有価証券報告書-第93期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
金融商品関係
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当金庫グループは融資事業及びデリバティブ取引の提供等の金融サービス事業を行っております。
これらの事業を行うため、預金の受入れ、債券の発行等による資金調達を行っております。このように、保有する資産・負債は、金利・有価証券の価格・為替相場等様々な市場のリスクファクターの変動により、その価値が変動し損失を被るリスクを有しております。こうしたリスクを適正に管理しつつ、安定した収益を確保する観点から、資産及び負債の総合的管理(ALM)を実施しており、その一環として、デリバティブ取引も行っております。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当金庫グループにおける資産は、主として国内の取引先に対する事業性の貸出金であり、取引先の財務状況の悪化等により損失を被るリスク(信用リスク)があります。
また、有価証券は、主に債券及び株式であり、債券については一部を満期保有目的で、トレーディング業務では売買目的で保有し、株式については純投資目的及び政策投資目的で保有しております。これらは、それぞれ発行体の信用リスク及び金利の変動リスク、市場価格の変動リスクに晒されております。
債券及び借用金は、一定の環境の下で当金庫グループが市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
デリバティブ取引にはALMの一環で行っている金利スワップ取引や通貨スワップ取引等があります。当金庫グループでは、これらを利用して、資産、負債に関わる金利の変動リスクや為替の変動リスクを回避しております。なお、ヘッジ会計の適用要件を満たすデリバティブ取引については、ヘッジ会計を適用しております。これらのヘッジ開始から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象とヘッジ手段の残高を比較する等により、ヘッジの有効性を確認しております。
このほか、トレーディング業務では、取引先の金利や為替の変動リスクをヘッジするニーズに応える目的や、金利や為替の変動による短期的な収益獲得を目的として、金利スワップ取引や通貨スワップ取引、債券先物取引、為替予約取引等を行っております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
当金庫グループは、信用リスクに関する管理諸規程に従い、貸出金について、信用格付、与信許容限度、個別案件毎の与信審査、担保・保証等の与信管理に関する体制を整備し運営しております。これらの与信管理は、各営業店のほかファイナンス本部により行われ、また、大口与信先への対応については、定期的に経営陣による投融資会議等を開催し、付議しております。さらに、監査部がリスク管理態勢等の監査を行っております。
有価証券の発行体の信用リスク及びデリバティブ取引のカウンターパーティーリスクに関しても、信用リスクに関する管理諸規程に従い、信用格付、与信許容限度による管理体制を整備し運営しております。対市場取引については、リスク統括部による外部格付のモニタリングや市場取引部署による信用情報等の収集等に基づき、定期的に管理しております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 金利リスクの管理
当金庫グループでは、バンキング業務、トレーディング業務毎に複数のカテゴリーに区分した上で、経営会議やALM会議等で設定した10bpv(金利の10ベーシス・ポイント(0.10%)の上昇が時価に与える影響額)やバリュー・アット・リスク(VaR)の限度額に基づき金利の変動リスクを管理しております。「市場関連リスク管理規程」等において、リスク管理方法や手続等の詳細を明記しており、ALM会議等において実施状況の把握・確認、今後の対応等の協議を行っております。リスク統括部は、金融資産及び負債の金利リスクの状況について、評価損益や10bpv、VaR等によりモニタリングを行い、日次で担当役員に、定期的に経営会議並びにALM会議に報告しております。なお、ALM会議等の決定により、金利の変動リスクをヘッジするための金利スワップ等のデリバティブ取引も行っております。
(ⅱ) 為替リスクの管理
為替の変動リスクに関して、日次の総合持高管理により為替持高の一定範囲内への抑制を行っております。
(ⅲ) 価格変動リスクの管理
株式については、純投資目的と政策投資目的で運用方針を区分し、以下のとおり管理をしております。
純投資株式については、経営会議やALM会議で設定した保有残高やVaRの限度額に基づき価格変動リスクを管理するとともに、格付のモニタリングによる業況把握も行っております。
政策投資株式については、取締役会で保有残高の限度額を決定しております。政策投資株式のうち上場株式についてもVaRの限度額を設けて価格変動リスクを管理するとともに、株価推移管理による業況確認や、未公開株式も含めた保有方針の見直しを行っております。
具体的なリスク管理方法や手続き等の詳細については「市場関連リスク管理規程」等に明記しており、ALM会議等において実施状況の把握・確認、今後の対応等の協議を行っております。リスク統括部は、残高や評価損益、VaR等によりモニタリングを行い、日次で担当役員に、定期的に経営会議並びにALM会議に報告しております。
(ⅳ) デリバティブ取引
デリバティブ取引に関しては、取引の執行、ヘッジ有効性の評価、事務管理に関する部門をそれぞれ分離し内部牽制を確立しております。
(ⅴ)市場リスクに係る定量的情報
(ア)特定取引目的の金融商品
当金庫グループでは、「特定取引資産」のうちの売買目的有価証券、「デリバティブ取引」のうち特定取引目的として保有している金融商品に関するVaRの算定にあたっては、ヒストリカル・シミュレーション法(保有期間10日、信頼区間99.9%、観測期間5年)を採用しております。
2022年3月31日現在で当金庫グループのトレーディング業務の市場リスク量(損失額の推計値)は、全体で 766百万円(2021年3月31日現在102百万円)であります。
