有価証券報告書-第19期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 14:18
【資料】
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【項目】
106項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、『人の想像力をつなぐ』ことをミッションとし、音楽・映像・書籍・人物・一般商材などのデータベースを開発し、主にインターネットを通じ「データ提供サービス」「レコメンドサービス」「パーソナライズサービス」「検索サービス」「データアナリティクス(データ分析)サービス」などデータベース関連サービスを提供しております。
今後の社会において人工知能(AI)がますます普及されることが予想されますが、効率性、安全性、生産性などを追求し社会を豊かにする一般的なAIとは異なる当社独自の「感性メタデータ」を活用した「人間の複雑な感情や感性を理解するAI」の技術開発および実用サービス開発をより積極的に進め「心を豊かにするAI」を発展させてまいります。また、当社が提供する現在のデータベース関連サービスの継続的な品質向上や新たな付加価値サービスの開発を進めます。さらにエンターテイメントから学んだ様々な人間の感情、シチュエーション、ライフスタイル、人間関係、感性などを活用した独自のマーケティングサービスを展開してまいります。具体的にはエンターテイメント・テクノロジーをマーケティングに応用することで、企業同士が協力しあって顧客同士の感情的な繋がりを補完し合いブランディングをしていく「ブランドパートナーシップ」など人それぞれ、企業、商品それぞれが持つ感情・感性的な特徴・魅力と社会や日々のくらしを繋いでいくことを感性AIで実現してまいります。その結果として、当社ミッションである人の想像力が繋がることで豊かな心、平和な心への社会貢献を目指します。
①『人の想像力をつなぐ』ことに役に立つ価値あるサービスを確かなモノづくりにて実現するために、サービス開発、サービス運用の持続的な品質向上および新しいデータ関連技術の開発を行うべく研究開発とデータ開発を重視します。
②常にユーザー視点、顧客価値を大切にし、真に価値のあるオリジナリティの高いサービスの実現へ向けサービス開発と技術開発を続けます。
③作品や商品やイベントなど「創る人間」「伝える人間」の持つ創造性、人が人を想う気持ち、それらを「受け取る人間」のそれそれが持つ感性の可能性を信じます。
④より一層の心が豊かな社会の実現に向けた価値ある新しいサービスを生み出す技術力と企画力を育成し続けるために多様的な人材の採用・育成、成長への環境づくりに努めます。
⑤当社の企業理念や志を共有する従業員、取引先、株主などと共に成長し、貢献します。そのための企業文化を育てます。
これらを継続的・長期的・日常的に行うことで、その結果として、収益力の向上、持続的な成長を実現させることが、人それぞれの感性や感情を大切にし、より思いやりと多様性がある豊かな心の社会への貢献となり、一層の企業価値の向上に繋がるものと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社では、感性データベース関連技術を活用した新しいサービスの開発、品質向上を継続的に行い、より多くの皆様に当社独自の人の想像力がつながるサービスを提供し、顧客満足度の向上を図ることが当社の企業価値の向上に繋がると認識しております。そのための経営指標として「成長性」と「収益性」を重要な経営上の指標としております。
当社の中期的な経営指標として、社会により深く役に立ち、かつ独自性が高い事業の指標として「売上総利益率60%以上」を目標としています。それらを達成するにあたり、当社データ関連サービス技術の事業モデルにおいて一時的な受託開発・運用モデルではなくユーザー数の拡大が直接的な収益拡大に繋がる事業モデル、月々の継続的な収入となるサブスクリプション(定額制)事業モデル、当社が独自に開発した感性データベースを最大限活用した自社プロパティ(資産)活用事業モデルなどのライセンス型ビジネスモデルへの転換を進めております。
また、この「ライセンス型ビジネスモデルの売上構成比を全社売上のうち80%以上」占めることを指標としております。
あわせて、「データベース関連事業の売上成長率」「新規ライセンス数」「売上に占める研究開発費やデータ開発などの先行投資額比率」の管理に取り組んでまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
5Gなどインターネット回線速度のさらなる高速化、生活上のあらゆる端末がインターネットに繋がるIoT(Internet of Things)、ビッグデータ、AI、ロボットなどの技術革新の進展により従来にないスピードでデータ量は増加し、機械学習や深層学習などの分析技術が進む中で当社を取り巻くデータサービス関連市場は成長を続けるものと期待されています。
そのような環境の中で、データの量のみならず「データの質」および統計的手法だけには留まらない「多面的な分析」の重要性が増しております。当社は独自開発を行っている「感性メタデータ」およびその利活用技術の開発を推進し、人間の感性や感情を理解する技術・サービスを実現してまいります。
具体的には、音楽・映像・書籍・テレビ・イベントなどのエンターテイメント分野において国内随一のデータベースをより拡充します。そのうえで現在の提供先を国内外の企業により多く増やします。また感性メタデータの開発・提供をエンターテイメント分野のみならず美容、食品、飲料、衣料、消費材、旅行、イベントなど一般商材まで広げ、ライセンス提供先を流通業界、製造業界、小売業界、美容業界、旅行業界、飲食業界、広告業界、不動産業界、金融業界などにも拡大してまいります。またそれら提供データを最大限有効活用し得る「パーソナライズサービス」「アナリティクス(データ分析)サービス」のプラットフォーム化(基盤的存在への普及化)を一層進展させます。
そのうえで、当社独自の「感性AI」の開発・提供を通じ、人間の感情・感性を理解する技術開発をより積極的に推進いたします。あわせて特定分野に用途を絞ることでよりきめ細やかなサービス体験を実現する用途特化型AIの開発を進め、新たな人と機械のコミュニケーションの可能性を追求します。
