も増加していることなどが要因として考えられます。このような理由から、今後葬儀の簡素化がさらに進むことが予想されています。
生花卸売事業が属する花卉業界におきましては、規制緩和が進み、平成16年6月には、「卸売市場法の一部を改正する法律」が施行され、また平成21年4月には、卸売手数料の自由化が実施されました。卸売市場は、従来の集荷、競り、分荷機能から付加価値をつけて販売する方向で動き出している状況であり、市場の淘汰や花卉業界の再編が進んでいるものと認識しております。
近年当社グループとして注力しているブライダル装花事業の顧客が属するブライダル業界におきましては、婚姻件数は、年々減少傾向にあり、昭和47年に110万組(婚姻率10.4%)とピークを迎えた後、平成23年に70万組を下回りました。婚姻件数は長期的には縮小傾向と考えられておりますが、一気に減少に向かう状況とはなっておりません。近年主流となりつつあるゲストハウス・ウエディングというスタイルがマーケットに定着したことで、既存のホテルや専門式場等による競争の激化が徐々に進行しております。そのような状況から、付加価値の高い商品と低価格の両立が求められるものと予想しております。
土木・建設事業については、従来の「落札方式」から「公共工事の品質確保の促進に関する法律」「品確法」の施行により「総合評価方式」に移行しており、今まで以上の技術力や発想力が求められております。「落札方式」とは最低落札業者が工事を受注するものですが、「総合評価方式」とは入札価格に技術提案に関する評価点の合計点数で入札業者を総合評価するもので、この点数が最も高かったものと契約する方式であります。この制度変更により、柔軟な発想で工事全体を俯瞰するとともに、新技術の取得・技術力の向上を求められることが予想されます。
このような環境のもと、当社グループは次の事項を重要な課題として捉えております。
① 生花祭壇事業の売上拡大と収益力向上
② 生花卸売事業の売上拡大
③ ブライダル装花事業の売上拡大と収益力向上
④ 土木・建設事業の技術力の向上、品質向上への取り組み
⑤ 既存事業とシナジーが見込める新規事業への取り組み
⑥ 環境変化に対応できる組織の見直しと人材教育の強化
上記課題の対応については、以下のとおり考えております。
① 生花祭壇事業の売上拡大と収益力向上
生花祭壇事業は、他の業界と同様に高付加価値商品と低価格商品の二極分化が進行すると考えております。高付加価値商品への対応については、後述(⑥ 環境変化に対応できる組織の見直しと人材教育の強化)のとおり徹底した技術者教育を継続してまいります。また、これらの高付加価値商品については、葬儀社を通じて喪家からご注文いただくため、商品開発の一元管理と3次元コンピューターグラフィック等による提案力の向上を図り、ブラッシュアップされた営業ツールを葬儀社に提供してまいります。
低価格な生花祭壇及び供花への対応については、これらの作成工程の徹底した業務分析を行い、工程と工数の管理、各工程に必要な技術力分析、投下する人材の管理を徹底することで、品質の維持と究極のコストダウンを同時に実現いたします。具体的には数十種類存在していた供花の仕様を数種類に集約し、また、従来各支店で作成していた供花を東京都葛飾区にある加工物流センターで集中生産しております。併せて、徹底した労務費管理を行うため、平成24年6月に人材派遣事業を展開している株式会社ビンクを子会社化しました。これらによって、従来外注化していたスポット的な業務社員をグループ内で賄うことで、顧客サービスレベルの維持と適正な労務費管理を実現する予定です。
② 生花卸売事業の売上拡大
平成25年6月期の生花の海外調達率は金額ベースで約38.8%でしたが、平成26年6月期では約42.6%と増加いたしました。これは主に台湾からの胡蝶蘭、トルコキキョウ、中国からの菊の輸入の拡大が寄与したものであります。今後につきましても、引き続き海外での生花の商品開発を進めるとともに、平成25年10月に子会社化したマイ・サクセス株式会社による東南アジアやアフリカ、南米地域の生産者からの輸入量を拡大することで、海外調達率の向上を図るとともに国内生産者との直接取引拡大により、仕入原価を安定的に下げることで売上拡大を目指してまいります。なお、最終的な海外調達率は生花の調達コスト、貿易経費及びカントリーリスクを勘案すると金額ベースで50%程度がひとつの目安になるものと考えております。また、国内調達においては、全国の生産地情報、卸売市場情報、マーケット情報などを当社の情報ネットワークにいち早く取り込むことにより、収穫前の先売りなど販売機会の増大を図り、売上の向上を目指します。