なお、当金庫グループでは、モデルが算出するVaRと実際の損益を比較するバックテスティングを実施しております。当連結会計年度のトレーディング業務に関して実施したバックテスティングの結果、使用する計測モデルは十分な精度により市場リスクを捕捉しているものと考えております。
ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
(イ)特定取引目的以外の金融商品
特定取引目的以外で保有している主たる金融商品は、「貸出金」、「有価証券」のその他有価証券に分類される債券と株式、満期保有目的の債券に分類される債券、「現金預け金」、「預金」、「譲渡性預金」、「債券」、「債券貸借取引受入担保金」、「借用金」、「デリバティブ取引」のうちの金利スワップ取引と通貨スワップ取引であります。これらの金融商品に関するVaRの算定にあたっては、ヒストリカル・シミュレーション法(保有期間1ヵ月~1年、信頼区間99.9%、観測期間5年)を採用しております。
2022年3月31日現在で当金庫グループのトレーディング以外の業務の市場リスク量(損失額の推計値)は、全体で38,728百万円(2021年3月31日現在31,999百万円)となっております。ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
なお、当金庫グループでは、主要なリスク変数である金利リスクの影響を受ける金融資産及び金融負債について、10bpvを金利の変動リスクの管理にあたっての定量的分析に利用しております。金利以外のすべてのリスク変数が一定であることを仮定し、2022年3月31日現在、指標となる金利が10ベーシス・ポイント上昇したものと想定した場合には、金融商品の時価が7,562百万円(2021年3月31日現在9,687百万円)減少するものと把握しております。当該影響額は、金利を除くリスク変数が一定の場合を前提としており、金利とその他のリスク変数との相関を考慮しておりません。また、金利に10ベーシス・ポイントを超える変動が生じた場合等には、算定額を超える影響が生じる可能性があります。
(補足情報)
上記(ア)及び(イ)について、当連結会計年度より、当金庫グループにおけるリスク計量手法の高度化を目的として、VaRの算定方法にかかる前提条件のうち、信頼区間を99%から99.9%に変更しております。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当金庫グループでは、運用と調達の年度間純増減計画を決定した上で、年度間及び月次で資金計画を作成して資金ポジションを把握しております。資金調達手段は、長期安定資金となる債券を中心とすることにより流動性リスクを抑制するとともに、預金による調達を行っております。また、短期市場での調達も行っている他、無担保での調達が困難な状況に備えて、有担保調達が可能なように担保差入可能な債券を保有しております。
流動性リスクを抑制するための流動性リスク管理計数をALM会議において設定し、その遵守状況はリスク統括部において把握し、日次で担当役員に、定期的に経営会議並びにALM会議に報告しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金等は、次表には含めておりません((注1)参照)。また、現金預け金、コールローン及び買入手形、外国為替(資産・負債)、債券貸借取引受入担保金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
また、「連結貸借対照表計上額」の重要性が乏しい科目については、記載を省略しております。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
(*1) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示して
おります。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務と
なる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*1) ヘッジ対象の相場変動を相殺するためにヘッジ手段として指定した金利スワップのうち、金利スワップの特例処理を適用しているものについては、ヘッジ手段である金利スワップの時価をヘッジ対象の時価に含めて記載しております。これらのヘッジ関係のうち「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 2022年3月17日)の適用対象になる全てのヘッジ関係については、これを適用しております。
(*2) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示して
おります。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務と
なる項目については、( )で表示しております。
(注1)市場価格のない株式等及び組合出資金等の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
(注2) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
(*1) その他有価証券のうち満期があるもののうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債券である償 還予定額が見込めない3百万円は含めておりません。
(*2) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない301,238百万円、期間の定めのないもの827百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない273,913百万円、期間の定めのないもの730百万円は含めておりません。
(注3) 債券、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(*1) 時価算定適用指針第26項に定める経過措置を適用した投資信託等については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託等の金額は55,716百万円であります。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
