有価証券報告書-第14期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 11:49
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157項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、2006年10月の設立以来、『幼・青・老の共生』をコンセプトに事業子会社である株式会社さわやか倶楽部、株式会社ボナーを通じ、高齢者介護施設の運営、カラオケ・飲食店舗の運営、不動産事業等の事業活動を展開してまいりました。現在は介護事業・カラオケ事業を中心として、地域社会に必要とされる企業となること及び顧客に安心・信頼していただけるサービスの継続的な提供を行うことを経営課題として日々事業活動に取り組んでおります。
(2) 経営環境
2019年11月頃に中国武漢市付近で新型コロナウイルス感染症の発生が初めて確認されましたが、その後急速に感染が拡大し世界的流行を引き起こしました。更なる感染拡大を防ぐために様々なウイルス封じ込め策が講じられましたが、それらは一方で国内消費の抑制にも繋がっており、当社グループにおきましても短期的には影響を受けることとなります。それらを踏まえた現時点における当社グループの経営環境の認識は以下の通りであります。
介護事業では、高齢化社会を背景に需要が拡大して行くものと認識しております。当社グループが中心として取り組んでいる特定施設につきましては、第7期介護保険事業計画(2018年度~2020年度)のもと、高齢化が進んでいる中核都市以上の都市を中心に公募が出され、選定された事業者による開設が進んでおります。計画年度の最終年となる本年においては、再び各都道府県において、第8期介護保険事業計画(2021年度~2023年度)の計画策定が進められております。今後当社グループが施設展開を安定的に行っていくためには、対象となる都道府県の計画を早期に把握し、市町村における公募等の情報を適時に把握していくことが必要となっております。また、定期的に実施される介護保険制度改正や報酬改定といった環境変化に大きく影響を受けることとなるため、明確なビジョンを持ち、変化に応じて柔軟な施策が推進できるような体制整備が必要となると考えられます。
介護事業における新型コロナウイルス感染症による業績等への影響は、当社グループが老人ホーム運営を中心におこなっているため、感染予防策として外部からの入館制限や関係者の検温・手洗い・うがい・手指消毒等を徹底する必要はありますが、感染が発生しない限りは軽微であると考えます。しかし、感染が発生した場合においては、更なる感染拡大を防ぐための対策を講じる必要が生じることや、状況によっては一時的に新たな職員を確保するなどの対応も発生することとなり、運営の正常化に時間を要することとなります。
感染予防を徹底することは、一方で入居される方や利用される方の健康と安全を守る効果が高く、当社グループとしては、今後もこのような習慣を徹底し、過ごしやすい施設づくりに努めてまいります。
カラオケ事業におきましては、カラオケボックス業界の市場規模が縮小傾向にあり、事業者間での競争が激化していると認識しております。今後におきましても、少子化の影響で主要な客層である10代から20代の利用が徐々に縮小していくと考えられますが、一方で団塊世代の定年後の余暇需要がマーケットとして認識される点や、2007年度以降のカラオケ参加人口がほぼ横ばいであることなどを踏まえると、今後も参加人口については現状とほぼ変わらずに推移するのではないかと考えられます。
飲食事業のうち、当社グループが主に参画している居酒屋業界におきましては、長引くデフレや「若者のアルコール離れ」等からの影響で、市場規模が縮小傾向にあると認識しております。今後もこの傾向は継続すると考えられるため、アルコール以外の商品の充実や食品の質・品揃えの向上、接客サービスでの差別化、コンセプトを含めた店舗の特徴などのさらなる充実を図る必要があると考えられます。
カラオケ事業及び飲食事業においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、一時休業や営業時間短縮などの対応を余儀なくされ、業績面で大きな影響を受けることとなりました。営業再開後においても、消費マインドの回復は鈍く、平時の営業状態に戻るまでにどの程度の時間を要するかははっきりとしない状況です。
このような環境下、当社グループは各事業分野において、課題の対処を強化するとともにwithコロナ・アフターコロナの社会においては当面、消費や投資に慎重になる傾向が継続すると考え、新しい生活様式を意識した営業スタイルの確立やビジネスモデル、商品開発等を行い環境の変化に順応していきます。他方、巣ごもりによる心理的ストレスは、当社グループの従来の事業における需要が改めて見直される機会になるとも考えられ、今後さらに従業員教育を徹底し、専門知識の習得とサービスの質の向上により競合他社との差別化をはかってまいります。
(3)中期経営戦略
当社グループを取り巻く環境は、各セグメントにおいて、その状況にも相違があります。介護事業におきましては、今後日本国内の高齢化が加速して行くと考えられている現状において、これまで以上に利用者、入居者との信頼関係を構築していく必要があると考えられます。また一方でカラオケ事業、飲食事業におきましては、環境は一段と厳しいものになると予想されており、企業間、店舗間における競合への対応が必要となると考えられます。