③ ブライダル装花事業の売上拡大と収益力向上
ブライダル装花事業は主に熊本県を中心とした九州エリア、東京都を中心とした関東エリアで事業展開しております。各拠点の顧客層は九州エリアにおいては既存のホテルや専門式場等が主体で、関東エリアではゲストハウス・ウエディング、レストラン・ウエディング等が主体であります。今後は、マーケット規模が大きくかつ、今後の成長が期待できる関東エリアでの新規顧客の獲得を図り、売上の拡大を目指します。また、平成24年9月1日に当社の熊本地区における生花祭壇事業を担っている熊本支店を分割し、ブライダル装花事業を担っている株式会社One Flowerへ吸収合併いたしました。これらのビジネスユニットの統合施策によって、1拠点でブライダル装花事業と生花祭壇事業を1パッケージで行うこととなります。冬場が繁忙期で六曜に左右される生花祭壇事業と冬以外が比較的繁忙期で土日に集中するブライダル装花事業を組み合わせることで、新しいローコストビジネスモデルの確立を図ってまいります。
④ 土木・建設事業の技術力の向上、品質向上への取り組み
「総合評価方式」への移行に伴い、柔軟な発想や新技術の取得が経営の重点課題になっております。大規模な建設会社においては基礎研究や応用研究といった分野を自社の研究部門で対応することが可能ですが、当社の事業規模ではそういったことは現実的でないため、こういった経験値を有する人材の獲得や大学の研究機関との連携等を積極的に進め、技術力の向上と品質向上に取り組んでまいります。
⑤ 既存事業とシナジーが見込める新規事業への取り組み
当社グループの既存事業である生花祭壇事業、生花卸売事業、ブライダル装花事業を核としながら、シナジーが見込める事業の垂直統合及び水平統合を進めることで、冠婚葬祭事業者や新規顧客に対し、新しいソリューションモデルの提供を行ってまいります。現在提携先として想定する事業領域は、生花祭壇事業、生花卸売事業、ブライダル装花事業、生花店運営事業(多店舗展開・インターネット販売)、生花貿易事業、生花生産事業(農業法人含む)、造園事業、土木事業、人材派遣事業(業種は問いません)、不動産事業、システム開発事業、及びこれらの事業に関連する全ての事業です。
⑥ 環境変化に対応できる組織の見直しと人材教育の強化
当社は創業以来、生花祭壇事業とその仕入機能を生かした生花卸売事業の2本柱で事業展開してまいりました。今後はより一層の収益力の向上を目指すため各事業における最適規模での分社化やフランチャイズ化を検討しております。また、ブライダル装花事業や既存事業とシナジーが期待できる新規事業の展開や資本業務提携も積極的に取り組んでいく予定です。こういった経営方針のもと激変する外部環境とその変化に対応すべく、ビジネスユニットの統廃合や組織形態の抜本的な見直しを検討いたします。また、多様に変化する喪家の要望の中で常に求められ、支持されているのは「感動」です。生花祭壇や供花を通じて「感動」を創造することこそが、当社の使命であり、競争優位性を保障するものと考えます。その感動の創り手である社員は、高い技術力とマネジメント能力を兼ね備えた人材であることが重要です。そのため、当社では、技術教育に注力するとともに、優秀な人材の確保に努めてまいります。具体的には、社内外で通用する技術認定制度とその制度に準じた教育、評価制度を平成23年3月に確立し、技術認定制度に伴う評価制度の運用を実施しております。今後も定期的に認定試験を実施し、技術者の育成を行います。また、幹部社員を対象としたマネジメント能力の強化を重点的に行うことで、原価管理、労務費管理、販売管理費管理を徹底し、どのような経営環境でも目標の利益率を確保できる体制を確立してまいります。
当社グループは冠婚葬祭において生花を用いた装飾を行う、生花祭壇事業及びブライダル装花事業とそれら自社で使用する生花の購買力を利用して、良質で適正価格の生花を一般生花店や葬儀社の生花部へ販売する生花卸売事業を展開しております。
