有価証券報告書-第21期(令和1年8月1日-令和2年7月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
2020年7月期は、EC事業においてフルフィルメントの改善及び新型コロナウイルス感染症の影響(以下「コロナ影響」という。)で自転車の需要が高まり、売上高が前期比で大幅に増加するも、エンターテインメント事業において既存タイトルが減収し、ライフスタイルサポート事業においてコロナ影響で利用件数が減少したことにより、連結売上高は前期比で減少しました。また、営業利益及び経常利益は、エンターテインメント事業における新規ゲームの開発費を先行して計上したため、前期比で大幅に減少しました。また、特別損失として、第3四半期連結会計期間においてIncrements株式会社に係るのれん、商標権の減損損失を計上したことにより、当連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
具体的には、当連結会計年度の売上高は31,739百万円(前連結会計年度比14.6%減)、営業利益は1,273百万円(前連結会計年度比54.7%減)、経常利益は1,249百万円(前連結会計年度比55.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は519百万円(前連結会計年度は1,473百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
<エンターテインメント事業>エンターテインメント事業では、自社で開発したスマートデバイス向けゲームアプリケーション(以下「ゲームアプリ」という。)をApple Inc.が運営するApp Store及びGoogle LLCが運営するGoogle Play等の専用配信プラットフォームを通じて、世界中の人々に提供しております。ゲームアプリ自体は基本無料で提供しており、主な売上はユーザーがゲームをより効率よく優位に進めるためのアイテム購入代金であります。
近年のグローバルにおけるゲーム市場環境及びユーザーニーズの変化、そして技術の進化等を踏まえ、エンターテインメント事業はスマートフォンゲーム専業から脱却し、グローバルのデジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)全体をターゲットに、グローバルで人気のIPと連携し、展開することを中長期方針とし、さらなる成長を狙います。
2020年7月期においては、引き続き既存ゲームアプリの効率的な運用を進めながら、2020年6月にクリプトン・フューチャー・メディア株式会社と協業しスマートフォン向けカジュアルゲーム「初音ミク -TAP WONDER-」を全世界でリリースいたしました。なお、既存ゲームアプリの売上が引き続き減少傾向にあり、前期比で減収となりました。セグメント利益につきましては、開発中の新規大型IPゲームの開発費を先行して計上したことにより、前期比で大幅に減少しました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエンターテインメント事業の売上高は8,450百万円(前連結会計年度比32.8%減)、セグメント利益は776百万円(前連結会計年度比49.3%減)となりました。
<ライフスタイルサポート事業>ライフスタイルサポート事業では、様々な事業領域において個人の利用者に向けてサービスを展開する事業者と提携し、「三方よし」のサービス理念のもと、人生のイベントや日常生活に密着した比較サイト・情報サイト等様々な便利なウェブサービスを展開しております。
2020年7月期より、サブセグメント区分を「デジタルマーケティング支援ビジネス」と「プラットフォームビジネス」の2つに変更いたしました。「デジタルマーケティング支援ビジネス」は、オウンドメディア等を通じて、提携事業者へ見込顧客を送客するデジタルマーケティング支援を中心に、スピーディに事業を横展開できる特徴を持っています。多様な事業領域におけるサービスを急速に立ち上げ、拡張させることで、収益を積み上げるビジネスモデルです。個人の利用者へは基本無料で提供しており、主な売上はパートナー企業に当該利用者を見込顧客として紹介することに対する紹介手数料及び成約報酬であります。従来区分の「引越し関連事業」「自動車関連事業」「ブライダル関連事業」「金融メディア事業」などが「デジタルマーケティング支援ビジネス」に該当します。
「プラットフォームビジネス」はアプリケーションやウェブサイトなどを通じて情報を集めた「場」を提供し、ユーザーデータの蓄積と活用、そして独自価値の向上により、市場での優位性を構築し、さらにデータを活用したソリューションを提供することで、価値向上のサイクルを図っていくビジネスモデルです。主な売上は広告収入や有料会員向けの利用料、ツールやEC等のソリューション提供によるものであります。現在、ヘルスケア・エンジニア領域においてプラットフォームを展開しています。
従来区分の「その他」に含まれていた女性向け体調管理アプリ「Lalune(ラルーン)」を主軸とするヘルスケア領域、プログラマ向け技術情報共有サービス「Qiita(キータ)」を基盤とするエンジニア領域の事業が「プラットフォームビジネス」に該当します。
2020年7月期は、売上高は、引越し周辺サービスとして展開していたエアコン販売のサービス撤退に加え、主にコロナ影響により、前期比で減少、セグメント利益は、売上の減少に伴い、前期比で大幅に減少となりました。