(注1) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
特定取引資産及び有価証券
特定取引資産及び有価証券については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。主に上場株式や国債がこれに含まれます。
公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合にはレベル2の時価に分類しております。主に地方債、社債がこれに含まれます。
当金庫保証付私募債は、私募債の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を市場金利に信用リスク等を反映させた割引率で割り引いて時価を算定しております。なお、発行体からの保証料は、元利金の合計額に含めております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する私募債については、担保及び保証による回収見込額等を時価としております。当該時価はレベル3の時価に分類しております。
相場価格が入手できない場合には、将来キャッシュ・フローの現在価値技法などの評価技法を用いて時価を算定しております。評価に当たっては観察可能なインプットを最大限利用しており、インプットには、TIBOR、国債利回り、期限前返済率、信用スプレッド、倒産確率、倒産時の損失率等が含まれます。算定に当たり重要な観察できないインプットを用いている場合には、レベル3の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた有価証券については、当該金利スワップの時価を反映しております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については「(有価証券関係)」に記載しております。
貸出金
貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を市場金利に信用リスク等を反映させた割引率で割り引いて時価を算定しております。なお、残存期間が短期間の割引手形は、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表上の債権等計上額から貸倒引当金計上額を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
貸出金のうち、当該貸出金を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込み期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
時価に対して観察できないインプットによる影響額が重要な場合はレベル3の時価、そうでない場合はレベル2の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた貸出金については、当該金利スワップの時価を反映しております。
負 債
預金、及び譲渡性預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金及び譲渡性預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来キャッシュ・フローを割り引いた割引現在価値により時価を算定しております。割引率は、市場金利を用いております。なお、預入期間が短期間(1年以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
債券
当金庫の発行する債券の時価は、市場価格のあるものは市場価格によっております。市場価格のないものは、債券の回号ごとに区分した当該債券の元利金の合計額を同様の債券を発行した場合に適用されると考えられる利率で割り引いて現在価値を算定しております。市場価格のある債券はレベル2の時価に分類しております。市場価格のない債券は、観察できないインプットによる影響額が重要な場合はレベル3の時価、そうでない場合はレベル2の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた債券については、当該金利スワップの時価を反映しております。
借用金
借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を当該借入金の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いて現在価値を算定しております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた借用金については、当該金利スワップの時価を反映しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しており、主に債券先物取引や金利先物取引がこれに含まれます。
ただし、大部分のデリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法やブラック・ショールズ・モデル等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、ボラティリティ等であります。また、取引相手の信用リスク及び当金庫自身の信用リスクに基づく価格調整を行っております。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しております。
(注2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に分類される金融商品の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当金庫グループは融資事業及びデリバティブ取引の提供等の金融サービス事業を行っております。
これらの事業を行うため、預金の受入れ、債券の発行等による資金調達を行っております。このように、保有する資産・負債は、金利・有価証券の価格・為替相場等様々な市場のリスクファクターの変動により、その価値が変動し損失を被るリスクを有しております。こうしたリスクを適正に管理しつつ、安定した収益を確保する観点から、資産及び負債の総合的管理(ALM)を実施しており、その一環として、デリバティブ取引も行っております。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
