有価証券報告書-第13期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/12/20 16:00
【資料】
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【項目】
141項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当社グループは、「あらゆる人が、あらゆる場所で、あらゆるモノを売り買いできる新たな時代を創る」というミッションを掲げ、「グローバルな循環型消費社会の先駆者であり続ける」というビジョンのもとに、ネットオークション・ショッピングの比較検索サイト「オークファン」をはじめとした情報提供(メディア)事業、卸企業・メーカー等を対象としたマーケットプレイス事業、インターネット上での販売活動支援等を行うソリューション事業及び事業投資活動等を行うインキュベーション事業を展開しております。
当社グループが相対する市場である消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は2018年に9兆2,992億円(前年比8.1%増、物販系分野のみ)と増加・市場成長が継続しております(※)。また、上記の市場のみならず、フリマアプリ、ハンドメイドマーケットなど、消費者間EC市場(CtoC)の成長も著しく、2018年1年間でのフリマアプリの市場規模が6,392億円と急拡大を見せるなど(※)、今後もますます当社グループの関連市場拡大が予想されます。
このような事業環境の中、当連結会計年度は、創業来のメディア事業単体の事業運営から、マーケットプレイス事業、ソリューション事業へ前連結会計年度から引き続き注力し、メディア事業及び当社グループの最大の強みである膨大な商品実売データとそこから得られる解析知見をもとに事業シナジーの拡大に取り組んでまいりました。
メディア事業においては、前連結会計年度に引き続き、「ユーザー数の拡大」と「収益基盤の強化」を重点課題として取り組んでまいりました。「ユーザー数の拡大」につきましては、プロモーション強化、SEO対策、主力事業である『aucfan.com』におけるコンテンツのオリジナリティ強化などの施策を実施いたしました。「収益基盤の強化」につきましては、副業・複業としての物販サービスのプロモーション強化、教育サービスの拡張や商品仕入サービスの拡大、また、各種Eマーケットプレイスとのアライアンス強化による広告・アフィリエイト単価の確保など、売上増加に努めてまいりました。以上の結果、売上高2,351,263千円(前年同期比22.2%増)、営業利益181,276千円(前年同期比3.4%減)となりました。
マーケットプレイス事業においては、「流通量強化」と「サービス認知の拡大」に取り組んでまいりました。「流通量強化」においては、国内最大級のBtoB卸サイト『NETSEA(ネッシー)』上でのプロモーション強化、商品供給元であるサプライヤーへのコンサルティングサービスの提供、中国・台湾及び東南アジア諸国への商品流通体制構築などの施策を実施いたしました。「サービス認知の拡大」においては、各サービスでのマーケティング施策の実行に加え、社会貢献型サンプリングサービス『Otameshi(オタメシ)』が2017年7月の立ち上げ以降、雑誌やテレビなどで度々取り上げられるなど、プロモーション施策に取り組んでまいりました。以上の結果、売上高3,449,305千円(前年同期比4.0%増)、営業損失65,213千円(前年同期は102,042千円の営業利益)となりました。
ソリューション事業においては、データとマーケットプレイス(販路)を繋ぐ戦略的事業投資を含む、当社グループにとって重要なセグメントであり、継続的に事業投資を実施しております。このような投資フェーズの中、連結範囲の変更の影響がありましたが、複数Eマーケットプレイスへの同時出品・在庫連動可能なASPサービス『タテンポガイドNEXT』の安定的な黒字化に向けた販売促進及び費用の見直しが功を奏した結果、売上高266,404千円(前年同期比38.0%減)、営業利益14,751千円(前年同期は54,016千円の営業損失)となりました。
インキュベーション事業は、事業投資活動を通じて当社が中長期に亘り競合優位性を構築・維持していくための知見とネットワークを得ることを目的とした事業セグメントであります。営業投資有価証券の売却及び投資先企業へのコンサルティング等を実施した結果、売上高856,827千円(前年同期比211.9%増)、営業利益540,964千円(前年同期比234.1%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,636,469千円(前年同期比13.2%増)、営業利益は679,756千円(前年同期比65.4%増)、経常利益は672,114千円(前年同期比58.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は327,178千円(前年同期比46.1%増)となりました。当連結会計年度の自己資本当期純利益率に関しましては11.1%(前年同期比2.4ポイント増)となりました。
※ 出典:平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
②財政状態の状況
資産の部
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、4,042,482千円(前連結会計年度末は4,049,504千円)となりました。主な内訳といたしましては、現金及び預金が1,354,496千円、受取手形及び売掛金が1,011,730千円、営業投資有価証券が1,243,962千円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、1,472,093千円(前連結会計年度末は1,822,160千円)となりました。主な内訳といたしましては、ソフトウエアが425,008千円、のれんが391,289千円、繰延税金資産が277,724千円であります。
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産は、931千円(前連結会計年度末は2,173千円)となりました。内訳といたしましては、社債発行費931千円であります。
負債の部
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、1,716,799千円(前連結会計年度末は1,965,168千円)となりました。主な内訳といたしましては、1年内返済予定の長期借入金が398,986千円、未払金が332,468千円、短期借入金が300,000千円、買掛金が250,301千円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、576,670千円(前連結会計年度末は1,191,511千円)となりました。主な内訳といたしましては、長期借入金が572,183千円であります。