このような状況の下、当社グループでは、主要となる事業セグメントにおいて、個々の持つ特徴を強く打ち出し差別化を図っていきたいと考えております。
セグメント別には次の目標を掲げております。
①介護事業
年間5~10施設の介護施設の新規開設を予定しております。全国展開を確実に推進するため、新たに進出する地域において地域社会との交流を活発に行い、認知度と信頼関係を強化するとともに、高齢者サービスへの需要に対して適時に対応することでビジネスの拡大を図ってまいりたいと考えております。
また、安定した施設開設を行うためにも、物件の情報収集と、行政機関との関係の構築を行ってまいります。
②カラオケ事業
既存店舖におきましては、来店客数の増加を見込むため、アプリ会員や65歳以上のゴールドメンバーを積極的に募集し、リピート率の向上に努めてまいりたいと考えております。
新規出店に関しましては、経済環境及び消費動向等を慎重に見極めて、出店地域や方針などを柔軟に検討していきます。全国展開を進捗させることで企業の認知度、関心、注目度を高めていくことが可能となると考えております。
③飲食事業
国内では、既存店の店舗力の強化に注力をして行きたいと考えております。サービスや商品の強化を随時行うことで、顧客の信頼や安心感を高め客数の向上を図るとともに、店舗の個性を磨き、足を運んで頂ける店舗づくりを行うことで、消費環境の変化などの影響を受けない体質へと改善して行きたいと考えております。海外においては、日本食の需要の高い地域での出店も検討してまいります。また、継続して、カラオケ店舗と居酒屋店舗の顧客の回流を促進することで、効率的に収益の向上を図ってまいります。
④不動産事業
主に、賃貸マンションの賃貸・管理業務と不動産物件の売買・仲介業務を行う予定です。また、不動産市況等の情勢を見極め、販売用不動産などの調査も適宜行い、迅速に対応してまいります。
(参考)2020年3月期~2022年3月期中期経営計画
①定量目標
2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期
実績実績予想計画
売上高(千円)27,209,31130,295,077-31,572,241
営業利益(千円)1,025,9421,075,874-1,909,982
親会社株主に帰属する
当期純利益(千円)
1,102,2092,652-1,239,205
親会社株主に帰属する
当期純利益率(%)
4.10.0-3.9
総資産回転率(回)0.91.0-1回以上
財務レバレッジ(倍)1.91.9-2倍程度
R O E (%)7.00.0-5.0以上

(注) 1 2021年3月期の業績予想は新型コロナウイルスの当社業績に与える影響の合理的な算定が困難であることから、未定としております。
2 2020年3月期の実績は、主にカラオケ事業及び飲食事業において消費税増税以降の個人消費低迷や新型コロナウイルス感染症等の影響により、集客が落ち込んだことや介護事業の派遣人件費が増加したことなどから予想比で売上高が1.9%減、営業利益が43.7%減となりました。また、一部カラオケ店舗、居酒屋店舖等において減損損失 1,078 百万円を計上したことなどにより親会社株主に帰属する当期純利益は予想比99.8%減となりました。
②定性目標
人財の育成により、これまで以上に高いレベルでの社会貢献を目指す。
企業の成長を通じてステークホルダーの幸せを追求し、様々な課題にチャレンジをする。
a. 成長戦略
・介護事業を中心にM&A等の情報収集に努め、積極的に取り組む。
・既存事業に親和性のある新規事業の開発に努める。
・3つの事業の柱を中心に、よりハイレベルなサービス提供を実現し、差別化をはかる。
b. ガバナンス体制の強化
・経営に対するチェック機能の充実・意思決定の迅速化による経営効率の向上をはかる。
・コンプライアンス委員会を中心として、更なるコンプライアンス管理体制の強化をはかる。
c.人財教育
・社内教育システムを充実させ、より社会性の高い人財の育成をはかる。
・成長をフォローする環境を整え、定着率向上をはかる。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(1)及び(3)に記載の経営方針及び中期経営戦略を実行する上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りです。
当社グループは「幼・青・老の共生」をコンセプトとして、「幼年~青年~老年、共に楽しく過ごせる社会作り」を目指し、介護施設やカラオケ店舗の運営を中心とした事業展開を図っております。
今後は、国内外の経済情勢、自然災害、新型コロナウイルス感染症等の影響についても留意しつつ、更なる広域展開を志向し、各事業子会社、各事業セグメントにおける対処すべき課題を適宜精査し、その都度適切な対応策を講じてまいります。
当社グループとして、現在事業の拡大・推進にあたり重要な課題として認識している事項は、以下のとおりであります。
(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)
