有価証券報告書-第30期(2023/01/01-2023/12/31)
(4)気候変動に関する取組
国際社会において気候変動問題は、早急な解決が求められる重要な社会課題として認識されており、世界全体で脱炭素化に向けた取組が進められています。日本においても、猛暑日の増加、豪雨被害の頻発等の気候変動の具体的影響が生じており、ESG投資の加速や炭素税の本格的な導入が議論されるなど、気候変動及びその対策が企業経営にもたらす影響は一層増大することが予想されます。
当社グループといたしましては、このような経営環境であることを踏まえ、環境規制や関連法規等の遵守は当然として、気候変動などの環境問題への対応を重要課題として捉え、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の提言に対して、その取組を推進し、積極的な情報開示に努めてまいります。
①ガバナンス
代表取締役社長COOが委員長を務める「サステナビリティ委員会」の下部組織として、「気候変動(TCFD)部会」を設置しています。
設置初年度の2023年は、月に一度、気候変動部会が進捗状況をサステナビリティ委員会で報告し、代表取締役社長COOが取締役会や経営会議に報告し、審議・決定しております。
②戦略
当社グループでは、商品の仕入・物流配送・サービス提供までのサプライチェーン全体の維持が重要な経営課題であるとの認識のもと、「安定したサービス提供と環境負荷の低減」をマテリアリティとして設定しています。このサプライチェーンの各プロセスにおいて、気候変動に伴う影響を「移行リスク」「物理リスク」に分類し、それぞれのリスクと機会の重要度、及び財務影響を評価しています。
当社グループでは、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第6次評価報告書のSSPシナリオに基づいて、重要度が高いと判断されたリスクおよび機会の各項目につき、以下の2つの気候関連シナリオに基づき、 IEA(国際エネルギー機関)等の科学的根拠を用いて2030年時点における影響を考察・検討いたしました。
・4℃シナリオ(SSP5-8.5) 化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しない最大排出量シナリオ
・2℃未満シナリオ(SSP1-2.6) 持続可能な発展の下で気温上昇を2℃未満におさえるシナリオ
シナリオ分析の結果は以下のとおりとなり、2030年時点では物理リスクはそれほど顕在化しないと見られる一方、炭素価格・各国の炭素排出目標/政策・低炭素技術の普及等が、サプライヤーであるリネン会社や、紙おむつメーカー等に影響することで、当社グループの仕入コストに一定の影響を及ぼすとの結果を得ています。
尚、財務影響の把握は完了しましたが、アクションプランは未策定です。今後の進捗に合わせてアクションプランは適宜開示いたします。
営業利益に与える影響度[小:10億円未満 中:10億円~30億円 大:30億円以上]
③リスク管理
当社グループは気候関連問題を、経営上重大な影響を及ぼすリスクとして認識し、リスク管理しています。
④指標と目標
(単位:t-CO2)
自社によるGHG排出量については、GHGプロトコルに則して、自社による温室効果ガスの直接排出量(Scope1)に、他社から供給された電気などのエネルギー使用に伴う間接排出量(Scope2)を加えたものと定義し、2050年までにScope1、Scope2の排出量実質ゼロを目指します。
環境に配慮したインフラ設備、再生可能エネルギーの導入など全社を挙げてGHG排出量低減活動に取り組んでいきます。
また、当社GHG排出量の約99%を占めるScope3につきましては、サプライヤーへの継続的な働きかけを通じて、GHG排出量低減に努めてまいります。
なお、子会社化を目的として株式譲渡契約を締結したベトナム社会主義共和国のGREEN LAUNDRY JOINT STOCK COMPANY(GREEN社)のGHG排出量は、算定が完了次第、適宜開示いたします。
GREEN社は、ベトナム国内で最多の人口を擁するホーチミン市を中心とする地域において、大手病院向けランドリーサービスを行っている主要企業であります。
国際社会において気候変動問題は、早急な解決が求められる重要な社会課題として認識されており、世界全体で脱炭素化に向けた取組が進められています。日本においても、猛暑日の増加、豪雨被害の頻発等の気候変動の具体的影響が生じており、ESG投資の加速や炭素税の本格的な導入が議論されるなど、気候変動及びその対策が企業経営にもたらす影響は一層増大することが予想されます。
