有価証券報告書-第49期(平成29年10月1日-平成30年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、シンクタンク、コンサルティング、ITソリューションの3つの機能を持つ強みを活かして、独創的な知見に基づく企業活動を行うことを通じて、お客様の価値創造並びに社会の発展に貢献することを、基本方針としております。
当社グループの経営理念は以下のとおりです。
<経営理念>①英知と情報に基づき社会へ貢献
お客様と社会の発展に貢献する知識創造企業であることを目指す
②公明正大な企業活動
公明正大な企業活動を追求し、お客様からの強い信頼感と高い社会的信用を維持する
③多彩な個性による総合力の発揮
社員個々は高度な専門性により自己実現を図るとともに、多様性に富む個人の力を結集し、組織的な総合力を発揮する
この経営理念に基づき、時代を先取りし、お客様と社会が抱える多様な課題の解決やあるべき未来社会を実現するサービスを提供し、お客様とともに豊かな未来と社会・地域・企業の持続的な発展を創造する「未来共創事業」を推進してまいります。
<事業ミッション>①未来を探り・描く
シンクタンク機能により、お客様の未来を構想する
②未来への具体策を示す
コンサルティング機能により、お客様の未来への路を示す
③未来を実現する
ITソリューション機能により、お客様の未来を実現する
(2)経営戦略
わが国は、少子・高齢化を前提とした制度改革、資源・エネルギーの効率活用、地方創生等の社会課題を抱えています。総合シンクタンクを中核とする当社グループは、社会・経済・技術の動向を俯瞰した上で、社会やお客様の課題を科学的・構造的に分析し、産官学の様々なパートナーとともに、解決策の構想から実現までを支援する「Think & Act事業」を展開しています。
その実行計画として、平成30年9月期から3カ年の「中期経営計画2020」を策定し、実行中です。この計画のもと、総合シンクタンクとしての強みを活かして社会課題起点で事業機会を共創し、3つの改革を推進することで持続的な成長を実現する方針です。
計画1年目を終了して、3つの改革による事業拡大・新事業開発が着実に進展している手応えを感じておりますので、各施策をさらに加速させることで計画達成を確実なものとしてまいります。
① 事業ポートフォリオ改革
当社グループの事業を「成長事業」と「基盤事業」に明確化し、事業ポートフォリオに連動して要員・研究開発費等の配分を行ってまいります。
成長事業の一つは、「官民共創ソリューション事業」です。「官民共創」は、官公庁と民間にまたがる領域に、当社グループの強みを活かしたサービスを提供するものです。官公庁ビジネスで培った政策に関わる知見を背景に、民間へのコンサルティングやITソリューション分野でユニークなサービスと付加価値を提供できる重点テーマに絞って、事業の拡大を図ります。
もう一つは、新技術に注目した「民間企業向け事業(海外含む)」です。当社グループは、技術の動向とその社会への適用に関する幅広い知見を有し、新技術を活用した新規事業開発に関わるコンサルティング実績も豊富です。特に、AIやブロックチェーン*等の技術を活用して業務革新・コスト削減等を実現するサービスは、市場が大きく成長する可能性が高く、注力すべきテーマを明確化して事業伸長を図ってまいります。
* ブロックチェーン(Blockchain):金融決済などの取引情報をネットワーク上の複数のコンピュータに分散して共有管理する台帳技術で、システム投資コストの低減とセキュリティの確保を両立した革新的な金融サービス実現につながると期待されている。
② ビジネスモデル改革
当社グループ内の各組織・機能の連携に加え、外部パートナーとの協業により、お客様の課題解決の構想から実現までを一貫して支援する「Think & Act事業」を進めてまいります。社内外の協業を活用して、事業を大きく構想(スコープ拡大)するとともに、コンサルティングからITソリューションにつなげる大きな事業展開(スケール拡大)により事業拡大を目指します。
③ 働き方改革
当社グループは、「人と組織の持続的成長」を目指して、総合的な人財育成施策を継続するとともに、ビジネスモデルと働き方を変革することにより、生産性が高く、働きやすさと働きがいを実感できる職場づくりを目指してまいります。