当金庫グループにおける資産は、主として国内の取引先に対する事業性の貸出金であり、取引先の財務状況の悪化等により損失を被るリスク(信用リスク)があります。
また、有価証券は、主に債券及び株式であり、債券については一部を満期保有目的で、トレーディング業務では売買目的で保有し、株式については純投資目的及び政策投資目的で保有しております。これらは、それぞれ発行体の信用リスク及び金利の変動リスク、市場価格の変動リスクに晒されております。
債券及び借用金は、一定の環境の下で当金庫グループが市場を利用できなくなる場合など、支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されております。
デリバティブ取引にはALMの一環で行っている金利スワップ取引や通貨スワップ取引等があります。当金庫グループでは、これらを利用して、資産、負債に関わる金利の変動リスクや為替の変動リスクを回避しております。なお、ヘッジ会計の適用要件を満たすデリバティブ取引については、ヘッジ会計を適用しております。これらのヘッジ開始から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象とヘッジ手段の残高を比較する等により、ヘッジの有効性を確認しております。
このほか、トレーディング業務では、取引先の金利や為替の変動リスクをヘッジするニーズに応える目的や、金利や為替の変動による短期的な収益獲得を目的として、金利スワップ取引や通貨スワップ取引、債券先物取引、為替予約取引等を行っております。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスクの管理
当金庫グループは、信用リスクに関する管理諸規程に従い、貸出金について、信用格付、与信許容限度、個別案件毎の与信審査、担保・保証等の与信管理に関する体制を整備し運営しております。これらの与信管理は、各営業店のほかファイナンス本部により行われ、また、大口与信先への対応については、定期的に経営陣による投融資会議等を開催し、付議しております。さらに、監査部がリスク管理態勢等の監査を行っております。
有価証券の発行体の信用リスク及びデリバティブ取引のカウンターパーティーリスクに関しても、信用リスクに関する管理諸規程に従い、信用格付、与信許容限度による管理体制を整備し運営しております。対市場取引については、リスク統括部による外部格付のモニタリングや市場取引部署による信用情報等の収集等に基づき、定期的に管理しております。
② 市場リスクの管理
(ⅰ) 金利リスクの管理
当金庫グループでは、バンキング業務、トレーディング業務毎に複数のカテゴリーに区分した上で、経営会議やALM会議等で設定した10bpv(金利の10ベーシス・ポイント(0.10%)の上昇が時価に与える影響額)やバリュー・アット・リスク(VaR)の限度額に基づき金利の変動リスクを管理しております。「市場関連リスク管理規程」等において、リスク管理方法や手続等の詳細を明記しており、ALM会議等において実施状況の把握・確認、今後の対応等の協議を行っております。リスク統括部は、金融資産及び負債の金利リスクの状況について、評価損益や10bpv、VaR等によりモニタリングを行い、日次で担当役員に、定期的に経営会議並びにALM会議に報告しております。なお、ALM会議等の決定により、金利の変動リスクをヘッジするための金利スワップ等のデリバティブ取引も行っております。
(ⅱ) 為替リスクの管理
為替の変動リスクに関して、日次の総合持高管理により為替持高の一定範囲内への抑制を行っております。
(ⅲ) 価格変動リスクの管理
株式については、純投資目的と政策投資目的で運用方針を区分し、以下のとおり管理をしております。
純投資株式については、経営会議やALM会議で設定した保有残高やVaRの限度額に基づき価格変動リスクを管理するとともに、格付のモニタリングによる業況把握も行っております。
政策投資株式については、取締役会で保有残高の限度額を決定しております。政策投資株式のうち上場株式についてもVaRの限度額を設けて価格変動リスクを管理するとともに、株価推移管理による業況確認や、未公開株式も含めた保有方針の見直しを行っております。
具体的なリスク管理方法や手続き等の詳細については「市場関連リスク管理規程」等に明記しており、ALM会議等において実施状況の把握・確認、今後の対応等の協議を行っております。リスク統括部は、残高や評価損益、VaR等によりモニタリングを行い、日次で担当役員に、定期的に経営会議並びにALM会議に報告しております。
(ⅳ) デリバティブ取引
デリバティブ取引に関しては、取引の執行、ヘッジ有効性の評価、事務管理に関する部門をそれぞれ分離し内部牽制を確立しております。
(ⅴ)市場リスクに係る定量的情報
(ア)特定取引目的の金融商品
当金庫グループでは、「特定取引資産」のうちの売買目的有価証券、「デリバティブ取引」のうち特定取引目的として保有している金融商品に関するVaRの算定にあたっては、ヒストリカル・シミュレーション法(保有期間10日、信頼区間99.9%、観測期間5年)を採用しております。
2022年3月31日現在で当金庫グループのトレーディング業務の市場リスク量(損失額の推計値)は、全体で 766百万円(2021年3月31日現在102百万円)であります。
なお、当金庫グループでは、モデルが算出するVaRと実際の損益を比較するバックテスティングを実施しております。当連結会計年度のトレーディング業務に関して実施したバックテスティングの結果、使用する計測モデルは十分な精度により市場リスクを捕捉しているものと考えております。
ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
(イ)特定取引目的以外の金融商品
特定取引目的以外で保有している主たる金融商品は、「貸出金」、「有価証券」のその他有価証券に分類される債券と株式、満期保有目的の債券に分類される債券、「現金預け金」、「預金」、「譲渡性預金」、「債券」、「債券貸借取引受入担保金」、「借用金」、「デリバティブ取引」のうちの金利スワップ取引と通貨スワップ取引であります。これらの金融商品に関するVaRの算定にあたっては、ヒストリカル・シミュレーション法(保有期間1ヵ月~1年、信頼区間99.9%、観測期間5年)を採用しております。