コロナ影響は、デジタルマーケティング支援ビジネス及びプラットフォームビジネスともに顕著に現れております。デジタルマーケティング支援ビジネスにおいては、結婚式場情報サイト「ハナユメ」、キャッシング・カードローン比較サイト「ナビナビキャッシング」が大きく影響を受けています。「ハナユメ」は、緊急事態宣言を受け、対面接客を行うウエディングデスクから、「ハナユメオンライン相談」でのオンライン接客を強化するとともに、リアルで開催していたブライダルイベントを「ブラフェスオンライン by Hanayume」として、業界で初めてオンラインで開催いたしました。しかし、収束の見通しが依然として立たないコロナ影響により、引き続き来店者数が前期比で大幅に減少しております。「ナビナビキャッシング」は、コロナ影響での経済活動の自粛による個人の資金需要の減少により、利用件数が大幅に減少しました。プラットフォームビジネスにおいては、プログラマ向け技術情報共有サービス「Qiita」の広告需要が減少したほか、立ち上げ段階にあるエンジニア向け転職支援サービス「Qiita Jobs」の事業展開に遅延が生じたものの、緊急事態宣言の解除を受け、少しずつ立ち直りを見せております。
セグメント利益は主にコロナ影響が一番大きかった「ハナユメ」及び「ナビナビキャッシング」の減収により、前期比で減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるライフスタイルサポート事業の売上高は20,093百万円(前連結会計年度比10.8%減)、セグメント利益は1,896百万円(前連結会計年度比39.5%減)となりました。
EC事業では、東海、関東、関西3カ所に物流倉庫を構え、国内外から仕入れた200種類以上の完成品自転車を専属のプロ整備士により整備を行い完全組立自転車としてオンラインで販売、自宅までお届けする独自性の高い自転車専門通販サイトを展開しております。主な売上は自転車の販売によるものであります。自転車通販サイト「cyma-サイマ-」は2013年12月にサービスを立ち上げて以来、フルフィルメント(注)の強化に努め、段階的に投資を重ねてまいりました。引き続き「自転車を買うならサイマ」というブランディングを目指しております。
(注)フルフィルメントとは、ネット通販における受注管理、在庫管理、ピッキング、商品仕分け・梱包、発送、代金請求・決済処理等、通販ビジネスで最も重要なコアプロセス全般を指します。また、苦情処理・問い合わせ対応、返品・交換対応等のカスタマーサポートや顧客データ管理等の周辺業務も含まれます。
2020年7月期においては、オペレーション効率の改善及び品揃え・プライシングの見直し等が功を奏し、売上高が前期比で大幅に増加しました。セグメント利益に関しましては、第3四半期連結会計期間以降は四半期で黒字化を実現するなど、収益性が大幅に改善しました。
また、コロナ影響における、「三密」を避ける外出手段として自転車の需要が高まったことが追い風になったと考えられます。
以上の結果、当連結会計年度におけるEC事業の売上高は3,196百万円(前連結会計年度比56.0%増)、セグメント損失は43百万円(前連結会計年度は210百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ233百万円減少し、当連結会計年度末には6,480百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、1,108百万円(前連結会計年度は3,318百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,074百万円があったものの、減価償却費475百万円、減損損失1,253百万円及び売上債権の減少額662百万円等の影響によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、1,030百万円(前連結会計年度は1,766百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出628百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、313百万円(前連結会計年度は816百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額313百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
a.資産
当連結会計年度末における総資産は16,063百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,209百万円減少いたしました。これは主にのれんの減少978百万円によるものであります。
b.負債
当連結会計年度末における負債は4,340百万円となり、前連結会計年度末に比べ420百万円減少いたしました。これは主に、未払金の減少140百万円によるものであります。
c.純資産
当連結会計年度末における純資産は11,722百万円となり、前連結会計年度末に比べ789百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金の減少832百万円によるものであります。
② 経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は31,739百万円(前連結会計年度比14.6%減)となりました。
エンターテインメント事業では、既存のゲームタイトルの減衰による売上減少分を新規ゲームで十分に補えず、売上高は8,450百万円(前連結会計年度比32.8%減)となりました。
ライフスタイルサポート事業では、一部主要サービスへのコロナ影響により売上高は20,093百万円(前連結会計年度比10.8%減)となりました。