純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、3,222,038千円(前連結会計年度末は2,717,158千円)となりました。主な内訳といたしましては、利益剰余金が1,727,899千円、資本金が861,157千円、資本剰余金が831,997千円であります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末より740,228千円減少し、1,354,496千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益610,571千円、減価償却費263,032千円、のれん償却額145,957千円などの計上に対し、売上債権の増加額431,294千円、営業投資有価証券の増加額415,061千円、法人税等の支払額150,387千円、子会社株式売却益66,373千円などにより、営業活動の結果使用した資金は6,669千円(前年同期は468,010千円の獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
貸付金の回収による収入25,933千円の計上に対し、有形固定資産の取得による支出12,218千円、無形固定資産の取得による支出302,757千円などにより、投資活動の結果使用した資金は322,253千円(前年同期は222,345千円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
新株予約権の行使による株式の発行による収入362,577千円、短期借入れによる収入500,000千円などの計上に対し、短期借入金の返済による支出500,000千円、長期借入金の返済による支出484,239千円、自己株式の取得による支出159,920千円、社債の償還による支出125,000千円などにより、財務活動の結果使用した資金は411,003千円(前年同期は818,285千円の獲得)となりました。
なお、当社グループの運転資金及び設備投資資金は自己資金並びに借入金等により充当しております。当連結会計年度の有利子負債残高は1,404,132千円となり、前連結会計年度に比べ708,643千円減少しており、自己資本比率は58.2%と依然として高い水準を維持しております。
資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,354,496千円と十分な流動性を確保しております。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの主たる事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループでは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度のセグメント別の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年10月1日
至 2019年9月30日)
前年同期比(%)
メディア(千円)2,102,779113.5
マーケットプレイス(千円)3,421,243103.2
ソリューション(千円)255,61960.7
インキュベーション(千円)856,827311.9
合計(千円)6,636,469113.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年10月1日
至 2018年9月30日)
当連結会計年度
(自 2018年10月1日
至 2019年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
GMOペイメントゲートウェイ株式会社(注)2725,21712.2799,37611.8

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.回収代行契約を締結しており、上記金額は一般顧客に対する回収代行依頼金額を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は6,636,469千円(前年同期比13.2%増)、営業利益は679,756千円(前年同期比65.4%増)、経常利益は672,114千円(前年同期比58.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は327,178千円(前年同期比46.1%増)となりました。
なお、詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループにおける運転資金需要の主なものは、仕入費用、販売費及び一般管理費の営業費用による営業資金及び設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達となります。
③経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの事業に関連するEC市場規模については、消費者向け(BtoC-EC)及び企業間(狭義BtoB-EC)市場規模においても好調な拡大が見込まれるものと思われます。
「企業が持つ年間22兆円規模の滞留在庫・余剰在庫」を当社グループの継続的かつ飛躍的な事業成長に取り込むため、2019年9月期においても、積極的かつ重点的な投資計画を推進しております。当社グループの成長モデルとして、メディア、マーケットプレイス、ソリューションの3領域及びこれら領域の基礎共なる購買データの蓄積並びにインキュベーション領域において、売上・KPI目標を定め、各々を伸ばしてまいります。
具体的には、メディア領域では基盤であるメディア『オークファン』のUV(ユニーク・ビジター)及び会員数がKPIであります。今後も引き続きプロモーション強化施策、SEO対策、ECサイト各社とのアライアンス強化などによるユーザー(スクール生徒数、オークファンPro会員数含む)の拡大、運営ノウハウの提供により更なる成長を図ります。
マーケットプレイス領域及びソリューション領域では流通額がKPIであります。今後もサプライヤー成長コンサルティング、海外バイヤーとの連携による新市場の開拓、物流業務の提供及びグループ間シナジーの強化により、更なる成長を図ります。また、創業来オークファンが蓄積し続けてきた膨大な商品実売データも活用し、企業のもつ滞留在庫・余剰在庫の価値を可視化し、より積極的に市場再流通を促すことで、当社グループ経由の流通額の拡大を図ってまいります。
データ蓄積においては取得件数と対応マーケットプレイス数がKPIであります。今後も引き続きクローリング/スクレイピング技術、データマイニング技術、機械学習などを活かした分析ツールの提供により、更なる成長を図ります。
インキュベーション領域では投資利回り及び情報収集がKPIであります。今後もベンチャー企業を中心とした投資を進めるとともに、当社グループを取り巻く市場環境の最新テクノロジー等の情報を収集してまいります。
④経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、ミッションとして「あらゆる人が、あらゆる場所で、あらゆるモノを売り買いできる新たな時代を創る」「眠っている価値を必要な場所へ」を掲げ、「グローバルな循環型消費社会の先駆者であり続ける」というビジョンのもとに事業を展開し、在庫に悩む企業の「主治医」として流通の最適化を行う企業として、当社グループのサービス利用者及び顧客の満足度向上を図り、企業価値・株主価値の向上を目指しております。

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