2022年3月31日現在で当金庫グループのトレーディング以外の業務の市場リスク量(損失額の推計値)は、全体で38,728百万円(2021年3月31日現在31,999百万円)となっております。ただし、VaRは過去の相場変動をベースに統計的に算出した一定の発生確率での市場リスク量を計測しており、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。
なお、当金庫グループでは、主要なリスク変数である金利リスクの影響を受ける金融資産及び金融負債について、10bpvを金利の変動リスクの管理にあたっての定量的分析に利用しております。金利以外のすべてのリスク変数が一定であることを仮定し、2022年3月31日現在、指標となる金利が10ベーシス・ポイント上昇したものと想定した場合には、金融商品の時価が7,562百万円(2021年3月31日現在9,687百万円)減少するものと把握しております。当該影響額は、金利を除くリスク変数が一定の場合を前提としており、金利とその他のリスク変数との相関を考慮しておりません。また、金利に10ベーシス・ポイントを超える変動が生じた場合等には、算定額を超える影響が生じる可能性があります。
(補足情報)
上記(ア)及び(イ)について、当連結会計年度より、当金庫グループにおけるリスク計量手法の高度化を目的として、VaRの算定方法にかかる前提条件のうち、信頼区間を99%から99.9%に変更しております。
③ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当金庫グループでは、運用と調達の年度間純増減計画を決定した上で、年度間及び月次で資金計画を作成して資金ポジションを把握しております。資金調達手段は、長期安定資金となる債券を中心とすることにより流動性リスクを抑制するとともに、預金による調達を行っております。また、短期市場での調達も行っている他、無担保での調達が困難な状況に備えて、有担保調達が可能なように担保差入可能な債券を保有しております。
流動性リスクを抑制するための流動性リスク管理計数をALM会議において設定し、その遵守状況はリスク統括部において把握し、日次で担当役員に、定期的に経営会議並びにALM会議に報告しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等及び組合出資金等は、次表には含めておりません((注1)参照)。また、現金預け金、コールローン及び買入手形、外国為替(資産・負債)、債券貸借取引受入担保金は、短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
また、「連結貸借対照表計上額」の重要性が乏しい科目については、記載を省略しております。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | ||
| (1) 有価証券 | ||||
| 満期保有目的の債券 | 466,590 | 464,089 | △2,500 | |
| その他有価証券 | 984,358 | 984,358 | - | |
| (2) 貸出金 | 9,511,424 | |||
| 貸倒引当金(*1) | △178,559 | |||
| 9,332,864 | 9,400,039 | 67,174 | ||
| 資産計 | 10,783,814 | 10,848,488 | 64,673 | |
| (1) 預金 | 5,886,778 | 5,889,428 | 2,650 | |
| (2) 譲渡性預金 | 437,864 | 437,867 | 2 | |
| (3) 債券 | 3,786,770 | 3,781,279 | △5,490 | |
| (4) 借用金 | 1,558,115 | 1,543,842 | △14,272 | |
| 負債計 | 11,669,528 | 11,652,417 | △17,110 | |
| デリバティブ取引(*2) | ||||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | 5,380 | 5,380 | - | |
| ヘッジ会計が適用されているもの | (36) | (36) | - | |
| デリバティブ取引計 | 5,343 | 5,343 | - | |
(*1) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示して
おります。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務と
なる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 連結貸借対照表 計上額 | 時 価 | 差 額 | ||
| (1) 有価証券(*1) | ||||
| 満期保有目的の債券 | 401,732 | 394,897 | △6,834 | |
| その他有価証券 | 798,979 | 798,979 | - | |
| (2) 貸出金(*1) | 9,597,836 | |||
| 貸倒引当金(*2) | △180,913 | |||
| 9,416,922 | 9,464,539 | 47,617 | ||
| 資産計 | 10,617,633 | 10,658,415 | 40,782 | |
| (1) 預金 | 5,701,444 | 5,703,894 | 2,450 | |
| (2) 譲渡性預金 | 491,452 | 491,455 | 2 | |
| (3) 債券(*1) | 3,542,170 | 3,539,044 | △3,125 | |
| (4) 借用金 | 1,642,658 | 1,624,347 | △18,310 | |
| 負債計 | 11,377,724 | 11,358,741 | △18,982 | |
| デリバティブ取引(*3) | ||||
| ヘッジ会計が適用されていないもの | 4,764 | 4,764 | - | |
