有価証券報告書-第14期(2024/10/01-2025/09/30)
有報資料
当社グループは『人とテクノロジーが調和する未来を創り、個の幸せと社会の発展に貢献する』というビジョンを掲げ、フリーランス業界最大級プラットフォーム(登録ユーザー700万人・登録企業100万社)を基盤に、IT人材&コンサルティングサービスを提供しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは上記に掲げたビジョン実現に向け、ワーカーに対しては報酬の獲得機会や働く選択肢の拡大を、企業に対してはコンサルティングによる顧客課題の特定、DX推進支援、課題解決に最適な人材の提供を通じて市場拡大に努めており、2025年9月期についても引き続き成長率の向上と利益拡大を図ってまいりました。また、当社グループは、創業以来、投資と生産性向上を繰り返すことで、営業利益を拡大しつつ、営業利益率も向上してまいりました。この業績拡大サイクルに基づき、飛躍的成長を目指して、定期的な事業ポートフォリオの構造改革と経営資源の最適配分を通じた高収益な事業構造への転換を継続的に図ってまいります。

(2)事業環境
日本の構造的な人手不足が深刻化する中、企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)やAX(AIトランスフォーメーション)推進による労働基盤改革の需要が高まっており、こうした流れは当社グループにとっては追い風となります。一方で、従来型業務のAI等への置き換えが進み、人材に求められるスキルは高度化しています。また、労働構造の変化に伴い、個人は多様な働き方を求める一方で、チーム連携を重視したオフィス回帰も加速しており、個人と企業の間で最適な働き方を巡るミスマッチが発生しやすい状況にあります。
当社グループは、このスキルの高度化と最適な働き方を巡るミスマッチの発生が、既存のマッチング事業の成長鈍化を招く可能性があると認識しております。この課題を克服し、中長期目標を達成するため、当社グループは正社員コンサルタントと700万人超のユーザーデータベースから課題解決に最適なフリーランスを組み合わせたハイブリッドコンサルティングモデルの確立に取り組んでおります。戦略立案から実行までをリーズナブルに提供することで、中堅・中小企業に対しても経営知見を解放する「コンサルの民主化」を推進し、日本全体の生産性向上に貢献してまいります。
(3)中長期の成長に向けて対処すべき課題等
今般グループでは、継続的な成長実現のため、以下の事項を重要課題として取り組んでまいります。
① 収益基盤の拡大
当社グループはこれまで人材マッチングを軸に企業の生産性を向上するソリューションを提供してまいりました。しかしながら、AI等のテクノロジーの急速な発達や、企業のオフィス回帰に伴うリモートワーカーを中心としたワーカー需要の構造変化により、既存事業の成長が鈍化するおそれがあります。これに対応すべく、当社グループは収益基盤を抜本的に見直し、収益源を拡大することが重要課題であると認識しております。そのため、正社員コンサルタント及び常駐エンジニアの採用を強化し、第3の収益事業としてDXコンサルティング事業を立ち上げております。専任のコンサルタントが、700万人を超えるユーザーデータベースとM&Aにより獲得したDXケイパビリティを総合的に活用し、クライアント企業の生産性向上を推進してまいります。
② 組織体制の強化と高度スキル人材の確保
事業ポートフォリオの構造改革、およびDXコンサルティングの確立を実現するためには、高度人材の確保と育成が重要な課題となります。当社グループは、専門性の高い正社員コンサルタントの戦略的な採用を強化しており、2025年9月期においては採用コストを抑制しつつ、計画通り10名のコンサルタント採用に成功いたしました。また、DX事業を牽引する人材の定着を重要課題と位置づけ、コンサルタント職専用の評価制度の設計も推進しております。今後も継続的な成長を支えるため、早期の制度稼働と、専門性の高い組織体制の整備を引き続き図ってまいります。
③ 新事業のブランド確立
当社グループが提唱する「コンサルの民主化」という概念を市場に浸透させ、継続的な成長を実現するためには、DXコンサルティング事業における確固たるブランドイメージの確立が重要な課題です。これに対応するため、グループ会社である株式会社インゲートを存続会社、株式会社CLOCK・ITを消滅会社とする吸収合併を実施し、社名を株式会社クラウドワークス コンサルティングに変更いたしました。この株式会社クラウドワークス コンサルティングをコンサルティング特化の専門組織として位置づけ、積極的な広報・マーケティング活動を通じてブランド価値の確立に努めてまいります。
