有価証券報告書-第32期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/27 11:37
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有報資料

(1) 経営方針
当社グループは、モノづくりと人づくりの融合による、ニッポンのモノづくり品質をさまざまな国・地域に進出するお客様に提供し、共に成長を目指すという『経営理念』をもって、HS・EMS・PSの3つの事業セグメントを国内外で事業展開しています。
この多様化した事業構造は、お客様に新たな価値を提供するための源泉となるものであり、当社グループの特長です。これをさらに磨き上げ、成長を目指していくためには、グループリソースを結集し、柔軟かつ機動的に対応できる基盤を確固たるものにしていくことが必要であると認識しております。
そのため、当社グループは、平成29年4月1日をもって持株会社体制へ移行し、国内、海外いずれにおいても、これまで以上に事業間連携を高め、機動力ある事業運営を行い、グループ全体での成長を図ってまいります。
『経営理念』
・経営姿勢
常に変革を好機と捉え、私心なき姿勢で、決して逃げず、慌てず、前を向いて進み、その時の最善を追求し、一歩先を読む、革新的存在としてのグローバル企業を目指す。
・モノづくり
我々の根幹であるモノづくりは、人づくりから始まるマニュファクチャリングサービスである。我々は、日本の製造技術伝承の役割を担い、基本に忠実に、出来る方法を考え、主体的にモノづくりを実行する。
・人づくり
我々の財産は人である。社員一人一人の成長が会社の発展につながると信じ、多様な人材を世界中から求め、公平公正な評価により、モノづくりに必要なプロを育成し、その魅力を高める。
・社員満足
社員と家族が健康・幸せ・自信・誇り・安心感をもてることを基本とし、社員一人一人とその家族に生活の安定と向上をもたらし、希望と喜びを分かち合える、心豊かな生活をおくれる企業を目指す。
・顧客満足
我々は常にお客様の立場に立ち、多様化するニーズを円滑なコミュニケーションで受け止め、タイムリーかつスピーディーにお応えすることで、安心と感動をもたらし、お客様からの信頼を得ることを基本とする。その上で、永続的に相互の利益を追求し、お客様と共に成長していく、真のビジネスパートナーを目指す。
・組織風土
我々はあらゆる多様性を尊重し、明るく自由闊達な雰囲気で、社員同士が信じ合い、苦楽を共にし、夢と生き甲斐のある仕事を創出できる「Our Company」を実現する。
・社員像
社員は「真面目にコツコツ」をモットーに、社会人として品位と良識のある言動を心がけ、常に旺盛な好奇心と問題意識を持ち、自己の啓発・向上に努める。
・社会貢献
コンプライアンスを基本に、グローバル社会の一員であることを意識し、世の人々になくてはならない存在となることを目指す。そのために、地球にやさしいモノづくりを通じ、あらゆる人に適切な雇用の機会を提供することで、豊かな社会作りに貢献する。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
製造業においては量産拠点の海外移転が進んでおり、海外生産ラインの立上げや、海外生産における品質安定までの国内量産ラインにおける生産肩代わり等の需要はあるものの、国内市場における構造変化が続きました。一方で雇用の安定・創出に向けた政府の諸政策を背景に雇用情勢は改善しており、さまざまな産業分野において人材の不足、雇用確保が難しい状況が続いております。
このような状況のなか、当社は対処すべき課題として「HS事業における海外展開及びEMS事業とのシナジー創出」、「EMS事業の再構築及び高付加価値化」、「PS事業における新規受注の拡大及び電源製品関連技術の融合による競争力強化」の3点を掲げ、その実行を図ってまいります。
① HS事業における海外展開及びEMS業とのシナジー創出
HS事業の国内市場における成長を実現するためには、メーカー各社のグローバル生産拠点戦略を見据え、それに対するお客様のニーズを先回りして立案、提案していくことが必要です。
海外にシフトした生産拠点においても、労働コストの変動費化が進むことが予想され、製造派遣、製造請負といったビジネスモデルが国内と同様に普及することが想定される中、当社グループでは、日本のメーカー各社の生産拠点移行地域である中国、アセアン諸国において日本国内と同質のサービスを提供すべく体制を整え、事業を展開しております。中国においては、北京中基衆合国際技術服務有限公司(以下、中基衆合)を核として、日系メーカーの生産地域において一層の事業拡充を目指しており、ベトナム及びタイにおいても、製造派遣・製造請負事業の積極的拡大を図っております。
また、HS事業の事業戦略を実行する上で、その価値をより高める展開として、グループリソースを活用し、EMS事業との連携を行っております。中国では、中基衆合において広東省を中心に製造派遣事業を積極展開する一方、その人材の教育機能をEMS事業における製造拠点である中宝華南電子(東莞)有限公司が行い、技術を有する高度な人材の育成を図っております。派遣先の生産変動に対し機動的対応を図る機能も同拠点に持たせることも検討しており、有機的連携による効果創出を目指します。
