M&T事業は、当社グループの「第二のコアビジネス」との位置付けを踏まえ、事業の基盤強化と多角化に取り組んだ。2019年4月には、サノヤス・エンジニアリング㈱と㈱大鋳の、ともに産業機械製造とメンテナンス等のサービスを主業とする2社を一つに統合した。さらに2020年4月に建設工事用エレベーターの販売・レンタルを主業とするサノヤス建機㈱を追加統合して、経営効率化や人財最適配置、既存工場共同利用等によるシナジー追求に基づいて事業構造の強化・拡充を進めた。また、IoT等の情報システム技術を活用した生産性向上や業務効率化の加速を目的として、ソフトウェア開発及び計算・情報処理業務受託を営む㈱サノテックに所属するシステムエンジニアを当社グループ各社に再配置するとともに、同社と商社業等を営むサノヤス・ビジネスパートナー㈱の事業の整理と両社の統合を実施した。なお、事業の整理・統合の結果、統合後の㈱サノテックの事業の大部分が造船及び周辺業界向けとなったことから、グループ組織構造の適正化と更なる効率化を図るため、会社分割の手続きにより2020年1月に同社の株式と経営管理業務をサノヤスMTG㈱からサノヤス造船㈱に移管した。一方で、事業領域の拡大を図るべく、動力制御盤・分電盤・配電盤等のメーカーであるハピネスデンキ㈱の全株式を2020年1月6日付で取得し、完全子会社化した。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高は前期比1,661百万円(3.5%)増加の49,805百万円となったが、M&T事業の伸長も造船事業の損失を補填するまでには至らず営業損失は1,775百万円(前期は1,272百万円の営業利益)、経常損失は1,710百万円(前期は1,326百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,211百万円(前期は1,383百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となった。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、外国為替相場の変動がある。造船事業において売上の大半を占める新造船は、輸出比率が高く、米ドル建ての契約が大宗を占めており、円高リスクに晒されている。一定のルールに基づき為替予約を行うことでリスクヘッジに努めているが、年単位の期先に亘る米ドル建て債権を全額ヘッジすることは行っていない。また、原材料、資材、エネルギー価格の変動も経営成績に重要な影響を与える要因の一つである。原材料の大きな部分を占める鋼材価格の上昇リスクについては、資材調達部門において値下げ交渉に努めており、加えて建造工程における効率化等の原価低減活動で吸収すべく努めている。
2020/06/23 10:59