四半期報告書-第13期第3四半期(平成30年2月1日-平成30年4月30日)

【提出】
2018/06/13 15:11
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【項目】
22項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績の状況は、以下の通りです。
当社グループは、長野県のHAKUBA VALLEYエリアに4箇所、他に長野県で2箇所、群馬県と岐阜県にそれぞれ1箇所、合計8箇所のスキー場を運営しております。このほか、HAKUBA VALLEYエリアを中心に9店舗のレンタルショップを展開するスパイシーと、サーフトリップなど国内外のスポーツ愛好者向けに旅行サービスを提供するGeekoutが昨年8月よりグループに加わり、これらの営業体制で事業を行いました。
(ウィンターシーズン)
当ウィンターシーズンは自然降雪に恵まれ、また当社が数年来進めている人工降雪能力を向上させる投資が効を奏し、順調にシーズンがはじまりました。2月の平昌冬季オリンピックでのアスリートの活躍や、1980年代後半に流行したスキー場を舞台とした映画によるPRなどメディアでスノースポーツが多く取り上げられたことも好感され、1月から2月は前年同期比を上回る多くのお客様が来場されました。その後、3月は記録的な暖気の到来や降雨による融雪を懸念しましたが、前年同期比微減にとどまり、各スキー場とも概ね予定通りの期間、営業を続けることができました。
なお、HAKUBA VALLEY 白馬八方尾根スキー場、HAKUBA VALLEY 栂池高原スキー場はゴールデンウィークを含む5月6日まで営業を行いました。
各スキー場の当ウィンターシーズンの来場者は、HAKUBA VALLEYエリアの白馬八方尾根スキー場、白馬岩岳スノーフィールド、栂池高原スキー場の3スキー場、めいほうスキー場および菅平高原スノーリゾートにおいて、前年を上回りました。特に白馬岩岳スノーフィールドは、さまざまなイベントの開催、山頂エリアなどでの飲食サービスを充実させたことが好評で、前年同期比20%を超えるお客様が来場されました。鹿島槍スキー場では、イベントの開催などの企画に注力しつつも採算の改善にも努めましたが、前年をやや下回る結果となりました。都心部から日帰り可能な川場スキー場ではやや苦戦し、前年を下回る結果となりました。
次に、訪日外国人(以下「インバウンド」といいます。)に関しましては、オーストラリア、中国、香港よりHAKUBA VALLEYエリアへの来場者が多く、暖気の到来や降雨による融雪の影響で3月のインバウンド来場者が減少し、154千人(前年同期比1.3%減)となりました。
これらの結果、当ウィンターシーズンの平成30年4月末現在のスキー場別来場者数は1,658千人(前年同期比3.1%増)となりました。ウィンターシーズンの施設別の来場者は次のとおりです。
スキー場別来場者数 (単位:千人)
運営スキー場平成29年
4月末累計
平成30年
4月末累計
前年同期比
HAKUBA VALLEY白馬八方尾根スキー場370404109.2%
HAKUBA VALLEY白馬岩岳スノーフィールド100121120.6%
HAKUBA VALLEY栂池高原スキー場263269102.5%
HAKUBA VALLEY鹿島槍スキー場959397.1%
竜王スキーパーク200202100.6%
川場スキー場14913490.0%
めいほうスキー場183186101.6%
菅平高原スノーリゾート245247100.8%
1,6091,658103.1%

その他の施設における来場者数 (単位:千人)
会社名平成29年
4月末累計
平成30年
4月末累計
前年同期比
川場リゾート㈱等17953.3%
めいほう高原開発㈱4388.4%
金剛山ロープウェイ2224110.0%
信越索道メンテナンス㈱0081.6%
453885.4%

