有価証券報告書-第17期(2025/07/01-2026/06/30)
② 戦略
当社グループは、企業理念とミッションを根幹として、経営環境の変化と当社グループの独自性が重なる領域に重要課題(以下「マテリアリティ」という。)を特定し、その解決を「サーキュラーエコノミー総合プラットフォーム企業になる」という長期ビジョンの実現に向けた戦略として推進しております。
ア 基本方針
当社グループは、「創業企業・循環企業・求道企業」という企業理念と、「持続可能社会実現の一翼を担う」というミッションを、サステナビリティに関する取組の基本方針の根幹に据えております。当社は純粋持株会社として、この理念とミッションのもと、サステナビリティに関する戦略とコーポレート戦略を一体のものとして推進しております。
イ マテリアリティ
当社は、社会・環境との相互作用を踏まえ、当社グループの事業・業績・企業価値に重要な影響を与え得るリスクと機会を評価した上で、マテリアリティを特定しております。マテリアリティの特定にあたっては、当社グループが社会・環境に与えるインパクトの重要性と、社会・環境の変化が当社グループの企業価値に与える財務的重要性の双方から判断するダブルマテリアリティの考え方を用いております。
マテリアリティは、サステナビリティ委員会における審議及び経営会議での協議を経て、取締役会に上申いたしました。あわせて、マテリアリティとしなかった事項についても、次のとおり位置づけを整理しております。
マテリアリティは、事業の成長がそのまま社会課題の解決につながる「価値創造マテリアリティ」の2項目と、その価値創造を支える経営基盤に関する「価値基盤マテリアリティ」の2項目で構成しております。当社グループのマテリアリティ及びこれに関連する機会とリスクは、次のとおりであります。
ウ 長期ビジョン・事業モデル
当社グループは、マテリアリティへの取組を、2036年6月期を到達点とする長期ビジョンの実現に向けた戦略と一体で推進しております。産業界に対しては、グリーンマテリアルの供給を通じて製造業のサプライチェーンの脱炭素化と天然資源の消費抑制に貢献し(価値創造マテリアリティ①)、地域に対しては、自治体等との連携を通じて地域の資源循環を支えてまいります(価値創造マテリアリティ②)。こうした事業活動を通じて社会に価値をもたらすことが、当社グループの企業価値の向上につながるものと考えております。さらに、企業価値の向上は、社会課題の解決力を一層高める設備、技術及び人材への投資の余力を生み出すものであり、当社グループは、この価値創造の循環を拡げてまいります。

なお、長期ビジョン及び長期戦略の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
エ 事業基盤(AI・DXの活用)
当社グループは、AI・DXの活用を、一時的な業務の効率化にとどまらず、グループ全体の生産性と事業の持続性を長期にわたり支える事業基盤インフラと位置づけております。
各グループ会社における活用事例やプロンプトのノウハウを委員会組織を通じて共有・横展開し、現場主導でのITリテラシーの向上と自律的な活用を後押ししております。生成AIの技術は急速に進化しており、今後、労働力人口の構造的な減少や自動化技術のさらなる実用化が重なるなかで、こうした技術の活用が業務の前提として定着するものと認識しております。当社グループは、この変化を見据え、活用知見の蓄積とITリテラシーの底上げを進めることで、属人化した業務知識の形式知化と意思決定の迅速化を図り、間接部門を中心とした業務の効率化を通じて、全社の労働生産性の向上に長期的につなげてまいります。
また、間接部門・管理業務を中心に自律型AIエージェントの導入を開始し、今後、対象業務を順次拡大してまいります。導入にあたっては、どの業務に、誰が、どこまで活用するかという「使い方の型」を整備することで、現場が安心して自発的な活用に踏み出せる環境づくりを進めております。あわせて、デジタル化推進委員会が、AI活用の適正性、リスク及び効果を定期的に評価・審議し、必要に応じて是正を促すとともに経営層へ報告する体制を運用しており、活用の拡大と適正な管理の両立を図っております。
こうした取組は、少数精鋭で高い付加価値を生み出す組織への転換を支えるものであり、当社グループは、AI・DXを基盤として、マテリアリティへの取組と長期戦略の実行を支えてまいります。
なお、事業基盤のうち、人的資本に関する取組については「(2) 人的資本」に、安全、コンプライアンス及びガバナンスに関する取組については「(3) 安全・コンプライアンス・ガバナンス」に記載しております。