アセアン諸国においては、ベトナムではNMS VIETNAM CO.,LTD.において自社工場を設立し、日系メーカーからの製造受託業務を行っており、EMS事業人材による高度な請負体制を構築しております。
当社グループは、ニッポンのモノづくり品質を継続的に提供していくことが、お客様の戦略的パートナーと成り得る道と考えており、これまで以上に高品質なマニュファクチャリングサービスを提供していくことで、国内外における事業規模の拡大を図ってまいります。
② EMS事業の再構築及び高付加価値化
国内におけるEMS事業は、日本のメーカー各社が進める国内生産拠点の海外シフトが、事業環境に大きな影響を及ぼしております。国内生産から海外生産への移転が進むことにより、国内生産は多品種少量生産の機能が求められる一方、量産製品においては海外生産拠点との製造コストによる優位性の有無が問われる状況にあります。
当社グループの国内EMS事業についても、競争力を確保、維持できる適正規模を求め、存続条件となる多品種少量生産への対応力を高めていくことが必要であると認識しております。そのため、国内に複数箇所にわたり拠点展開しているEMS事業の統廃合を進める必要性を認識しており、当社グループの東北地区生産拠点の統合を行っております。
一方、海外における当社グループのEMS事業は、現在の主たる展開地域を中国、マレーシアとしており、日系メーカーのアジア圏での生産が中国及びアセアン諸国を主軸とする状況には適応しております。しかしながら、日系メーカーが「チャイナ+1」の視点でアジア拠点戦略の見直しを促すこととなったことを受け、経営資源の最適配分及び効率的な生産体制の運用を検討した結果、中国における生産については、グループ会社の中宝華南電子(東莞)有限公司に集約することとし、平成28年12月をもって志摩電子(深圳)有限公司を解散いたしました。また、マレーシアについても同様の認識であり、当社グループ会社でありEMS事業を構成する、志摩電子工業グループとテーケィアールグループで3拠点を有している現状を踏まえ、適正な拠点戦略を構築してまいります。
以上のように、EMS事業においては国内、海外において事業再構築を進めるとともに、PS事業における外部委託からグループ内委託への変更、生産プロセスの引き受けや共同営業、開発・技術機能の横断的体制の構築を推進し、EMS事業の高付加価値化を図ってまいります。
③ PS事業における新規受注の拡大及び電源製品関連技術の融合による競争力強化
当社グループは平成26年10月にパナソニック株式会社が有していた、車載向けを除く電源及び電源関連部品(高圧電源、低圧電源、マグネットロール、トランス)の開発・製造・販売に関する事業を譲り受けました。
これにより、高圧トランス等各種トランスにおける部品レベルでの供給から、電源ユニットからモジュールまでを扱うことのできる電源及び電源関連メーカーとしての機能を有する事業体として、両市場に対してサービスの提供が可能となりました。
当該事業は、グループ内EMS事業とのモノづくりにおいてシナジー効果をもたらすことが期待できます。具体的には、EMS事業の上流分野である開発業務、設計業務において、PS事業で展開する電源市場での開発力、設計力がこれまで以上に強化、拡充されることや、これによる基板実装工程、組立工程に至るまでの一気通貫での業務を一括受注することが可能となります。
メーカー各社は、設計から製品組立までを一括発注することにより、コスト及び品質におけるメリットを享受でき、当社グループへの発注も積極的に検討するものと想定しておりますが、低圧電源等の高い技術力を必要としない領域においては参入企業も多く、厳しいコスト競争の下にあります。
しかしながら、電源事業の事業特性として、最終製品をマーケットに投入するセット品メーカーが当社グループの供給する低圧電源、高圧電源を組み込んだ場合においては、供給開始後、設計変更等、モデルチェンジ時期までのビジネス継続が前提となるケースが多いことから、一定期間のビジネス規模の確保が可能となります。このメリットを最大化すべく、当社グループ企業連携による営業活動を展開し、取引先とのさらなる関係維持を行うとともに、モデルチェンジ情報の早期入手や新規製品の開発及び市場投入を推進し、新規受注の確保を行ってまいります。
また、高圧電源・高圧トランスは、複写機、空気清浄機等に使用される技術分野であり、特に空気清浄機向けの高圧トランスは、エアコン、自動車等にも搭載される等、対象製品が拡充されることが予想されます。そのため、下記を主眼とした事業戦略を推進してまいります。
・平成25年10月に当社グループが事業譲受した株式会社日立メディアエレクトロニクスの保有技術と、PS事業が有する電源製品関連技術の融合を図り、今後成長が見込まれるLED電源、空気清浄器等の分野を強化
・パナソニック株式会社を源泉とする世界トップクラスの高圧電源及び高圧トランスに関する技術競争力を一層高め、複写機等の分野において日系メーカー以外の新規顧客を開拓
以上の事業戦略を実行することにより、グループとしてPS事業の拡大を目指します。

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