有価証券報告書-第49期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/22 16:06
【資料】
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【項目】
127項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、以下を経営の基本理念とし、国内外において存在価値のあるグループとして発展し、株主・投資家の皆様にとって魅力ある企業となるべく努力してまいります。
① 顧客のニーズに応え、海洋掘削事業を核とする諸事業を通じて、日本と世界の国々の発展に貢献する。
② 社会規範と企業倫理に則った経営を行い、技術と機動力を活かして企業価値を高め、持続的発展を目指す。
③ 安全操業を徹底し、海洋・地球環境の保全に努める。
(2) 経営目標
当社は、平成29年度に見直しを行った3か年の中期経営戦略において、次の経営目標を掲げ、達成に向けて邁進してまいります。
① 事業環境変化への対応
急激な事業環境の変化に対処するため、海洋掘削工事の受注獲得に全力を傾注するとともに、経費削減を更に進め、より堅固な財務体質を構築し、安定的な成長を達成する。
② 安全操業体制の強化
当社事業の根幹と位置づける「安全」の再認識と安全操業体制の強化を礎とし、操業効率を向上させる。
③ 将来に向けた成長機会の追求と経営資源の充実
中長期的な市況の見通しに基づき、成長機会を確実に捉えるべく、経営資源の充実と体制整備を進め、グローバル競争力を確保する。
(3) 経営環境
当社グループの経営に影響を及ぼす原油価格につきましては、平成26年秋口より急落を始め、その後低迷が続きましたが、平成28年11月にOPEC総会で8年ぶりに減産が決定され、同年12月にはOPECと非加盟主要産油国が15年ぶりに協調減産で合意し、その後着実に合意が履行されていることもあり、緩やかながら原油市場の需給改善の兆しが見えてまいりました。
こうした兆しが見え始めているものの、石油・天然ガス開発会社の探鉱開発活動は依然として低調に推移し、その結果、掘削工事計画の中止や延期、期間短縮あるいはオプション契約の不行使等により、世界全体の海洋掘削リグの稼働率は、原油価格が下がり始めた平成26年秋以降、最低水準となっております。
限られた掘削工事案件をめぐって業界内の受注獲得競争は一段と激化し、デイレートも低迷する厳しい事業環境下での営業活動を余儀なくされております。
しかしながら、化石燃料が世界のエネルギー需要の中心である状況に変わりはなく、中長期的な見通しにおいては、今後、需給ギャップの縮小に伴って、原油価格は緩やかながらも上昇し、リグ稼働率やデイレートも回復してくるものと見込まれております。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
このような厳しい事業環境が続く中で、当社グループといたしましては、企業競争力を維持するとともに、持続的な発展を図るために、平成29年度を初年度とする3か年の「中期経営戦略」において、以下を重点課題として設定し、総力を結集して取り組んでいく所存であります。
① 受注確保への全社的取組み
当社グループが厳しい事業環境下にあっても持続的な成長を遂げていくためには、グループ内での総合的なマーケティング力を強化し、確実に掘削契約を獲得していくことが喫緊の課題となっております。本社と海外事業所とが更に緊密度を高めて協業し、石油・天然ガス開発会社とのより強固な信頼関係を築いていくことや、待機リグの状態を良好に保ち、顧客の要求条件に的確かつ機動的に対応する等、様々な方策を駆使して受注活動に取り組んでまいります。
また、日本人を基幹要員とし、顧客へのきめ細やかな対応、精緻な計画、感情的にならず和を尊しとする気質、丁寧な作業等、日本文化と伝統に根ざす「掘削コントラクタースピリット」を持つ当社グループの強みや、これまで培ってきた安全操業や効率的作業の実績等を最大限に訴求し、欧米大手同業他社とは異なる当社独自の差別化路線を推し進めてまいります。
② 財務基盤の再構築
当連結会計年度におきまして、当社グループが運用しております一部の保有リグ並びにリースにて運用しているリグにつき、足元の事業環境の悪化に伴い収益性が著しく低下したことから、将来の回収可能性や損失の可能性を検討のうえ、減損損失並びにリース契約損失引当金繰入額を計上いたしました。これに伴い純資産が著しく減少しましたことから、将来にわたる安定した経営基盤を維持していくためにも、改めて財務基盤を立て直していく必要があるものと捉えております。
そのためにも、更なる予実管理の精緻化を図りつつ、生産性の向上と経費削減による徹底した低コスト体質の構築を進めてまいります。
また、経営基盤の下支えをより確固としたものにするためにも、従来にも増して取引金融機関と緊密なコミュニケーションを図るとともに、タイムリーに財務基盤強化の必要性を評価できる体制を構築し、具体的な資本政策の検討を進めるなど、財務安定性の確保に努めてまいります。