EC事業では、オペレーションの改善及びコロナ影響による自転車需要の増加により売上高は3,196百万円(前連結会計年度比56.0%増)となりました。
b.売上原価
当連結会計年度における売上原価は、EC事業の仕入原価の増加等により、7,654百万円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、エンターテインメント事業の広告宣伝費の減少等により、22,811百万円(前連結会計年度比14.9%減)となりました。
d.営業利益
当連結会計年度における営業利益は、主にライフスタイルサポート事業におけるコロナ影響により、1,273百万円(前連結会計年度比54.7%減)となりました。
e.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、営業外取引として、ライフスタイルサポート事業における新型コロナウイルス感染症による損失の増加により、1,249百万円(前連結会計年度比55.5%減)となりました。
f.親会社株主に帰属する当期純損失
親会社株主に帰属する当期純損失は、Increments株式会社ののれん等の減損損失計上により、519百万円(前連結会計年度は1,473百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、通常の運転資金のほか、オフィス及びIT関連の設備に関する投資資金であります。
c.財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としておりますが、金利動向や負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。
資金の流動性については、グループ間の資金管理契約によりグループ各社における余剰資金の有効活用に努めるとともに、さらに金融機関との間で当座貸越契約を締結する等により、急な資金需要な不足の事態にも備えております。
なお、当連結会計年度末において借入金の残高はありません。また、現金及び預金6,480百万円を保有しており、必要な資金は確保されていると認識しております。
④ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(4.会計方針に関する事項)」に、コロナ影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断をしております。将来の課税所得に関する予測は、過去の実績や一定の仮定のもとに行っているため、経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
① 経営成績
2020年7月期は、EC事業においてフルフィルメントの改善及び新型コロナウイルス感染症の影響(以下「コロナ影響」という。)で自転車の需要が高まり、売上高が前期比で大幅に増加するも、エンターテインメント事業において既存タイトルが減収し、ライフスタイルサポート事業においてコロナ影響で利用件数が減少したことにより、連結売上高は前期比で減少しました。また、営業利益及び経常利益は、エンターテインメント事業における新規ゲームの開発費を先行して計上したため、前期比で大幅に減少しました。また、特別損失として、第3四半期連結会計期間においてIncrements株式会社に係るのれん、商標権の減損損失を計上したことにより、当連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
具体的には、当連結会計年度の売上高は31,739百万円(前連結会計年度比14.6%減)、営業利益は1,273百万円(前連結会計年度比54.7%減)、経常利益は1,249百万円(前連結会計年度比55.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は519百万円(前連結会計年度は1,473百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
<エンターテインメント事業>エンターテインメント事業では、自社で開発したスマートデバイス向けゲームアプリケーション(以下「ゲームアプリ」という。)をApple Inc.が運営するApp Store及びGoogle LLCが運営するGoogle Play等の専用配信プラットフォームを通じて、世界中の人々に提供しております。ゲームアプリ自体は基本無料で提供しており、主な売上はユーザーがゲームをより効率よく優位に進めるためのアイテム購入代金であります。
近年のグローバルにおけるゲーム市場環境及びユーザーニーズの変化、そして技術の進化等を踏まえ、エンターテインメント事業はスマートフォンゲーム専業から脱却し、グローバルのデジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)全体をターゲットに、グローバルで人気のIPと連携し、展開することを中長期方針とし、さらなる成長を狙います。
2020年7月期においては、引き続き既存ゲームアプリの効率的な運用を進めながら、2020年6月にクリプトン・フューチャー・メディア株式会社と協業しスマートフォン向けカジュアルゲーム「初音ミク -TAP WONDER-」を全世界でリリースいたしました。なお、既存ゲームアプリの売上が引き続き減少傾向にあり、前期比で減収となりました。セグメント利益につきましては、開発中の新規大型IPゲームの開発費を先行して計上したことにより、前期比で大幅に減少しました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエンターテインメント事業の売上高は8,450百万円(前連結会計年度比32.8%減)、セグメント利益は776百万円(前連結会計年度比49.3%減)となりました。
