四半期報告書-第63期第1四半期(平成28年3月1日-平成28年5月31日)

【提出】
2016/07/12 11:05
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31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間(平成28年3月1日~平成28年5月31日)における我が国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和により緩やかな回復基調が見られましたが、英国の欧州連合(EU)離脱決定による世界経済への影響や中国をはじめとした新興国の景気減速懸念等により、景気の先行きにつきましては依然として不透明な状況が続いております。
当小売業界におきましては、消費税率引き上げの延期が正式発表されたことから駆け込み需要とその後の反動減は当面の間回避されることになり、個人消費の回復が期待されますが、将来不安や可処分所得の伸び悩みから消費者の節約志向の改善には相応の時間を要するものと考えられます。また、労働人口の減少から人材の確保が困難となっていることから人件費を主とした販売管理費の増加は避けられない状況となっており、小売業を取り巻く経営環境は引き続き厳しい状態が続いております。
このような状況の下、当社グループでは、従業員自らがやる気を持って楽しく働き、積極的に専門知識を高めることのできる職場環境を創り上げることが、お客様の支持を得ることにつながると考えております。この考え方を基本とし、お客様の更なるニーズの多様化に迅速に対応できる体制を構築するため、お客様に満足いただける商品の提案や感動を与えるサービスの提供ができる店舗づくりを進めて参りました。今後におきましても、「モノ(商品)を売る」だけではなく「コト(体験・サービス・価値)を売る」ことのできる企業への変革を目指しております。
新規事業所の開設と致しましては、ペット事業において平成28年5月に伊丹事業所(兵庫県伊丹市)の開設を行い、関西地区におけるドミナント強化を進めております。また、ホームセンター事業において平成28年4月に備前事業所(岡山県備前市)の改装を行い、これまでのホームセンターとは異なった品揃えと新たなサービスを付加した売場の構築に取り組んでおります。その他、既存店舗の収益力の維持・強化を図るために、定期的に店舗設備や売場の改修を実施しております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は7,926百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は173百万円(同28.6%減)、経常利益は209百万円(同5.4%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は107百万円(同17.6%増)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりであります。
① ホームセンター事業
ホームセンター事業におきましては、今までのホームセンターにはなかった「新たな発見が出来る体験型の商品とサービス」を提供できる売場を構築し、お客様が来店したいと思うきっかけを積極的に提案することで、これまで来店頻度が低かったニューファミリー層の顧客化を進めております。また、お客様の満足度向上のため、商品陳列量を増加させることで品切れの削減を行っているほか、商品の機能や特性をわかりやすく比較表示したり、商品のサンプルやプロモーション動画等の販促物を活用することでお客様の五感に訴求する商品提案を行う等の施策も進めております。販売促進活動としましては、テレビCMの投入やテーマソングの導入による自社ブランドの認知度向上やモバイルアプリ等の販売促進ツールの活用を実施することで売上高の改善に努めて参りました。
販売費及び一般管理費につきましては、労働人口の不足による人件費の高騰に対処するため、商品の自動発注システムの稼働率向上や作業量に応じた適正な人員配置、残業時間の削減を進めたほか、業務委託費用等の間接費の見直しを行うことで必要コストの圧縮を実現しております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は4,346百万円(前年同期比4.7%減)となり、セグメント利益は214百万円(同10.7%減)となりました。
② ペット事業
ペット事業におきましては、店舗のブランド力の向上を図るため、量販店では取り扱っていない専門店商品のシェア率を高めるとともに、お客様に最適なアドバイスのできる専門的な商品知識を有した従業員の育成に取り組んでおります。サービス部門の取組みとしましては、しつけ教室やお誕生日会等の店舗イベントを継続して開催していることに加え、ペット関連の社外イベントにも積極的に参加することで、当社の知名度の向上を図っております。トリミング部門におきましては、トリマーの技術向上のための教育を強化し、付加価値提案のできる従業員の育成を進めております。その他、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用した情報提供等による様々な販売促進方法を実験し、新規顧客の開拓とリピート率の改善を目指しております。
販売費及び一般管理費につきましては、商品の自動発注システムの稼働率向上や作業量に応じた適正な人員配置を実施することで、サービスレベルを低下させることなく経費削減を進めているほか、業務委託費用等の間接費の見直しを行うことで必要コストの圧縮を実現しております。
また、平成27年9月25日付(みなし取得日平成27年11月30日)で株式会社ジョーカーの全株式を取得し連結子会社化しており、ペット事業の関東地区における販売店舗網の拡大を進めております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は3,333百万円(前年同期比25.6%増)となり、セグメント利益は104百万円(同28.5%減)となりました。
③ その他事業(農産物の生産・直売、観光農園事業等)
有限会社アグリ元気岡山の農産物の生産・直売事業におきましては、生産者が手塩にかけて育てた新鮮な野菜や果物の販売を継続的に行うことで顧客の囲い込みを進めており、着実に販売高を増加させております。また、岡山県内産の高品質商品の新規開拓を進めることで野菜や果物の端境期における販売力の強化を行っているほか、観光農園事業(イチゴ狩り)の生産施設の拡大を実施したことから集客力の向上につながっております。
また、ホームセンター事業の店舗とコラボレーションしたイベントの開催や独自に生産した花苗をホームセンター店舗に出荷する等、他の事業との連携を図りシナジー効果を高めております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は247百万円(前年同期比3.6%増)となり、セグメント利益は20百万円(同134.1%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産・負債及び純資産の状況)
当第1四半期連結会計期間末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ438百万円増加し17,275百万円となりました。この主な要因は、売掛金の増加68百万円、商品の増加358百万円等によるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ369百万円増加し15,176百万円となりました。この主な要因は、買掛金の増加324百万円、短期借入金の増加730百万円等によるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ68百万円増加し2,099百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益107百万円の計上及び剰余金の配当44百万円を行ったことにより、利益剰余金が63百万円増加したこと等によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めておりましたが、平成28年5月26日開催の当社第62期定時株主総会において、「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を廃止することを決議しております。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第1四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、完了したものは、次のとおりであります。また、新たに確定した主要な設備の新設の計画はありません。
・伊丹事業所(ペット事業)の新設については、計画どおり完了し、平成28年5月に開店しております。
② 除却等
該当事項はありません。