これらをシームレスにエンターテイメント・テクノロジーと感性マーケティングの連携を実現します。その連携において「ブランドパートナーシップ」「クロスプロモーション」など、顧客との感情や感性における繋がりを起点としたマーケティングサービスを展開します。あわせて感性AIを通じて、人と機械とのインターフェイス(やり取り)において、曖昧さ、文脈、感覚、雰囲気なども解釈し得るより人同士のやり取りに近くなる技術を開発します。関連サービスの提供機器は、スマートフォンやパソコン・タブレットのみならずIoTとして連携し得る自動車や家電、ロボット、ウェアラブルコンピューターなどあらゆるデバイスに広げていきます。そのうえで、長期的には、国内のみならず海外でも一人でも多くの利用者を増やしていくことで、当社ミッションである世界中の『人の想像力をつなぐ』ことに寄与していきます。
それらの実現のために、当社独自の人の感情や感性を体系的に情報化したオリジナルデータベースの開発およびそのデータを利活用するデータ関連技術開発を進めてまいります。
(4)会社の対処すべき課題
インターネット関連、データ関連、AI関連分野の技術革新、ユーザー嗜好の変化、新規参入など変化の激しく起こりうる事業環境の中で、当社が長期的に持続可能な成長を見込み、経営戦略を確実に遂行していくために、以下のような課題に対処してまいります。
①優秀な人材の確保、育成
継続的な成長の原資である人材は、当社にとって、最も重要な経営資源と認識しております。当社の技術開発力や企画力およびサービス運営力を維持し、継続的に発展、強化していくために、優秀な社員を継続的に雇用し、その成長の機会を提供し、かつ事業規模を拡大させていくための人材を獲得する必要があります。
人的基盤を強化するために、全役職員を対象としたクレド(行動規範)など企業文化の熟成、専任者を設けるなど採用体制の強化、新入社員・中堅社員・管理職向けなど段階に応じた教育・育成、研修制度、人事評価制度の充実などの各種施策を進める方針であります。
②開発・品質管理体制の強化
当社が開発を手掛けるアプリケーション、データベースおよびサービスは、技術革新の中で、開発内容が複雑化する可能性があります。また、ライセンス事業モデルの中でも顧客においては、開発スピードのさらなる向上やコストの軽減、高付加価値化を求めてくることが想定されるため、これらへの対応力の強化が必要となります。
このため当社では、企画営業部門と開発部門における連携面での見直し、開発・運用ルールの統一化、自社開発ツールの構築など全社的な技術資産の共有を行うことで、開発・品質管理体勢の一層の強化を図っていきます。
③収入モデルの多様化
現在の当社の主な収入モデルは、ライセンス収入モデル、開発収入モデル、運用収入モデルなどであります。多様なインターネットサービスとのより一層の連携などにより、従来のビジネスモデルは、変化の時期を迎えております。従来の主に通信会社との取引による比較的規模の大きい開発収入や運用収入は従来より流動的かつ不確実になってきていることから、当該事業年度の経営成績に与える影響が大きくなっております。
当社では開発売上主体の収入モデルからライセンス収入モデル主体へのシフトに加え、低い金額でライセンス提供可能なライト版ライセンス、初めは無料で提供するフリー版ライセンスなど収入モデルの多様化に一層取り組んでいきます。
④内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの充実
当社では継続的な成長を実現していくために、事業規模に応じた内部管理体制の充実が不可欠であると認識しております。金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価へ対応すべく、業務の適正性や効率性、財務報告の信頼性の確保に努める必要があります。
今後も事業規模の拡大に合わせ管理部門の一層の強化による内部管理体制の整備を図るとともに、会議体および職務権限の見直しや社外役員の積極的な導入など、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組む方針であります。
⑤インターネット関連技術・サービスなど企業との連携
今後、国内外のインターネット技術やサービスは、ますます連携や融合されていくことと予想され、当社はこの流れへの対応力の強化が必要となります。
このため、当社ではデータベース、アプリケーションそしてストリーミング開発を通じ、通信事業者、デバイスメーカーやインターネット関連企業およびサービス提供企業との連携や権利元との調整などアグリゲーション力を強化していく方針であります。
(5)その他、会社の経営上重要な事項
大株主との取引など
当社は、KDDI株式会社より出資を受けており、当事業年度末において同社は当社の議決権の9.8%を保有する大株主となっております。当社は同社へ音楽・映像・書籍のインターネットサービスにおけるデータベースの提供、アプリケーションの開発、サービス運営などを行っており、当事業年度における主要な取引先となっております。なお、同社との取引条件につきましては、同社以外の取引先と同様に、価格交渉などの手続きを行った上その都度決定しております。また、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社より出資を受け、当事業年度末において同社はKDDI株式会社と同数の当社株式を保有しております。当社は、今後のマーケティング分野への展開を目指しカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を構成するグループ(以下、「CCCグループ」という。)と当社のデータベースを連携させるため、共通基盤データベースの開発およびその利活用に引き続き取り組んでおります。なお、CCCグループとの取引条件につきましても同社以外の取引先と同様に、価格交渉などの手続きを行った上その都度決定しております。

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