有価証券報告書-第5期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
(1)経営の基本方針
当社グループは、「質の高い総合金融サービスの提供を通じ、地域とともに、ゆたかな未来を創り続けます。」をグループ経営理念に掲げ、グループの創意を結集し、地域の持続的成長に貢献していく方針です。また「地域の未来を創造する総合金融サービスグループ」を目指す姿に掲げ、株式会社常陽銀行と株式会社足利銀行が培ってきたお客さま、地域とのリレーション、地域への深い理解を維持・深化しつつ、広域ネットワークを活用した経済交流圏域の広がりの追求、総合金融サービスの規模・範囲の拡大を図り、「地域産業の掘り起し、地域経済の活性化や新たな市場創造」に取り組み、地域とともに成長を目指してまいります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき課題
①金融経済環境
2020年度のわが国経済は、世界規模で拡大した新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」といいます。)に翻弄された一年となりました。年度当初は、4月に全国に発せられた緊急事態宣言に伴う経済活動の大幅な縮小により、個人消費や企業収益が急速に悪化しました。夏場以降は感染拡大の防止策を講じながら社会経済活動のレベルが徐々に引き上げられたことにより、年度後半は景気に持ち直しの動きが見られましたが、新型コロナの深刻化や長期化の懸念は拭えず、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主要営業地盤である北関東地域においても、わが国経済と同様に、景気は年度初めの大幅な落ち込みからの持ち直しの動きは続いたものの、業種により業績の強弱が明確に見られるなど、予断を許さない状況が続きました。
金融市場では、円の対米ドル相場は、年度初めから年明けまで緩やかな円高基調で推移し、1ドル・102円台まで円高ドル安が進みましたが、米国の追加景気対策への期待や新型コロナワクチン供給量の拡大見通しなどから、年度末にかけて円安ドル高が進み、1ドル・110円台後半の水準となりました。日経平均株価は、国内での新型コロナ感染者の抑制状況や、各国における新型コロナ景気対策の前進、ならびに新型コロナワクチン開発の進展などを背景に、年度を通じて概ね右肩上がりで株高が進み、年度末は29,000円前後での値動きとなりました。また、長期金利は米国の金利上昇などを受け、年明け以降急上昇し、一時約5年ぶりに0.16%を超えましたが、年度末は0.1%を下回る水準となりました。
②経営環境
地域金融機関を取り巻く経営環境は、長引く金融緩和政策や競争の激化などにより、預金や貸出金といった伝統的な金融サービス分野において厳しさを増しています。また、地域の課題は、人口減少や少子高齢化の進行に留まらず、気候変動に起因する自然災害や環境保全、デジタライゼーションへの対応など多岐にわたっております。さらに、新型コロナの世界的な感染拡大は、社会経済活動に未曾有の影響を及ぼすと同時に、社会生活や行動態様にも大きな変化をもたらし、感染拡大前からの環境変化のスピードを加速させています。
③優先的に対処すべき課題
上記の経営環境を踏まえ、当社グループは、子銀行である常陽銀行、足利銀行(以下、常陽銀行と足利銀行をあわせて「両子銀行」といいます。)が長年培ってきた地域への深い理解やお客さまとのリレーション、経営統合によって生まれた広域ネットワークを最大限に活かし、お客さまと地域の成長・課題解決支援へ取り組むとともに、デジタル化やデータの利活用を通じたサービスレベル向上や構造改革による生産性向上をより一層進め、お客さまと地域の課題解決に貢献していく必要があると認識しております。
このため、当社グループは、第2次グループ中期経営計画の目指す姿である「地域の未来を創造する総合金融サービスグループ」を実現すべく、バンキングアプリをはじめとする、ITやデジタル技術を活用した取引チャネルの多様化によるお客さまとの接点の多様化、ならびにコンサルティング機能の強化を中心に、地域とともに成長するビジネスモデルを構築するとともに、SDGsの達成に向けた取り組みを強化していくことで当社グループの持続的な成長による企業価値の向上に取り組んでまいります。これらの活動の中で、新型コロナの影響を受けた地域とお客さまの支援に全力で取り組み、円滑な金融サービス機能の提供を通じて地域経済の持続的成長に貢献してまいります。また、グループ経営の更なる効率化と次なる成長に向けた経営資源捻出のためのチャネル・ネットワークの最適化や、グループ内子会社・子銀行組織の統一化などの構造改革をより一層進めてまいります。
