有価証券報告書-第26期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 13:01
【資料】
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【項目】
125項目

有報資料

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1. 事業環境に関するリスク
(1) 市場環境について
① 他社との競合について
インターネット上の小説や漫画等のコンテンツを書籍化するビジネスモデルにより、各社から大型のヒット作が相次ぎ出版され、一部のメディアでもそのビジネスモデルが取り上げられていることから、今後はより一層、当社グループの出版事業と類似したビジネスモデルにて多くの新規参入等があると考えられます。
当社グループといたしましては、当社グループならびに当社グループが提供するサービスの知名度向上、及び作家・ユーザーの満足度向上のための施策を継続的に実施することで、競合他社に対する優位性を確保することに努めてまいりますが、見込みどおりの効果が得られない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
② 原材料市況について
近年における原油価格等の高騰や円安の進行に伴う物価上昇等が出版物の原材料となる紙のコストにも影響を与えております。当社グループの出版事業におきましては、出版物の印刷・製本業務は複数の取引先に分散して委託することで安定的な供給量とコストのコントロールを行っておりますが、原材料価格の想定を超える急騰や長期にわたって高騰が続く場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
③ 出版市場について
当社グループの出版事業では、デジタルネットワークの発展に伴う情報メディアの多様化等による書籍の市場規模の縮小、顧客ニーズの細分化に対応するため、魅力ある書籍の拡充・強化を進めております。しかし、顧客ニーズに合致する書籍の拡充・強化が想定どおりに進まない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(2) 業界慣行及び法的規制について
① 再販売価格維持制度について
当社グループが販売している書籍等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下、「独占禁止法」という。)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下、「再販制度」という。)が認められております。
再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」、「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(以下、「再販売価格」という。)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度であります。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。
公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。しかし、当該制度が廃止された場合、販売価格の値引きなどの価格競争に陥る可能性があるため、業界全体への影響も含め、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 委託販売制度について
法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として委託販売制度があります。委託販売制度とは、当社グループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後も返品を受け入れることを条件とする販売制度であります。
当社グループは発生し得ると考えられる予想返金額を返品率等を計算基礎として算出し、収益より控除するとともに、返金負債として計上しておりますが、今後の返品実績の動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 著作権、商標権、知的財産権等について
当社グループは、著作権、商標権、知的財産権等の法令等の下、事業活動を行っており、現段階において事業及び業績に重大な影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。しかし、当社グループと作家との間において著作権に関するトラブルが生じた場合、又は当社グループと他社間において著作権又は商標権等に関するトラブルが発生した場合においては、訴訟等が発生する可能性があります。当社グループでは、知的財産権に関する専門の弁護士と顧問契約を締結し、常にトラブルが無いよう努めておりますが、万一訴訟等が発生し、当社グループの信頼を大きく毀損する事態に至った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、著作権、商標権、知的財産権等の法令等に重大な変更や当社グループの事業に関係する重大な法令等の新設がある場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
④ 個人情報等について
当社グループの出版事業では、多数の作家及びユーザーの個人情報をお預かりしております。個人情報保護につきましては全社的な対策を継続的に実施しておりますが、万一個人情報の漏洩等が発生した場合には、当社グループの信頼を大きく毀損することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
2.事業に関するリスク
(1)取引依存の高い主要な取引先について
当社グループの出版事業では、事業を通して蓄積した自社IPを活かした多角展開を見据えておりますので、限られた経営資源は編集等に注力すべきだと考えております。そのため、紙の書籍に関する取次(出版社と書店の間をつなぐ流通業者)との取引業務(書籍の販売・流通業務)は全て中取次(出版社と取次の間をつなぐ流通業者)である株式会社星雲社を介して行っております。
