有価証券報告書-第17期(2025/04/01-2026/03/31)
(戦略・指標と目標)
①戦略・指標の実績および目標値
(注)1.一部研修等において連結グループ共通の取組みを実施しているものの、必ずしも全ての会社で取組みを行われていないことや、数値の集約が困難であることから、数値は、連結グループ全体における利益の過半を占める提出会社の実績値を記載しています。
2.自己都合退職率は、定年退職および会社都合(役員への就任や解雇など)以外の事由を自己都合として算出しています。
3.エンゲージメントスコアは、当社の全従業員を対象に行った外部機関による調査(2026年1月調査の回答率95.7%)の結果であり、「職務」(例:やりがい)・「自己成長」(例:成長機会)・「支援」(例:使命や目標の明示)・「人間関係」(例:上司との関係)・「承認」(例:意見・発言に対する承認)・「健康」(例:ストレス)・「理念戦略」(例:ミッション・ビジョンへの共感)・「組織風土」(例:キャリア機会の提供)・「環境」(例:ワークライフバランス)の9つのキードライバーに基づく設問に対して、自己の状況を7段階から選択したものをスコア化した数値です。
4.アブセンティーズムは、病気で休業している状態を表す数値として、傷病休職・休暇制度の利用日数および傷病欠勤日数の合計日数の平均値を記載しています。
5.プレゼンティーズムは、何らかの健康問題を抱えたまま仕事をすることで労働機能に与える程度を測定するための指標として、WFunによる測定を行い、組織の労働機能を総合評価した数値を記載しています。
6.総労働時間は一般職一人当たりの年間時間数です。
7.時間外労働時間数は一般職一人当たりの月間所定労働時間に対する時間数です。
8.年次有給休暇取得率は非正規社員を含む全従業員の年間付与日数に対する取得率です。
9.女性管理職比率は、各年度終了日の翌日(2025年度であれば、2026年4月1日)時点の従業員
数を基に算出しています。
10.育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行なう労働者の福祉に関する
法律施行規則」第71条の6第1号における正社員の育児休業等の取得割合を算出しています。
11.育児休業取得日数(男性)は、育児休業を取得した正社員の男性の、各年度に復職した者の平
均取得日数を記載しています。なお、分割して取得した者は、最後に復帰した年度に数値を
含みます。
12.障がい者雇用率は、障害者雇用状況報告書(各年度6月1日時点)に基づき算出しています。
なお、出向者は出向元の従業員として算出しています。
②人事戦略に基づく取組み
ア.経営戦略と連動した人材の獲得・配置
A.北海道における採用活動の強化
当社は北海道にルーツを持ち、当社商品の主要な原料である生乳を北海道で多く生産していることから、北海道内に多くの工場を有しています。一方、日本における労働人口の減少は地方で顕著であり、北海道も例外ではありません。そのため、北海道における要員の確保、とりわけ道内工場で長期にわたり業務に従事する人材の確保は、当社にとって重要な課題です。
そのため、道内における採用活動を行なうための専門人材を2024年度より配置した他、年間休日数が100日未満の職場もあった中、休日数増加の取組みによる道内工場全てで年間休日数104日以上の実現(2026年度より)や、非正規労働者の採用時を含む賃金の引上げなど労働条件の向上を行なうことで必要要員の確保に努める一方、パレット積みや粉乳が充填された大袋の移動時の持ち上げなど肉体的負荷を伴う重筋作業に対し、協働ロボやリフターなど工場作業の自動化や作業負荷の低減となる設備の導入を行なうことで、ハード面の向上にも努めています。
B.雪印メグミルクグループアワードの開催
2021年度より毎年開催する本制度は、2024年度からはグループ会社にも取組みを拡大し、「雪印メグミルク バリューの発揮」・「収益性」・「社会課題貢献度」の3点より企業価値の向上につながる活動を審査・表彰しています。最優秀賞となった取組みは、アワードムービーとしてサステナビリティ活動などの社内研修やグループ活動を通して、結果だけでなく、成功に至るまでの苦悩や気づきなど過程も含めて従業員に周知することで、好事例の水平展開につなげています。
C.DX人材の育成
