このような環境のもと、当社グループは、中枢神経系疾患に対する新しい治療薬として当社グループ独自の再生細胞薬SB623の事業化を目指し、日米を中心に開発を進めています。当社グループ単独で進めている日米の慢性期外傷性脳損傷プログラムのフェーズ2臨床試験は、2018年4月に被験者(61名)の組み入れを完了し、同年11月に「SB623の投与群は、コントロール群と比較して、統計学的に有意な運動機能の改善を認め主要評価項目を達成。」という良好な結果を公表しました。これをもって、日本の慢性期外傷性脳損傷プログラムにおいては、国内の再生医療等製品に対する条件及び期限付承認制度を活用し、2020年1月期(2019年2月~2020年1月)中に、再生医療等製品としての製造販売の承認申請を目指します。そのため、当期はこの承認後のSB623の国内普及に向けた製造・物流・販売体制の構築に着手しており、流通・販売体制構築準備の一環として、株式会社ケアネット等4社と共同研究を開始しました。一方、米国で大日本住友製薬株式会社と共同で進めている被験者163名を対象としたSB623慢性期脳梗塞プログラムのフェーズ2b臨床試験は、2019年1月に主要評価項目未達という解析結果を公表しました。現在、この詳細結果は解析中であり、その結果等を踏まえ、今後の開発及び事業計画を組み立てていきます。
また、当期は、2018年3月に第三者割当による行使価額修正条項付き第13回新株予約権を発行し10,945百万円を調達し、加えて、2018年11月に株式会社三井住友銀行と株式会社三菱UFJ銀行から1,000百万円と2,000百万円を、2018年12月に株式会社みずほ銀行から2,000百万円の長期コミットメントライン契約をそれぞれ締結し、今後の成長投資のための資金を確保しました。
このような状況のなか、当社グループが北米において大日本住友製薬株式会社と締結しているSB623の共同開発及び販売ライセンス契約により受領した開発協力金収入等の収入により、当連結会計年度の事業収益は741百万円(前年同期は事業収益490百万円)となりました。営業損失については、上述の慢性期脳梗塞及び慢性期外傷性脳損傷を対象とした2つの開発プログラムに係る臨床試験費用等を含む費用として研究開発費3,721百万円を計上した結果、3,733百万円(前年同期は営業損失4,378百万円)となりました。また、カリフォルニア州再生医療機構(CIRM)からの補助金分として営業外収益927百万円を計上したことにより、経常損失は2,919百万円(前年同期は経常損失3,947百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,920百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3,940百万円)となりました。
2019/04/26 15:13