当社グループといたしましては、このような経営環境であることを踏まえ、環境規制や関連法規等の遵守は当然として、気候変動などの環境問題への対応を重要課題として捉え、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の提言に対して、その取組を推進し、積極的な情報開示に努めてまいります。
①ガバナンス
代表取締役社長COOが委員長を務める「サステナビリティ委員会」の下部組織として、「気候変動(TCFD)部会」を設置しています。
設置初年度の2023年は、月に一度、気候変動部会が進捗状況をサステナビリティ委員会で報告し、代表取締役社長COOが取締役会や経営会議に報告し、審議・決定しております。
②戦略
当社グループでは、商品の仕入・物流配送・サービス提供までのサプライチェーン全体の維持が重要な経営課題であるとの認識のもと、「安定したサービス提供と環境負荷の低減」をマテリアリティとして設定しています。このサプライチェーンの各プロセスにおいて、気候変動に伴う影響を「移行リスク」「物理リスク」に分類し、それぞれのリスクと機会の重要度、及び財務影響を評価しています。
当社グループでは、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第6次評価報告書のSSPシナリオに基づいて、重要度が高いと判断されたリスクおよび機会の各項目につき、以下の2つの気候関連シナリオに基づき、 IEA(国際エネルギー機関)等の科学的根拠を用いて2030年時点における影響を考察・検討いたしました。
・4℃シナリオ(SSP5-8.5) 化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しない最大排出量シナリオ
・2℃未満シナリオ(SSP1-2.6) 持続可能な発展の下で気温上昇を2℃未満におさえるシナリオ
シナリオ分析の結果は以下のとおりとなり、2030年時点では物理リスクはそれほど顕在化しないと見られる一方、炭素価格・各国の炭素排出目標/政策・低炭素技術の普及等が、サプライヤーであるリネン会社や、紙おむつメーカー等に影響することで、当社グループの仕入コストに一定の影響を及ぼすとの結果を得ています。
尚、財務影響の把握は完了しましたが、アクションプランは未策定です。今後の進捗に合わせてアクションプランは適宜開示いたします。
| 区分 | 事業インパクト | 財務影響 | |||
| リスク | 機会 | 4℃ | 2℃ | ||
| 移行リスク | 炭素価格 | カーボンプライシングの適用により、CSセットに含まれる商品(衣類・タオル類・紙おむつ・日用消耗等)の仕入コストや、配送時の燃料使用に係るコストが増加する。 | 環境性能向上のための投資を優先させたサプライヤーからの仕入や、自社での環境性能向上のための投資により、コストが低下する。 | - | 中 |
| 各国の炭素排出目標/政策 | プラスチック等の製品・梱包材への規制が各国で導入され、CSセットに含まれるプラスチック製品・紙おむつ等(紙おむつの3割はプラスチック)への対応コストが発生し、支出が増加する。 | 低炭素・非プラスチック製品の活用により医療機関や介護施設等のエシカル志向に沿った製品提供が可能になり、企業価値の向上・収益の増加に寄与する可能性がある。 | 小 | 中 | |
| 森林吸収源対策に関する政府・伐採税等により木材調達コストが増加し、CSセットに含まれる紙おむつ等木材を原料とする商品の調達原価が増加する。 | 該当なし | 小 | 中 | ||
| GHG削減義務が強化され、「提携先リネンサプライ工場及び配送車両」「外部委託配送業者や自社の物流施設及び配送車両」などの環境性能向上に係るコストが増加する。 | 大幅に炭素排出量の抑制を実現したサプライヤーが、排出権取引などの仕組みが導入された場合に排出権を売却することが可能となれば、仕入コストが低下する可能性がある。 | 小 | 中 | ||
| 脱炭素化の影響でペーパーレスが進展した結果、CSセット運営に関わる紙の申込書・請求書等の廃止への対応コストが発生し、支出が増加する。 | デジタルな申込・請求の更なる促進により、紙の帳票類の印刷コストや、個人請求に関わる人件費の削減により、コストが低下する。 | - | 小 | ||
| エネルギー価格推移 | 化石燃料・電力価格の高騰により、「提携先リネンサプライ工場及び配送車両」「外部委託配送業者や自社の物流施設及び配送車両」などのコストが増加する。 | 該当なし | 小 | - | |
| 低炭素技術の普及 | 低炭素技術・機械や環境対応車両の導入が「提携先リネンサプライ工場及び配送車両」「外部委託配送業者や自社の物流施設及び配送車両」等で実施された場合、コストが増加する。 | 省エネ機器の導入、物流効率化によりエネルギーコストが低下する。また、環境配慮車両の燃費性能向上により配送時の燃料費などのコストが低下する。 | 小 | 中 | |