当社グループは、「自らの課題を発見し、解決・改善につなぐサイクルを高速化することにより、経営意思決定の高度化およびイノベーションの創出を図ること」ならびに「一人ひとりが高いデジタルリテラシーを獲得すること」をDXビジョンとして掲げています。
DXは、次の100年に向けて事業および組織風土を変革していくための重要な手段であり、その実現には、変革を主体的に推進できる人材の育成が不可欠であるとの認識のもと、当社はDX人材体系および人材レベルごとの育成プログラムを整備しています。当社はDX人材体系を、全従業員を対象とした「DX基礎人材」、各部門でDXを推進する「DX推進人材」、および高度な専門性により変革を牽引する「DX高度人材」の三層に区分し、段階的な育成を進めています。
(DX人材体系)

2024年度は、当社の全社員を対象にDXリテラシー研修を実施し、デジタル活用に関する基礎的な知識・スキルの底上げを図りました。
2025年度は、パイロット部署を選定し、その中からDX推進の中核となる人材に対する研修を実施するとともに、研修成果の発表会を開催し社内共有することで、人材育成と併せて現場起点のDX推進の定着を進めました。
2026年度は、各部・各場所からの選抜を通じてDX推進人材の育成研修を拡大していく予定です。また、2027年度以降の、複数部門を横断して変革を牽引するDX高度人材を対象とした研修プログラム開始に向けた検討も進めています。
D.DXの社内浸透に向けた取組み
当社はDX人材育成と並行して、DXを全社に浸透させるための取組みとして、経営層の意識醸成および一般従業員への理解促進を一体的に進めています。
経営層に対しては、2025年度に、若手・中堅社員がメンターとなり役員を支援する「リバースメンタリング」を実施いたしました。本取組みでは、生成AIやMicrosoft 365等のデジタルツール活用をテーマに、世代を超えた双方向の学び合いを通じて、経営層のデジタル理解の向上を図るとともに、メンター側にも学習意欲やエンゲージメントの向上につながる機会と位置づけ、取組みを進めてまいりました。
一般従業員に対しては、当社独自の対話型生成AIである「YuMe*ChatAI」を中心に、各部署・事業所、グループ会社を対象とした勉強会やワークショップを継続的に開催しています。この中では、基礎的な操作・活用方法と併せて、業務に直結する活用事例の共有や、現場課題に即した実践的な支援も行っています。
これらの取組みに加え、YuMe*ChatAIの事例発表会の開催や、社内ポータルサイトを活用した情報発信等を通じて、DXに関するナレッジや成功事例の全社での共有を進めています。
2026年度以降も、生成AIやデジタルツールのさらなる活用拡大・浸透を通じて、業務効率化や付加価値創出を促進し、DXの定着と全社的な生産性向上に取り組みます。
E.グローバル人材育成の取組み
当社は、「Next Design 2030」における事業戦略の重要な柱として海外展開の強化を掲げ、2026年度より、「グローバル人材体系」および「グローバル人材育成プラン」に基づく取組みを開始しました。
グローバル人材体系では、当社の全社員をグローバルスターターと位置づけ、日々の業務より国際的視点を取り入れることを求めています。その上で、グローバル人材育成プランを通じて、グローバルで活躍できる人材の母集団形成をはかり、海外展開の強化につなげます。
(グローバル人材体系)

(グローバル人材育成プラン)
グローバル人材育成プランについては、下記の4つの大枠に基づく研修として実施していきます。
グローバル人材に必要な能力である「語学力」と「異文化対応力」を育成するプログラムを実施していきます。語学学習プログラムについては、TOEICオンラインテスト機会の提供、英語学習アプリ・VR英語・通信講座の受講料半額補助等に拡大して実施しています。

F.タレントマネジメントシステムの導入
当社は、従業員の能力や特性を可視化し、適正な配置・登用、キャリア形成、組織の最適化検討など、データドリブン人事を推進するため、2026年度よりタレントマネジメントシステムを導入します。
本システムを通して、個人特性を可視化することで、人材配置の最適化に活用するほか、不足するスキルや経験の把握による効率的な育成計画など、全社的な生産性向上と業務効率化につなげます。
イ.エンゲージメントの向上
A.エンゲージメント調査と施策への反映
