有価証券報告書-第12期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/29 10:17
【資料】
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【項目】
149項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、当社グループの筆頭として、企業グループとしての長期的、継続的な発展と企業価値の最大化を実現するうえで、経営の透明性の確保及びコンプライアンスの徹底を図るために、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な経営課題であると認識し、組織体制や仕組みを整備し、必要な施策を実施していくことを基本的な方針としております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査等委員会を設置し、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つこと等により取締役会の監督機能を一層強化することで、さらなるコーポレート・ガバナンスの充実を図るとともに、持続的な企業価値の拡大を図ることを目的として、2023年3月30日開催の第11回定時株主総会の決議に基づき、監査等委員会設置会社へ移行いたしました。
(取締役会)
当社の取締役会(議長:代表取締役社長 成島啓)は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)8名(うち社外取締役2名)及び監査等委員である取締役3名(すべて社外取締役)で構成されております。定時取締役会は毎月1回開催し、必要に応じて臨時取締役会を適宜開催しておりますが、原則として取締役全員の参加をもって議事を行うこととしております。構成員の氏名は「(2)役員の状況 ① 役員一覧」に記載しております。取締役会では、上程された議案、当社グループ全体の事業計画、重要な設備投資等の当社グループ全体にとって重要な事項を議論し、意思決定を行っております。
(監査等委員会)
当社は監査等委員会制度を採用しております。監査等委員である取締役3名(すべて社外取締役)による監査等委員会(議長:常勤監査等委員 堀川和政)を組織し、定時監査等委員会を毎月1回開催するほか、必要に応じて臨時監査等委員会を開催します。構成員の氏名は「(2)役員の状況 ① 役員一覧」に記載しております。監査等委員会では、取締役会の意思決定の適法性や取締役等の業務執行状況を議論し、監査等委員会としての意見について決定を行います。
(指名・報酬委員会)
当社は、取締役会の諮問機関として指名・報酬委員会を設置しております。指名・報酬委員会は、取締役会の決議により選定された取締役である委員3名以上で構成し、その過半数は独立社外取締役としております。委員長は、独立社外取締役である委員の中から委員会の決議によって選定されます。現在の指名・報酬委員会(委員長:社外取締役 木下耕太)は、社外取締役木下耕太、監査等委員である社外取締役小高正裕及び佐々木惣一、代表取締役社長成島啓、取締役会長川上陽介で構成されております。指名・報酬委員会では、取締役会からの諮問に応じて、取締役の選任に関する事項や取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等に関する事項等について審議し、取締役会に対して答申することとしております。
(内部監査部)
当社の内部監査の組織構成につきましては、内部監査部を設置し2名を配置して、内部監査計画に基づき、当社及び当社グループ会社の各部門の内部監査を実施し、内部牽制の有効性を確認しております。
③ 企業統治に関するその他の状況
イ 内部統制システムの整備の状況
当社は、法令遵守、財務報告の信頼性及び業務効率化を目的として、「内部統制システムの基本方針」を定め、内部統制システムを構築しております。その体制の概要は以下のとおりであります。
1.当社並びにその子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(1)当社並びにその子会社の全役職員に法令・定款の遵守を徹底するためコンプライアンス規程、内部者取引管理防止規程、個人情報保護規程等コンプライアンスに係る規程の整備のもと、これを周知徹底させるとともに、全役職員が法令・定款等に違反する行為を発見した場合の報告体制を構築するためコンプライアンス相談窓口規程を整備する。
(2)内部監査部門は、内部統制及びコンプライアンスの状況を監査し、定期的に代表取締役社長に報告する。
(3)社会的秩序や健全な企業活動を脅かす反社会的勢力及び団体とは一切の関わりを持たず、不当要求を受けた場合は組織的に毅然とした姿勢で対応する。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の職務の執行に係る情報の保存・管理を行うために取締役会規程、文書管理規程その他社内諸規程を整備し、適正に管理する。
3.当社並びにその子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
業務の執行にあたり、予め予測可能な損失の危険は、社内規程、規則、マニュアル等の諸規程を整備し未然に防止を図る。予想し得ない突発的な事態の発生には、当社の代表取締役社長の指揮のもとこれに対応する。
4.当社並びにその子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われていることを確保するための体制
事業計画のマネジメントについては、毎年策定される中期経営計画及び年度計画に基づき各業務執行ラインにおいて目標達成のために活動することとする。また、経営目標が当初の計画通りに進捗しているか業績報告を通じ定期的に検査を行う。
業務執行のマネジメントについては、取締役会規程により定められている事項及びその付議基準に該当する事項については、全て取締役会に付議することを遵守し、その際には経営判断の原則に基づき事前に議題に関する十分な資料が全役員に配布される体制をとるものとする。
日常の職務執行に際しては、職務権限規程、職務分掌規程等に基づき権限の委譲が行われ、各レベルの責任者が意思決定ルールに則り業務を遂行することとする。
5.当社並びにその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(1)当社の取締役会によりグループ各社の経営方針、年度計画、目標数値の進捗状況等の審議並びに報告を通して、情報の共有化を図ることとする。
(2)グループ各社の業務の適正を確保するために関係会社権限規程を整備し、当社はグループ各社の業績目標達成状況及びリスク管理体制、コンプライアンス体制状況を把握するとともに、適時適切な指示、対応を行う。
(3)当社は子会社の自主性を尊重しつつ業務の報告を定期的に受け、子会社取締役業務執行体制を適時適切に見直し、それぞれの内部統制システム整備を推進する。
(4)内部監査部門は、グループ各社の内部統制システムの整備状況の監査に協力し、把握・評価し、その監査結果を踏まえ改善を促すものとする。
6.監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する体制及び当該取締役及び使用人の取締役(当該取締役及び監査等委員である取締役を除く。)からの独立性並びに当該取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査等委員会がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合、既存組織と独立した適切な体制を整備する。
補助すべき使用人は監査等委員会の指示に従ってその監査の業務を行う。
担当する使用人の人事考課、異動等については監査等委員会の同意を受けたうえで決定することとし、取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性を確保する。
