有価証券報告書-第6期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/22 15:43
【資料】
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【項目】
99項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、企業業績や雇用情勢の改善が続くなど緩やかな回復基調で推移しましたが、一方では、中国をはじめとする新興国の経済減速、欧州・中東における地政学的リスク、英国のEU離脱、米国新政権の政策動向などの影響から為替、株式市況が不安定に推移するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの販売先であるパチンコ業界においては、娯楽の多様化等によるパチンコ参加人口の減少、低玉貸し営業の定着、新たな遊技機規制と高射幸性機種の撤去、新基準機への入れ替えに直面し、更には、「のめりこみ対策」で今後も遊技機規制が予定されているところであり、パチンコホールの経営環境はかつて経験したことがないほどの厳しい状況に置かれております。
このような状況の中、パチンコホールでは、コスト低減化への取り組みを強め、新規出店やリニューアルを含めた設備投資に対して慎重な姿勢を続ける中、当社グループが手掛ける周辺設備への投資はとりわけ低調であり、市場環境は厳しい状況が継続しております。
当社グループでは、主力商品である「G∞WIN’Z(ジーウインズ)」を中心に、新規加盟店の獲得に努めるとともに、既存加盟店に対するカードユニット・メダル貸機の増設、各台計数システムへの入れ替えに重点を置く販売活動を行いました。
これに伴い、機器販売台数は、前年同期比で大きく減少し、また、パチンコホールの閉店・廃業等による市場規模の縮小、カード利用額の減少により、主要な販売品目についての売上高は前年同期を下回る結果となりましたが、過度な価格競争による値引販売を抑制し、売上総利益の減少を微減に留めるとともに、販売費及び一般管理費の全体的な削減に努め、特に開発項目の絞込みや開発体制の見直しにより研究開発費を大幅に抑制いたしました。
また、当社グループは厳しい市場環境においても競争力・収益力のある事業構造に変革するための構造改革に取り組み、その一環として、グループ企業本社事務所の東京都台東区への集約を実施し、更には企業体質の改善を図り事業規模に見合った人員体制を構築するため、希望退職の募集を実施いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は20,405百万円(前年同期比14.6%減)となった一方、営業利益は1,919百万円(前年同期は1,440百万円の営業損失)、経常利益は1,945百万円(前年同期は1,383百万円の経常損失)と各利益は前年同期を大幅に上回りましたが、上記の希望退職募集に伴い発生した特別退職金等と収益性が低下した固定資産の減損損失を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は27百万円(前年同期は2,117百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
販売品目別の業績概況は、次のとおりであります。
機器売上高は、8,167百万円(前年同期比23.3%減)となりました。
カード収入高は、3,609百万円(同8.8%減)となりました。
システム使用料収入は、8,148百万円(同7.5%減)となりました。
その他の収入は、479百万円(同3.1%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末と比べて2,946百万円増加し17,476百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは2,264百万円の増加(前年同期比435百万円の増加)となりました。主な増加要因は減価償却費948百万円、売上債権の減少額762百万円、棚卸資産の減少額690百万円及び税金等調整前当期純利益656百万円であります。一方、主な減少要因は、未払金の減少額1,504百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは1,381百万円の増加(前年同期比2,223百万円の増加)となりました。主な増加要因は有価証券の償還による収入14,000百万円であります。一方、主な減少要因は有価証券の取得による支出7,999百万円、供託金の預入による支出2,608百万円、無形固定資産の取得による支出2,169百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは699百万円の減少(前年同期比776百万円の増加)となりました。減少要因は配当金の支払額427百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出271百万円であります。