有価証券報告書-第28期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/23 13:47
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有報資料

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループの事業について
① 当社グループ事業拡大の前提条件について
当社グループは、インターネットを活用したBtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営を主たる事業とし、「BtoBプラットフォーム 受発注」、「TANOMU」、「BtoBプラットフォーム 請求書」、「BtoBプラットフォーム TRADE」等を提供することで、全国の利用企業から月々のBtoBプラットフォーム使用料をいただき、主な収益源としております。
当社グループの事業拡大のためには、利用企業の利便性追求を通じて顧客満足度を向上させ、継続的な利用を維持するとともに、新規企業の獲得による利用企業数の拡大が必要になります。また、商習慣の変化や顧客ニーズを速やかに捉えた機能やサービスの開発・提供を通じた月額顧客単価の増加が必要となります。従いまして、利用企業数の増加、月額顧客単価の増加が当社グループの事業拡大のための前提条件になります。そのため、新規利用企業の獲得、既存利用企業の継続利用、利用企業が当社グループの提供する追加システムを採用することが順調に行われない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 通信及びシステム障害について
当社グループの事業は、システムが稼働するサーバーと、利用企業の使用するパソコン、スマートフォン等を結ぶ通信ネットワーク双方に依存しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合や、その他予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのシステムは、セキュリティ対策により外部からの不正なアクセスを回避するよう努めておりますが、マルウェア感染やハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合、さらに、データセンターの障害、アクセス集中によるサーバーのダウン、自然災害の発生によるサーバーのダウン等によりインターネットへの接続及びシステムの稼働がスムーズに行えない状態になった場合においても、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社のセキュリティ・可用性・処理のインテグリティ・機密保持・プライバシーに関する内部統制の整備・運用状況について、国際保証業務基準である「SOC1 Type2報告書」及び「SOC2 Type2報告書」(注)を取得しております。
(注)米国公認会計士協会(AICPA)が定めたトラストサービス規準(Trust Service Criteria)に基づき、当社では、「セキュリティ」に関する規準を対象としております。
③ 個人情報の管理体制について
当社グループは、サービスの提供にあたり利用企業から各種情報を取得し、利用しております。その中には個人情報も含まれるため、当社グループには「個人情報の保護に関する法律」(注)が定める個人情報取扱事業者としての義務が課されております。個人情報については、個人情報保護方針を始め、情報管理規程及び各種手順書を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローの確立やアクセス制御等により管理しております。また、派遣社員等を含む全社員を対象とした社内教育に重点を置いており、当社グループの情報管理について教育しております。業務を外部委託する場合においては、外部委託事業者との間で秘密保持契約を締結し、委託業務内容に応じた個人情報の管理を遵守するよう監督に努めております。さらに当社グループが運営するBtoBプラットフォームに関しても、情報セキュリティ技術により対策を強化しております。
なお、当社グループは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「JIS Q 27001:2025(ISO/IEC 27001:2022+Amd 1:2024)」認証の取得に加え、クラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策のガイドラインを定めた国際規格である「JIP-ISMS517-1.0(ISO/IEC 27017)」認証を取得しております。
しかしながら、これらの情報が外部に流出する可能性や悪用される可能性が皆無とはいえず、個人情報その他の情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループに対する信用の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注) 「個人情報の保護に関する法律」においては、「個人情報取扱事業者」は、保有する個人情報を本人の同意を得ずに利用目的の達成に必要な範囲を超えて利用してはならないこと、第三者に提供してはならないことなどの義務が課され、個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じ、また従業者及び委託先に対する必要かつ適切な監督を行うことが義務づけられております。個人情報の取り扱いについては、主務大臣が報告の徴求、助言、勧告、命令及び緊急命令といった手段によって関与し、特に個人情報取扱事業者に命令違反、報告拒否、虚偽報告などがあった場合には罰則が課せられることがあります。
