有価証券報告書-第22期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/29 16:06
【資料】
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【項目】
122項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の業績は、売上高4,385百万円(前年同期比18.7%増)、営業損失25百万円(前年同期は1,699百万円の損失)、当期損失51百万円(前年同期は1,679百万円の損失)となりました。なお、EBITDAは397百万円(前年同期は△278百万円)となりました。
※EBITDA=営業利益+減価償却費
財政状態については、次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ382百万円増加し、5,767百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ463百万円増加し、2,795百万円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ81百万円減少し、2,972百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて366百万円増加し2,067百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、466百万円(前年同期は379百万円の使用)となりました。この主な要因は、税引前損失84百万円、法人所得税の支払60百万円により資金が減少した一方、減価償却費及び償却費423百万円の非資金項目の調整、日本における法人所得税還付61百万円および米国における新型コロナ補償に係る助成金受取54百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、342百万円(前年同期は538百万円の使用)となりました。この主な要因は、無形資産の取得による支出284百万円、事業譲受による支出150百万円、関係会社株式の売却による収入66百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、255百万円(前年同期は648百万円の増加)となりました。この主な要因は、長期借入による収入290百万円、子会社の成長資金のための新株発行に対し非支配株主からの払込による収入49百万円があった一方、長期借入金の返済55百万円及びリース負債の返済79百万円を行ったことによるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、ソーシャルメディアマーケティング支援事業の単一セグメントであります。事業区分について、当連結会計年度から、より分かりやすい説明を目指し以下の新区分としております。なお、前連結会計年度についても変更後の区分で記載し対比を行っております。第21期有価証券報告書 (事業年度2019年1月1日から2019年12月31日、2020年3月30日提出)記載の経営方針、経営戦略、サービスの内容から重要な変更はありません。
新区分主な事業主体旧区分
SNSマーケティング支援事業株式会社ホットリンクSaaS事業
ソリューション事業日本国内向け
SNSマーケティング支援
DaaS事業Effyis,Inc.SNSデータアクセス権
販売
クロスバウンド事業株式会社トレンドExpressクロスバウンド事業

(グループ全体、事業別の振り返り)
1) グループ全体
当連結会計年度において、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、世界各国で移動や企業活動の制限がなされました。日本においても感染拡大の第3波により再び緊急事態宣言が出され、経済は下げ止まりから一部で持ち直しの動きも見られるようになったものの、依然として先行きは不透明な状況となりました。
一方、デジタルマーケティング市場においては、従来からの市場拡大の流れに加え、新型コロナウイルス感染防止のため外出を控える状況となり、世界中の人々がインターネットに費やす時間が増えたため、その拡大速度は増しました。また、人々の情報の収集・発信・交換手段としてのソーシャルメディアの重要性がこれまで以上に高まりました。
当社グループは、2019年末において既に、デジタルマーケティング市場の中でも、ソーシャルメディアのマーケティング市場が今後より重要になるであろうと考え、中長期的な戦略として、データと分析テクノロジーを強みとし、この市場での顧客のマーケティング支援ビジネスを、注力し拡大する事業と位置づけておりました。
この戦略に沿い、企業努力を尽くした結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,385百万円(前年同期比18.7%増)、営業損失25百万円(前年同期は1,699百万円の損失)、当期損失51百万円(前年同期は1,679百万円の損失)となりました。なお、EBITDAは397百万円(前年同期は△278百万円)となりました。
また、グループ一体となって機動的かつ効果的な施策を打つため、当連結会計年度よりグループ戦略室を設け、定期的にグループ経営会議を開催しております。IR活動につきましても、従来からの年2回の決算説明会、投資家とのワンオンワンミーティング等に加え、当連結会計年度より各四半期の決算補足資料に基づいた説明動画のコーポレートサイト掲載を開始し、活動の強化に努めております。引き続き、ガバナンスと株式市場への当社グループの事業状況の説明の充実を目指して参ります。
2) SNSマーケティング支援事業
当事業は、主に日本国内向けのSNSマーケティング支援から成り立っており、その主なサービスは、SNS広告・SNS運用コンサルティングと、SNSの分析ツールである「クチコミ@係長」などであります。これらのサービスは、当社が保有する膨大なデータと、長年に亘り蓄積してきたSNS分析・運用ノウハウで、分析から施策立案、効果測定までを一気通貫でサポートするものです。