7.当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び使用人並びに当社子会社の取締役、監査役及び使用人又はこれらの者から報告を受ける者が当社の監査等委員会に報告をするための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制
取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び使用人、子会社取締役、監査役及び使用人は、法令に基づく事項のほか、監査等委員会の要請に応じ必要な報告及び情報提供を行う。
また当社グループに著しい損害、不利益を及ぼすおそれのある事実、法令、定款、倫理等に違反する行為等を発見又はおそれがある場合の当該事実は速やかに監査等委員会に報告する。
8.監査等委員会へ報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
監査等委員会へ報告を行った当社及び子会社の役職員に対し、当該報告をしたことを理由として不利益な取り扱いを行わないものとする。
9.監査等委員の職務の執行(監査等委員会の職務の執行に関するものに限る。)について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査等委員がその職務の執行について生ずる費用の前払い又は償還等の請求をした時は、当該監査等委員の職務の遂行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理するものとする。
10.その他監査等委員会の監査が実効的に行われていることを確保するための体制
監査等委員会は代表取締役社長、監査法人と定期的に会議を開催し、監査等委員会が意見又は情報の交換ができる体制とする。
内部監査部門は監査等委員会と定期的にまた必要に応じ会議を開催し、取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び使用人の業務の適法性、妥当性について、監査等委員会が報告を受ける体制とする。
監査等委員会は子会社の監査役との意見又は情報の交換等、連携をはかる。
11.財務報告の信頼性を確保するための体制
財務報告の適正性及び信頼性を確保するため、関係法令等に従い内部統制を整備し、その適切な運用・管理にあたる。
ロ コンプライアンス及びリスク管理体制の整備の状況
当社では、コンプライアンスに抵触する事態の発生の早期発見、解決に取り組むため、内部通報規程の整備を行うとともに、社外の弁護士への内部通報制度を導入し、全役職員に周知し、年1回以上定期的なコンプライアンス研修会を実施しております。
また、リスク管理規程、緊急時対応規程、情報セキュリティ管理規程を整備し、内部監査部門及び情報システム部門は定期的にリスクの見直しを行うとともに、取締役会に報告しております。
ハ 会社の機関、コーポレート・ガバナンス体制
当社は、経営の重要事項に関する意思決定及び監督機関として取締役会、監査機関として監査等委員会を設置し、また、取締役の選任に関する事項や取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬等に関する事項等に係る取締役会の諮問機関として、指名・報酬委員会を設置しています。さらに必要に応じてグループ会社各社の業績及び事業進捗のモニタリング、管理及び意思決定を行う目的で経営会議を開催しております。
会社の機関、コーポレート・ガバナンス体制を図示すると次のとおりとなります。

④ 責任限定契約等の内容
イ 当社は、取締役が職務の遂行にあたり、その能力を十分に発揮して期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的として、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。
ロ 取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)又は会計監査人との間で責任限定契約を締結した場合の当該契約の内容については以下のとおりです。
a 取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)の責任限定契約
当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)は、会社法第427条第1項に定める最低責任限度額を限度とする責任限定契約を締結しております。なお、当該契約に基づく責任の限度額は法令が規定する限度額の範囲内であります。
b 会計監査人の責任限定契約
当社と会計監査人東陽監査法人は、会社法第427条第1項の規定により、法令に定める要件に該当する場合には損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく責任の限度額は、法令が規定する限度額の範囲内であります。
ハ 役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、取締役を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約により被保険者が負担することとなる法律上の損害賠償金や争訟費用等が填補されることとなります。なお、全ての保険料を当社が負担しております。
ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、被保険者が違法に利益又は便宜を得た場合や法令又は規則に違反することを認識しながら行った行為の場合には填補の対象としないこととしております。
⑤ 取締役の定数
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は9名以内、監査等委員である取締役は3名以内とする旨を定款に定められております。
⑥ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役を区別して議決権を行使することのできる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数を持って行う旨、及び累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
⑦ 自己の株式の取得の決定機関
当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
⑧ 中間配当の決定機関
当社は、取締役会の決議により、毎年6月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款に定めております。これは、必要な場合に株主の皆様への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑩ 取締役会の活動状況
当事業年度において、当社は取締役会を20回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりです。
役職名氏 名出席回数出席率
代表取締役社長成島 啓20回100%
取締役会長川上陽介20回100%
取締役稲葉 遼14回100%
取締役髙橋雅道14回100%
取締役伊藤 賢20回100%
取締役木下耕太20回100%
取締役 (常勤監査等委員)堀川和政20回100%
取締役 (監査等委員)小高正裕20回100%
取締役 (監査等委員)佐々木惣一20回100%

(注)1 稲葉遼氏及び髙橋雅道氏は、2023年3月30日開催の第11回定時株主総会で取締役に新たに選任され就任しましたので、就任後に開催された取締役会(14回)への出席回数を記載しております。
2 2023年3月30日開催の第11回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役ラインハルト・フューリヒト氏、池田真樹氏及び渡邊雄三氏は、退任前に開催された取締役会(6回)全てに出席しております。
当事業年度における取締役会の具体的な検討内容は、経営計画及び事業戦略に関する事項、組織改編・業務分掌に関する事項、決算・業績に関する事項等です。
⑪ 指名・報酬委員会の活動状況
当社は、指名・報酬委員会を2024年1月19日に設置しており、当事業年度の活動はありません。