最も売上構成比が高い生花祭壇事業の顧客が属する葬儀業界におきましては、近年の高齢化の進展に伴い、死亡者数も増加傾向にあります。しかしながら、近年、近親者のみで行う密葬の増加や葬儀規模の縮小により、1件あたりの葬儀単価は下落傾向が見られます。孤独死の増加や男性においては仕事を引退した後の老後の生活が長くなることにより、仕事関係での参列者が年々減少していることや、核家族化や少子高齢化に伴い葬儀費用に対する喪家の負担も増加していることなどが要因として考えられます。このような理由から、今後葬儀の簡素化がさらに進むことが予想されています。
生花卸売事業が属する花卉業界におきましては、規制緩和が進み、平成16年6月には、「卸売市場法の一部を改正する法律」が施行され、また平成21年4月には、卸売手数料の自由化が実施されました。卸売市場は、従来の集荷、競り、分荷機能から付加価値をつけて販売する方向で動き出している状況であり、市場の淘汰や花卉業界の再編が進んでいるものと認識しております。
近年当社グループとして注力しているブライダル装花事業の顧客が属するブライダル業界におきましては、婚姻件数は、年々減少傾向にあり、昭和47年に110万組(婚姻率10.4%)とピークを迎えた後、平成23年に70万組を下回りました。婚姻件数は長期的には縮小傾向と考えられておりますが、一気に減少に向かう状況とはなっておりません。近年主流となりつつあるゲストハウス・ウエディングというスタイルがマーケットに定着したことで、既存のホテルや専門式場等による競争の激化が徐々に進行しております。そのような状況から、付加価値の高い商品と低価格の両立が求められるものと予想しております。
土木・建設事業については、従来の「落札方式」から「公共工事の品質確保の促進に関する法律」「品確法」の施行により「総合評価方式」に移行しており、今まで以上の技術力や発想力が求められております。「落札方式」とは最低落札業者が工事を受注するものですが、「総合評価方式」とは入札価格に技術提案に関する評価点の合計点数で入札業者を総合評価するもので、この点数が最も高かったものと契約する方式であります。この制度変更により、柔軟な発想で工事全体を俯瞰するとともに、新技術の取得・技術力の向上を求められることが予想されます。
このような環境のもと、当社グループは次の事項を重要な課題として捉えております。
① 生花祭壇事業の売上拡大と収益力向上
② 生花卸売事業の売上拡大
③ ブライダル装花事業の売上拡大と収益力向上
④ 土木・建設事業の技術力の向上、品質向上への取り組み
⑤ 既存事業とシナジーが見込める新規事業への取り組み
⑥ 環境変化に対応できる組織の見直しと人材教育の強化
上記課題の対応については、以下のとおり考えております。
① 生花祭壇事業の売上拡大と収益力向上
生花祭壇事業は、他の業界と同様に高付加価値商品と低価格商品の二極分化が進行すると考えております。高付加価値商品への対応については、後述(⑥ 環境変化に対応できる組織の見直しと人材教育の強化)のとおり徹底した技術者教育を継続してまいります。また、これらの高付加価値商品については、葬儀社を通じて喪家からご注文いただくため、商品開発の一元管理と3次元コンピューターグラフィック等による提案力の向上を図り、ブラッシュアップされた営業ツールを葬儀社に提供してまいります。
低価格な生花祭壇及び供花への対応については、これらの作成工程の徹底した業務分析を行い、工程と工数の管理、各工程に必要な技術力分析、投下する人材の管理を徹底することで、品質の維持と究極のコストダウンを同時に実現いたします。具体的には数十種類存在していた供花の仕様を数種類に集約し、また、従来各支店で作成していた供花を東京都葛飾区にある加工物流センターで集中生産しております。併せて、徹底した労務費管理を行うため、平成24年6月に人材派遣事業を展開している株式会社ビンクを子会社化しました。これらによって、従来外注化していたスポット的な業務社員をグループ内で賄うことで、顧客サービスレベルの維持と適正な労務費管理を実現する予定です。
② 生花卸売事業の売上拡大