④ グループ経営の強化とシナジーの最大化
当社グループは、多様化・複雑化する顧客の経営課題解決のため、M&Aにより獲得したケイパビリティの活用が不可欠であると認識しており、M&A後の統合プロセス(PMI)を効果的に推進することが重要課題となります。PMIの一環として、「CW Growth Driver」としてポリシー化した当社の経営ノウハウをグループ各社に提供しており、かかる取り組みを通じて2025年9月期にはグループ会社の営業利益の黒字化を実現いたしました。今後、さらなるシナジー最大化を図るため、グループ企業間の共同顧客提案を通じた業績拡大を目指します。また、規模拡大に伴うグループ全体の経営管理体制(財務・法務・内部統制)のガバナンス強化を引き続き図ってまいります。
⑤ プラットフォームの競争優位性維持と技術革新
当社グループの競争優位性の源泉である100万社超の企業と700万人超のユーザーデータベースの価値を維持・強化するため、継続的な技術開発を行うとともに、収益構造のさらなる強化が重要な課題となります。これに対応するため、AIチャットボット等の発注UX改善と、ユーザーデータベースを活用したBPOパッケージ化を通じた「AI-BPO」サービスの開発を行ってまいります。BPO業務のAI完結モデルを内製で先行構築することで、品質および信頼性を担保いたします。将来的には高利益率モデルをフリーランスへ開放することで、提供規模を拡充し、市場の拡大を図ってまいります。
⑥ 財務基盤の健全性維持と資本効率の向上
DXコンサルティングへの積極投資と、人材マッチングにおける不採算事業の整理・撤退を伴う構造改革を断行する上で、財務規律の維持は極めて重要な課題と認識しております。特に、最大25.5億円の成長投資を実行する2026年9月期においては、一時的に営業損失を計上する見込みであるため 、投資対効果を厳格に管理し、中長期的な資本効率の向上と財務健全性を両立させることが重要課題となります。これに対応するため、人材マッチングの収益性を重視した構造改革を推進し、全10サービス・8グループ会社を対象にWACC(加重平均資本コスト)を下回る不採算事業の撤退検討を機動的に実施することで、経営資源の最適配分を図ってまいります。
(4)その他経営における重要な取り組み
① 継続的な生産性向上文化の推進とAI/AXの活用
当社グループは、創業以来、「投資と生産性向上を繰り返す業績拡大サイクル」を経営の基盤として維持・強化しております。このサイクルに基づき、2020年9月期に策定した生産性向上ポリシーに則り、継続的な生産性向上のための活動を行っております。主な取り組みとして、生産性向上ナレッジ共有コンテスト「PPP(Personal Purpose Pitch)」を通じて部門を横断したナレッジ共有を図るなど、全社最適で生産性向上に取り組んでおります。
この企業文化を背景に、2025年9月期よりAX戦略室を発足し、全社的なAI/AX投資を通じたさらなる生産性を実現し、中核事業の成長投資の原資を持続的に創出しております。具体的な成果として、今期は160件のAI活用事例創出と、9,977時間/年の工数削減を実現いたしました。
② 人的資本経営への取り組み
当社はミッション「個のためのインフラになる」実現のために、人への投資は重要な課題と考えています。人材育成並びに組織体制の強化のため、当社のミッションと従業員一人ひとりの働く目的や社会的な意義を接続し、各々が「個」として活躍できる企業風土の整備を推進しています。また、柔軟な働き方を体現するため、フルフレックスやフルリモートワーク、副業制度を導入し、社員のリスキリング機会の提供や能力向上を図るなど、多様なキャリアパスを支援しております。
2025年9月期においては、女性活躍推進に関する優良企業として、厚生労働大臣認定制度「えるぼし」2つ星を取得いたしました。女性管理職比率25.7%(同業界平均の2.4倍*)、女性労働者の比率は37.1% (同業界平均25.8%の1.4倍*)を達成するなど、性別や働き方に依らず誰もが能力を最大限に発揮できる環境づくりを推進しています。
*情報通信業の産業平均については厚生労働省 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく認定制度に係る基準における「平均値」について(令和6年) を参照
