有価証券報告書-第14期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
<第5期中期経営計画(2024~2026年度)>国際社会は、ロシアによるウクライナ侵略、先進国とグローバルサウスの関係性の大きな変化、サプライチェーンの再構築やエネルギー・食料問題を含む経済安全保障の確保、インフレと債務コスト増等の国際金融環境の変化といった歴史的・構造的課題や変化に直面し、世界情勢は不確実性を増しています。また、気候変動問題への対処は、引き続き国際社会の喫緊の課題ですが、脱炭素化社会の実現と持続可能な経済成長の両立にあたっては、革新的な技術によるブレークスルーが必要不可欠となっています。
当行はこうした諸課題の解決に向けて、今般、2024~2026年度を対象とする第5期中期経営計画を策定しました。本中期経営計画では、“Navigate toward and Co-create a Valuable Future”を取組のテーマとし、日本と世界、官と民をつなぐ政策金融機関として、特別業務等の独自のリスクテイク機能・国際金融への知見を駆使し、民間資金の動員も行いつつ、世界の課題解決を先導し、未来を共に創っていくことを目指します。本取組のテーマも踏まえ、以下のとおり、4つの重点取組課題、11の具体的な取組目標を定めております。また日米政府間の合意に基づく取組を日本政府と密に連携して推進するために、新たな重点取組課題として「Ⅴ 日米戦略的投資イニシアティブに基づく取組の推進」を、2026年4月1日に追加しました。
(参考)<経営諮問・評価委員会の評価>各目標の達成度合いを総合した重点取組課題ごとの評価は、社外の有識者及び社外取締役より構成される経営諮問・評価委員会において決定されます。2025年度事業運営計画(中期経営計画において設けた個々の指標について、各年度に取り組むべき目標を設定したもの)に対する経営諮問・評価委員会の評価は以下のとおりです。
<ウクライナ侵略に伴う対ロシア制裁について>当行は、我が国企業による海外事業展開や資源確保等を支援する観点からロシア向けに出融資保証業務を実施してまいりました。こうした中、2022年2月以降のロシアによるウクライナ侵略を受けて、日本政府を含む各国政府等は対ロシア制裁を実施しており、これを受けてロシア政府からは大統領令等の対抗措置が実施されております。また、これによって、市場環境等の変化も生じております。このような状況を踏まえ、当行としても、各国政府等による制裁やこれを受けたロシア政府の対抗措置の動向を注視しつつ対応を進めております。
<第5期中期経営計画(2024~2026年度)>国際社会は、ロシアによるウクライナ侵略、先進国とグローバルサウスの関係性の大きな変化、サプライチェーンの再構築やエネルギー・食料問題を含む経済安全保障の確保、インフレと債務コスト増等の国際金融環境の変化といった歴史的・構造的課題や変化に直面し、世界情勢は不確実性を増しています。また、気候変動問題への対処は、引き続き国際社会の喫緊の課題ですが、脱炭素化社会の実現と持続可能な経済成長の両立にあたっては、革新的な技術によるブレークスルーが必要不可欠となっています。
当行はこうした諸課題の解決に向けて、今般、2024~2026年度を対象とする第5期中期経営計画を策定しました。本中期経営計画では、“Navigate toward and Co-create a Valuable Future”を取組のテーマとし、日本と世界、官と民をつなぐ政策金融機関として、特別業務等の独自のリスクテイク機能・国際金融への知見を駆使し、民間資金の動員も行いつつ、世界の課題解決を先導し、未来を共に創っていくことを目指します。本取組のテーマも踏まえ、以下のとおり、4つの重点取組課題、11の具体的な取組目標を定めております。また日米政府間の合意に基づく取組を日本政府と密に連携して推進するために、新たな重点取組課題として「Ⅴ 日米戦略的投資イニシアティブに基づく取組の推進」を、2026年4月1日に追加しました。
| 重点取組課題Ⅰ 持続可能な未来の実現 | |||||||||||||
| 取組目標① カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献 ● 再生可能エネルギー、省エネルギー、水素・アンモニア、カーボンリサイクル燃料、蓄電池、資源循環(サーキュラーエコノミー)、次世代モビリティ、省エネ建築物、エネルギー転換及び二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCS/CCUS)等に関する事業へのファイナンスを通じ、世界のグリーン・トランスフォーメーション(GX)に向けた取組や、各国のカーボンニュートラルへの多様な道筋を踏まえたエネルギー・トランジションに向けた取組を支援