④ 法的規制について
当社グループが提供するBtoB(企業間電子商取引)プラットフォーム事業は、総務省に届け出を行っている電気通信事業法の他、電子帳簿保存法及びインボイス制度等の税務関連法規、並びに個人情報の保護に関する法律等、広範な法的規制の適用を受けております。
特に、以下の事象が発生した場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
・法制度の大幅な改廃への対応遅延:インボイス制度や電子帳簿保存法の要件変更等への対応が遅れた場合、サービスの優位性が低下し、顧客の離脱を招く恐れがあります。
・データプライバシー規制の強化:プラットフォーム上で取り扱う取引データには、個人事業主の情報を含む個人情報が含まれており、法改正による管理義務の強化は、システム改修コストの増加やオペレーションの制約につながる可能性があります。
⑤ 知的財産権について
当社グループは、運営するシステム及びサービスの主な名称について商標登録しております。また、自社開発のシステムや当社グループのビジネスモデルに関しても、特許権や実用新案権等の対象となる可能性のあるものについては、その取得の必要性を検討し、5件の特許を取得しております。競合他社が特許等を取得した場合、その内容によっては競争の激化又は当社グループへの訴訟が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、商標権等の知的財産権及び当社グループに付与されたライセンスの保護を図っておりますが、当社グループの知的財産権等が第三者から侵害された場合、並びに知的財産権等の保護のために多額の費用負担が発生する場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが使用する技術・コンテンツ等について、知的財産権等の侵害を主張され、当該主張に対する対応や紛争解決のための費用、又は損害が発生する可能性があり、また、将来当社グループによる特定のコンテンツもしくはサービスの提供、又は特定の技術の利用に制限が課せられ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 投資、M&A及び資本業務提携等について
当社グループは、既存事業の拡大、周辺領域への進出、あるいは先端技術・サービスの取り込みを目的として、国内外の企業への投資、M&A、資本業務提携等を積極的に推進しております。これらの実行に際しては、対象企業の事業内容、財務状況及び法務リスク等について慎重なデュー・デリジェンスを実施し、投資対効果を十分に検討しております。しかしながら、買収後の統合プロセス(PMI)が計画どおりに進展しない場合や、市場環境の急激な変化、対象企業の事業計画未達等により、当初期待したシナジーや収益が得られない可能性があります。その場合、保有する投資有価証券の評価損計上、あるいは連結子会社に係るのれん等の減損処理が必要となり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑦ AI・技術革新対応
(ⅰ) リスクの内容
当社グループが事業を展開するBtoB(企業間電子商取引)プラットフォーム事業において、生成AIを含む人工知能(AI)技術の進化は、業務プロセスの自動化やデータ分析の高度化を劇的に加速させております。このような急速な技術革新は当社グループにとって大きな事業機会である一方、以下の事象が発生した場合、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
競争優位性の低下:AI技術を活用した新たな競合サービスの台頭や、既存競合他社による飛躍的な機能改善に対し、当社グループの対応が遅れた場合、相対的な製品競争力が低下し、市場シェアの喪失を招く恐れがあります。
既存ビジネスモデルの陳腐化:AIによる自動化が進むことで、現在の当社グループの提供価値や収益モデルが陳腐化し、抜本的な事業転換を迫られる可能性があります。
技術倫理・法的リスク:AIの利用に伴う著作権侵害、プライバシーの不適切な取り扱い、あるいはAIの出力結果の誤り(ハルシネーション等)に起因する顧客への損害発生など、新たなリスクへの対応が不十分な場合、社会的信用の失墜や損害賠償責任を負う可能性があります。
(ⅱ) リスクへの対応策
当社グループでは、AI等の技術革新を重要な経営戦略の一環と捉え、リスクの最小化と機会の最大化に向けて以下の施策を講じております。
研究開発の強化と外部連携:大学との積極的な共同研究を推進し、最先端のAI技術を早期にプロダクトへ実装するための知見を蓄積しております。
高度専門人材の確保:AIエンジニアやデータサイエンティストを中心とした専門人材の採用・育成を強化し、技術力・開発力の高度化を加速させております。