特に、高度プロフェッショナル人財の育成と総合的な能力発揮は、企業競争力に直結する重要課題でありますので、人への投資を含めて計画的に施策を進めてまいります。また、ICTの活用や情報共有・ナレッジシェアによる生産性向上策の推進、勤務時間を含めた就業環境の向上、ダイバーシティの推進も、同じく重要課題と認識し、多面的な働き方改革を進めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な視点から持続的に事業の成長、収益力及び資本効率の向上を図る方針で経営を進めております。こうした観点から、売上高・経常利益及びROEを重要な経営指標とし、これらの持続的向上を中長期的な経営目標として、株主価値の持続的な向上に努めてまいります。
(中期経営計画最終年度(平成32年9月期)の目標水準)
・連結売上高 : 1,000億円
・連結経常利益: 80億円
・ROE : 10%
(4)経営環境
当社グループは、創業以来約半世紀にわたり、官公庁や金融機関、民間企業等のお客様に対して、シンクタンク、コンサルティング、ITソリューション機能を組み合わせたサービスを提供し、事業成長を果たしてまいりました。
わが国は、長年にわたる構造的問題の解決、デフレ経済の脱却、産業・企業の国際競争力の向上など乗り越えなければならない課題が山積し、お客様や社会が直面する課題は一段と多様化かつ複雑化しております。また、ICT、AIをはじめとして新しい技術が次々と登場し、社会や企業は抜本的な、時に破壊的ともいえる変革を迫られています。
当社グループにとって、こうした大きな時代の変化に対応して社会や企業の変革を支援することは、社会的な使命であるとともに、大きな事業機会でもあります。
こうした社会潮流と先端技術の変化、その社会への影響を先取りし、先手を打って戦略的に対応していくことが当社グループのミッションと認識し、経営計画を進めてまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループを取り巻く社会情勢、技術・業界・市場動向、労働需給等の多面的な環境変化並びに経営計画の進捗を踏まえ、対処すべき課題は次のとおりです。
① 未来共創による社会課題解決への貢献
多くの社会課題を抱えるわが国は、将来にわたって持続可能な社会をどのように設計し、実現するかが問われています。そのためには、課題の全体像と相互関係を俯瞰的に捉え、各方面の英知を結集し、立場を越えた連携と協業によって対応することが必要になります。
当社グループは、長年蓄積してきた産官学にわたる豊富な知見とネットワークを駆使し、「英知と情報に基づき社会へ貢献」する経営理念のもと、未来共創事業によって課題解決を図ってまいります。
② 社会変化・新技術への対応
日進月歩で進むICTを中心とした新技術への対応は、社会や企業にとって喫緊の課題となっています。ICTには、業務革新や新商品・サービス開発等へ適用する「攻め」の対応に加えて、情報セキュリティに代表される「守り」の対応が必要となります。攻めの取り組みは、新事業立ち上げ、事業拡大や業務生産性の向上につながり、守りの取り組みは、企業ブランド・信頼の維持・強化に欠かせないものとなっています。
さらには、AIやIoT*、ロボティクス、ブロックチェーン等の登場は、社会やビジネスを根底から変える可能性を秘めています。
当社グループは、政策及び科学技術に関する知見、ITソリューションの実現スキル・実践的ノウハウを組み合わせて、お客様に先進的かつ実践的な課題解決策を提供してまいります。
* Internet of Things :モノのインターネット化、製品・工程等がインターネットに接続された状態、及び
そうした状態から得られるデジタル情報データを収集・分析・活用すること
③ 社会とお客様への持続的な価値創造
社会やお客様からの期待が戦略・企画立案に留まらず、その実現・実行まで高まっていることを受け、当社グループではThink & Act事業を積極的に進めております。Think & Act事業とは、「Think(構想する)」に加えて「Act(実践する)」までを事業領域とし、当社グループの持つシンクタンク、コンサルティング、ITソリューションの専門機能を組み合わせて、総合的な解決策を提供する事業です。さらに、外部の技術やアイデア、サービスなどを広く取り入れる「オープン・イノベーション」を活用することで、革新的なビジネスやサービスを生み出してまいります。
当社グループは、Think & Act事業を通じて、社会とお客様に持続的な価値を創造してまいります。
④ 品質維持・向上に向けた取り組みの強化