当社は、従業員のエンゲージメント向上が、従業員一人ひとりが働きがいを感じながら成長し、グループの持続的成長につながると考えています。
そのため、エンゲージメントを指標化するための調査を2023年度より開始し、2024年度からは、PDCAサイクルを加速するため、調査回数を年2回に増やしました。
2023年度の調査結果では、「ワークライフ・バランス」、「同僚からの困難時の支援」等がポイントの高い項目として挙げられる一方、「ミッション・ビジョンへの共感」「挑戦する風土」はポイントが低めの項目として挙げられました。
この結果から、経営と従業員、上司と部下をはじめとする各層間での社内の「対話」が不足しているのではないかと推察し、2024年度からは、各場所の長がエンゲージメント向上の取組みを自場所のアクションプランに落とし込むことで、活動を具体化し、推進する仕組みづくりを行いました。
加えて、2024年度より、各職場のチーム単位で手上げにて参加する「エンゲージメント・チャレンジ活動」を行っており、2025年度には第2回を開催いたしました。本取組みは参加したチームに外部講師によるエンゲージメントに関するレクチャーやワーク活動を通して、自チームの状況に沿ったエンゲージメント向上の取組みを行いました。その結果、取組み後の調査では全ての参加チームがスコアを大きく伸ばし、第1回の参加チームは当社KPIである70を超え、第2回の参加チームも平均で10ポイント以上のスコア上昇をするなど、有意な結果となりました。2026年度からはさらに多くの部署がエンゲージメント向上活動に取り組めるよう、調査実施会社の提供する動画を活用し、活動を広く展開する予定です。
これらの結果2026年1月の調査では全体のスコアは66.0ポイントとなり、前年より0.8ポイント、2023年度の調査開始時からは2.7ポイント向上しました。項目別では「挑戦する風土」・「事業やサービスへの誇り」・「経営陣に対する信頼」で大きく向上しており、「対話」不足の解消を課題とし活動推進した結果と考えています。
2026年度も、「対話」不足の解消に向けた活動を継続することに加え、エンゲージメントスコアの目標進捗を役員の報酬決定要素に加えることや、経営職以上を対象とした心理的安全性セミナーを実施するなど、経営層による関与を強めることで、更なる向上に努めます。
B.健康経営の取組み
当社では、食の楽しさや健康をお届けし、食の未来を創造する企業として、従業員が心身ともに健康であることを尊び、健康の維持・増進に向け、自ら行動することが重要と考えていることから、2021年より「雪印メグミルク健康宣言」を掲げ、以下の取組みを推進しています。

また、経営課題の解決につながる指標を、「雪印メグミルク健康経営戦略マップ」としてまとめ、取組みを進めています。
この結果、2021年3月より6年連続健康経営優良法人の認定を受けています。

ウ.DE&Iの推進
A.女性活躍推進の取組み
B.育児・介護の両立支援
当社は、男性従業員の育児休業の取得促進を目的に、「産後パートナー休暇」として28日間の有給休暇制度を設けています。また、子の看護等のための休暇制度について、小学校6年までを対象としています。加えて、男女を問わず育児休職開始時10日間を有給とする制度(正社員のみ)を設けるなど、育児休業の取得促進に努めています。その結果、2025年度の育児休業取得率は男性においても97.0%となり、3年連続で目標の85%を達成しました。
さらに、休職前と復職前の上司面談や、休職期間中に希望者へのPC貸与により、社内情報へのアクセスや上司とのコミュニケーションの継続を可能とすることで、復職時のギャップを低減する「育児休務者両立支援プログラム」を導入していることに加え、育児に取り組む従業員同士の意見交換を、2020年度から毎年テーマを変えながらワークショップとして開催するなど、交流の場やネットワークの形成支援に取り組むことで、育児休職からのスムーズな復帰の仕組みづくりに工夫を凝らしています。
また、介護保険や施設、認知症などの情報を提供するセミナーを開催することで、従業員の介護への意識醸成を図っている他、育児・介護を担いながら働く従業員を対象とした短縮勤務制度(日数短縮・時間短縮)を設けることで、仕事との両立を支援しています。
C.DE&I推進の取組み
