内部統制報告書-第14期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 16:02
【資料】
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財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項

代表取締役社長 守本正宏及び財務部長 前田晃洋は、当社グループ(当社及び連結子会社)の財務報告に係る内部統制の整備及び運用に責任を有しており、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財務報告に係る内部統制を整備及び運用しております。
なお、財務報告に係る内部統制は、複数の担当者による共謀によって有効に機能しなくなる場合や当初予定していなかった組織内外の環境の変化には必ずしも対応しない場合があるなど、固有の限界を有するため、財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があります。

評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項

財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である平成29年3月31日を基準日として行われており、評価に当たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠しております。
本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(全社的な内部統制)の評価を行った上で、その結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定いたしました。当該業務プロセスの評価においては、選定された業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行いました。
財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、当社グループについて、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定いたしました。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及び質的影響の重要性を考慮して決定しており、当社及び連結子会社6社を対象として行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定いたしました。なお、上記以外の連結子会社3社については、金額的及び質的影響の重要性の観点から僅少であると判断し、全社的な内部統制の評価範囲に含めておりません。
業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、各事業拠点の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算していき連結売上高の概ね2/3に達している2事業拠点を「重要な事業拠点」と選定いたしました。選定した重要な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として「売上高」、「売掛金」及びこれらに直接関連する「売上原価」に至る業務プロセスを評価の対象といたしました。さらに、選定した事業拠点にかかわらず、重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスを財務報告への影響を勘案して重要性の大きい業務プロセスとして個別に評価対象に追加いたしました。

評価結果に関する事項

下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがって、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断しました。

当社は平成28年7月に当社の米国子会社であったEvD, Inc., TechLaw Solutions, Inc. 及びUBIC North America, Inc.の3社を統合し、FRONTEO USA, Inc.(以下、「FUSA」という)及びFRONTEO Government Services, Inc. の2社に統合・再編しております。平成28年3月期の内部統制に係る評価において当社及びEvD, Inc. に開示すべき重要な不備を認識しました。平成29年3月期において、これらの不備の改善へ真摯に取り組み、最善の努力を続け当該不備の是正へ大きく前進いたしました。その結果、当事業年度末時点において当社における内部統制の開示すべき重要な不備は解消しております。
一方、平成29年3月期における決算の過程において、FUSA(当社連結子会社)の一部の売上高に関する計上時期の判断及び売掛金の回収可能性について会計監査人より指摘を受け修正を行っております。当修正の原因を分析したところ、当事業年度末時点において改善中の不備が残っていると判断いたしました。当社は、当該連結子会社に対し、売上計上プロセスにおける是正活動として人材強化、決算・財務報告プロセスにおける是正活動として非定型取引についての体制強化を策定し進めてまいりましたが、これらの事実は、当該連結子会社の売上計上プロセスにおいて収益認識に係る内部統制の整備及び運用が不十分であったこと、当該連結子会社の決算・財務報告プロセスにおいて、社内で十分なチェックを行い、誤りを発見するための体制が不十分であったことに起因するものと認識しております。
以上のことから当社は、当該連結子会社の全社的な内部統制、決算・財務報告プロセスそして業務プロセスの
一部に関する内部統制に、開示すべき重要な不備があると判断しました。当該開示すべき重要な不備の認識以降、当事業年度末日までの改善活動の取組の結果、一部の開示すべき重要な不備を是正することができませんでした。
なお、上記開示すべき重要な不備に起因した売上高、売掛金、その他流動負債、税金勘定等の修正は既に完了しており、平成29年3月期の連結財務諸表に与える影響はありません。