| ヘッジ会計が適用されているもの | 3 | 3 | - | |
| デリバティブ取引計 | 4,767 | 4,767 | - | |
(*1) ヘッジ対象の相場変動を相殺するためにヘッジ手段として指定した金利スワップのうち、金利スワップの特例処理を適用しているものについては、ヘッジ手段である金利スワップの時価をヘッジ対象の時価に含めて記載しております。これらのヘッジ関係のうち「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 2022年3月17日)の適用対象になる全てのヘッジ関係については、これを適用しております。
(*2) 貸出金に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。
(*3) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示して
おります。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務と
なる項目については、( )で表示しております。
(注1)市場価格のない株式等及び組合出資金等の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「その他有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円)
| 区 分 | 前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) |
| 非上場株式(*1) (*2) | 9,909 | 10,688 |
| 組合出資金(*3) | 272 | 389 |
| その他 | - | 0 |
| (*1) | 非上場株式については、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 2020年3月31日)第5項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。 |
| (*2) | 前連結会計年度において、非上場株式について7百万円減損処理を行っております。 当連結会計年度において、非上場株式について36百万円減損処理を行っております。 |
| (*3) | 組合出資金については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2019年7月4日。以下、「時価算定適用指針」という。)第27項に基づき、時価開示の対象とはしておりません。 |
(注2) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 | 3年超 | 5年超 | 7年超 | 10年超 | |
| 3年以内 | 5年以内 | 7年以内 | 10年以内 | |||
| 預け金 | 1,657,405 | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 188,442 | 305,656 | 216,735 | 179,501 | 372,776 | 125,500 |
| 満期保有目的の債券 | 84,201 | 188,950 | 27,454 | 45,813 | - | 117,500 |
| うち国債 | 64,000 | 180,000 | - | - | - | 117,500 |
| 地方債 | - | 8,950 | 27,454 | 45,813 | - | - |
| 社債 | 20,201 | - | - | - | - | - |
| その他有価証券のうち 満期があるもの(*1) | 104,241 | 116,706 | 189,281 | 133,688 | 372,776 | 8,000 |
| うち国債 | 69,700 | 12,000 | - | - | 281,000 | 8,000 |
| 地方債 | 3,053 | 33,460 | 158,815 | 120,448 | 56,255 | - |
| 社債 | 30,381 | 71,245 | 29,611 | 13,240 | 6,300 | - |
| その他 | 1,107 | - | 854 | - | 29,220 | - |
| 貸出金(*2) | 3,297,516 | 2,502,059 | 1,439,757 | 734,321 | 723,018 | 512,684 |
| 合 計 | 5,143,365 | 2,807,716 | 1,656,493 | 913,823 | 1,095,794 | 638,184 |
(*1) その他有価証券のうち満期があるもののうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債券である償 還予定額が見込めない3百万円は含めておりません。
(*2) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない301,238百万円、期間の定めのないもの827百万円は含めておりません。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 | 3年超 | 5年超 | 7年超 | 10年超 | |
| 3年以内 | 5年以内 | 7年以内 | 10年以内 | |||
| 預け金 | 1,495,481 | - | - | - | - | - |
| 有価証券 | 248,787 | 170,021 | 259,320 | 71,117 | 244,178 | 145,500 |
| 満期保有目的の債券 | 182,400 | 18,359 | 61,458 | - | - | 137,500 |
| うち国債 | 180,000 | - | - | - | - | 137,500 |
| 地方債 | 2,400 | 18,359 | 61,458 | - | - | - |
| 社債 | - | - | - | - | - | - |
| その他有価証券のうち 満期があるもの | 66,387 | 151,662 | 197,862 | 71,117 | 244,178 | 8,000 |
| うち国債 | 12,000 | - | - | - | 201,000 | 8,000 |