働き方改革、各種制度の拡充と環境整備が進む中、次のステージとして、2023年度から人事担当役員、サステナビリティ担当役員を責任者とし、各部門の実務担当者から構成する「DE&Iプロジェクト」を発足しました。
各部門からの課題抽出を行なう中で、2024年度は一工場を「特区」と定め意見交換をした結果、体力に不安がある年齢の高い従業員や女性従業員など体力的差異に関わらず、より多くの現場作業を担当できるよう設備導入を行っており、2025年度も多様な従業員が働ける体制づくり・環境づくりを推進しました。同プロジェクトは3年の予定期間を満了したため、今後は人事部内に設置する専門部署が継承し、更なる推進に取り組んでいきます。
エ.キャリア開発とグループ人材
A.人材育成体系
当社は、従業員の人材育成として、求められる人的対応能力(リーダーシップ等)を習得し、組織目標達成に貢献できる人材を育成する「階層別研修」、従業員のキャリアビジョンや課題に併せて、主体的に必要スキルを習得できる機会を提供する「公募型ビジネススキル研修」、従業員の年齢に合わせて自身のキャリアを意識させる「キャリア開発研修」、各専門部署の専門知識の深耕を図る「専門研修」と、従業員のキャリアや意欲に応じた様々な研修に取り組んでいます。
2026年度からは、①キャリア開発を軸とした研修プログラム、②主体的なキャリアを描くための仕組みづくりとなるよう人材育成体系を再構築し、社員一人ひとりが自身の将来を見据え、目の前の仕事に意味づけしながら、環境の変化を柔軟に捉え、継続的に学び続ける姿勢「キャリア自律」を促進します。
※当社における人材育成体系の詳細は、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.meg-snow.com/sustainability/human-rights/diverse/
加えて、各部署・グループ会社に人材育成責任者、担当者を配置することで、当社グループの持続的成長を支える人材の育成、個々の能力開発を通じた社員一人ひとりの自己実現に向け、実行力を高める体制を整えています。
B.次世代リーダーの育成および活躍機会の提供
2023年度より、選抜型リーダーシップ開発研修と役員研修をつなぐプログラムとして、次の経営層候補を対象とした、リーダー開発に主眼を置いた所属長研修を導入し、グループ経営の次世代を担うリーダー群の育成をしています。
また、性別や年齢(若手・中堅・シニア)に関係なく、やる気と熱意を持った従業員に対しては、社内公募やキャリアチャレンジ制度、プロジェクトへの参画、グループ会社への派遣等を通じて、能力開発と活躍の機会を提供しています。
①戦略・指標の実績および目標値
| 単位 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||
| 経営戦略に連動した人材の獲得・配置 | |||||
| 新入社員数 | 名 | 123 | 126 | 167 | |
| ※女性比率 | % | 35.0 | 33.3 | 40.7 | |
| 自己都合退職率(正社員) | % | 1.8 | 1.2 | 1.4 | |
| 新卒者3年後離職率 | % | 12.5 | 4.7 | 25.7 | |
| エンゲージメントの向上 | |||||
| エンゲージメントスコア (目標)70.0(2030年度) | ポイント | 63.3 | 65.2 | 66.0 | |
| 健康経営優良法人 (目標)認定継続 | - | 認定 | 認定 | 認定 | |
| アブセンティーズム | 日 | 1.8 | 2.0 | 1.7 | |
| プレゼンティーズム | % | 91.5 | 91.4 | 91.3 | |
| 総労働時間数 | 時間 | 1,924.5 | 1,944.5 | 1,940.4 | |
| 時間外労働時間数 (目標)2023年度実績(16.7H)からの削減 | 時間 | 16.7 | 17.5 | 17.2 | |
| 年次有給休暇取得率(全従業員) (目標)85%以上(2030年度) | % | 83.3 | 80.5 | 80.8 | |
| DE&Iの推進 | |||||
| 女性管理職比率 (目標)20%以上(2030年度) | % | 7.8 | 8.6 | 10.3 | |
| 育児休業取得率 | % | ||||
| (目標)男性85%以上継続 | |||||
