有価証券報告書-第17期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/31 16:29
【資料】
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【項目】
152項目
(継続企業の前提に関する事項)
当社グループは、がん免疫療法の1つである樹状細胞ワクチン療法に特化した研究開発を行い、国立大学等で発明された技術を取り入れ、独自に改良を重ねたがん治療技術・ノウハウの提供を提携医療機関に行っております。当該技術を利用する患者の増加のための認知活動を積極的に実施してきたものの、がん診療連携拠点病院での自由診療が実質的に規制されたこと、医療広告等に対する規制が強化されたこと、免疫チェックポイント阻害薬等の抗悪性腫瘍薬の開発競争が激化し患者が治験に流れたこと、当社の主要取引先である医療法人社団医創会に属する医療機関との取引を停止したこと、新型コロナウイルス感染症が世界的パンデミックとなったことなどの理由により、日本国内の契約医療機関から得られる収益が減少傾向にあります。他方、和歌山県立医科大学が実施する膵臓がんに対する樹状細胞ワクチン(TLP0-001)の医師主導治験が複数の医療機関で有効性を検証する段階に移行したことにより開発費用は増加しております。
当社は、営業活動の強化や事業コストの適正化に努めてまいりましたが、前事業年度に引き続き当事業年度においても売上高が著しく減少しており、売上高76,360千円、営業損失1,120,807千円、経常損失1,128,222千円、当期純損失1,095,701千円を計上したことから、資金繰りに懸念が生じております。これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社は、当該状況を解消するため、以下に記載の施策を実施いたします。
① 細胞医療事業の収益改善
細胞医療事業においては、当社の細胞培養加工施設で「特定細胞加工物製造許可」を取得し、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療等安全性確保法)」に基づく細胞培養加工の受託が可能となりました。これによって、当社のがん治療用免疫細胞を細胞培養加工施設のない医療機関に提供できるようになりました。細胞医療事業で培った経験・ノウハウをもとに、今後も営業活動をより積極的に行い、提携先(医療機関・研究機関・企業等)を拡大し収益改善を目指してまいります。とくに、国内需要に対する当社がん治療用免疫細胞を提供する医療機関が不足する地域があり、そうした地域での営業活動を強化するとともに、中国・韓国・タイ・ベトナム等からのインバウンド需要が見込まれることから、インバウンド患者の受け皿となる医療機関との提携契約を目指してまいります。また、提携先の技術・ノウハウに基づく免疫細胞の加工受託を獲得する活動も積極的に実施いたします。
日本国内の実績としては、2020年に慶應義塾大学医学部と特定細胞加工物である腫瘍浸潤Tリンパ球製品製造に係る業務を受託致しましたが、引き続き、同大学と2021年1月に製品細胞に係る業務受託のための業務委託契約を締結いたしました。また、2020年には、自由診療を行っている提携医療機関から樹状細胞ワクチンの製造受託を受け、実際に自由診療における受託製造が開始されました。2021年も受託製造数を拡大すべく活動を行ってまいります。
なお、2020年8月28日、当社は米Cellex社が製造する新型コロナウイルスIgG/IgM迅速抗体検査キットの日本の唯一の正規販売代理権を入手し、9月半ばより、医療機関、検査機関、企業等に販売を開始しました。
② 台湾のVectorite Biomedical Inc.とのロイヤリティの確保及び海外での新規提携先の開拓
2020年には、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延の影響もあり、日本の厚生労働省にあたる台湾当局からがん治療用細胞の自由診療における医療機関への提供が許可されていなかったことから、台湾の自由診療における売上の拡大が進みませんでした。2021年2月1日(台湾時間)に、台湾VB社による自由診療における製造販売許可及び台湾・医療機関での樹状細胞ワクチンの提供の許可が下りたことから、今後台湾の自由診療市場における当社樹状細胞ワクチンの提供が開始されます。当社は引き続き台湾の他の医療機関でも樹状細胞ワクチンの提供の許可が下りるように積極的に協力してまいります。
③ 資金の調達
医薬品事業では、医薬品開発における十分な資金確保が必要です。資金面においては、2020年7月に第6回無担保社債を発行し1,000,000千円を調達しました。今後も市場環境や新たな資金調達先の条件等を考慮し、柔軟な資金調達を検討すると同時に、新規提携先の探索も強化し、提携先獲得による契約一時金等の調達も目指します。
新株予約権の行使、無担保社債発行、第三者割当による新株式の発行による資金調達を実施したものの、治験費用、その他開発のための十分な資金を確保できていないこと、他の対応策も進捗の途上にあることから、現時点において継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。しかし、上述の対応策をより具体化し着実に実施していくことで、当社の経営基盤の安定化を図り、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の解消に努めてまいります。なお、当社の財務諸表は継続企業を前提として作成しており、このような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映しておりません。

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