有価証券報告書-第19期(2023/07/01-2024/06/30)
11.繰延税金及び法人所得税
(1)繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の変動は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
(単位:百万円)
(注)確定拠出年金制度への移行に伴う資産未移換額は「退職後給付に係る負債」に含めています。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(単位:百万円)
(注)1.確定拠出年金制度への移行に伴う資産未移換額は「退職後給付に係る負債」に含めています。
2.当連結会計年度より、IAS第12号「法人所得税」の改定(単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金の会計処理を明確化)を適用しています。これに伴い、前連結会計年度の2022年7月1日より遡及適用後の数値を表示しています。
連結財政状態計算書における繰延税金資産及び繰延税金負債は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
繰延税金資産は、予測される将来の課税所得及びタックスプランニングに基づき、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び税額控除からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、予測可能な期間内に一時差異の解消される可能性が高いと認められる範囲内で認識しています。将来の課税所得及びタックスプランニングの主要な仮定は、将来の事業計画に基づいており、主にR&Dアウトソーシング事業の売上収益及び営業利益になります。これらの仮定の変動により回収可能な繰延税金資産の金額が変動する可能性があります。
上記の繰延税金資産の回収可能性の評価の結果から、将来減算一時差異及び繰越欠損金の一部について、繰延税金資産を認識していません。繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び繰越欠損金は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(2)法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
繰延税金費用には、従前は未認識であった過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれています。これに伴う当連結会計年度における繰延税金費用の減少額は、30百万円です。
当期税金費用には、従前は未認識であった税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれています。これに伴う前連結会計年度における当期税金費用の減少額は、632百万円です。
法定実効税率と実際負担税率との差異の内訳は、以下のとおりです。
当連結会計年度において連結損益計算書で認識された法人所得税費用の金額は、当社グループが事業を展開している各国・地域で施行されている法定税率及び税法に従い、当期税金費用と繰延税金費用の合計額(前連結会計年度においても同様)として算定しています。
当連結会計年度における親会社の法定実効税率は、法人税、住民税並びに事業税を含めて30.6%(前連結会計年度は30.6%)となっています。
(3)グローバル・ミニマム課税
日本においては、令和5年度税制改正において、BEPSのグローバル・ミニマム課税ルールに対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法が2023年3月28日に成立しました。2024年4月1日以後開始事業年度より、日本に所在する親会社等の子会社等が所在する国・地域での税負担が最低税率(15%)に至るまで、親会社等に対して追加で上乗せ課税されることになります。
しかし、当社グループでは、IAS第12号「法人所得税」で定められる一時的な例外措置を適用していますので、グローバル・ミニマム課税制度から生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債を認識しておらず、また、開示金額にも含めていません。
これらの法制による、当社グループの連結財務諸表への影響は軽微と判断しています。
(1)繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の変動は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
(単位:百万円)
2022年 7月1日 | 純損益で 認識された額 | その他の 包括利益で 認識された額 | 企業結合 | その他 | 2023年 6月30日 | |
繰延税金資産 | ||||||
未払賞与 | 1,669 | △788 | - | - | - | 881 |
退職後給付に係る負債 | 577 | △161 | - | - | - | 416 |
従業員給付に係る負債 | 2,469 | 162 | - | - | - | 2,631 |
リース負債 | 1,302 | 97 | - | - | - | 1,399 |
その他 | 1,027 | △69 | - | - | - | 957 |
繰延税金資産合計 | 7,047 | △759 | - | - | - | 6,287 |
繰延税金負債 | ||||||
無形資産 | 1,146 | △125 | - | - | - | 1,021 |
使用権資産 | 1,316 | 91 | - | - | - | 1,407 |
その他 | 737 | 143 | - | - | 28 | 908 |
繰延税金負債合計 | 3,200 | 109 | - | - | 28 | 3,337 |
(注)確定拠出年金制度への移行に伴う資産未移換額は「退職後給付に係る負債」に含めています。
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
(単位:百万円)