| 合計 | 105.8 | 95.8 | 96.8 | ||
| 男性 | 106.8 | 93.2 | 97.0 | ||
| 女性 | 103.0 | 103.3 | 96.4 | ||
| 育児休業取得日数(男性) | 日 | 29.5 | 45.3 | 51.8 | |
| 障がい者雇用率 (目標)2.7%(2025年度) | % | 2.59 | 2.56 | 2.62 | |
| キャリア開発とグループ人材育成 | |||||
| 研修費用(正社員) | 千円/人 | 42 | 52 | 50 | |
| 次世代リーダー研修受講者数 | 名 | 18 | 14 | 15 | |
| キャリア研修・ワークショップ受講者数 | 名 | 553 | 601 | 611 | |
| 公募型研修受講者数 | 名 | 268 | 378 | 212 | |
(注)1.一部研修等において連結グループ共通の取組みを実施しているものの、必ずしも全ての会社で取組みを行われていないことや、数値の集約が困難であることから、数値は、連結グループ全体における利益の過半を占める提出会社の実績値を記載しています。
2.自己都合退職率は、定年退職および会社都合(役員への就任や解雇など)以外の事由を自己都合として算出しています。
3.エンゲージメントスコアは、当社の全従業員を対象に行った外部機関による調査(2026年1月調査の回答率95.7%)の結果であり、「職務」(例:やりがい)・「自己成長」(例:成長機会)・「支援」(例:使命や目標の明示)・「人間関係」(例:上司との関係)・「承認」(例:意見・発言に対する承認)・「健康」(例:ストレス)・「理念戦略」(例:ミッション・ビジョンへの共感)・「組織風土」(例:キャリア機会の提供)・「環境」(例:ワークライフバランス)の9つのキードライバーに基づく設問に対して、自己の状況を7段階から選択したものをスコア化した数値です。
4.アブセンティーズムは、病気で休業している状態を表す数値として、傷病休職・休暇制度の利用日数および傷病欠勤日数の合計日数の平均値を記載しています。
5.プレゼンティーズムは、何らかの健康問題を抱えたまま仕事をすることで労働機能に与える程度を測定するための指標として、WFunによる測定を行い、組織の労働機能を総合評価した数値を記載しています。
6.総労働時間は一般職一人当たりの年間時間数です。
7.時間外労働時間数は一般職一人当たりの月間所定労働時間に対する時間数です。
8.年次有給休暇取得率は非正規社員を含む全従業員の年間付与日数に対する取得率です。
9.女性管理職比率は、各年度終了日の翌日(2025年度であれば、2026年4月1日)時点の従業員
数を基に算出しています。
10.育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行なう労働者の福祉に関する
法律施行規則」第71条の6第1号における正社員の育児休業等の取得割合を算出しています。
11.育児休業取得日数(男性)は、育児休業を取得した正社員の男性の、各年度に復職した者の平
均取得日数を記載しています。なお、分割して取得した者は、最後に復帰した年度に数値を
含みます。
12.障がい者雇用率は、障害者雇用状況報告書(各年度6月1日時点)に基づき算出しています。
なお、出向者は出向元の従業員として算出しています。
②人事戦略に基づく取組み
ア.経営戦略と連動した人材の獲得・配置
A.北海道における採用活動の強化
当社は北海道にルーツを持ち、当社商品の主要な原料である生乳を北海道で多く生産していることから、北海道内に多くの工場を有しています。一方、日本における労働人口の減少は地方で顕著であり、北海道も例外ではありません。そのため、北海道における要員の確保、とりわけ道内工場で長期にわたり業務に従事する人材の確保は、当社にとって重要な課題です。
そのため、道内における採用活動を行なうための専門人材を2024年度より配置した他、年間休日数が100日未満の職場もあった中、休日数増加の取組みによる道内工場全てで年間休日数104日以上の実現(2026年度より)や、非正規労働者の採用時を含む賃金の引上げなど労働条件の向上を行なうことで必要要員の確保に努める一方、パレット積みや粉乳が充填された大袋の移動時の持ち上げなど肉体的負荷を伴う重筋作業に対し、協働ロボやリフターなど工場作業の自動化や作業負荷の低減となる設備の導入を行なうことで、ハード面の向上にも努めています。