当社グループは、企業理念とミッションを根幹として、経営環境の変化と当社グループの独自性が重なる領域に重要課題(以下「マテリアリティ」という。)を特定し、その解決を「サーキュラーエコノミー総合プラットフォーム企業になる」という長期ビジョンの実現に向けた戦略として推進しております。
ア 基本方針
当社グループは、「創業企業・循環企業・求道企業」という企業理念と、「持続可能社会実現の一翼を担う」というミッションを、サステナビリティに関する取組の基本方針の根幹に据えております。当社は純粋持株会社として、この理念とミッションのもと、サステナビリティに関する戦略とコーポレート戦略を一体のものとして推進しております。
イ マテリアリティ
当社は、社会・環境との相互作用を踏まえ、当社グループの事業・業績・企業価値に重要な影響を与え得るリスクと機会を評価した上で、マテリアリティを特定しております。マテリアリティの特定にあたっては、当社グループが社会・環境に与えるインパクトの重要性と、社会・環境の変化が当社グループの企業価値に与える財務的重要性の双方から判断するダブルマテリアリティの考え方を用いております。
マテリアリティは、サステナビリティ委員会における審議及び経営会議での協議を経て、取締役会に上申いたしました。あわせて、マテリアリティとしなかった事項についても、次のとおり位置づけを整理しております。
| 社会の構造変化 | 当社グループが社会・環境に与える影響[Inside-out] | 社会・環境の変化が当社グループに与える影響[Outside-in] | 評価・位置づけ |
| 経済安全保障・国内資源循環の要請 | 国内で循環を完結させる供給網の構築により、資源自給に貢献する | 国内資源循環の担い手としての需要が拡大する | 価値創造マテリアリティとして特定 |
| 資源需要の拡大・重要鉱物の確保難 | 都市鉱山から重要鉱物を再生し、資源制約の緩和に貢献する | 再生素材の経済価値が上がり、収益機会が拡大する | 価値創造マテリアリティとして特定 |
| 脱炭素・GXの進展 | 低炭素プロセスによる再生素材の供給により、社会のCO₂削減に貢献する | 脱炭素の要請がグリーンマテリアルの需要を生む | 価値創造マテリアリティに内包 |
| 地域資源循環(焼却施設等の老朽化・新設困難) | 自治体の処理機能の受け皿となり、地域に資源価値を還元する | 資源循環インフラの担い手としての長期需要が生まれる | 価値創造マテリアリティとして特定 |
| 国内構造変化・労働力不足 | 生産性向上と待遇改善の両立モデルを示し、地域雇用の質に貢献する | 人材の確保が事業継続の制約となり得る | 価値基盤マテリアリティとして特定 |
| AIによる生産の変革 | (労働力不足と一体で評価) | 対応の巧拙が生産性の格差として業績に直結する | 価値基盤マテリアリティとして特定 |
| 労働安全・法令遵守に対する社会的要請の高まり(規制の強化を含む) | 安全の確保と規律ある経営により、社会からの信頼と人材獲得力の基盤を保つ | 労働災害や法令違反の発生が、事業継続と社会からの信頼に加え、人材の獲得にも影響する | 価値基盤マテリアリティとして特定 |
| 地政学リスク・資源の囲い込み | -(当社グループが解決する課題ではなく、環境の与件) | 海外調達の不確実性が増すなかで、国内資源循環の必要性が高まる | 戦略の前提として位置づけ |
| 海外市場の拡大 | -(当社グループが解決する社会課題ではなく、成長の機会) | 海外の資源需要の拡大が、当社グループの販路・調達・技術連携の機会を広げる | 継続的な検討事項として位置づけ |
| 自然災害・気候変動 | -(当社グループが解決する社会課題ではなく、備えるリスク) | 洪水・豪雨・猛暑等による拠点・物流への物理的影響 | 「3 事業等のリスク」において管理 |
| 火災・事故等による事業継続リスクの顕在化 | -(自社の安全確保は労働安全・法令遵守に関する評価に含む) | 生産設備の機能停止や特定の拠点・取引先への依存が事業継続の制約となり得る | 「3 事業等のリスク」において管理 |
マテリアリティは、事業の成長がそのまま社会課題の解決につながる「価値創造マテリアリティ」の2項目と、その価値創造を支える経営基盤に関する「価値基盤マテリアリティ」の2項目で構成しております。当社グループのマテリアリティ及びこれに関連する機会とリスクは、次のとおりであります。
| 区分 | テーマ | 重要課題(マテリアリティ) | 機会 | リスク |