(3)中期的な経営戦略
当社グループは、目指す姿を「地域の未来を創造する総合金融サービスグループ」とする第2次グループ中期経営計画(計画期間:2019年度から2021年度までの3年間)を展開しております。当期におきましても、「地域とともに成長するビジネスモデルの構築」、「生産性向上に向けた構造改革」、「価値創造を担う人材の育成」の3つの基本戦略のもと、経営統合の本格的な成果を実現し、次なる成長につなげるための諸施策に取り組みました。あわせて、お客さまや社員の新型コロナ感染予防に万全を尽くしつつ、新型コロナの影響を受けた取引先事業者や個人のお客さまに対し、実質無利子・無担保融資等を活用した資金繰り支援をはじめ、円滑な金融サービス機能の提供に当社グループをあげて全力を尽くしました。
① 地域とともに成長するビジネスモデルの構築
両子銀行は、法人向けコンサルティング営業体制を強化し、取引先事業者の経営課題の解決やデジタル化支援、両子銀行のネットワークを活用した販路拡大などに取り組みました。また、ベンチャー企業の育成・支援や事業承継・事業再生に取り組む企業への資金提供、経営支援を積極的に行うべく、両子銀行において投資専門子会社を設立し、ファンド運営及び積極的なエクイティ投資をはじめとした金融仲介機能を拡充いたしました。
個人のお客さまには、新型コロナ禍で加速する非対面取引ニーズへの対応として、WEBを活用した面談ツールや来店予約サービスの導入、WEB完結型医療保険の提供を開始したほか、2021年3月には「銀行を持ち歩く」をコンセプトに、株式会社りそなホールディングスと共同で開発した、お客さまに日常使いしていただくための「バンキングアプリ」のサービス提供を開始いたしました。高齢社会における金融ジェロントロジーの知見を活用した取り組みでは、緊急時に事前にご登録いただいたご本人の家族に連絡することを可能とする「家族連絡先登録制度」を開始したほか、ご自宅等の不動産を有効活用し、自宅に居住しながらゆとりある暮らしを応援するリバースモーゲージ型住宅ローン及びリースバックの取扱いを開始するなど、地域の皆さまが安心して暮らし続けることができる地域社会の実現に向けた取り組みを強化いたしました。
② 生産性向上に向けた構造改革
2020年1月に実施した、両子銀行の基幹システム統合のメリットを最大限に享受すべく、当社グループ内の事務の共通化・共同化・統合を牽引する部署を当社内に新設いたしました。また、非対面取引チャネルの充実と合わせ、両子銀行の店舗統廃合や店舗形態見直し、店舗の共同化など、チャネル・ネットワークの最適化を進めるとともに、税金等にかかる預金口座振替手続きに際しての押印省略や普通預金口座解約時の事務手続き簡素化など、お客さまの店頭窓口での利便性向上にも積極的に取り組みました。
さらに、グループガバナンス態勢を強化すべく、両子銀行が新規に取り扱うローンに対する保証業務をめぶき信用保証株式会社に一本化しグループ経営資源の最適化を図りました。
③ 価値創造を担う人材の育成
ITやデジタル技術を活用できる人材の育成を目的としたITパスポート試験等の資格取得支援や、女性従業員の活躍推進に向けた「めぶき女性塾」の両子銀行での合同開催など、新たな価値創造を担う人材の育成強化と当社グループの更なる融合に取り組みました。
上記の取り組みに加え、気候変動にかかる影響を分析・開示する国際的な枠組みである「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に賛同するとともに、「環境・社会に配慮した投融資方針」に基づき適切に対応することで、環境・社会への影響の低減・回避に取り組んでおります。
更に、気候変動および環境保全への対応を含む地域の持続的な成長(SDGsの達成)に向けた取り組みを推進するとともに、SDGs委員会(委員長:取締役社長)を立ち上げ、取組方針の策定および進捗を一元的に管理できる体制を整備しました。
こうした取り組みを通じて、質の高い総合金融サービスの提供を実践するとともに、当社グループの企業価値の向上を図り、地域とともに持続的な成長を目指してまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、第2次グループ中期経営計画の中で以下の経営指標を目標として利用し、各種施策に取り組んでおります。