B.雪印メグミルクグループアワードの開催
2021年度より毎年開催する本制度は、2024年度からはグループ会社にも取組みを拡大し、「雪印メグミルク バリューの発揮」・「収益性」・「社会課題貢献度」の3点より企業価値の向上につながる活動を審査・表彰しています。最優秀賞となった取組みは、アワードムービーとしてサステナビリティ活動などの社内研修やグループ活動を通して、結果だけでなく、成功に至るまでの苦悩や気づきなど過程も含めて従業員に周知することで、好事例の水平展開につなげています。
| <最優秀賞受賞内容> | ||
| 2024年度 | 京都工場池上製造所「デジタルツールを用いたSF改革」 | |
| 2025年度 | 海老名工場「全ての集塵機を過去にする:調合用小型集塵機の発明」 | |
C.DX人材の育成
当社グループは、「自らの課題を発見し、解決・改善につなぐサイクルを高速化することにより、経営意思決定の高度化およびイノベーションの創出を図ること」ならびに「一人ひとりが高いデジタルリテラシーを獲得すること」をDXビジョンとして掲げています。
DXは、次の100年に向けて事業および組織風土を変革していくための重要な手段であり、その実現には、変革を主体的に推進できる人材の育成が不可欠であるとの認識のもと、当社はDX人材体系および人材レベルごとの育成プログラムを整備しています。当社はDX人材体系を、全従業員を対象とした「DX基礎人材」、各部門でDXを推進する「DX推進人材」、および高度な専門性により変革を牽引する「DX高度人材」の三層に区分し、段階的な育成を進めています。
(DX人材体系)

2024年度は、当社の全社員を対象にDXリテラシー研修を実施し、デジタル活用に関する基礎的な知識・スキルの底上げを図りました。
2025年度は、パイロット部署を選定し、その中からDX推進の中核となる人材に対する研修を実施するとともに、研修成果の発表会を開催し社内共有することで、人材育成と併せて現場起点のDX推進の定着を進めました。
2026年度は、各部・各場所からの選抜を通じてDX推進人材の育成研修を拡大していく予定です。また、2027年度以降の、複数部門を横断して変革を牽引するDX高度人材を対象とした研修プログラム開始に向けた検討も進めています。
D.DXの社内浸透に向けた取組み
当社はDX人材育成と並行して、DXを全社に浸透させるための取組みとして、経営層の意識醸成および一般従業員への理解促進を一体的に進めています。
経営層に対しては、2025年度に、若手・中堅社員がメンターとなり役員を支援する「リバースメンタリング」を実施いたしました。本取組みでは、生成AIやMicrosoft 365等のデジタルツール活用をテーマに、世代を超えた双方向の学び合いを通じて、経営層のデジタル理解の向上を図るとともに、メンター側にも学習意欲やエンゲージメントの向上につながる機会と位置づけ、取組みを進めてまいりました。
一般従業員に対しては、当社独自の対話型生成AIである「YuMe*ChatAI」を中心に、各部署・事業所、グループ会社を対象とした勉強会やワークショップを継続的に開催しています。この中では、基礎的な操作・活用方法と併せて、業務に直結する活用事例の共有や、現場課題に即した実践的な支援も行っています。
これらの取組みに加え、YuMe*ChatAIの事例発表会の開催や、社内ポータルサイトを活用した情報発信等を通じて、DXに関するナレッジや成功事例の全社での共有を進めています。
2026年度以降も、生成AIやデジタルツールのさらなる活用拡大・浸透を通じて、業務効率化や付加価値創出を促進し、DXの定着と全社的な生産性向上に取り組みます。
E.グローバル人材育成の取組み
当社は、「Next Design 2030」における事業戦略の重要な柱として海外展開の強化を掲げ、2026年度より、「グローバル人材体系」および「グローバル人材育成プラン」に基づく取組みを開始しました。
グローバル人材体系では、当社の全社員をグローバルスターターと位置づけ、日々の業務より国際的視点を取り入れることを求めています。その上で、グローバル人材育成プランを通じて、グローバルで活躍できる人材の母集団形成をはかり、海外展開の強化につなげます。
(グローバル人材体系)

