有価証券報告書-第13期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/22 15:43
【資料】
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【項目】
157項目
(重要な会計上の見積り)
1.のれん及びその他の無形固定資産の評価
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
2021年12月期においてGMO外貨株式会社を買収したことに伴い計上したのれん及びその他の無形固定資産(顧客関連資産)の当連結会計年度末の連結貸借対照表における金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
のれん9,9439,018
その他の無形固定資産6,8435,960

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
① 連結財務諸表に計上した金額の算出方法
GMO外貨株式会社との企業結合取引により取得したのれんは、被取得企業の今後の事業展開により期待される将来の超過収益力であり、取得価額と被取得企業の識別可能な資産及び負債の企業結合日時点の時価との差額で計上しております。また、顧客関連資産は、既存顧客との継続的な取引関係により生み出すことが期待される超過収益の現在価値として算定しております。これらは、いずれもその効果が及ぶ期間にわたって規則的に償却しており、未償却残高は減損処理の対象となります。
のれん及び顧客関連資産の減損の兆候の把握においては、株式取得時の事業計画と実績の比較に基づき、超過収益力等の著しい低下の有無を検討しております。
減損の兆候があると認められる場合には、割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定します。
なお、当連結会計年度末において、のれん及び顧客関連資産は、減損の兆候はないと判断しております。
② 連結財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
のれんの金額の算定の基礎となる事業計画における過去の経営成績を勘案した売上高成長率、無形固定資産に計上された「顧客関連資産」の当該資産から得られる将来キャッシュ・フローにおける既存顧客の残存率、事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フロー及び「顧客関連資産」から得られる将来キャッシュ・フローのそれぞれが見積値から乖離するリスクについて反映するための割引率を主要な仮定としております。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
これらの主要な仮定は見積りの不確実性を伴うため、重要な変更が生じ超過収益力が毀損していると判断された場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表において、のれん及び顧客関連資産の減損損失を認識する可能性があります。
2. GMOあおぞらネット銀行株式の評価
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当社は当連結会計年度において、GMOあおぞらネット銀行株式会社の株式を8,047百万円追加取得し、前連結会計年度において計上していた契約損失引当金3,170百万円を控除した4,876百万円を投資有価証券として計上しております。当該金額には、取得時に見込んだGMOあおぞらネット銀行株式会社の超過収益力等が含まれております。
前連結会計年度において計上していた同株式773百万円と合わせ、当該株式の当連結会計年度末の連結貸借対照表における金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
投資有価証券(GMOあおぞらネット銀行株式会社7735,649


(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する事項
① 連結財務諸表に計上した金額の算出方法
当該投資有価証券は、市場価格のない株式等であり、GMOあおぞらネット銀行株式会社の超過収益力等を含んだ取得原価をもって帳簿価額としています。ただし、当該株式の実質価額が著しく低下したときには、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、評価損を計上しております。
直近の状況においてGMOあおぞらネット銀行株式会社の営業活動から生じる損益は継続してマイナスでありますが、同社の将来の事業計画及びその達成状況等を基礎とした検討を行った結果、同社の超過収益力等の減少による実質価額の著しい低下は生じていないため、評価損を認識しておりません。
② 連結財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
超過収益力等の減少を検討する際に利用した事業計画における将来の法人預金口座数、ローン残高並びに一口座当たりの為替件数及びデビットカード利用額を主要な仮定としております。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
これらの主要な仮定は見積りの不確実性を伴うため、重要な変更が生じ超過収益力等の減少による実質価額の著しい低下が生じた場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表において、投資有価証券評価損を認識する可能性があります。
3. 貸倒引当金
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
貸倒引当金(流動)4,022694
貸倒引当金(固定)1186,503

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する事項
① 連結財務諸表に計上した金額の算出方法
一般債権については、連結子会社であるGMO-Z com Securities (Thailand)Public Company Limitedにおいては予想損失の見積りにより、その他の連結子会社においては貸倒実績率により回収不能見込額を計上しております。
また、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に見積もった回収可能額を、債権残高から差し引いた残額を回収不能見込額として計上しております。
② 連結財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
連結会計年度末における顧客の返済能力に関する評価及び代用有価証券として差し入れを受けている有価証券や、他の担保資産における評価を主要な仮定としております。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
回収可能性の算定にあたっては、現時点における最善の見積りであるものの、見積りに用いた仮定には不確実性があり、個別の顧客の返済能力に関する新たな追加的な情報や経済状況等の変化があった場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表において、貸倒引当金の金額に影響を与える可能性があります。