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| 取組目標② ホスト国との協働による社会課題解決への貢献 ● 医療環境の整備(病院・医療機器・医療ネットワーク)、レジリエントな基礎インフラの整備(上下水道、交通インフラ、防災、地方電化・分散型電源、情報通信)、衛生環境の向上(廃棄物処理・再生利用)、自然資本の保全・回復(海洋プラスチック対策等)、食糧安全保障の確保(フードバリューチェーン)など、持続可能な成長に向けたホスト国の社会課題解決に資する事業を支援
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| 取組目標③ サステナビリティ経営の責任ある実行 ● 気候変動問題を中心とするサステナビリティに関する先駆的取組の推進 ● 広範なサステナビリティ関連事項(例:自然資本・人権・ジェンダーなど)の先端的動向の調査・分析と発信 ● 気候変動関連のリスク管理(移行リスク・物理リスク)やサステナビリティ関連情報開示・発信を含む取組の高度化
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| 重点取組課題Ⅱ 我が国産業の強靱化と創造的変革の支援 | |||||||||||||||
| 取組目標④ 我が国のエネルギー安全保障の確保、国益に資する バリューチェーン/サプライチェーン強靱化及び先端的産業基盤への支援 ● 我が国のエネルギー安全保障の確保に資するエネルギー案件、海外向け設備投資・輸出案件を含む我が国企業のグローバルなバリューチェーン/サプライチェーンの強靱化に資する案件、ベースメタルやクリティカルミネラルズ等の鉱物資源の権益確保・輸入に係る案件等への支援を通じ、我が国産業の強靱化を支援
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| 取組目標⑤ 革新的技術・事業の展開支援 ● スタートアップ企業へのファイナンスやバリューアップの取組及び商業化・実用化へ向けた我が国企業による投資案件、技術・事業化リスク等に着目した案件、先端技術・事業の確保を念頭に置いた我が国企業によるM&A案件や株式会社JBIC IG Partnersが組成するファンドを通じた出資案件などへのファイナンスを通じ、我が国産業の創造的変革を支援
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| 取組目標⑥ グローバルに活躍する中堅・中小企業の海外展開支援 ● 地域金融機関等の民間金融機関との連携強化や情報発信を通じ、グローバルに活躍する中堅・中小企業を支援
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| 重点取組課題Ⅲ 戦略的な国際金融機能の発揮による独自のソリューション提供 | |||||||||||||||
| 取組目標⑦ 我が国の対外経済政策の構築・実現に貢献する案件への支援 ● 日米豪や日米豪印戦略対話(QUAD)を含む多国間連携、ウクライナ・周辺国復興支援、グローバルサウスとの連携強化、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)など、時代の趨勢に応じて変化する我が国の対外経済政策の構築・実現に貢献する取組を支援
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| 取組目標⑧ 戦略的な情報分析を通じた独自のソリューションの提供 ● 情報収集・分析機能の発揮を通じた、対外発信の強化や当行業務・戦略の高度化
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| 重点取組課題Ⅳ 価値創造に向けた組織基盤の強化・改革 | |||
| 取組目標⑨ 人的資本経営の実践 ● 組織課題を見据えた新たな人材戦略の策定・導入 ● 役職員の能力が最大限発揮できる組織運営を行う人的資本経営の確立
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| 取組目標⑩ DXによる業務効率化・業務推進基盤の整備 ● IT基盤の更なる強化や、業務の不断の見直しと先端技術(生成AI等)の活用のベストミックス・アジャイルな推進による業務効率化の実現と業務推進基盤の整備