(グローバル人材育成プラン)
グローバル人材育成プランについては、下記の4つの大枠に基づく研修として実施していきます。
グローバル人材に必要な能力である「語学力」と「異文化対応力」を育成するプログラムを実施していきます。語学学習プログラムについては、TOEICオンラインテスト機会の提供、英語学習アプリ・VR英語・通信講座の受講料半額補助等に拡大して実施しています。

F.タレントマネジメントシステムの導入
当社は、従業員の能力や特性を可視化し、適正な配置・登用、キャリア形成、組織の最適化検討など、データドリブン人事を推進するため、2026年度よりタレントマネジメントシステムを導入します。
本システムを通して、個人特性を可視化することで、人材配置の最適化に活用するほか、不足するスキルや経験の把握による効率的な育成計画など、全社的な生産性向上と業務効率化につなげます。
イ.エンゲージメントの向上
A.エンゲージメント調査と施策への反映
当社は、従業員のエンゲージメント向上が、従業員一人ひとりが働きがいを感じながら成長し、グループの持続的成長につながると考えています。
そのため、エンゲージメントを指標化するための調査を2023年度より開始し、2024年度からは、PDCAサイクルを加速するため、調査回数を年2回に増やしました。
2023年度の調査結果では、「ワークライフ・バランス」、「同僚からの困難時の支援」等がポイントの高い項目として挙げられる一方、「ミッション・ビジョンへの共感」「挑戦する風土」はポイントが低めの項目として挙げられました。
この結果から、経営と従業員、上司と部下をはじめとする各層間での社内の「対話」が不足しているのではないかと推察し、2024年度からは、各場所の長がエンゲージメント向上の取組みを自場所のアクションプランに落とし込むことで、活動を具体化し、推進する仕組みづくりを行いました。
加えて、2024年度より、各職場のチーム単位で手上げにて参加する「エンゲージメント・チャレンジ活動」を行っており、2025年度には第2回を開催いたしました。本取組みは参加したチームに外部講師によるエンゲージメントに関するレクチャーやワーク活動を通して、自チームの状況に沿ったエンゲージメント向上の取組みを行いました。その結果、取組み後の調査では全ての参加チームがスコアを大きく伸ばし、第1回の参加チームは当社KPIである70を超え、第2回の参加チームも平均で10ポイント以上のスコア上昇をするなど、有意な結果となりました。2026年度からはさらに多くの部署がエンゲージメント向上活動に取り組めるよう、調査実施会社の提供する動画を活用し、活動を広く展開する予定です。
これらの結果2026年1月の調査では全体のスコアは66.0ポイントとなり、前年より0.8ポイント、2023年度の調査開始時からは2.7ポイント向上しました。項目別では「挑戦する風土」・「事業やサービスへの誇り」・「経営陣に対する信頼」で大きく向上しており、「対話」不足の解消を課題とし活動推進した結果と考えています。
2026年度も、「対話」不足の解消に向けた活動を継続することに加え、エンゲージメントスコアの目標進捗を役員の報酬決定要素に加えることや、経営職以上を対象とした心理的安全性セミナーを実施するなど、経営層による関与を強めることで、更なる向上に努めます。
B.健康経営の取組み
当社では、食の楽しさや健康をお届けし、食の未来を創造する企業として、従業員が心身ともに健康であることを尊び、健康の維持・増進に向け、自ら行動することが重要と考えていることから、2021年より「雪印メグミルク健康宣言」を掲げ、以下の取組みを推進しています。

また、経営課題の解決につながる指標を、「雪印メグミルク健康経営戦略マップ」としてまとめ、取組みを進めています。
この結果、2021年3月より6年連続健康経営優良法人の認定を受けています。

ウ.DE&Iの推進
A.女性活躍推進の取組み
| 当社は、2015年12月の「女性活躍推進」宣言以来、「女性活躍」を多様性の中核と位置づけ、企業戦略として推進しています。 具体的な取組みとしては、女性リーダーの育成やキャリアアップに向けた社内外におけるキャリア開発プログラムの展開、育成プランの策定、LGBTQ+を含むアンコンシャスバイアスの理解促進を目的とした社内フォーラムの開催やeラーニングの実施等に取り組んでいます。 その結果、女性管理職比率は、2015年度の2.5%から2026年度期首には10.3%まで増加し、2025年度の目標である10%以上を達成しました。当社における女性活躍は、多様性の推進の中心となる取組みと考えていることから、2030年度までの女性管理職比率20%以上の目標達成に向け、引き続き取り組みます。 | ![]() |