当社グループに対する信頼の源は品質にあり、高い品質のサービスを提供してお客様に満足いただくことが、事業展開における最優先事項であると認識しております。品質を高める取り組みは、個別案件の管理に加えて、社員の教育や技術向上等も必要であり、継続的かつ多面的に進めてまいります。
特にシステム開発においては、品質が経営・事業に及ぼす影響が格段に大きいため、入口審査及び途上管理の機能を強化して要所要所でのチェックを確実に行うとともに、リスク管理機能を高度化して未然防止に努めてまいります。
⑤ 新事業創造の加速
当社グループが持続的に成長するためには、独自性の高いサービスを提供し続ける必要があります。そのために、新事業創造に向けた投資や社外との連携も含む推進体制の整備を継続的に行ってまいります。
特に新しい技術を活用したサービスの開発は、時間との戦いでもあり、他社との協業を積極的に進め、スピード感をもって取り組んでまいります。また、知的資産の活用を通じて、継続的に価値を提供するサービスを創出して、社会とお客様の価値創造を飛躍的に高めてまいります。
⑥ 構想力+提言力の強化
シンクタンクを母体とする当社グループにとっては、目指すべき社会を構想し、広く政策提言を行うことは重要なミッションであり、総合的分析・科学的根拠に基づくシンクタンクならではの提言を積極的に行っております。
このような提言は、事業機会の拡大にも結びつく重要な活動であることから、人財育成に加えて、全社研究開発体制の拡充、情報発信機能の整備などを総合的に進めております。
当社グループは、構想力+提言力の強化を通じて、政策提言並びに事業機会の創出を強化してまいります。
⑦ 高度プロフェッショナル人財の充実
当社グループにおいては、多彩な分野における高度プロフェッショナル人財が、最も重要な経営資源であります。優秀な人財の確保を経営戦略上の最重要課題の一つに位置付け、総合的・計画的に育成を行い、そのための積極的な投資も行うとともに、働きやすさと働きがいを高める「働き方改革」を進めてまいります。加えて、経営理念の「多彩な個性による総合力の発揮」を具現化するダイバーシティの取り組みを進め、女性の採用・活躍機会の拡大、グローバル人財の採用推進等を進めてまいります。
当社グループは、高度プロフェッショナル人財を育成し、これらの人財が活き活きと働ける環境を整備して、「人と組織の持続的成長」を実現いたします。
⑧ CSR(企業の社会的責任)経営の推進
当社グループは、事業ミッションに豊かな未来をお客様と共に創造する未来共創事業を掲げ、「事業を通じて社会の持続的な発展に貢献する」ことと「社会から高い信頼を得る企業活動を推進する」ことをCSR経営の両輪として推進しております。
CSR活動の基本方針は、「知の提供による社会貢献」、「人財育成に対する社会貢献」、「企業としての社会的責任の遂行」であります。政策提言・情報発信、プロジェクト実施等の本業を通じた社会課題の解決に加え、大学教育への貢献、学会・委員会活動への参加、さらには未来を担う中高生の育成にも積極的に取り組んでおります。また、企業の社会的責任の国際規格であるISO26000に配慮するとともに、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)に賛同してグローバルコンパクトに署名参加するなどグローバルな視点でCSR経営を推進してまいります。
当社グループは、本業のみならず、企業としての特徴を活かした社会貢献活動を積極的に行い、CSR経営を進めてまいります。
⑨ ガバナンス向上への取り組み
会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のためには、株主をはじめ顧客・社員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断に意思決定を行うガバナンスを継続的に向上させることが必要であります。
当社グループにおいては、ガバナンスの向上に向けた体制・規則を整備し、コーポレートガバナンス報告書等で情報公開を図っております。平成28年4月には「三菱総合研究所コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定し、社会価値、顧客価値、株主価値、社員価値の4つの価値の総体である企業価値の持続的な向上による実効的なコーポレートガバナンスの実現を目指しております。