| 顧客の評判変化 | 気候変動に対する世評の高まりに対し、適切に対応できない場合、レピュテーションリスクが高まる。 | 気候変動に対する世評の高まりに対し、適切に対応することで、良い評判となり、サービス導入施設や利用顧客が増加する。 | - | - | |
| 投資家の評判変化 | 投資家から環境対策に消極的であると評価された場合、資本調達が行いにくくなり、資本調達コストが増加する。 | 低炭素・環境配慮型の事業に移行し、十分な発信を行った結果、投資家から環境対策に積極的であると評価された場合、ESG投資等資本調達が容易になり、資本調達コストが低下する。 | - | - | |
| 物理リスク | 海面上昇/異常気象の激甚化 | 高潮・高波・大雨等による浸水リスクの増加に伴い、「提携先リネンサプライ工場」の操業停止による供給ストップや、「医療機関・介護施設等」の水害によるサービス提供ストップによって、売上の機会損失が生ずる。 | 該当なし | 小 | 小 |
| 平均気温の上昇/降水・気象パターンの変化 | 森林火災・樹木の病害虫等の発生・植生の変化・木材調達地域の変化等により、木材調達コストが増加し、CSセットに含まれる紙おむつ等木材を原料とする商品の調達原価が増加する。 | 該当なし | 小 | 小 | |
| 平均気温の上昇 | 「提携先リネンサプライ工場及び配送車両」「外部委託配送業者や自社の物流施設及び配送車両」等の冷房に必要なエネルギーコストが増加する。 | 該当なし | 小 | 小 | |
| 動物由来感染症が拡大することにより、サプライヤーの稼働率が低下し、調達リスクが生ずる。 | 動物由来感染症の拡大に伴う入院患者の増加により、CSセット利用者数が増加し、売上が増加する。 | 小 | 小 | ||
| 降水・気象パターンの変化/異常気象の激甚化 | 大雨・洪水・強風等によって、配送の遅延や事故等が増加し、配送費・人件費・補償費・保険料支払等のコストが増加する。 | 該当なし | 小 | 小 | |
| 降水・気象パターンの変化 | 干ばつにより「提携先リネンサプライ工場」が操業停止し供給がストップすることで、売上の機会損失が生ずる。 | 該当なし | 小 | 小 | |
| 異常気象の激甚化 | 異常気象の影響による強靭化のための設備投資コストが増加する。 | 配送および物流センターにおいて、異常気象激甚化の影響に対応することにより、サプライチェーンを維持できる。 | 小 | 小 | |
| 個人請求の入力・請求書発行などの外注先が機能停止する。 | オンライン決済等の導入により、請求書発行や郵送に係るコストが低下する。 | 小 | 小 | ||
営業利益に与える影響度[小:10億円未満 中:10億円~30億円 大:30億円以上]
③リスク管理
当社グループは気候関連問題を、経営上重大な影響を及ぼすリスクとして認識し、リスク管理しています。
| 調査 | 識別・評価 | 管理 |
| ・年度ごとに大雨による被害(主に施設・リネン工場・物流が停止することによる売上機会の損失)を集計 ・その他、社会動向の調査等 | ・「第6次中期経営ビジョン」や長期的ビジョン達成のための施策から、リスクや機会を洗い出し ・「TCFD部会」にて重要度を評価 | ・代表取締役社長COOを委員長とする「サステナビリティ委員会」にて「TCFD部会」よりリスクの重要度評価の報告を行い、組織全体の総合的リスク管理に統合 |
④指標と目標
(単位:t-CO2)
| 実績 | ||
| 2022年12月期 | 2023年12月期 | |
| Scope1 | 609 | 651 |
| Scope2 | 314 | 346 |
| Scope3 | 90,039 | 105,645 |
自社によるGHG排出量については、GHGプロトコルに則して、自社による温室効果ガスの直接排出量(Scope1)に、他社から供給された電気などのエネルギー使用に伴う間接排出量(Scope2)を加えたものと定義し、2050年までにScope1、Scope2の排出量実質ゼロを目指します。
環境に配慮したインフラ設備、再生可能エネルギーの導入など全社を挙げてGHG排出量低減活動に取り組んでいきます。
また、当社GHG排出量の約99%を占めるScope3につきましては、サプライヤーへの継続的な働きかけを通じて、GHG排出量低減に努めてまいります。
なお、子会社化を目的として株式譲渡契約を締結したベトナム社会主義共和国のGREEN LAUNDRY JOINT STOCK COMPANY(GREEN社)のGHG排出量は、算定が完了次第、適宜開示いたします。
GREEN社は、ベトナム国内で最多の人口を擁するホーチミン市を中心とする地域において、大手病院向けランドリーサービスを行っている主要企業であります。