有価証券報告書-第31期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 16:01
【資料】
PDFをみる
【項目】
150項目
(3)戦略
<気候関連のリスク、機会及び影響の分析>気候変動が当社グループに及ぼすリスク及び機会を把握し、中長期的な対応方針及び事業機会の創出に向けた戦略を検討するため、国際エネルギー機関(IEA)が公表したNet Zero Emissions by 2050 Scenario(NZEシナリオ)ならびに、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した第5次評価報告書(AR5)のRCPシナリオ及び第6次評価報告書(AR6)のSSPシナリオを参照し、シナリオ分析を実施いたしました。その結果、気候関連のリスク及び機会を特定するとともに、移行リスク・機会及び物理リスク・機会が当社グループの事業に及ぼす影響について分析を行いました。
脱炭素社会への移行や省エネルギー化の進展に伴い、社会全体での温室効果ガス排出削減が進む中、電子機器の高効率化・低消費電力化に対するニーズは中長期的に拡大することが見込まれます。当社グループが提供する小型・低消費電力の半導体製品は、最終製品における消費電力の低減および省スペース化に寄与するものであり、顧客の製品ライフサイクル全体を通じた温室効果ガス排出削減への貢献が期待されます。
このような当社製品の特性は、脱炭素社会の実現に向けた重要な技術的要素の一つであると認識しており、環境対応ニーズの高まりを背景とした中長期的な需要の拡大および事業機会の創出につながるものと考えております。一方で、炭素税賦課によるコスト負担の発生などの移行リスクも存在しております。
また、物理リスクの観点では、現時点では事業への影響は限定的と認識しておりますが、異常気象に伴う洪水等によるサプライチェーンへの影響や、気温上昇に伴うクリーンルーム等の空調負荷増加によるエネルギーコストの上昇などのリスクが想定されます。当社グループは、これらのリスクを継続的に評価するとともに、リスク低減および機会の創出を検討・推進してまいります。
<気候変動リスク・機会への対応>当社グループでは、こうした移行リスク・物理リスクの最小化、機会の創出などを通した企業価値向上に向け、以下のような対応を実施していきます。
・移行リスクへの対応
当社グループの温室効果ガス排出量は直接使用(Scope1)の割合が比較的に高く、また事業成長も勘案すると削減に向けたハードルが高いものと認識しております。そのため、削減対応を進めたとしても売上増加などで排出量水準が大きく減少しない場合、炭素税賦課は税率水準にもよりますが連結売上高に対して大きな負担増となる可能性があります。企業価値向上を見据えながら適切なタイミングで排出削減に向けた設備投資計画などを検討し、実施してまいります。
・物理リスクへの対応
気候変動の影響による気象災害の頻度増・規模拡大などにより洪水の発生リスクは高まる可能性はありますが、自社の生産拠点や配送拠点では水リスクを想定した立地をしており影響は最小化できるものと判断しています。今後、主要なサプライチェーンでの水リスクなども検討し、リスクの最小化に向けて取り組むとともに費用対効果を勘案した在庫での対応なども進めていきます。慢性的な温度上昇によるクリーンルームなどでの空調コスト増加に対しては中長期的にその影響を最小化できるような対策を進めていきます。
・機会への対応
当社グループにとっては脱炭素社会移行に向け、環境にやさしい製品へのニーズが高まることは大きな機会になるものと考えています。当社グループのマテリアリティとして掲げた「社会課題解決に向けた高付加価値製品の提供」の実現に向けて変換ロスを最小限に抑え、かつ小型化・省スペース化が可能な低消費電力のDC/DCコンバータの需要増加を見据えた製品開発への投資、生産能力の増強などを進めていきます。
<人的資本に関する戦略>当社は、人材を企業価値創造の源泉である「人財」と捉えており、人的資本の向上が当社グループの持続的な企業価値の向上に繋がるものと認識しております。
当社グループは、新中期経営計画において、その基本方針を「CMOS電源ICと半導体パワーデバイスで、持続的成長と共に省エネ社会を推進し、全てのステークホルダーが誇れる半導体企業へ」と掲げており、当該方針の実現に向けては、高度な専門性を有する人財の確保・育成に加え、部門や組織の壁を越えて連携し、全体最適の視点で自律的に課題解決に取り組む人財及び組織風土の形成が不可欠であると考えております。
この考えに基づき、当社は、人財戦略として、「社内コミュニケーションの活性化で付加価値を生む組織」及び「仕事にワクワクできる、キャリアと自己実現を目指せる環境作り」を掲げております。これらを実現するため、人財の確保・育成、会社風土の再構築、チームワーク・つながりの強化及びウェルビーイング経営の推進を重点施策として、人財の育成及び社内環境整備に取り組んでおります。
①人材の育成及び社内環境整備に関する方針