当事業の売上高は1,434百万円(前年同期比50.0%増)となりました。これは主に、SNS広告・SNS運用コンサルティングが継続して好調だったことによるものであります。
SNS広告・SNS運用コンサルティングについては、4月から5月にかけて新型コロナウイルスによる影響により売上が一時減少したものの、6月より回復傾向となり、当連結会計年度は前年同期比約2倍の売上高となりました。これは、新型コロナウイルスの影響によりイベント関連など一部業種の顧客企業がプロモーションを抑制し案件の延期やキャンセルなどが発生したものの、新しい生活様式の中でSNSマーケティングの重要性が高まり需要が増加したと同時に、前年から順調に実績を積み上げている当社サービスへの顧客からの評価が高まったことによるものと考えております。当サービスにおいては、人材の採用及び育成が重要な要素であるため、人材投資を重点的に行い、順調に体制の整備が進んでおります。また、社内業務の効率化に資するシステムを開発し生産性向上に努めております。
SNS分析ツールについては、営業人員をSNS広告・SNS運用コンサルティングに集中したことにより、売上高は前年同期比△7.8%の減少となりました。当社グループは、前年度後半より利益体質への転換を図り、コスト構造を見直すため、社内リソースのシフトを行いました。その一環として、当サービスにおいては、分析ツールの一部新規機能開発を停止し、これらに伴い、2020年5月11日付で一部人員の削減を行いました。
3) DaaS事業
当事業は、主にSNSデータアクセス権の販売から成り立っております。
当社の米国子会社であるEffyis,Inc.のSNSデータアクセス権の販売は安定した売上を維持しており、当事業の売上高は1,837百万円(前年同期比11.5%増)となりました。Effyis,Inc.は、世界中のソーシャル・ビッグデータを保有するメディアとの間で良好な関係を維持しており、当連結会計年度においても安定したデータ提供や新規メディアからのデータアクセス権の契約を順調に獲得しております。
当社グループのコスト構造見直しのための社内リソースシフトの一環として、当事業においても、前第4四半期連結会計期間において、注力市場の見直しと大幅な人材の適正配置による削減を行いました。引き続き、効果的な新規市場の選別と開拓に取り組んで参ります。
4)クロスバウンド事業
当事業は、主にソーシャル・ビッグデータを活用したクロスバウンドの消費行動を分析するレポーティングとプロモーション支援、越境ECサービスから成り立っております。当事業を構成するサービスは、子会社である株式会社トレンドExpress(以下、トレンドExpressという)が提供しており、中国国内での事前の市場調査と分析、訴求戦略の策定、露出メディアの選定、プロモーション実施後の効果測定までの一連のサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの対応のため中国からの入国制限がなされた2月より訪日中国人向けプロモーション(インバウンド)需要が停止いたしました。一方、中国市場向けプロモーション(アウトバウンド)においては、第2四半期以降は中国国内の消費者の購買意欲の回復が見られ、高まる当社顧客企業の中国市場向けプロモーション需要を積極的に獲得して参りました。これらの結果、当事業の売上高は1,113百万円(前年同期比2.0%増)と、新型コロナウイルスの影響を大きく受けながらも前年度より増加いたしました。
トレンドExpressの子会社として2019年11月14日付で設立した新会社「数慧光(上海)商務諮詢有限公司」(以下、数慧光という)は、クロスバウンド事業における長年の協業先であった普千(上海)商務諮訊有限公司(以下、普千という)から、2020年1月1日付で全部の事業を譲り受けました。これは、トレンドExpressと普千の人材、経営資源を結集することで、中国本土を中心とした中華圏におけるマーケティング支援事業の強化とさらなる事業の拡大を目指すものであります。
事業別の売上高
サービスの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日至 2020年12月31日)
売上高(千円)前年同期比(%)
ソーシャルメディアマーケティング支援事業
SNSマーケティング支援事業1,434,360150.0
SNS分析ツール440,94492.2
SNS広告・SNS運用コンサルティング993,415208.0
DaaS事業1,837,568111.5
クロスバウンド事業1,113,154102.0
合計4,385,083118.7

(連結財政状態計算書)
・資産の部
流動資産は、現金及び現金同等物が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べて381百万円増加し、2,710百万円となりました。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べて1百万円増加し、3,057百万円となりました。これは主に、クロスバウンド事業において2019年11月14日付で設立した数慧光が、2020年1月1日付で普千から全部の事業を譲り受けたこと等に伴い、のれんが295百万円増加した一方、保有する株式会社リリーフサイン(持分法適用関連会社、以下、リリーフサインという)株式の一部を譲渡したことにより持分法で会計処理されている投資が63百万円減少したこと、リリーフサインの長期貸付金の回収25百万円ならびに従業員短期貸付金24百万円への振替等によりその他の金融資産が74百万円減少したことなどによるものです。
以上により、当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末に比べて382百万円増加し、5,767百万円となりました。
・負債の部
流動負債は、営業債務及びその他の債務が35百万円減少したこと、未払消費税等また仮受金の増加、普千の事業譲受対価未払分等によりその他の流動負債が206百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて139百万円増加し、932百万円となりました。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べて323百万円増加し、1,863百万円となりました。これは主に、普千の事業譲受対価未払分によりその他の非流動負債が150百万円増加、借入金が247百万円増加した一方、リース負債が78百万円減少したことによるものです。