AIガバナンスの構築:「AI利用ガイドライン」を策定し、法規制の動向や倫理的側面に配慮した社内活用を推進しております。これにより、安全かつ迅速なAIの社内実装とサービス応用を両立させております。
⑧ 人材獲得・育成・定着について
(ⅰ) リスクの内容
当社グループの提供するBtoB(企業間電子商取引)プラットフォーム事業において、持続的な成長を維持するためには、優秀な人材の確保が不可欠です。しかしながら、国内の少子高齢化に伴う労働人口の減少という構造的な問題に加え、IT人材に対する獲得競争は依然として激化しております。
このような環境下において、以下の事象が発生した場合、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
人材獲得の遅延・不足:新卒及び中途採用において、計画どおりの人材確保が困難となった場合に加えて、人材育成やその適正配置が効果的になされなかった場合、プロダクト開発の遅延や、顧客サポート体制の弱体化を招き、成長機会を逸失する恐れがあります。
人材の流出:市場価値の高い専門人材の社外流出が進行した場合、蓄積されたノウハウの喪失や、残された社員への業務負荷増大による組織全体の生産性低下を招く可能性があります。
(ⅱ) リスクへの対応策
当社グループでは、人材を企業価値創造の源泉である「資本」と捉え、中長期的な競争優位性を維持するために以下の施策を講じております。
採用力の強化:エンプロイヤーブランディングの強化による企業文化・魅力の訴求、事業ニーズ応じたスキルセットの最適化、全従業員をリクルーターとして後押しするリファラル強化など、採用活動の生産性向上に不断の取組みを続けております。
エンゲージメントの向上と定着促進:社員が長期的に安心して最大限の能力を発揮できるよう、処遇向上を実施しております。また、上司と部下、あるいは部門間での対話文化醸成を推進し、心理的安全性の高い組織風土を構築することで、社員エンゲージメントの向上と離職防止を図っております。
教育・育成体系の整備:階層別研修や専門スキル研修など、社内研修体系の抜本的な再整備を進めており、個人の成長と組織の成長を実現させております。
(2) 業績の推移について
当社グループは、2003年12月期に、売上高の増加に伴い利益面の黒字転換をいたし、以後23ヵ年にわたり黒字決算を継続しております。しかしながら、利用企業の状況の変化等により、システム使用料を売上高として積み上げる当社グループの収益モデルに変更を行わざるを得ない状況が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、利用企業の利便性向上や新規サービスを提供するために、継続的にソフトウエア開発を行っております。ソフトウエア開発が計画どおり行われた場合でも、既存事業の拡大や新規事業の開発のための投資に見合った収益を得られない可能性があり、投資を回収できず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 外部環境について
① 企業間電子商取引(BtoB)市場の拡大可能性について
当社グループは、企業間電子商取引(BtoB)市場を主な事業領域としており、同市場が引き続き拡大することが成長のための基本的な背景と考えております。日本における同市場の規模は、2024年のBtoB(企業間電子商取引)-EC市場規模は、前年比10.6%増の514.4兆円、その他サービスを除いた商取引に対する電子商取引の割合であるEC化率は前年比3.1ポイント増の43.1%となりました(経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査報告書」)。
しかしながら、企業間電子商取引(BtoB)市場をめぐる新たな規制の導入や技術革新など、何らかの予期せぬ要因により、当社グループの期待どおりに同市場の拡大又は、企業間電子商取引(BtoB)の普及が進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、企業間電子商取引市場の拡大が進んだ場合であっても、当社グループが同様なペースで順調に成長しない可能性もあります。
② 競合について
当社グループは、BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームにおいて、「BtoB-PF FOOD事業」、「BtoB-PF ES事業」、その他の総合的なサービスの提供とシステム連動により利用企業が効率的かつ効果的に活用できるBtoBプラットフォームを構築しております。また、1998年6月に「ASP商談事業(現BtoB-PF ES事業)」における「食品食材市場(現BtoBプラットフォーム 商談)」の運営を開始して以来、経営資源を利用企業全体でコストシェアすることが可能な標準システムにより安価な価格帯を実現した価格優位性により競争力の強化及び競合他社との差別化に努めております。
しかしながら、当社グループと同様にインターネットを活用しシステムを提供している競合企業が存在しており、これらの企業及び新規参入企業との競合が激化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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