2023年 7月1日 | 純損益で 認識された額 | その他の 包括利益で 認識された額 | 企業結合 | その他 | 2024年 6月30日 | |
繰延税金資産 | ||||||
未払賞与 | 881 | △74 | - | - | - | 807 |
退職後給付に係る負債 | 416 | △156 | - | - | - | 260 |
従業員給付に係る負債 | 2,631 | 239 | - | - | - | 2,871 |
リース負債 | 1,399 | △128 | - | - | - | 1,270 |
その他 | 957 | 359 | - | - | - | 1,317 |
繰延税金資産合計 | 6,287 | 239 | - | - | - | 6,527 |
繰延税金負債 | ||||||
無形資産 | 1,021 | △563 | - | - | - | 457 |
使用権資産 | 1,407 | △123 | - | - | - | 1,284 |
その他 | 908 | 186 | - | - | 27 | 1,123 |
繰延税金負債合計 | 3,337 | △500 | - | - | 27 | 2,865 |
(注)1.確定拠出年金制度への移行に伴う資産未移換額は「退職後給付に係る負債」に含めています。
2.当連結会計年度より、IAS第12号「法人所得税」の改定(単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金の会計処理を明確化)を適用しています。これに伴い、前連結会計年度の2022年7月1日より遡及適用後の数値を表示しています。
連結財政状態計算書における繰延税金資産及び繰延税金負債は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2023年6月30日) | 当連結会計年度 (2024年6月30日) | |
繰延税金資産 | 3,937 | 4,200 |
繰延税金負債 | 987 | 538 |
繰延税金資産は、予測される将来の課税所得及びタックスプランニングに基づき、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び税額控除からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、予測可能な期間内に一時差異の解消される可能性が高いと認められる範囲内で認識しています。将来の課税所得及びタックスプランニングの主要な仮定は、将来の事業計画に基づいており、主にR&Dアウトソーシング事業の売上収益及び営業利益になります。これらの仮定の変動により回収可能な繰延税金資産の金額が変動する可能性があります。
上記の繰延税金資産の回収可能性の評価の結果から、将来減算一時差異及び繰越欠損金の一部について、繰延税金資産を認識していません。繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び繰越欠損金は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2023年6月30日) | 当連結会計年度 (2024年6月30日) | |
将来減算一時差異 | 155 | 3 |
繰越欠損金 | ||
繰越期限 1年目~4年目 | - | - |
繰越期限 5年目以降 | - | 30 |
合計 | 155 | 33 |
(2)法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) | |
当期税金費用 | 5,407 | 7,982 |
繰延税金費用 | 869 | △738 |
合計 | 6,276 | 7,243 |
繰延税金費用には、従前は未認識であった過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれています。これに伴う当連結会計年度における繰延税金費用の減少額は、30百万円です。
当期税金費用には、従前は未認識であった税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれています。これに伴う前連結会計年度における当期税金費用の減少額は、632百万円です。
法定実効税率と実際負担税率との差異の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) | |
法定実効税率 | 30.6% | 30.6% |
永久に損金又は益金に算入されない項目 | 1.6% | 2.1% |
未認識の繰延税金資産 | 1.8% | 0.0% |
税額控除 | △3.1% | △0.2% |
子会社との税率差異 | △2.0% | △0.1% |
その他 | △0.2% | 0.3% |
実際負担税率 | 28.7% | 32.7% |
当連結会計年度において連結損益計算書で認識された法人所得税費用の金額は、当社グループが事業を展開している各国・地域で施行されている法定税率及び税法に従い、当期税金費用と繰延税金費用の合計額(前連結会計年度においても同様)として算定しています。
当連結会計年度における親会社の法定実効税率は、法人税、住民税並びに事業税を含めて30.6%(前連結会計年度は30.6%)となっています。
(3)グローバル・ミニマム課税
日本においては、令和5年度税制改正において、BEPSのグローバル・ミニマム課税ルールに対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた税制改正法が2023年3月28日に成立しました。2024年4月1日以後開始事業年度より、日本に所在する親会社等の子会社等が所在する国・地域での税負担が最低税率(15%)に至るまで、親会社等に対して追加で上乗せ課税されることになります。
しかし、当社グループでは、IAS第12号「法人所得税」で定められる一時的な例外措置を適用していますので、グローバル・ミニマム課税制度から生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債を認識しておらず、また、開示金額にも含めていません。
これらの法制による、当社グループの連結財務諸表への影響は軽微と判断しています。