当社グループは、「質の高い総合金融サービスの提供を通じ、地域とともに、ゆたかな未来を創り続けます。」をグループ経営理念に掲げ、グループの創意を結集し、地域の持続的成長に貢献していく方針です。また「地域の未来を創造する総合金融サービスグループ」を目指す姿に掲げ、株式会社常陽銀行と株式会社足利銀行が培ってきたお客さま、地域とのリレーション、地域への深い理解を維持・深化しつつ、広域ネットワークを活用した経済交流圏域の広がりの追求、総合金融サービスの規模・範囲の拡大を図り、「地域産業の掘り起し、地域経済の活性化や新たな市場創造」に取り組み、地域とともに成長を目指してまいります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき課題
①金融経済環境
2020年度のわが国経済は、世界規模で拡大した新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」といいます。)に翻弄された一年となりました。年度当初は、4月に全国に発せられた緊急事態宣言に伴う経済活動の大幅な縮小により、個人消費や企業収益が急速に悪化しました。夏場以降は感染拡大の防止策を講じながら社会経済活動のレベルが徐々に引き上げられたことにより、年度後半は景気に持ち直しの動きが見られましたが、新型コロナの深刻化や長期化の懸念は拭えず、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主要営業地盤である北関東地域においても、わが国経済と同様に、景気は年度初めの大幅な落ち込みからの持ち直しの動きは続いたものの、業種により業績の強弱が明確に見られるなど、予断を許さない状況が続きました。
金融市場では、円の対米ドル相場は、年度初めから年明けまで緩やかな円高基調で推移し、1ドル・102円台まで円高ドル安が進みましたが、米国の追加景気対策への期待や新型コロナワクチン供給量の拡大見通しなどから、年度末にかけて円安ドル高が進み、1ドル・110円台後半の水準となりました。日経平均株価は、国内での新型コロナ感染者の抑制状況や、各国における新型コロナ景気対策の前進、ならびに新型コロナワクチン開発の進展などを背景に、年度を通じて概ね右肩上がりで株高が進み、年度末は29,000円前後での値動きとなりました。また、長期金利は米国の金利上昇などを受け、年明け以降急上昇し、一時約5年ぶりに0.16%を超えましたが、年度末は0.1%を下回る水準となりました。
②経営環境
地域金融機関を取り巻く経営環境は、長引く金融緩和政策や競争の激化などにより、預金や貸出金といった伝統的な金融サービス分野において厳しさを増しています。また、地域の課題は、人口減少や少子高齢化の進行に留まらず、気候変動に起因する自然災害や環境保全、デジタライゼーションへの対応など多岐にわたっております。さらに、新型コロナの世界的な感染拡大は、社会経済活動に未曾有の影響を及ぼすと同時に、社会生活や行動態様にも大きな変化をもたらし、感染拡大前からの環境変化のスピードを加速させています。
③優先的に対処すべき課題
上記の経営環境を踏まえ、当社グループは、子銀行である常陽銀行、足利銀行(以下、常陽銀行と足利銀行をあわせて「両子銀行」といいます。)が長年培ってきた地域への深い理解やお客さまとのリレーション、経営統合によって生まれた広域ネットワークを最大限に活かし、お客さまと地域の成長・課題解決支援へ取り組むとともに、デジタル化やデータの利活用を通じたサービスレベル向上や構造改革による生産性向上をより一層進め、お客さまと地域の課題解決に貢献していく必要があると認識しております。
このため、当社グループは、第2次グループ中期経営計画の目指す姿である「地域の未来を創造する総合金融サービスグループ」を実現すべく、バンキングアプリをはじめとする、ITやデジタル技術を活用した取引チャネルの多様化によるお客さまとの接点の多様化、ならびにコンサルティング機能の強化を中心に、地域とともに成長するビジネスモデルを構築するとともに、SDGsの達成に向けた取り組みを強化していくことで当社グループの持続的な成長による企業価値の向上に取り組んでまいります。これらの活動の中で、新型コロナの影響を受けた地域とお客さまの支援に全力で取り組み、円滑な金融サービス機能の提供を通じて地域経済の持続的成長に貢献してまいります。また、グループ経営の更なる効率化と次なる成長に向けた経営資源捻出のためのチャネル・ネットワークの最適化や、グループ内子会社・子銀行組織の統一化などの構造改革をより一層進めてまいります。
(3)中期的な経営戦略