今後、労働人口の減少とともに、人材獲得競争が激化することが予想されます。また、デジタル社会の発展、SDGsへの取組み等に伴い、多様な人材の採用も必要になってきます。人生100年時代の到来とともに、生涯を通じて特定の仕事のみを継続することが困難となり、個々人においても新たな能力を身につけていくことが求められてくる時代となります。
更に、企業を取り巻く環境も短期間で様変わりするため、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、既存能力の継承とともに新たな創造が可能な多様な人材の採用、育成体制を構築する必要があります。
当社は、多様な人材の採用に向けて取り組むとともに、OJT、社内・社外での集合研修(Off-JT)、自己啓発などの育成支援の環境構築を通じて、適切な人材確保と継続した能力向上の仕組みを整備してまいります。
また、人材確保のためには、育成体制構築だけでなく、従業員にとって働きやすい環境、やりがいを持って仕事に取組める環境を提供することも重要であります。
当社は、育児・介護など、仕事と家庭の両立に向けた新しい働き方に対応した各種施策を提供し、個々の従業員が働きやすく、やりがいを持って仕事に取り組むことができる社内環境の整備に取り組んでまいります。
②人材の育成及び社内環境整備に関する取組み
1)多様な人材の確保
・当社の事業の核となる半導体設計開発エンジニアの育成には相応の年月が必要であるため、将来を見据えた計画的な新卒採用を行うとともに、社員からの紹介を通じて当社に適した人材と接点を広げる「リファラル採用制度」など採用手法の拡充を図り、多様な分野の人材採用に取り組んでおります。
・多様な価値観を持つ人材一人ひとりの能力が認められ、組織で個人が活かされることによって新たな創造が生まれるとの考えの下、女性管理職の登用や海外拠点における人材の活躍を含む人事戦略を策定し、多様な属性及びバックグラウンドを有する経験者採用及び活躍推進に取り組み、人材基盤の強化を図っております。
2)人材育成の支援
・人材育成のテーマに「学ぶ組織風土づくり」を掲げ、教育研修体系の整備に取り組んでおります。
・社員一人ひとりが、現在の業務に必要なスキルを身に付け、さらに自律的なキャリア形成を可能とするため、階層や専門性に応じた外部教育研修機関によるセミナー受講や技術・技能講習等のOff-JTの機会提供の充実を図っております。
・高度専門人材及び次世代経営幹部層の育成を目的として、社員が大学院に通学し、専門性や経営に関する知見を高めることを支援する「大学院通学制度」を導入しており、毎年1~2名が同制度を活用しております。
・従業員の自己啓発を援助し、業務遂行に必要な専門知識や資格の取得を後押しする「資格取得支援制度」を導入しております。
・2026年度より、若手エンジニアの育成体制を見直し、OJTによる実務経験と連動した研修プログラムを導入するなど、実務と教育を一体化した育成の強化を図っております。
3)ワークライフバランスの充実
・「フレックスタイム制度」「在宅勤務制度」などの柔軟な勤務制度を採用し、仕事と家庭の両立支援に取り組んでおります。
・男性従業員の育児休業取得率向上に向けて、育児休業制度に関する個別説明を実施するとともに、取得希望者については、上長と人事部門との面談を実施し、取得時期や業務の引継ぎ体制、役割分担等を事前に確認するなど、安心して育児休業を取得できる環境の整備に努めております。当事業年度においては、育児休業の取得対象となった男性従業員3名のうち2名が育児休業を取得するなど、制度利用が進展しております。今後も、従業員のライフステージに配慮した働き方を推進し、働きやすい職場環境の整備に努めてまいります。
・2026年度より導入した新人事制度においては、社員に期待する役割を明確化し、成果に加え、部門間連携、自発的な行動、自己研鑽、後輩育成及び業務の標準化・仕組み化等の行動を評価項目に反映しております。また、目標設定、1on1ミーティング、評価及びフィードバックを通じて、社員一人ひとりの目標達成や成長課題を確認し、能力発揮及びキャリア形成を支援する仕組みとしております。
4)やりがいを持って働ける環境の整備
・当社は、ウェルビーイング経営の推進を重点施策の一つと位置付け、社員一人ひとりがやりがいを持って能力を発揮できる職場環境の整備に取り組んでおります。
・2026年度より導入した新人事制度においては、社員に期待する役割をグレードごとに明確化するとともに、目標設定、1on1ミーティング及びフィードバック面談を通じて、社員一人ひとりが自身の目標や成長課題を確認できる仕組みとしております。これにより、評価の納得感を高めるとともに、社員の自律的な成長及び能力発揮を支援しております。
・自ら挑戦したい部署への異動を可能とし、社員のチャレンジの機会を創出する「部門間異動制度」を導入しております。
・人事評価制度だけではカバーできない、会社への貢献行動や著しい成果を表彰する「社内表彰制度」を導入しております。
・2025年11月の本社移転を契機として、業務の性質に応じて働くスペースを柔軟に選択できるオフィス環境を整備するなど、従業員が働きやすく、やりがいを持って業務に取り組むことができる職場環境の整備を進めております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。