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| 取組目標⑪ エンゲージメントの高い組織づくり・組織の基盤強化と安定・効率的運営 ● 経営主導の具体的な組織変革を通じたエンゲージメントの高い組織づくり ● 価値創造を支える組織の根幹業務の強化と安定的・効率的運営
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| 重点取組課題V 日米戦略的投資イニシアティブに基づく取組の推進 | |||
| 取組目標⑫ 日米戦略的投資イニシアティブに基づく取組の推進 ● JBICの有する機能・知見を駆使し、日本政府と密に連携しつつ日米戦略的投資イニシアティブに基づく取組を推進する。 | |||
(参考)<経営諮問・評価委員会の評価>各目標の達成度合いを総合した重点取組課題ごとの評価は、社外の有識者及び社外取締役より構成される経営諮問・評価委員会において決定されます。2025年度事業運営計画(中期経営計画において設けた個々の指標について、各年度に取り組むべき目標を設定したもの)に対する経営諮問・評価委員会の評価は以下のとおりです。
| ■ 国際協力銀行(JBIC)は、第5期中期経営計画において、4つの重点取組課題の下に11の取組目標を置き、目標達成に取り組んでいる。2年目となる2025年度は、日米戦略投融資に関し、前例のない経緯やスキームを伴う取組に多大なリソースを割きながら、日本の国益に資するよう対応の最適化を図った。これと共に、グローバルにその他の案件をコミット額含め十分に推進した年度として、組織全体の取組を高く評価。かかる認識の下、重点取組課題毎の評価は以下のとおり。不確実性が一層高まる中、日米対応に加えて、エネルギー安全保障や経済安全保障の確保等、多岐に亘りJBICへの期待が大きく高まっている。JBICには、予算や人的リソースを一層充実化させ、役職員のエンゲージメントにも配意して業務に取り組んでいくことを期待する。 ▶ 重点取組課題Ⅰ:日米戦略投融資への対応にリソースを割いた影響が大きく生じた中、トルコ向けGREENや米国向け廃棄物発電案件など次年度に繋がる案件組成を着実に進めながら、米国での低炭素アンモニア製造・販売案件、ウズベキスタンでの太陽光発電及び蓄電案件、印でのバイオ燃料製造・発電案件といったホスト国のGXや社会課題解決に資する案件に加え、アルゼンチンでの炭酸リチウム開発案件に係る特定外国法人向け融資といったJBICならではの案件に取り組んだことを高く評価。 ▶ 重点取組課題Ⅱ:我が国産業の強靱化は、リチウムイオンバッテリー用有機溶媒や送配電網整備に必要な変圧器の製造事業に加え、中東のLNGプロジェクトや原油輸入案件、米国における鉄鋼会社の買収や天然ガス事業者の買収といった我が国の経済安保・サプライチェーン強靱化に資する案件に取り組む中で承諾件数目標を達成したことを評価。創造的変革の支援は承諾件数目標には届かなかったが、核融合実証実験案件といった特徴的な案件に加え、日本発のスタートアップ企業4社に投資実行したことを評価。 ▶ 重点取組課題Ⅲ:地政学的情勢や海外投資アンケートに係る発信強化に加え、AZEC推進、TICAD9やCOP30の機会を捉えたアフリカ・ブラジルでの案件組成・連携強化、ウクライナ周辺国支援に資するFSRU案件など、JBICならではの政策的重要性の高い案件に取り組んだことを評価。 ▶ 重点取組課題Ⅳ:日米戦略投融資への機動的な対応に向け、戦略投融資室の立ち上げに合わせ広範囲の分野毎に知見を活かしつつ対応できる人員を捻出しながら体制を整備するとともに、所要の予算を確保するなど、組織基盤の整備を迅速に進めたことに加え、中東欧地域での活動強化へ向けたワルシャワ駐在員事務所の開設、強靱なサプライチェーンの構築に資する案件支援を目的とした日本戦略投資ファシリティの創設といった取組を進めたことを高く評価。 |
<ウクライナ侵略に伴う対ロシア制裁について>当行は、我が国企業による海外事業展開や資源確保等を支援する観点からロシア向けに出融資保証業務を実施してまいりました。こうした中、2022年2月以降のロシアによるウクライナ侵略を受けて、日本政府を含む各国政府等は対ロシア制裁を実施しており、これを受けてロシア政府からは大統領令等の対抗措置が実施されております。また、これによって、市場環境等の変化も生じております。このような状況を踏まえ、当行としても、各国政府等による制裁やこれを受けたロシア政府の対抗措置の動向を注視しつつ対応を進めております。