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001265719.pdf
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは上記に掲げたビジョン実現に向け、ワーカーに対しては報酬の獲得機会や働く選択肢の拡大を、企業に対してはコンサルティングによる顧客課題の特定、DX推進支援、課題解決に最適な人材の提供を通じて市場拡大に努めており、2025年9月期についても引き続き成長率の向上と利益拡大を図ってまいりました。また、当社グループは、創業以来、投資と生産性向上を繰り返すことで、営業利益を拡大しつつ、営業利益率も向上してまいりました。この業績拡大サイクルに基づき、飛躍的成長を目指して、定期的な事業ポートフォリオの構造改革と経営資源の最適配分を通じた高収益な事業構造への転換を継続的に図ってまいります。

(2)事業環境
日本の構造的な人手不足が深刻化する中、企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)やAX(AIトランスフォーメーション)推進による労働基盤改革の需要が高まっており、こうした流れは当社グループにとっては追い風となります。一方で、従来型業務のAI等への置き換えが進み、人材に求められるスキルは高度化しています。また、労働構造の変化に伴い、個人は多様な働き方を求める一方で、チーム連携を重視したオフィス回帰も加速しており、個人と企業の間で最適な働き方を巡るミスマッチが発生しやすい状況にあります。
当社グループは、このスキルの高度化と最適な働き方を巡るミスマッチの発生が、既存のマッチング事業の成長鈍化を招く可能性があると認識しております。この課題を克服し、中長期目標を達成するため、当社グループは正社員コンサルタントと700万人超のユーザーデータベースから課題解決に最適なフリーランスを組み合わせたハイブリッドコンサルティングモデルの確立に取り組んでおります。戦略立案から実行までをリーズナブルに提供することで、中堅・中小企業に対しても経営知見を解放する「コンサルの民主化」を推進し、日本全体の生産性向上に貢献してまいります。
(3)中長期の成長に向けて対処すべき課題等
今般グループでは、継続的な成長実現のため、以下の事項を重要課題として取り組んでまいります。
① 収益基盤の拡大
当社グループはこれまで人材マッチングを軸に企業の生産性を向上するソリューションを提供してまいりました。しかしながら、AI等のテクノロジーの急速な発達や、企業のオフィス回帰に伴うリモートワーカーを中心としたワーカー需要の構造変化により、既存事業の成長が鈍化するおそれがあります。これに対応すべく、当社グループは収益基盤を抜本的に見直し、収益源を拡大することが重要課題であると認識しております。そのため、正社員コンサルタント及び常駐エンジニアの採用を強化し、第3の収益事業としてDXコンサルティング事業を立ち上げております。専任のコンサルタントが、700万人を超えるユーザーデータベースとM&Aにより獲得したDXケイパビリティを総合的に活用し、クライアント企業の生産性向上を推進してまいります。
② 組織体制の強化と高度スキル人材の確保
事業ポートフォリオの構造改革、およびDXコンサルティングの確立を実現するためには、高度人材の確保と育成が重要な課題となります。当社グループは、専門性の高い正社員コンサルタントの戦略的な採用を強化しており、2025年9月期においては採用コストを抑制しつつ、計画通り10名のコンサルタント採用に成功いたしました。また、DX事業を牽引する人材の定着を重要課題と位置づけ、コンサルタント職専用の評価制度の設計も推進しております。今後も継続的な成長を支えるため、早期の制度稼働と、専門性の高い組織体制の整備を引き続き図ってまいります。
③ 新事業のブランド確立
当社グループが提唱する「コンサルの民主化」という概念を市場に浸透させ、継続的な成長を実現するためには、DXコンサルティング事業における確固たるブランドイメージの確立が重要な課題です。これに対応するため、グループ会社である株式会社インゲートを存続会社、株式会社CLOCK・ITを消滅会社とする吸収合併を実施し、社名を株式会社クラウドワークス コンサルティングに変更いたしました。この株式会社クラウドワークス コンサルティングをコンサルティング特化の専門組織として位置づけ、積極的な広報・マーケティング活動を通じてブランド価値の確立に努めてまいります。