| 地方債 | 9,430 | 101,021 | 174,611 | 69,817 | 14,100 | - |
| 社債 | 44,957 | 48,539 | 23,250 | 1,300 | 5,000 | - |
| その他 | - | 2,101 | - | - | 24,078 | - |
| 貸出金(*) | 3,427,874 | 2,451,063 | 1,381,799 | 752,988 | 747,626 | 561,840 |
| 合 計 | 5,172,143 | 2,621,084 | 1,641,119 | 824,106 | 991,804 | 707,340 |
(*) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない273,913百万円、期間の定めのないもの730百万円は含めておりません。
(注3) 債券、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2021年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 | 3年超 | 5年超 | 7年超 | 10年超 | |
| 3年以内 | 5年以内 | 7年以内 | 10年以内 | |||
| 預金(*) | 4,935,259 | 896,608 | 54,902 | 7 | - | - |
| 譲渡性預金 | 437,864 | - | - | - | - | - |
| 債券 | 983,770 | 1,599,250 | 849,250 | 179,400 | 175,100 | - |
| 債券貸借取引受入担保金 | 164,811 | - | - | - | - | - |
| 借用金 | 139,273 | 366,228 | 401,842 | 240,096 | 249,566 | 161,106 |
| 合 計 | 6,660,980 | 2,862,087 | 1,305,995 | 419,503 | 424,666 | 161,106 |
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 1年以内 | 1年超 | 3年超 | 5年超 | 7年超 | 10年超 | |
| 3年以内 | 5年以内 | 7年以内 | 10年以内 | |||
| 預金(*) | 4,617,719 | 1,008,341 | 75,382 | - | - | - |
| 譲渡性預金 | 491,452 | - | - | - | - | - |
| 債券 | 833,120 | 1,420,710 | 973,840 | 84,000 | 230,500 | - |
| 債券貸借取引受入担保金 | 139,173 | - | - | - | - | - |
| 借用金 | 251,945 | 453,827 | 348,992 | 235,062 | 220,822 | 132,007 |
| 合 計 | 6,333,410 | 2,882,879 | 1,398,215 | 319,062 | 451,322 | 132,007 |
(*) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
| レベル1の時価: | 観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価 |
| レベル2の時価: | 観察可能な時価に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価 |
| レベル3の時価: | 観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価 |
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 有価証券 | ||||
| その他有価証券 | ||||
| 国債 | 218,843 | - | - | 218,843 |
| 地方債 | - | 371,582 | - | 371,582 |
| 社債 | - | 105,391 | 18,476 | 123,868 |
| 株式 | 26,398 | 1,375 | - | 27,774 |
| その他 | - | 1,193 | - | 1,193 |
| 資産計 | 245,242 | 479,543 | 18,476 | 743,262 |
| 負債計 | - | - | - | - |
| デリバティブ取引 | ||||
| 金利関連 | - | 7,672 | - | 7,672 |
| 通貨関連 | - | (2,904) | - | (2,904) |
| デリバティブ取引計 | - | 4,767 | - | 4,767 |
(*1) 時価算定適用指針第26項に定める経過措置を適用した投資信託等については、上記表には含めておりません。連結貸借対照表における当該投資信託等の金額は55,716百万円であります。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
当連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
| 区分 | 時価 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
| 有価証券 | ||||
| 満期保有目的の債券 | ||||
| 国債 | 311,619 | - | - | 311,619 |
| 地方債 | - | 83,277 | - | 83,277 |
| 貸出金 | - | - | 9,464,539 | 9,464,539 |
| 資産計 | 311,619 | 83,277 | 9,464,539 | 9,859,436 |
| 預金 | - | 5,703,894 | - | 5,703,894 |
| 譲渡性預金 | - | 491,455 | - | 491,455 |
| 債券 | - | 3,539,044 | - | 3,539,044 |
| 借用金 | - | 1,624,347 | - | 1,624,347 |
| 負債計 | - | 11,358,741 | - | 11,358,741 |