当社グループは、ガバナンス向上への不断の取り組みを通じて、社会的評価と信用を持続的に高めるよう努めてまいります。
(1)経営方針
当社グループは、シンクタンク、コンサルティング、ITソリューションの3つの機能を持つ強みを活かして、独創的な知見に基づく企業活動を行うことを通じて、お客様の価値創造並びに社会の発展に貢献することを、基本方針としております。
当社グループの経営理念は以下のとおりです。
<経営理念>①英知と情報に基づき社会へ貢献
お客様と社会の発展に貢献する知識創造企業であることを目指す
②公明正大な企業活動
公明正大な企業活動を追求し、お客様からの強い信頼感と高い社会的信用を維持する
③多彩な個性による総合力の発揮
社員個々は高度な専門性により自己実現を図るとともに、多様性に富む個人の力を結集し、組織的な総合力を発揮する
この経営理念に基づき、時代を先取りし、お客様と社会が抱える多様な課題の解決やあるべき未来社会を実現するサービスを提供し、お客様とともに豊かな未来と社会・地域・企業の持続的な発展を創造する「未来共創事業」を推進してまいります。
<事業ミッション>①未来を探り・描く
シンクタンク機能により、お客様の未来を構想する
②未来への具体策を示す
コンサルティング機能により、お客様の未来への路を示す
③未来を実現する
ITソリューション機能により、お客様の未来を実現する
(2)経営戦略
わが国は、少子・高齢化を前提とした制度改革、資源・エネルギーの効率活用、地方創生等の社会課題を抱えています。総合シンクタンクを中核とする当社グループは、社会・経済・技術の動向を俯瞰した上で、社会やお客様の課題を科学的・構造的に分析し、産官学の様々なパートナーとともに、解決策の構想から実現までを支援する「Think & Act事業」を展開しています。
その実行計画として、平成30年9月期から3カ年の「中期経営計画2020」を策定し、実行中です。この計画のもと、総合シンクタンクとしての強みを活かして社会課題起点で事業機会を共創し、3つの改革を推進することで持続的な成長を実現する方針です。
計画1年目を終了して、3つの改革による事業拡大・新事業開発が着実に進展している手応えを感じておりますので、各施策をさらに加速させることで計画達成を確実なものとしてまいります。
① 事業ポートフォリオ改革
当社グループの事業を「成長事業」と「基盤事業」に明確化し、事業ポートフォリオに連動して要員・研究開発費等の配分を行ってまいります。
成長事業の一つは、「官民共創ソリューション事業」です。「官民共創」は、官公庁と民間にまたがる領域に、当社グループの強みを活かしたサービスを提供するものです。官公庁ビジネスで培った政策に関わる知見を背景に、民間へのコンサルティングやITソリューション分野でユニークなサービスと付加価値を提供できる重点テーマに絞って、事業の拡大を図ります。
もう一つは、新技術に注目した「民間企業向け事業(海外含む)」です。当社グループは、技術の動向とその社会への適用に関する幅広い知見を有し、新技術を活用した新規事業開発に関わるコンサルティング実績も豊富です。特に、AIやブロックチェーン*等の技術を活用して業務革新・コスト削減等を実現するサービスは、市場が大きく成長する可能性が高く、注力すべきテーマを明確化して事業伸長を図ってまいります。
* ブロックチェーン(Blockchain):金融決済などの取引情報をネットワーク上の複数のコンピュータに分散して共有管理する台帳技術で、システム投資コストの低減とセキュリティの確保を両立した革新的な金融サービス実現につながると期待されている。
② ビジネスモデル改革
当社グループ内の各組織・機能の連携に加え、外部パートナーとの協業により、お客様の課題解決の構想から実現までを一貫して支援する「Think & Act事業」を進めてまいります。社内外の協業を活用して、事業を大きく構想(スコープ拡大)するとともに、コンサルティングからITソリューションにつなげる大きな事業展開(スケール拡大)により事業拡大を目指します。
③ 働き方改革
当社グループは、「人と組織の持続的成長」を目指して、総合的な人財育成施策を継続するとともに、ビジネスモデルと働き方を変革することにより、生産性が高く、働きやすさと働きがいを実感できる職場づくりを目指してまいります。