④ グループ経営の強化とシナジーの最大化
当社グループは、多様化・複雑化する顧客の経営課題解決のため、M&Aにより獲得したケイパビリティの活用が不可欠であると認識しており、M&A後の統合プロセス(PMI)を効果的に推進することが重要課題となります。PMIの一環として、「CW Growth Driver」としてポリシー化した当社の経営ノウハウをグループ各社に提供しており、かかる取り組みを通じて2025年9月期にはグループ会社の営業利益の黒字化を実現いたしました。今後、さらなるシナジー最大化を図るため、グループ企業間の共同顧客提案を通じた業績拡大を目指します。また、規模拡大に伴うグループ全体の経営管理体制(財務・法務・内部統制)のガバナンス強化を引き続き図ってまいります。
⑤ プラットフォームの競争優位性維持と技術革新
当社グループの競争優位性の源泉である100万社超の企業と700万人超のユーザーデータベースの価値を維持・強化するため、継続的な技術開発を行うとともに、収益構造のさらなる強化が重要な課題となります。これに対応するため、AIチャットボット等の発注UX改善と、ユーザーデータベースを活用したBPOパッケージ化を通じた「AI-BPO」サービスの開発を行ってまいります。BPO業務のAI完結モデルを内製で先行構築することで、品質および信頼性を担保いたします。将来的には高利益率モデルをフリーランスへ開放することで、提供規模を拡充し、市場の拡大を図ってまいります。
⑥ 財務基盤の健全性維持と資本効率の向上
DXコンサルティングへの積極投資と、人材マッチングにおける不採算事業の整理・撤退を伴う構造改革を断行する上で、財務規律の維持は極めて重要な課題と認識しております。特に、最大25.5億円の成長投資を実行する2026年9月期においては、一時的に営業損失を計上する見込みであるため 、投資対効果を厳格に管理し、中長期的な資本効率の向上と財務健全性を両立させることが重要課題となります。これに対応するため、人材マッチングの収益性を重視した構造改革を推進し、全10サービス・8グループ会社を対象にWACC(加重平均資本コスト)を下回る不採算事業の撤退検討を機動的に実施することで、経営資源の最適配分を図ってまいります。
(4)その他経営における重要な取り組み
① 継続的な生産性向上文化の推進とAI/AXの活用
当社グループは、創業以来、「投資と生産性向上を繰り返す業績拡大サイクル」を経営の基盤として維持・強化しております。このサイクルに基づき、2020年9月期に策定した生産性向上ポリシーに則り、継続的な生産性向上のための活動を行っております。主な取り組みとして、生産性向上ナレッジ共有コンテスト「PPP(Personal Purpose Pitch)」を通じて部門を横断したナレッジ共有を図るなど、全社最適で生産性向上に取り組んでおります。
この企業文化を背景に、2025年9月期よりAX戦略室を発足し、全社的なAI/AX投資を通じたさらなる生産性を実現し、中核事業の成長投資の原資を持続的に創出しております。具体的な成果として、今期は160件のAI活用事例創出と、9,977時間/年の工数削減を実現いたしました。
② 人的資本経営への取り組み
当社はミッション「個のためのインフラになる」実現のために、人への投資は重要な課題と考えています。人材育成並びに組織体制の強化のため、当社のミッションと従業員一人ひとりの働く目的や社会的な意義を接続し、各々が「個」として活躍できる企業風土の整備を推進しています。また、柔軟な働き方を体現するため、フルフレックスやフルリモートワーク、副業制度を導入し、社員のリスキリング機会の提供や能力向上を図るなど、多様なキャリアパスを支援しております。
2025年9月期においては、女性活躍推進に関する優良企業として、厚生労働大臣認定制度「えるぼし」2つ星を取得いたしました。女性管理職比率25.7%(同業界平均の2.4倍*)、女性労働者の比率は37.1% (同業界平均25.8%の1.4倍*)を達成するなど、性別や働き方に依らず誰もが能力を最大限に発揮できる環境づくりを推進しています。
*情報通信業の産業平均については厚生労働省 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく認定制度に係る基準における「平均値」について(令和6年) を参照
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001265719.pdf