(注)1.スキー場の来場者数については、リフト券の販売数に基づいて記載しております。
2.その他の施設における来場者数において、川場リゾート㈱等及びめいほう高原開発㈱は、主におにぎり店の来場者(レジ通過者数)の合計を記載しております。信越索道メンテナンス㈱は、金剛山ロープウェイに併設する施設の宿泊者数を記載しております。
ウィンターシーズンの主な取組は以下のとおりです。
当社グループの各スキー場では、冬期における天候リスクを抑えるべく人工降雪設備の新規投資や改修工事を進めております。当期は特に、HAKUBA VALLEY白馬八方尾根スキー場、HAKUBA VALLEY白馬岩岳スノーフィールド、川場スキー場、めいほうスキー場及び菅平高原スノーリゾートの一部で設備の強化及び改修を行いました。
営業面では、3月にオリンピック・メダリストやプロスノーボーダーと一緒に滑るイベントを各スキー場で開催した他、ご協賛を頂いた企業と連携した企画など多くの誘客施策に取り組みました。また、飲食サービスの改善にも努めた他、前年より開始した株式会社プリンスホテル、株式会社東急リゾートサービス及び当社が運営するスキー場で使用できる共通早割リフト券の販売を継続し、国内のお客様に主に利用いただきました。
各スキー場での主な施策は次のようなものです。
HAKUBA VALLEYエリアのスキー場では、パークやレストラン施設の拡充のほか、新しい会員サービスの導入、世界的に著名なプロスノーボーダーとファンとの交流、パウダースノーを楽しんでいただけるイベントを多く実施しました。白馬八方尾根スキー場では、前年より人気の非日常空間を楽しめる「Corona Escape Terrace」を当期も営業し、展望テラスにてビールや軽食をお楽しみいただきました。また県内の有名レストラン「軽井沢プリモ」やスターバックスの各種ドリンクを提供するオープンマーケットでは国内初の店舗として「八方うさぎ平カフェ」を新設するなど、山頂エリアでの施設を拡充いたしました。白馬岩岳スノーフィールドでは、ファーストトラックサービスに注力したほか、コブ・モーグルバーンの設置や山麓の「サニーバレーコース」内には人工地形を活かしてバンクやウェーブといったスノーアイテムを造成し、ビギナーにも楽しんでいただけるコース造成に注力しました。また、飲食サービスでは、東京・天王洲の人気ブルワリーレストラン「T.Y. HARBOR」とコラボしたポップアップバーを新設するなどコンテンツの拡充にも努めました。栂池高原スキー場では、極上のパウダースノーを存分に楽しんでいただける非圧雪プログラム「TSUGAPOW DBD」(3月までオープン)や「2018 BANKED SLALOM TGK」(4月)、「HAMMER BANGER SESSION 2018」(4月)などの人気イベントを開催いたしました。
次に、川場スキー場では、FLUX及びMAXEASYの2つのパークを設置しキッカーやジブアイテムを楽しむお客様向けのサービスの提供に努めました。前年新設したファーストステップゲレンデは、ビギナーやファミリー向けに認知度と利用の向上に努めました。また、川場ジェラート工房やムラサキスポーツ内の「BURTONコーナー」を新設するなどセンターハウス内のサービスも改善し、当期は4月22日まで冬季営業をいたしました。
竜王スキーパークでは、オールシーズンでご好評を頂いている 「SORA terrace」の拡張に伴い飲食メニューを若者向けに工夫するなど施設サービスの向上に努めました。また、「SNOWPARK」 はステップアップにちょうどいいアイテムを設置し、パーククルーの無料アドバイスも行うなど、お客様に安心してご利用いただけるように努めました。3月にはママさんプロスノーボーダーが主宰する「お母さんと赤ちゃんのためのスノーボードキャンプ」などイベントも多く開催し、スキー場は4月30日まで営業いたしました。
めいほうスキー場では、人工降雪設備の強化により営業日数の延長にも努めました。施設サービス面では、ビギナーにも挑戦していただける「CHIKEI PARK」という名称のパークを設置しました。また、スポンジボブやストライダー、チュービングなどお子様向けのファンアイテムのほかキッズパークに併設した室内プレイスペース「キッズランド」も設置し、多くのファミリーにご利用いただきました。3月には、手軽に日帰りスキー場にお越しいただきたいとの考えから「平日女性限定の手ぶらパック」を販売したほか、日本スノーボード産業振興会とのタイアップにより「SBJ ON SNOW FESTIVAL」を開催するなどイベントも複数開催し、4月8日まで冬季営業いたしました。
菅平高原スノーリゾートでは、人工降雪設備の強化やゲレンデ改良などにより、営業期間の確実性や滑走時の快適性向上に努め、当期も学生団体や競技団体のほか多くの菅平ファンのお客様にご利用いただきました。また、スキーメーカーや小売店の試乗会、スキークラブ、地域連盟単位での検定や研修会、周年記念行事などの誘致にも努め、4月7日まで営業いたしました。
レンタルサービスのスパイシーは、多数のインバウンドのお客様に当期もご好評をいただきました。また、前期にオープンした白馬・和田野の新店舗も周辺のホテル・ペンションへの営業を強化しレンタル利用・物販の強化に努めました。
Geekoutでは、スノースポーツ愛好者向けの商品の取り扱いを始めました。特に、インバウンドの多いHAKUBA VALLEYエリアなどへの誘客に向けた営業に取り組んでおります。
(グリーンシーズン)
当第3四半期連結累計期間におけるグリーンシーズンの業績は、主に同第1四半期の業績から構成されています。当社グループのグリーンシーズンの主な事業は、スキー場のロープウェイやゴンドラを利用した事業及び宿泊施設、店舗を利用した事業となります。
当期においては、白馬岩岳MTB(マウンテンバイク)パークでは、4月の雪解けとともにMTBコースがオープンし、多くの上級者から初心者までのMTBユーザーにご利用いただきました。竜王マウンテンパークでは、雲海やサンセットを望むパノラマでご好評をいただいているテラス及びカフェ「SORA terrace」での施設サービスを強化し、ゴールデンウィーク期間中もスキーやスノーボーダーのほかに、ノンスキーヤーのお客様にもご利用をいただきました。めいほう高原では、グリーンシーズンのホームページをフルリニューアルし、スキー場周辺の豊かな自然を楽しむとともに、手ぶらで楽しんでいただけるバーベキュー施設やキャンプサイトを充実させ、4月28日より営業を開始しました。
以上の結果、グリーンシーズンの来場者は302千人(前年同期比20.0%増)となりました。グリーンシーズンの施設別来場者は次のとおりです。
索道を稼働した施設における来場者数 (単位:千人)
施設名平成29年
4月末累計
平成30年
4月末累計
前年同期比
HAKUBA VALLEY国際山岳リゾート白馬八方尾根6770105.0%
HAKUBA VALLEY白馬岩岳ゆり園&マウンテンビュー1621126.2%
HAKUBA VALLEYネイチャーワールド栂池高原5152102.3%
竜王マウンテンパーク4183203.3%
金剛山ロープウェイ282798.2%
204255124.8%