(注1) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
資 産
特定取引資産及び有価証券
特定取引資産及び有価証券については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しております。主に上場株式や国債がこれに含まれます。
公表された相場価格を用いていたとしても市場が活発でない場合にはレベル2の時価に分類しております。主に地方債、社債がこれに含まれます。
当金庫保証付私募債は、私募債の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を市場金利に信用リスク等を反映させた割引率で割り引いて時価を算定しております。なお、発行体からの保証料は、元利金の合計額に含めております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する私募債については、担保及び保証による回収見込額等を時価としております。当該時価はレベル3の時価に分類しております。
相場価格が入手できない場合には、将来キャッシュ・フローの現在価値技法などの評価技法を用いて時価を算定しております。評価に当たっては観察可能なインプットを最大限利用しており、インプットには、TIBOR、国債利回り、期限前返済率、信用スプレッド、倒産確率、倒産時の損失率等が含まれます。算定に当たり重要な観察できないインプットを用いている場合には、レベル3の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた有価証券については、当該金利スワップの時価を反映しております。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については「(有価証券関係)」に記載しております。
貸出金
貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を市場金利に信用リスク等を反映させた割引率で割り引いて時価を算定しております。なお、残存期間が短期間の割引手形は、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの割引現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表上の債権等計上額から貸倒引当金計上額を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
貸出金のうち、当該貸出金を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込み期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額と近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
時価に対して観察できないインプットによる影響額が重要な場合はレベル3の時価、そうでない場合はレベル2の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた貸出金については、当該金利スワップの時価を反映しております。
負 債
預金、及び譲渡性預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金及び譲渡性預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来キャッシュ・フローを割り引いた割引現在価値により時価を算定しております。割引率は、市場金利を用いております。なお、預入期間が短期間(1年以内)のものは、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
債券
当金庫の発行する債券の時価は、市場価格のあるものは市場価格によっております。市場価格のないものは、債券の回号ごとに区分した当該債券の元利金の合計額を同様の債券を発行した場合に適用されると考えられる利率で割り引いて現在価値を算定しております。市場価格のある債券はレベル2の時価に分類しております。市場価格のない債券は、観察できないインプットによる影響額が重要な場合はレベル3の時価、そうでない場合はレベル2の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた債券については、当該金利スワップの時価を反映しております。
借用金
借用金については、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を当該借入金の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いて現在価値を算定しております。当該時価はレベル2の時価に分類しております。
金利スワップの特例処理の対象とされた借用金については、当該金利スワップの時価を反映しております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、活発な市場における無調整の相場価格を利用できるものはレベル1の時価に分類しており、主に債券先物取引や金利先物取引がこれに含まれます。
ただし、大部分のデリバティブ取引は店頭取引であり、公表された相場価格が存在しないため、取引の種類や満期までの期間に応じて現在価値技法やブラック・ショールズ・モデル等の評価技法を利用して時価を算定しております。それらの評価技法で用いている主なインプットは、金利や為替レート、ボラティリティ等であります。また、取引相手の信用リスク及び当金庫自身の信用リスクに基づく価格調整を行っております。観察できないインプットを用いていない又はその影響が重要でない場合はレベル2の時価に分類しており、プレイン・バニラ型の金利スワップ取引、為替予約取引等が含まれます。重要な観察できないインプットを用いている場合はレベル3の時価に分類しております。
(注2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
時価で連結貸借対照表に計上している金融商品のうちレベル3の時価に分類される金融商品の重要性が乏しいため、記載を省略しております。