特に、高度プロフェッショナル人財の育成と総合的な能力発揮は、企業競争力に直結する重要課題でありますので、人への投資を含めて計画的に施策を進めてまいります。また、ICTの活用や情報共有・ナレッジシェアによる生産性向上策の推進、勤務時間を含めた就業環境の向上、ダイバーシティの推進も、同じく重要課題と認識し、多面的な働き方改革を進めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な視点から持続的に事業の成長、収益力及び資本効率の向上を図る方針で経営を進めております。こうした観点から、売上高・経常利益及びROEを重要な経営指標とし、これらの持続的向上を中長期的な経営目標として、株主価値の持続的な向上に努めてまいります。
(中期経営計画最終年度(平成32年9月期)の目標水準)
・連結売上高 : 1,000億円
・連結経常利益: 80億円
・ROE : 10%
(4)経営環境
当社グループは、創業以来約半世紀にわたり、官公庁や金融機関、民間企業等のお客様に対して、シンクタンク、コンサルティング、ITソリューション機能を組み合わせたサービスを提供し、事業成長を果たしてまいりました。
わが国は、長年にわたる構造的問題の解決、デフレ経済の脱却、産業・企業の国際競争力の向上など乗り越えなければならない課題が山積し、お客様や社会が直面する課題は一段と多様化かつ複雑化しております。また、ICT、AIをはじめとして新しい技術が次々と登場し、社会や企業は抜本的な、時に破壊的ともいえる変革を迫られています。
当社グループにとって、こうした大きな時代の変化に対応して社会や企業の変革を支援することは、社会的な使命であるとともに、大きな事業機会でもあります。
こうした社会潮流と先端技術の変化、その社会への影響を先取りし、先手を打って戦略的に対応していくことが当社グループのミッションと認識し、経営計画を進めてまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループを取り巻く社会情勢、技術・業界・市場動向、労働需給等の多面的な環境変化並びに経営計画の進捗を踏まえ、対処すべき課題は次のとおりです。
① 未来共創による社会課題解決への貢献
多くの社会課題を抱えるわが国は、将来にわたって持続可能な社会をどのように設計し、実現するかが問われています。そのためには、課題の全体像と相互関係を俯瞰的に捉え、各方面の英知を結集し、立場を越えた連携と協業によって対応することが必要になります。
当社グループは、長年蓄積してきた産官学にわたる豊富な知見とネットワークを駆使し、「英知と情報に基づき社会へ貢献」する経営理念のもと、未来共創事業によって課題解決を図ってまいります。
② 社会変化・新技術への対応
日進月歩で進むICTを中心とした新技術への対応は、社会や企業にとって喫緊の課題となっています。ICTには、業務革新や新商品・サービス開発等へ適用する「攻め」の対応に加えて、情報セキュリティに代表される「守り」の対応が必要となります。攻めの取り組みは、新事業立ち上げ、事業拡大や業務生産性の向上につながり、守りの取り組みは、企業ブランド・信頼の維持・強化に欠かせないものとなっています。
さらには、AIやIoT*、ロボティクス、ブロックチェーン等の登場は、社会やビジネスを根底から変える可能性を秘めています。
当社グループは、政策及び科学技術に関する知見、ITソリューションの実現スキル・実践的ノウハウを組み合わせて、お客様に先進的かつ実践的な課題解決策を提供してまいります。
* Internet of Things :モノのインターネット化、製品・工程等がインターネットに接続された状態、及び
そうした状態から得られるデジタル情報データを収集・分析・活用すること
③ 社会とお客様への持続的な価値創造
社会やお客様からの期待が戦略・企画立案に留まらず、その実現・実行まで高まっていることを受け、当社グループではThink & Act事業を積極的に進めております。Think & Act事業とは、「Think(構想する)」に加えて「Act(実践する)」までを事業領域とし、当社グループの持つシンクタンク、コンサルティング、ITソリューションの専門機能を組み合わせて、総合的な解決策を提供する事業です。さらに、外部の技術やアイデア、サービスなどを広く取り入れる「オープン・イノベーション」を活用することで、革新的なビジネスやサービスを生み出してまいります。
当社グループは、Think & Act事業を通じて、社会とお客様に持続的な価値を創造してまいります。
④ 品質維持・向上に向けた取り組みの強化