当社グループは、目指す姿を「地域の未来を創造する総合金融サービスグループ」とする第2次グループ中期経営計画(計画期間:2019年度から2021年度までの3年間)を展開しております。当期におきましても、「地域とともに成長するビジネスモデルの構築」、「生産性向上に向けた構造改革」、「価値創造を担う人材の育成」の3つの基本戦略のもと、経営統合の本格的な成果を実現し、次なる成長につなげるための諸施策に取り組みました。あわせて、お客さまや社員の新型コロナ感染予防に万全を尽くしつつ、新型コロナの影響を受けた取引先事業者や個人のお客さまに対し、実質無利子・無担保融資等を活用した資金繰り支援をはじめ、円滑な金融サービス機能の提供に当社グループをあげて全力を尽くしました。
① 地域とともに成長するビジネスモデルの構築
両子銀行は、法人向けコンサルティング営業体制を強化し、取引先事業者の経営課題の解決やデジタル化支援、両子銀行のネットワークを活用した販路拡大などに取り組みました。また、ベンチャー企業の育成・支援や事業承継・事業再生に取り組む企業への資金提供、経営支援を積極的に行うべく、両子銀行において投資専門子会社を設立し、ファンド運営及び積極的なエクイティ投資をはじめとした金融仲介機能を拡充いたしました。
個人のお客さまには、新型コロナ禍で加速する非対面取引ニーズへの対応として、WEBを活用した面談ツールや来店予約サービスの導入、WEB完結型医療保険の提供を開始したほか、2021年3月には「銀行を持ち歩く」をコンセプトに、株式会社りそなホールディングスと共同で開発した、お客さまに日常使いしていただくための「バンキングアプリ」のサービス提供を開始いたしました。高齢社会における金融ジェロントロジーの知見を活用した取り組みでは、緊急時に事前にご登録いただいたご本人の家族に連絡することを可能とする「家族連絡先登録制度」を開始したほか、ご自宅等の不動産を有効活用し、自宅に居住しながらゆとりある暮らしを応援するリバースモーゲージ型住宅ローン及びリースバックの取扱いを開始するなど、地域の皆さまが安心して暮らし続けることができる地域社会の実現に向けた取り組みを強化いたしました。
② 生産性向上に向けた構造改革
2020年1月に実施した、両子銀行の基幹システム統合のメリットを最大限に享受すべく、当社グループ内の事務の共通化・共同化・統合を牽引する部署を当社内に新設いたしました。また、非対面取引チャネルの充実と合わせ、両子銀行の店舗統廃合や店舗形態見直し、店舗の共同化など、チャネル・ネットワークの最適化を進めるとともに、税金等にかかる預金口座振替手続きに際しての押印省略や普通預金口座解約時の事務手続き簡素化など、お客さまの店頭窓口での利便性向上にも積極的に取り組みました。
さらに、グループガバナンス態勢を強化すべく、両子銀行が新規に取り扱うローンに対する保証業務をめぶき信用保証株式会社に一本化しグループ経営資源の最適化を図りました。
③ 価値創造を担う人材の育成
ITやデジタル技術を活用できる人材の育成を目的としたITパスポート試験等の資格取得支援や、女性従業員の活躍推進に向けた「めぶき女性塾」の両子銀行での合同開催など、新たな価値創造を担う人材の育成強化と当社グループの更なる融合に取り組みました。
上記の取り組みに加え、気候変動にかかる影響を分析・開示する国際的な枠組みである「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に賛同するとともに、「環境・社会に配慮した投融資方針」に基づき適切に対応することで、環境・社会への影響の低減・回避に取り組んでおります。
更に、気候変動および環境保全への対応を含む地域の持続的な成長(SDGsの達成)に向けた取り組みを推進するとともに、SDGs委員会(委員長:取締役社長)を立ち上げ、取組方針の策定および進捗を一元的に管理できる体制を整備しました。
こうした取り組みを通じて、質の高い総合金融サービスの提供を実践するとともに、当社グループの企業価値の向上を図り、地域とともに持続的な成長を目指してまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、第2次グループ中期経営計画の中で以下の経営指標を目標として利用し、各種施策に取り組んでおります。
| 目標とする経営指標 | 算出方法 | 当該経営指標を利用する理由 |
| 連結ROE | 親会社株主に帰属する当期純利益÷((期首自己資本+期末自己資本)÷2) (注)自己資本=純資産の部合計-新株予約権-非支配株主持分 | 経営の効率性を追求するため |
| 連結純利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 事業の成長性を追求するため |
| コアOHR(子銀行合算) | 経費÷(業務粗利益-国債等債券損益) (注)経費、業務粗利益、国債等債券損益はいずれも子銀行合算 | 経営の効率性を追求するため |