また、電子書籍の販売に関しては、主に電子書籍取次の大手である株式会社メディアドゥを介して行っており、当連結会計年度の売上高の54.5%が同社に対するものとなっております。
両社とはそれぞれ良好な関係を構築、維持しておりますが、何らかの理由により取引が継続できなくなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(2) 新規事業への取組について
当社グループは、出版事業により蓄積された自社IPを活用して、映像等の出版事業以外のメディア展開、グッズ販売、ゲーム事業、スマートフォン向けアプリサービス(情報提供サービス等)の開始等、多角的に事業展開することを目指す方針であります。
これらの新規事業への取組に際して、新たな人材の確保、システム投資及び広告宣伝等のため追加的な支出が発生する場合、また当社グループがこれまで想定していない新たなリスクが発生する場合、あるいは事業展開が想定どおりに進捗しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(3) 書籍の刊行時期について
当社グループの出版事業では、書籍の刊行に関しては綿密な刊行計画を設定しておりますが、作家の執筆過程、及び編集者の編集過程等における予測不能の事態の影響から、当初の刊行計画から変更が生じることがあります。その結果、書籍の販売時期が延期等となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(4) サイトの健全性の維持について
当社グループの出版事業が運営する書籍化の源泉となるコンテンツが投稿される自社Webサイトは、不特定多数のユーザーがコンテンツを投稿することができ、また独自にコミュニケーション等を図っているため、こうした場においては、公序良俗に反する行為や、他人を不快にさせる行為等が生じる危険性が存在しております。そのため、当社グループは、Webサイト内における禁止事項を明記すると共に、不適切なコンテンツや書き込み等がないかの確認を行っております。
しかし、急速な利用者の増加等により、Webサイト内における全ての不適切な行為を取り締まることができない場合には、Webサイトの安全性及び健全性が確保できず、当社グループのブランドや信頼が毀損する可能性があります。その場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(5) システムの安定的な稼働について
当社グループの出版事業が提供するWebサイト及びアプリはウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザーにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しております。そのため、新システムまたは機能導入時における十分な検証、及びシステム運用後においてはシステムを安定的に稼働させるための人員確保等に努めております。
しかし、当社グループが提供する各サービスへの急激なアクセス数の増加や災害等に起因したサーバーの停止に伴うシステムダウンが生じた場合、またはコンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(5) 企業買収について
当社グループは、出版事業により蓄積された自社IPを活用して、多角的な事業展開及び事業拡大を目指しており、そのための手段の一つとして企業買収を活用していく方針であります。企業買収の実施にあたっては、対象企業の事業の状況、財務内容及び契約関係等について、事前にデューデリジェンスを実施することで可能な限りリスクの低減に努めておりますが、企業買収後に事業環境の急激な変化が生じた場合やその他予期し得ない理由等により当初想定した効果が得られない場合には、企業買収で生じたのれんの減損処理等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
3.事業体制に関するリスク
(1) 人材採用と育成について
当社グループの事業運営に当たっては、人材の確保・育成が重要課題であると認識しております。そのため、当社グループは採用活動に注力し、人材の確保に努めるとともに、社内教育・研修制度の充実を図ることで、実務スキルに加えて、当社グループの経営理念や行動規範を理解した責任のある社員の育成を行っていく方針であります。
しかし、人材を適時確保できない場合や人材が大量に社外へ流出してしまった場合、あるいは人材の育成が当社グループの計画どおりに進捗しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(2) 代表取締役社長への依存及び当社グループの事業推進体制について
当社の代表取締役社長である梶本雄介は、当社グループの創業者であり、設立時より最高経営責任者であります。同氏は、企業経営に関する豊富な経験と知識を有しており、現在においても経営方針や事業戦略等の立案及び決定を始め、取引先やその他各分野に渡る人脈等、当社グループの事業推進の中心的役割を担っており、当社グループにおける同氏への依存度は高いものとなっております。
そのため当社グループでは、同氏に過度に依存しないよう、経営幹部、ならびに業務推進役の拡充、育成、及び権限委譲による分業体制の構築等を進めておりますが、現時点においては、何らかの理由により同氏が当社グループの経営者として業務遂行が継続出来なくなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(3) 事業拡大に応じた管理体制について
当社グループでは今後、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充を図る予定です。しかし、事業の拡大に応じた組織整備や内部管理体制の拡充が順調に進まなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

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