当社グループに対する信頼の源は品質にあり、高い品質のサービスを提供してお客様に満足いただくことが、事業展開における最優先事項であると認識しております。品質を高める取り組みは、個別案件の管理に加えて、社員の教育や技術向上等も必要であり、継続的かつ多面的に進めてまいります。
特にシステム開発においては、品質が経営・事業に及ぼす影響が格段に大きいため、入口審査及び途上管理の機能を強化して要所要所でのチェックを確実に行うとともに、リスク管理機能を高度化して未然防止に努めてまいります。
⑤ 新事業創造の加速
当社グループが持続的に成長するためには、独自性の高いサービスを提供し続ける必要があります。そのために、新事業創造に向けた投資や社外との連携も含む推進体制の整備を継続的に行ってまいります。
特に新しい技術を活用したサービスの開発は、時間との戦いでもあり、他社との協業を積極的に進め、スピード感をもって取り組んでまいります。また、知的資産の活用を通じて、継続的に価値を提供するサービスを創出して、社会とお客様の価値創造を飛躍的に高めてまいります。
⑥ 構想力+提言力の強化
シンクタンクを母体とする当社グループにとっては、目指すべき社会を構想し、広く政策提言を行うことは重要なミッションであり、総合的分析・科学的根拠に基づくシンクタンクならではの提言を積極的に行っております。
このような提言は、事業機会の拡大にも結びつく重要な活動であることから、人財育成に加えて、全社研究開発体制の拡充、情報発信機能の整備などを総合的に進めております。
当社グループは、構想力+提言力の強化を通じて、政策提言並びに事業機会の創出を強化してまいります。
⑦ 高度プロフェッショナル人財の充実
当社グループにおいては、多彩な分野における高度プロフェッショナル人財が、最も重要な経営資源であります。優秀な人財の確保を経営戦略上の最重要課題の一つに位置付け、総合的・計画的に育成を行い、そのための積極的な投資も行うとともに、働きやすさと働きがいを高める「働き方改革」を進めてまいります。加えて、経営理念の「多彩な個性による総合力の発揮」を具現化するダイバーシティの取り組みを進め、女性の採用・活躍機会の拡大、グローバル人財の採用推進等を進めてまいります。
当社グループは、高度プロフェッショナル人財を育成し、これらの人財が活き活きと働ける環境を整備して、「人と組織の持続的成長」を実現いたします。
⑧ CSR(企業の社会的責任)経営の推進
当社グループは、事業ミッションに豊かな未来をお客様と共に創造する未来共創事業を掲げ、「事業を通じて社会の持続的な発展に貢献する」ことと「社会から高い信頼を得る企業活動を推進する」ことをCSR経営の両輪として推進しております。
CSR活動の基本方針は、「知の提供による社会貢献」、「人財育成に対する社会貢献」、「企業としての社会的責任の遂行」であります。政策提言・情報発信、プロジェクト実施等の本業を通じた社会課題の解決に加え、大学教育への貢献、学会・委員会活動への参加、さらには未来を担う中高生の育成にも積極的に取り組んでおります。また、企業の社会的責任の国際規格であるISO26000に配慮するとともに、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)に賛同してグローバルコンパクトに署名参加するなどグローバルな視点でCSR経営を推進してまいります。
当社グループは、本業のみならず、企業としての特徴を活かした社会貢献活動を積極的に行い、CSR経営を進めてまいります。
⑨ ガバナンス向上への取り組み
会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のためには、株主をはじめ顧客・社員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断に意思決定を行うガバナンスを継続的に向上させることが必要であります。
当社グループにおいては、ガバナンスの向上に向けた体制・規則を整備し、コーポレートガバナンス報告書等で情報公開を図っております。平成28年4月には「三菱総合研究所コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定し、社会価値、顧客価値、株主価値、社員価値の4つの価値の総体である企業価値の持続的な向上による実効的なコーポレートガバナンスの実現を目指しております。
当社グループは、ガバナンス向上への不断の取り組みを通じて、社会的評価と信用を持続的に高めるよう努めてまいります。