有価証券報告書-第50期(平成28年10月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/12/15 15:53
【資料】
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【項目】
119項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策を背景に企業収益や雇用環境の改善が続いており、個人消費も底堅く推移するなど緩やかな景気の回復基調で推移いたしました。海外では、米国政権の今後の政策運営への懸念、アジア地域を巡る地政学的リスクの高まり等により、先行きに不透明感が残る状況が続いております。
このような中、当社の主要顧客の属する電子部品・デバイス工業分野の生産は、スマートフォンや自動車向けの需要により堅調に推移し、当社の貴金属の取扱量は前期を上回りました。また、金の価格も前期を上回ったことから、売上高は8,383,700千円(前期比7.6%増)となりました。営業利益は貴金属事業が好調である等の増加要因もありましたが、将来へ向けた研究開発投資であるレアメタルリサイクル実証事業での一過性の研究開発費138,873千円を計上したこともあり208,449千円(前期比7.0%減)となり、経常利益は前期発生した為替差損が当期は発生せず208,380千円(前期比10.0%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、レアメタル実証事業での補助金による特別利益159,193千円の計上により273,405千円(前期比20.1%増)となりました。
各セグメントの業績は、次のとおりです。なお、各セグメントの金額については、セグメント間取引を含んでおります。
(貴金属事業)
当事業の主要顧客の属する電子部品・デバイス工業分野の生産が堅調に推移しました。海外子会社の貴金属取扱量も増加し、主力製品の金の販売価格も前期を上回ったことから、売上高は7,527,133千円(前期比6.9%増)となりました。セグメント利益は、貴金属取扱量の増加等の増加要因もありましたが、レアメタルリサイクル実証事業による一過性の全社費用の増加により176,786千円(前期比16.7%減)となりました。
(環境事業)
主力製品の銅ペレットの販売数量及び販売単価が前期を上回り、売上高は750,313千円(前期比15.7%増)となりました。セグメント利益は、全社費用の増加があったものの売上高の増加により1,678千円(前期は44,246千円の損失)となりました。
(システム受託開発事業)
計測データ処理システム等の受注が堅調に推移し、売上高は95,495千円(前期比7.4%増)、セグメント利益は23,870千円(前期比41.9%増)となりました。
(その他)
その他に含まれる運輸事業等の売上高は145,144千円(前期比5.0%増)、セグメント利益は、6,046千円(前期比33.8%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より109,312千円減少し、627,183千円(前連結会計年度比14.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、200,361千円となりました(前期比12.5%増)。
これは、主な収入要因として、税金等調整前当期純利益が367,179千円、減価償却費が224,948千円あり、主な支出要因として、売上債権の増加額が85,117千円、特別利益として計上した補助金収入が159,193千円あったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、9,563千円となりました(前期比93.3%減)。
これは、主な支出要因として、有形固定資産の取得による支出が420,256千円、定期預金の預入による支出が39,000千円あり、主な収入要因として、補助金の受取額が462,673千円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、299,159千円となりました(前期は70,956千円の収入)。
これは、主な支出要因として、長期借入金の返済による支出が643,919千円、短期借入金の純減額が421,176千円あり、主な収入要因として、長期借入れによる収入が850,000千円あったこと等によるものです。