有価証券報告書-第19期(2024/10/01-2025/09/30)

【提出】
2025/12/26 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
145項目

有報資料

当社グループは、創業以来、膨大な売買データとAI技術を活用して流通の可視化・効率化を推進してまいりました。コーポレートアイデンティティを「RE-INFRA COMPANY」と定義し、社会のさまざまな「RE(再構築・再定義・再流通など)」を統合した唯一無二の流通インフラの構築を目指しています。
また、当社グループの各サービスを利用するSmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサー等のお客様を「Appreciator(アプリシエイター)」と定義しています。“Appreciate”には「真価を認める」「価値を高める」といった意味があり、当社は価値を見出し感謝できる人々=Appreciatorが活躍できる社会の実現を目指しています。
こうした理念のもと、当社は「BtoB取引市場のDX化」を中核戦略に掲げ、国内流通構造のデジタル化に取り組んでまいりました。国内のBtoB取引市場は約300兆円規模(※1)と推定され、そのうちEC化されていない取引は約200兆円に上ります。こうした巨大な未開拓領域のデジタル化は、創業当初から取り組んできた「データによる流通の可視化・効率化」という理念を発展させたものであり、現在の成長戦略の基盤を形成しています。
一方で、過去3年間はこの戦略をさらに発展させ、海外事業(主に中国)を新規事業・成長戦略の柱として展開してまいりました。Japan to Chinaでは義烏日本国家館・NETSEA CHINAを通じた日本商材の越境販売支援、China to Japanでは中国商品の展示会「大阪義烏マーケット」や「アリババ1688セレクション」の開催、NETSEA×アリババ1688の連携など、さまざまな新規施策に取り組んでまいりました。
これらの取り組みは市場開拓やネットワーク構築の面で一定の成果を得た一方、事業としての収益化には時間を要しており、当社は今後の方向性を見直しながら、より収益性の高い領域へのシフトを進めています。
その中で、成果が具体的に現れ始めているのが、OEM自社ブランド販売「AP LAB(エーピーラボ)」とライブコマース「NETSEA MallLive(ネッシーモールライブ)」です。「AP LAB」は、中国の生産拠点で当社自らが工場を開拓・製造し、日本国内で販売を行うモデルであり、個人向け販売に加えて法人への卸も行うことから、Direct to Consumer(D2C)に加えBusiness(B)も含む「D2X(Direct to X)コマース」として位置づけています。
また「NETSEA MallLive」は、当社が自ら商品を仕入れ、TikTokなどのライブ配信を通じて販売するモデルで、将来的にはライバーや販売者への商材提供へと拡張する可能性を有しています。
今後は、このD2Xコマース領域を新たな成長ドライバーと位置づけ、収益性の高い事業ポートフォリオの確立を目指してまいります。
当社グループは現在、従来のBtoB流通DXからD2Xコマースへの事業転換期にあり、「AP LAB」及び「NETSEA MallLive」への積極的な先行投資を進めています。これらの投資は短期的には収益を圧迫するものの、中長期的な事業拡大に向けた基盤づくりを目的としています。
※1 経済産業省2025年8月26日発表 電子商取引に関する市場調査、BtoB-EC市場規模の業種別内訳より推察
当社グループが対処すべき課題は、次のとおりです。
① 事業ポートフォリオの再構築と選択と集中
当社グループは現在、事業転換期にあり、中長期的な企業価値向上の観点から、事業ポートフォリオの再構築を重要課題として認識しております。既存事業においては、収益性・成長性・市場性・シナジー等を基準とした評価を進め、採算性の低い領域については縮小又は撤退を実施し、限られた経営資源を将来性の高い領域へ集中的に配分する体制へ移行しております。
本取り組みにより、固定費構造の最適化、投資効率の改善、意思決定プロセスの明確化を図り、新規事業立ち上げに伴う先行投資負担と事業成長のタイミングを適切に管理しながら、持続的な事業成長モデルへの転換を進めてまいります。
② D2Xコマース事業の確立と収益モデル構築
新規事業領域であるD2Xコマース事業(「AP LAB」「NETSEA MallLive」)においては、将来の収益基盤として重要な位置づけにある一方、事業フェーズとしては市場検証段階から事業化段階への移行期にあります。
今後は、商品供給体制・販売チャネル・ブランド戦略・顧客獲得効率・LTV向上施策など、複数の要素を統合的に最適化し、持続可能な収益モデルの確立が課題となります。また、データ分析に基づく商品企画、在庫運用精度の向上、ライブ販売者との関係構築など、運営モデルの再現性強化にも取り組んでまいります。
③ 国内既存事業の収益性改善及び競争力強化
既存事業におきましては、安定的な収益基盤の維持に加え、収益性改善・運用効率化・ユーザー体験向上が引き続き重要な課題となっております。
サービス機能や提供価値の継続的改善、ユーザー属性に応じた価格体系・提供メニューの最適化、企業・SmallBユーザーへの支援体制の強化などに取り組み、顧客基盤の維持・拡大と解約率の低減を図ってまいります。
④ 海外事業戦略の再評価と重点領域の選定
海外事業については、これまでの取り組みで得た市場反応・顧客特性・商習慣・コスト構造・収益性を踏まえ、事業としての実行可能性評価が重要課題となっております。今後は、海外事業の位置付けを明確化し、単なる市場開拓ではなく、日本企業及び海外バイヤー双方に対する価値提案の再整理、事業領域・対象地域・投資配分の明確化を進めてまいります。
将来的には、海外事業をD2Xコマースとの連動領域として統合し、国内・海外を一体化した流通モデルの構築に取り組む方針です。
⑤ 技術基盤・データ活用体制・セキュリティの高度化
当社グループの事業はオンラインサービスを基盤としており、システムの安定稼働、データ管理、情報セキュリティ体制の強化は引き続き重要な課題です。今後の事業成長に対応するため、クラウド基盤強化、自動化・効率化の推進、AI・データ活用の仕組み整備、安全性・信頼性確保に向けた継続的な投資を行ってまいります。
⑥ 内部統制と組織運営体制の強化
当社グループでは、これまで取り組んできたガバナンス強化施策の確実な運用と継続的改善が引き続き重要課題となります。また、新規事業比率が高まる中、意思決定プロセス、内部統制、リスク管理、権限設計、モニタリング体制の整備が求められております。今後も上場企業として適切なガバナンスを維持しつつ、迅速な事業展開を可能にする組織体制の確立を進めてまいります。
当社グループは、事業変革期におけるこれらの課題に取り組むことで、事業再構築と成長基盤の確立を進め、中長期的な企業価値向上の実現を目指してまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。