<ライフスタイルサポート事業>ライフスタイルサポート事業では、様々な事業領域において個人の利用者に向けてサービスを展開する事業者と提携し、「三方よし」のサービス理念のもと、人生のイベントや日常生活に密着した比較サイト・情報サイト等様々な便利なウェブサービスを展開しております。
2020年7月期より、サブセグメント区分を「デジタルマーケティング支援ビジネス」と「プラットフォームビジネス」の2つに変更いたしました。「デジタルマーケティング支援ビジネス」は、オウンドメディア等を通じて、提携事業者へ見込顧客を送客するデジタルマーケティング支援を中心に、スピーディに事業を横展開できる特徴を持っています。多様な事業領域におけるサービスを急速に立ち上げ、拡張させることで、収益を積み上げるビジネスモデルです。個人の利用者へは基本無料で提供しており、主な売上はパートナー企業に当該利用者を見込顧客として紹介することに対する紹介手数料及び成約報酬であります。従来区分の「引越し関連事業」「自動車関連事業」「ブライダル関連事業」「金融メディア事業」などが「デジタルマーケティング支援ビジネス」に該当します。
「プラットフォームビジネス」はアプリケーションやウェブサイトなどを通じて情報を集めた「場」を提供し、ユーザーデータの蓄積と活用、そして独自価値の向上により、市場での優位性を構築し、さらにデータを活用したソリューションを提供することで、価値向上のサイクルを図っていくビジネスモデルです。主な売上は広告収入や有料会員向けの利用料、ツールやEC等のソリューション提供によるものであります。現在、ヘルスケア・エンジニア領域においてプラットフォームを展開しています。
従来区分の「その他」に含まれていた女性向け体調管理アプリ「Lalune(ラルーン)」を主軸とするヘルスケア領域、プログラマ向け技術情報共有サービス「Qiita(キータ)」を基盤とするエンジニア領域の事業が「プラットフォームビジネス」に該当します。
2020年7月期は、売上高は、引越し周辺サービスとして展開していたエアコン販売のサービス撤退に加え、主にコロナ影響により、前期比で減少、セグメント利益は、売上の減少に伴い、前期比で大幅に減少となりました。
コロナ影響は、デジタルマーケティング支援ビジネス及びプラットフォームビジネスともに顕著に現れております。デジタルマーケティング支援ビジネスにおいては、結婚式場情報サイト「ハナユメ」、キャッシング・カードローン比較サイト「ナビナビキャッシング」が大きく影響を受けています。「ハナユメ」は、緊急事態宣言を受け、対面接客を行うウエディングデスクから、「ハナユメオンライン相談」でのオンライン接客を強化するとともに、リアルで開催していたブライダルイベントを「ブラフェスオンライン by Hanayume」として、業界で初めてオンラインで開催いたしました。しかし、収束の見通しが依然として立たないコロナ影響により、引き続き来店者数が前期比で大幅に減少しております。「ナビナビキャッシング」は、コロナ影響での経済活動の自粛による個人の資金需要の減少により、利用件数が大幅に減少しました。プラットフォームビジネスにおいては、プログラマ向け技術情報共有サービス「Qiita」の広告需要が減少したほか、立ち上げ段階にあるエンジニア向け転職支援サービス「Qiita Jobs」の事業展開に遅延が生じたものの、緊急事態宣言の解除を受け、少しずつ立ち直りを見せております。
セグメント利益は主にコロナ影響が一番大きかった「ハナユメ」及び「ナビナビキャッシング」の減収により、前期比で減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるライフスタイルサポート事業の売上高は20,093百万円(前連結会計年度比10.8%減)、セグメント利益は1,896百万円(前連結会計年度比39.5%減)となりました。
(注)フルフィルメントとは、ネット通販における受注管理、在庫管理、ピッキング、商品仕分け・梱包、発送、代金請求・決済処理等、通販ビジネスで最も重要なコアプロセス全般を指します。また、苦情処理・問い合わせ対応、返品・交換対応等のカスタマーサポートや顧客データ管理等の周辺業務も含まれます。
2020年7月期においては、オペレーション効率の改善及び品揃え・プライシングの見直し等が功を奏し、売上高が前期比で大幅に増加しました。セグメント利益に関しましては、第3四半期連結会計期間以降は四半期で黒字化を実現するなど、収益性が大幅に改善しました。
また、コロナ影響における、「三密」を避ける外出手段として自転車の需要が高まったことが追い風になったと考えられます。
以上の結果、当連結会計年度におけるEC事業の売上高は3,196百万円(前連結会計年度比56.0%増)、セグメント損失は43百万円(前連結会計年度は210百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ233百万円減少し、当連結会計年度末には6,480百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、1,108百万円(前連結会計年度は3,318百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,074百万円があったものの、減価償却費475百万円、減損損失1,253百万円及び売上債権の減少額662百万円等の影響によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、1,030百万円(前連結会計年度は1,766百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出628百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、313百万円(前連結会計年度は816百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額313百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| エンターテインメント事業 | 0 | 271.4 | 0 | - |