B.育児・介護の両立支援
当社は、男性従業員の育児休業の取得促進を目的に、「産後パートナー休暇」として28日間の有給休暇制度を設けています。また、子の看護等のための休暇制度について、小学校6年までを対象としています。加えて、男女を問わず育児休職開始時10日間を有給とする制度(正社員のみ)を設けるなど、育児休業の取得促進に努めています。その結果、2025年度の育児休業取得率は男性においても97.0%となり、3年連続で目標の85%を達成しました。
さらに、休職前と復職前の上司面談や、休職期間中に希望者へのPC貸与により、社内情報へのアクセスや上司とのコミュニケーションの継続を可能とすることで、復職時のギャップを低減する「育児休務者両立支援プログラム」を導入していることに加え、育児に取り組む従業員同士の意見交換を、2020年度から毎年テーマを変えながらワークショップとして開催するなど、交流の場やネットワークの形成支援に取り組むことで、育児休職からのスムーズな復帰の仕組みづくりに工夫を凝らしています。
また、介護保険や施設、認知症などの情報を提供するセミナーを開催することで、従業員の介護への意識醸成を図っている他、育児・介護を担いながら働く従業員を対象とした短縮勤務制度(日数短縮・時間短縮)を設けることで、仕事との両立を支援しています。
C.DE&I推進の取組み
働き方改革、各種制度の拡充と環境整備が進む中、次のステージとして、2023年度から人事担当役員、サステナビリティ担当役員を責任者とし、各部門の実務担当者から構成する「DE&Iプロジェクト」を発足しました。
各部門からの課題抽出を行なう中で、2024年度は一工場を「特区」と定め意見交換をした結果、体力に不安がある年齢の高い従業員や女性従業員など体力的差異に関わらず、より多くの現場作業を担当できるよう設備導入を行っており、2025年度も多様な従業員が働ける体制づくり・環境づくりを推進しました。同プロジェクトは3年の予定期間を満了したため、今後は人事部内に設置する専門部署が継承し、更なる推進に取り組んでいきます。
エ.キャリア開発とグループ人材
A.人材育成体系
当社は、従業員の人材育成として、求められる人的対応能力(リーダーシップ等)を習得し、組織目標達成に貢献できる人材を育成する「階層別研修」、従業員のキャリアビジョンや課題に併せて、主体的に必要スキルを習得できる機会を提供する「公募型ビジネススキル研修」、従業員の年齢に合わせて自身のキャリアを意識させる「キャリア開発研修」、各専門部署の専門知識の深耕を図る「専門研修」と、従業員のキャリアや意欲に応じた様々な研修に取り組んでいます。
2026年度からは、①キャリア開発を軸とした研修プログラム、②主体的なキャリアを描くための仕組みづくりとなるよう人材育成体系を再構築し、社員一人ひとりが自身の将来を見据え、目の前の仕事に意味づけしながら、環境の変化を柔軟に捉え、継続的に学び続ける姿勢「キャリア自律」を促進します。
※当社における人材育成体系の詳細は、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.meg-snow.com/sustainability/human-rights/diverse/
加えて、各部署・グループ会社に人材育成責任者、担当者を配置することで、当社グループの持続的成長を支える人材の育成、個々の能力開発を通じた社員一人ひとりの自己実現に向け、実行力を高める体制を整えています。
B.次世代リーダーの育成および活躍機会の提供
2023年度より、選抜型リーダーシップ開発研修と役員研修をつなぐプログラムとして、次の経営層候補を対象とした、リーダー開発に主眼を置いた所属長研修を導入し、グループ経営の次世代を担うリーダー群の育成をしています。
また、性別や年齢(若手・中堅・シニア)に関係なく、やる気と熱意を持った従業員に対しては、社内公募やキャリアチャレンジ制度、プロジェクトへの参画、グループ会社への派遣等を通じて、能力開発と活躍の機会を提供しています。