平成25年6月期の生花の海外調達率は金額ベースで約38.8%でしたが、平成26年6月期では約42.6%と増加いたしました。これは主に台湾からの胡蝶蘭、トルコキキョウ、中国からの菊の輸入の拡大が寄与したものであります。今後につきましても、引き続き海外での生花の商品開発を進めるとともに、平成25年10月に子会社化したマイ・サクセス株式会社による東南アジアやアフリカ、南米地域の生産者からの輸入量を拡大することで、海外調達率の向上を図るとともに国内生産者との直接取引拡大により、仕入原価を安定的に下げることで売上拡大を目指してまいります。なお、最終的な海外調達率は生花の調達コスト、貿易経費及びカントリーリスクを勘案すると金額ベースで50%程度がひとつの目安になるものと考えております。また、国内調達においては、全国の生産地情報、卸売市場情報、マーケット情報などを当社の情報ネットワークにいち早く取り込むことにより、収穫前の先売りなど販売機会の増大を図り、売上の向上を目指します。
③ ブライダル装花事業の売上拡大と収益力向上
ブライダル装花事業は主に熊本県を中心とした九州エリア、東京都を中心とした関東エリアで事業展開しております。各拠点の顧客層は九州エリアにおいては既存のホテルや専門式場等が主体で、関東エリアではゲストハウス・ウエディング、レストラン・ウエディング等が主体であります。今後は、マーケット規模が大きくかつ、今後の成長が期待できる関東エリアでの新規顧客の獲得を図り、売上の拡大を目指します。また、平成24年9月1日に当社の熊本地区における生花祭壇事業を担っている熊本支店を分割し、ブライダル装花事業を担っている株式会社One Flowerへ吸収合併いたしました。これらのビジネスユニットの統合施策によって、1拠点でブライダル装花事業と生花祭壇事業を1パッケージで行うこととなります。冬場が繁忙期で六曜に左右される生花祭壇事業と冬以外が比較的繁忙期で土日に集中するブライダル装花事業を組み合わせることで、新しいローコストビジネスモデルの確立を図ってまいります。
④ 土木・建設事業の技術力の向上、品質向上への取り組み
「総合評価方式」への移行に伴い、柔軟な発想や新技術の取得が経営の重点課題になっております。大規模な建設会社においては基礎研究や応用研究といった分野を自社の研究部門で対応することが可能ですが、当社の事業規模ではそういったことは現実的でないため、こういった経験値を有する人材の獲得や大学の研究機関との連携等を積極的に進め、技術力の向上と品質向上に取り組んでまいります。
⑤ 既存事業とシナジーが見込める新規事業への取り組み
当社グループの既存事業である生花祭壇事業、生花卸売事業、ブライダル装花事業を核としながら、シナジーが見込める事業の垂直統合及び水平統合を進めることで、冠婚葬祭事業者や新規顧客に対し、新しいソリューションモデルの提供を行ってまいります。現在提携先として想定する事業領域は、生花祭壇事業、生花卸売事業、ブライダル装花事業、生花店運営事業(多店舗展開・インターネット販売)、生花貿易事業、生花生産事業(農業法人含む)、造園事業、土木事業、人材派遣事業(業種は問いません)、不動産事業、システム開発事業、及びこれらの事業に関連する全ての事業です。
⑥ 環境変化に対応できる組織の見直しと人材教育の強化
当社は創業以来、生花祭壇事業とその仕入機能を生かした生花卸売事業の2本柱で事業展開してまいりました。今後はより一層の収益力の向上を目指すため各事業における最適規模での分社化やフランチャイズ化を検討しております。また、ブライダル装花事業や既存事業とシナジーが期待できる新規事業の展開や資本業務提携も積極的に取り組んでいく予定です。こういった経営方針のもと激変する外部環境とその変化に対応すべく、ビジネスユニットの統廃合や組織形態の抜本的な見直しを検討いたします。また、多様に変化する喪家の要望の中で常に求められ、支持されているのは「感動」です。生花祭壇や供花を通じて「感動」を創造することこそが、当社の使命であり、競争優位性を保障するものと考えます。その感動の創り手である社員は、高い技術力とマネジメント能力を兼ね備えた人材であることが重要です。そのため、当社では、技術教育に注力するとともに、優秀な人材の確保に努めてまいります。具体的には、社内外で通用する技術認定制度とその制度に準じた教育、評価制度を平成23年3月に確立し、技術認定制度に伴う評価制度の運用を実施しております。今後も定期的に認定試験を実施し、技術者の育成を行います。また、幹部社員を対象としたマネジメント能力の強化を重点的に行うことで、原価管理、労務費管理、販売管理費管理を徹底し、どのような経営環境でも目標の利益率を確保できる体制を確立してまいります。