| ライフスタイルサポート事業 | 0 | - | 9 | - |
| EC事業 | - | - | - | - |
| 合計 | 0 | 702.8 | 9 | - |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| エンターテインメント事業 | 8,450 | △32.8 |
| ライフスタイルサポート事業 | 20,093 | △10.8 |
| EC事業 | 3,196 | 56.0 |
| 合計 | 31,739 | △14.6 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| Apple Inc. | 5,967 | 16.1 | 3,967 | 12.5 |
| Google LLC | 5,984 | 16.1 | 4,010 | 12.6 |
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
a.資産
当連結会計年度末における総資産は16,063百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,209百万円減少いたしました。これは主にのれんの減少978百万円によるものであります。
b.負債
当連結会計年度末における負債は4,340百万円となり、前連結会計年度末に比べ420百万円減少いたしました。これは主に、未払金の減少140百万円によるものであります。
c.純資産
当連結会計年度末における純資産は11,722百万円となり、前連結会計年度末に比べ789百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金の減少832百万円によるものであります。
② 経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は31,739百万円(前連結会計年度比14.6%減)となりました。
エンターテインメント事業では、既存のゲームタイトルの減衰による売上減少分を新規ゲームで十分に補えず、売上高は8,450百万円(前連結会計年度比32.8%減)となりました。
ライフスタイルサポート事業では、一部主要サービスへのコロナ影響により売上高は20,093百万円(前連結会計年度比10.8%減)となりました。
EC事業では、オペレーションの改善及びコロナ影響による自転車需要の増加により売上高は3,196百万円(前連結会計年度比56.0%増)となりました。
b.売上原価
当連結会計年度における売上原価は、EC事業の仕入原価の増加等により、7,654百万円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、エンターテインメント事業の広告宣伝費の減少等により、22,811百万円(前連結会計年度比14.9%減)となりました。
d.営業利益
当連結会計年度における営業利益は、主にライフスタイルサポート事業におけるコロナ影響により、1,273百万円(前連結会計年度比54.7%減)となりました。
e.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、営業外取引として、ライフスタイルサポート事業における新型コロナウイルス感染症による損失の増加により、1,249百万円(前連結会計年度比55.5%減)となりました。
f.親会社株主に帰属する当期純損失
親会社株主に帰属する当期純損失は、Increments株式会社ののれん等の減損損失計上により、519百万円(前連結会計年度は1,473百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、通常の運転資金のほか、オフィス及びIT関連の設備に関する投資資金であります。
c.財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としておりますが、金利動向や負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。
資金の流動性については、グループ間の資金管理契約によりグループ各社における余剰資金の有効活用に努めるとともに、さらに金融機関との間で当座貸越契約を締結する等により、急な資金需要な不足の事態にも備えております。
なお、当連結会計年度末において借入金の残高はありません。また、現金及び預金6,480百万円を保有しており、必要な資金は確保されていると認識しております。
④ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(4.会計方針に関する事項)」に、コロナ影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断をしております。将来の課税所得に関する予測は、過去の実績や一定の仮定のもとに行っているため、経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。