以上により、当連結会計年度末における負債の合計は前連結会計年度末に比べて463百万円増加し、2,795百万円となりました。
・資本の部
資本合計は、前連結会計年度末に比べて81百万円減少し、2,972百万円となりました。これは主に、当期損失51百万円、また海外子会社の財務諸表の為替換算調整によるその他の資本構成要素が79百万円減少したことにより、親会社の所有者に帰属する持分が32百万円減少、非支配持分が48百万円減少したものであります。
(連結損益計算書)
・売上高
売上高は、前連結会計年度に比べて689百万円(+18.7%)増加し、4,385百万円となりました。売上高の分析につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (グループ全体、事業別の振り返り)」をご参照ください。
・営業費用及び営業利益
売上原価は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度に比べて188百万円(+7.3%)増加し、2,770百万円となりました。当社グループは、前年度後半より利益体質への転換を図り、コスト構造を見直すため、社内リソースのシフトを行いました。その一環として、SNSマーケティング支援事業においては、SNS広告・SNS運用コンサルティングサービスへの人材の再配置を行う一方、分析ツールの一部新規機能開発を停止し、これらに伴い、2020年5月11日付で一部人員の削減を行いました。DaaS事業においても、前第4四半期連結会計期間において注力市場の見直しと大幅な人材の適正配置による削減を行いました。これらの施策、また売上高の増加により、当連結会計年度の売上総利益率は36.8%と、前年同期の30.1%から好転しております。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ221百万円(△11.7%)減少し、1,674百万円となりました。主な要因は、業容拡大に伴う人件費が増加した一方、コスト削減に努め業務委託費と広告宣伝費が減少したこと、従業員の在宅勤務とともに出張の自粛を進めたため、旅費交通費などが減少したことなどによるものであります。
金融費用は59百万円(前年度比110.3%増)となりました。主な要因は、為替差損によるものであります。
以上の結果、営業損失は25百万円(前連結会計年度は営業損失1,699百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期の税引前損失84百万円、法人所得税の支払60百万円により資金が減少しましたが、減価償却費及び償却費423百万円の非資金項目の調整、日本における法人所得税の還付61百万円および米国における新型コロナ補償に係る助成金の受取54百万円により資金が増加した結果、営業活動によるキャッシュ・フローは466百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、342百万円の支出となりました。この主な要因は、ソフトウェアの開発に係る無形資産の取得による支出284百万円、クロスバウンド事業において2019年11月14日付で設立した数慧光が、2020年1月1日付で普千から全部の事業を譲り受けた対価の支払による支出150百万円、また2018年12月にe-mining事業を行うリリーフサインの株式の過半を譲渡しておりましたが、当連結会計年度において一部を追加譲渡したことによる収入66百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当社グループの経営の機動性を確保するための長期借入金290百万円、子会社の成長資金のための新株発行に対し非支配株主からの払込による収入49百万円などの資金調達を行った一方で、長期借入金の返済55百万円やリース負債の返済79百万円などを行ったことから、財務活動によるキャッシュ・フローは255百万円の収入となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、運転資金および設備投資資金(主にソフトウェア等)であり、運転資金需要の主なものは、人件費及び外注費であります。資金需要は手元資金で賄うことを基本としつつ、短期の運転資金の調達のために、必要に応じて変動金利の有利子負債による資金調達を実施しております。
当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は、1,544百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,067百万円となっております。
③ 重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づいて作成されております。なお、個々の「重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り」と「新型コロナウイルス感染症に伴う会計上の見積り」については、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断 5.追加情報」に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、売上成長率及び営業利益率を重視しております。当連結会計年度における売上高は4,385百万円、売上成長率は18.7%(前連結会計年度は14.0%)であります。営業利益率については、営業損失25百万円(前年同期は1,699百万円の損失)となりました。詳細につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」をご参照ください。

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