当社グループのカラオケ事業及び飲食事業は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況を踏まえ、2020年4月7日及び4月16日に政府より発令された緊急事態宣言とそれに伴い各都道府県知事より発令された休業要請に基づいた対応として、カラオケ店舗及び飲食店舗を順次休業致しました。営業時間短縮などの対応を行い2カ月以上を要して全店の営業再開に至りましたが、新型コロナウイルス感染症への警戒心や自粛の影響で集客の戻りは鈍く、今後についても感染収束のシナリオや消費マインドの回復度合いに左右されるところが大きいため、従前の営業状態に戻るまでにどの程度の時間を要するかははっきりとしない状況です。
当社グループにおいては、回復までの期間、十分な手元資金を確保するとともに、コスト面の見直しを行うなどして経営体質を強化し、新型コロナウイルス感染症によりもたらされる影響を最小限にとどめてまいります。
(その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)
(全社)
① 人材育成の方針
当社グループの属する介護業界、カラオケ業界及び飲食業界では慢性的に労働力不足の問題を抱えております。当社グループにおきましては、対応策として採用に力を入れるのはもちろんですが、OJTを中心とした技術指導だけではなく、従業員研修制度に基づく各種取り組みにおいて個々の成長をフォローし、職責や当社グループに対するロイヤリティーを高めることで定着率の安定化を図ってまいります。
② 管理体制の強化
当社グループとして、今後事業規模を拡大していくにあたり、人材の育成とともに管理体制を強化し、企業統治をより機能的に行っていくことが重要であると考えております。当社グループにおいては、管理・統制機能を担う各管理部門及び経営企画室を持株会社である当社に集約し、企業グループとして一体的な管理ラインを構築・運用することで、正確かつ効率的な企業統治に努めております。
(介護事業)
① 事業展開地域の拡大
当社グループは、介護事業の中心となっている介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)については、介護保険施設等にかかる総量規制の対象となっていることから、従来以上にスピード感をもって新規開設を図るべく、全国の自治体による公募に参加し、開設の認可を得られるように努めると同時に、業界再編に伴う既存施設のM&A案件の情報等も積極的に収集するなどして、事業規模拡大の方策を検討してまいります。
② 接遇レベルの向上
当社グループの介護施設の入居者のほとんどの方が要介護認定者であり、そのような方々に快適な生活を提供するためには、自立支援の観点を持ち、過剰なサービスとならないために配慮することが不可欠であり、その見極めには知識や経験、正しい情報が必要となります。それらを適切に行っていくためにも、自社の研修制度を充実させ、それらを通じて、従業員の能力向上を図るとともに、本質的なサービスの質の向上を果たし、少しでも多くの入居者の満足感や信頼が得られるように努めております。
③ 施設レベルの向上
介護施設において、利用者に安心、安全にお過ごし頂くためには、介護職員による接遇レベルの向上のみならず、施設の安全性や信頼性を確保する必要があります。当社グループでは、災害時を想定した防災訓練の実施や、日々のクリンリネスの徹底、厨房の衛生検査の実施などにより、安全、衛生管理に取り組んでおります。また、介護事業においては、介護保険法や老人福祉法をはじめとする関係法令の周知は不可欠であることから、研修委員会等を通じて知識や技術指導を行うとともに、コンプライアンス委員会主導の下、コンプライアンス推進会による法令全般に係る指導の徹底に努めております。
④ 有資格者の確保
介護サービスの提供にあたり、看護師やケアマネジャー、介護福祉士等の有資格者の確保は不可欠であり、法令遵守の観点からも、有資格者の安定した雇用は重要な課題であると考えております。当社グループでは、有資格者の採用にあたって、知識・経験等を十分に考慮するとともに、入社後においても、能力や実績に応じて適宜待遇面の見直しを行うなどして、安定的な採用と定着率の向上を図っております。
(カラオケ事業・飲食事業)
① 遠隔店舗の店舗力強化
当社グループのカラオケ事業及び飲食事業は、福岡県を中心とした九州地区から関東まで、広範囲に渡る地域展開を行ってまいりました。今後も全国展開を継続していくためには、各店舗が安定的に収益を生み出すことが必要であり、そのためには、管理体制、教育体制の強化を図り、迅速な問題の把握とその解決に努めなければならないと考えております。web会議等を活用し遠隔店舗の情報を迅速に掴むとともに、店舗力の客観評価を行い、適切に改善策、対応策を打ち出すことができる体制の構築に努めてまいります。
② 競争激化と他社との差別化
カラオケ事業及び飲食事業においては、各地域での競合が激しさを増しております。当社グループとしては、競争力のある商品力、サービス力、価格設定等を随時検討するとともに、既存店舗の業態変更やリニューアルを行うなどして、対応策を講じてまいります。
③ 衛生管理の強化
衛生上の事故を予防し、顧客の信頼を保つことは、継続的に運営する上での前提となります。当社グループでは、専任の環境パトロール担当者を設置し、クリンリネスのチェックを行っている他、全店舗において外部業者による定期的な衛生検査を導入しており、客観的な検証を通して衛生管理の精度の向上に努めております。

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