③ 安全操業体制の強化
安全操業を継続することは当社事業の根幹であり、当社グループではHSQEマネージメントシステム(注1)を運用して安全確保のための対策に万全を期しております。
「安全に近道はない」の基本的な考え方のもと、全てのリグ要員に対してHSQEマネージメントシステムに基づいた安全教育を実施し保安意識の向上を図るとともに、更なる安全管理強化を行っております。
また、費用対効果を十分に考慮したリグ設備投資計画及び整備計画を策定のうえ実施し、安全操業ができる備えや体制固めを確実に行ってまいります。
(注1) HSQEマネージメントシステム
当社海洋掘削事業における健康、安全、品質及び環境(Health、Safety、Quality、Environment)に関する事柄を組織的、体系的に管理するために採用されたものであり、国際的規格であるISM Code、OHSAS18001、ISO9001、ISO14001の要求を満たす統合型管理システムです。
④ 事業基盤を支える人材の育成推進
海洋掘削業界では、熟練した掘削技術・技能を有するリグ要員の高齢化や退役に伴い、長年の貴重な経験や専門技術・知識を如何に次世代へ継承していくかが切迫した課題となっております。
当社グループにとりましても、安全操業体制を維持しつつ、これら熟練リグ要員の経験・技術・知識の早期伝承を図るとともに、リグフリートの更新に対応していくためにも、現場力を持った作業/技術系社員や事務系社員を早期かつ計画的に育成していくことが不可欠であるとの認識に立ち、そのための具体的な施策を「次世代リーダー早期育成プロジェクト」として立ち上げ、当社の事業基盤を支える将来のリーダー育成に継続的に取り組んでおります。
併せて、多様性を尊重・重視しつつ優秀な人材を登用し、組織の活性化を図ってまいります。
⑤ 成長機会の追求
中長期的には石油・天然ガスの需給は引き締まり、海洋掘削リグに対する需要も回復してくるものと見込まれております。当社グループの経年リグにつきましては、これまでも適切な時期に相当規模の延命対策工事あるいはアップグレード工事を実施し、市場競争力の維持、強化に努めてまいりましたが、将来の成長機会を確実に捉えていくためには、こうした経年リグ対策のみならず、最新鋭リグによるフリート増強が不可欠であると考えており、現在、東銀リース株式会社が平成26年10月に新規発注した2基の新ジャッキアップ型リグを完成後にリース方式により当社グループにて運用するプロジェクトを進めております。
また、「ちきゅう」の運用により蓄積した大水深掘削のノウハウを活かしながら、大水深リグの保有・運用プロジェクトを継続して推進してまいります。
さらには、北極海・高緯度海域での操業に向けての検討・準備を進めるとともに、マントル層到達を目指す高難度掘削実現にもチャレンジしてまいります。
⑥ 海洋掘削技術の応用
経済産業省が平成25年度に策定した「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」では、我が国周辺海域に相当量の賦存が期待される砂層型メタンハイドレートを将来の国産天然ガス資源として利用可能とするため、平成25年1月から3月にかけて実施した第1回海洋産出試験の結果を踏まえ、平成30年度を目途に、商業化の実現に向けた技術の整備を行い、平成30年代後半に、民間企業が主導する商業化のためのプロジェクトが開始されるよう、技術開発を進めることとされております。現時点の同計画におきましては、第1回海洋産出試験の技術課題に対する解決策の実証等を目的として第2回海洋産出試験が計画され、平成29年4月より実施されております。
当社は、本海洋産出試験のオペレータである日本メタンハイドレート調査株式会社から受託した、産出試験の主要設備となるガス生産装置/システムの設計・製造業務を完了し、本年4月より「ちきゅう」を用いてメタンハイドレート層までの掘削作業と同生産装置/システムの組み立て、設置等の準備作業を行い、翌5月から産出試験を開始しガスの生産を確認いたしました。
メタンハイドレートの商業生産は、日本のエネルギー政策上重要な課題であり、当社グループは、本邦唯一の海洋掘削コントラクターとして、これからも我が国のエネルギー政策に積極的に寄与してまいります。
また、我が国の領海・排他的経済水域・大陸棚で存在が確認されている海底熱水鉱床、海底レアアース泥、コバルトリッチクラスト、マンガン団塊などの鉱物資源の開発に関する検討にも積極的に関与し、我が国の海洋鉱物資源開発政策に寄与してまいります。
このほか、当社グループは、地球環境を保護・保全しつつ、河川横断、海峡横断、山岳貫通、汀線アプローチ、トンネルの先進ボーリング調査、さらには地熱発電に関連した蒸気・熱水管路の地下敷設等を可能にする、リードドリル工法(弧状推進工法)による水平孔掘削事業を手がけております。今後も海洋掘削事業を補完する事業として、実施体制や技術力等の強化を推し進め、収益力の向上を図ってまいります。

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