当社は、「ビジュアル・コンピューティング分野のワンストップ・ソリューションプロバイダーになる」を掲げ、IPコアライセンス、SoC/モジュール、プロフェッショナルサービスの「3つの柱」において、成長へ向けた基盤を構築するための施策を展開してまいりました。IPコアライセンス分野については、当社の第3世代GPUアーキテクチャを搭載した高性能GPU IPコア「M3000」シリーズの営業活動を開始するとともに、既存のIPライセンスの受注活動に注力してまいりました。ランニングロイヤリティ収入面では、既存顧客からの収入に加え、株式会社豊通エレクトロニクス(現 株式会社ネクスティエレクトロニクス)と共同で開発したミドルウエアライブラリ「IPSL」の売上を計上しました。また、SoC/モジュール分野では、前事業年度に続きアミューズメント向け画像処理半導体「VF2」の販売活動を展開しました。しかしながら、販売代理店から最終顧客への販売が近時の業界における規制動向の変化による需要減少や顧客の新機種選定の遅延の影響を受けるとともに、顧客の需要が「VF2」の後継機となる次世代画像処理半導体「RS1」へ移行している状況にあるため、期初の想定を大幅に下回りました。さらに、プロフェッショナルサービス分野では、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの共同開発による「RS1」の開発や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託を受けた「省電力AIエンジンと異種エンジン統合クラウドによる人工知能プラットフォーム」の開発を進めてまいりました。また、当事業年度において研究開発の成果として発表した「ZIA」Classifier(ジア クラシファイア)の第1号案件を受注することができました。しかしながら、LSI開発に伴う研究開発費の発生および減損損失の計上等が影響し、利益を確保するに至りませんでした。
この結果、当事業年度の売上高は、既存顧客からのライセンスおよびランニングロイヤリティ収入に加え、新たに「ZIA」Classifierのライセンス売上および「IPSL」のロイヤリティ収入を計上するとともに、「RS1」およびNEDOの受託開発売上を計上したことにより、694百万円(前年同期比5.4%減)となりました。利益面では、「RS1」開発に伴う研究開発費の発生により、営業損失は263百万円(前年同期営業損失176百万円)となり、経常損失は262百万円(前年同期経常損失193百万円)となりました。
特別損益につきましては、前事業年度において株式を売却したカナダ・コグニビュー社の株式売却代金の最終清算金を受領したことにより特別利益13百万円を計上いたしました。また、画像処理半導体「VF2」の販売数量が計画未達となる見込みとなったため、「VF2」に係る固定資産の採算性の再評価を実施し減損処理を行ったことにより減損損失106百万円を計上し、当期純損失は、365百万円(前年同期当期純損失64百万円)となりました。
2017/06/23 13:51