| 価値創造 (事業を通じて解決する課題) | ①グリーンマテリアルの供給(産業系・BtoB) | 重要鉱物の確保難と脱炭素要請の高まりにより、天然資源に依存しない素材供給への転換が社会全体の課題となっている。この転換を担う供給力を築けるか否かが、当社グループの成長と企業価値を左右する。 | 経済安全保障の要請の高まり、重要鉱物の需要拡大、脱炭素に伴う低炭素素材への需要シフト | 資源価格の変動による収益の振れ、新技術の評価・導入における実装の難しさ、サプライチェーンの寸断 |
| ②地域資源循環(公共系・BtoG) | 人口減少による廃棄物減少と施設の老朽化が進むなか、自治体の廃棄物処理機能の維持が地域社会の課題となっている。その処理の過程では、再資源化が難しいために活かされないまま処分されてきた資源も少なくない。この二つの課題に応えられるか否かが、当社グループの新たな成長領域の獲得と収益の安定を左右する。 | 自治体の処理機能維持ニーズの高まり、地域資源の価値化余地 | 地域合意など参画までのハードル、安定稼働と人員確保を含む長期の履行責任 |
| 区分 | テーマ | 重要課題(マテリアリティ) | 機会 | リスク |
| 価値基盤 (価値創造を支える経営基盤の課題) | ③人的資本・生産性 | 労働力人口の減少とAIによる生産変革は、あらゆる産業に共通する構造的な課題となっている。人材を確保・育成し、待遇改善と生産性向上を両立できるか否かが、当社グループの事業の持続性を左右する。 | 生産性向上・待遇改善による人材獲得力の強化 | 労働力不足の深刻化、生産変革への対応の遅れ、技術・ノウハウの承継 |
| ④安全・コンプライアンス・ガバナンス | 廃棄物を扱う事業には、労働安全と法令遵守に対する高い社会的要請が伴う。安全の確保と規律ある経営を保ち続けられるか否かが、当社グループの事業継続と社会からの信頼の基盤を左右する。 | 安全と規律の確保による社会からの信頼、人材獲得力の強化 | 労働災害、火災・設備事故、法令違反、ガバナンス不全による操業停止と信頼の失墜 |
ウ 長期ビジョン・事業モデル
当社グループは、マテリアリティへの取組を、2036年6月期を到達点とする長期ビジョンの実現に向けた戦略と一体で推進しております。産業界に対しては、グリーンマテリアルの供給を通じて製造業のサプライチェーンの脱炭素化と天然資源の消費抑制に貢献し(価値創造マテリアリティ①)、地域に対しては、自治体等との連携を通じて地域の資源循環を支えてまいります(価値創造マテリアリティ②)。こうした事業活動を通じて社会に価値をもたらすことが、当社グループの企業価値の向上につながるものと考えております。さらに、企業価値の向上は、社会課題の解決力を一層高める設備、技術及び人材への投資の余力を生み出すものであり、当社グループは、この価値創造の循環を拡げてまいります。

なお、長期ビジョン及び長期戦略の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
エ 事業基盤(AI・DXの活用)
当社グループは、AI・DXの活用を、一時的な業務の効率化にとどまらず、グループ全体の生産性と事業の持続性を長期にわたり支える事業基盤インフラと位置づけております。
各グループ会社における活用事例やプロンプトのノウハウを委員会組織を通じて共有・横展開し、現場主導でのITリテラシーの向上と自律的な活用を後押ししております。生成AIの技術は急速に進化しており、今後、労働力人口の構造的な減少や自動化技術のさらなる実用化が重なるなかで、こうした技術の活用が業務の前提として定着するものと認識しております。当社グループは、この変化を見据え、活用知見の蓄積とITリテラシーの底上げを進めることで、属人化した業務知識の形式知化と意思決定の迅速化を図り、間接部門を中心とした業務の効率化を通じて、全社の労働生産性の向上に長期的につなげてまいります。
また、間接部門・管理業務を中心に自律型AIエージェントの導入を開始し、今後、対象業務を順次拡大してまいります。導入にあたっては、どの業務に、誰が、どこまで活用するかという「使い方の型」を整備することで、現場が安心して自発的な活用に踏み出せる環境づくりを進めております。あわせて、デジタル化推進委員会が、AI活用の適正性、リスク及び効果を定期的に評価・審議し、必要に応じて是正を促すとともに経営層へ報告する体制を運用しており、活用の拡大と適正な管理の両立を図っております。
こうした取組は、少数精鋭で高い付加価値を生み出す組織への転換を支えるものであり、当社グループは、AI・DXを基盤として、マテリアリティへの取組と長期戦略の実行を支えてまいります。
なお、事業基盤のうち、人的資本に関する取組については「(2) 人的資本」に、安全、コンプライアンス及びガバナンスに関する取組については「(3) 安全・コンプライアンス・ガバナンス」に記載しております。