その他の施設における来場者数 (単位:千人)
会社名平成29年
4月末累計
平成30年
4月末累計
前年同期比
㈱鹿島槍9781.0%
川場リゾート㈱等222196.8%
めいほう高原開発㈱1315114.5%
信越索道メンテナンス㈱11103.1%
474699.1%

(注)1.索道を稼働した施設における来場者数については、リフト券の販売数に基づいて記載しております。索道とは、ゴンドラ、ロープウェイ及びリフトを指します。
2.その他の施設における来場者数において、㈱鹿島槍は、HAKUBA VALLEY鹿島槍スポーツヴィレッジの来場者及びグリーンシーズンでのスノーボードトレーニング施設の来場者の合計を記載しております。
川場リゾート㈱等は、主に川場リゾート㈱のサバイバルゲーム場、スケートボードパーク施設の来場者及びおにぎり店の来場者(レジ通過者数)、ロサンゼルスに出店している子会社のKawaba Resort USA Inc.のおにぎり店の来場者(レジ通過者数)を含めております。
めいほう高原開発㈱は、主におにぎり店の来場者(レジ通過者数)及び体験型企画旅行の来場者の合計を記載しております。
信越索道メンテナンス㈱は、金剛山ロープウェイに併設する施設の宿泊者数を記載しております。
これらにより、連結業績は売上高が5,876,060千円(前年同期比3.7%増)、営業利益は1,107,365千円(前年同期比14.2%増)、経常利益は1,098,637千円(前年同期比13.5%増)となり、また親会社株主に帰属する四半期純利益は801,460千円(前年同期比57.6%増)となりました。
(今後の取組み)
ウィンターシーズンの今後の取組みとして、HAKUBA VALLEY は米国コロラド州ブルームフィールドに拠点をおくベイルリゾート株式会社と長期アライアンス契約を締結し「EPIC PASS(エピックパス)」と提携することになりました。HAKUBA VALLEY の加盟により2018-2019シーズンから、Epic Passは8か国、全64リゾートにて利用できる世界最大の国際シーズンパスとなり世界的な認知度が高まり、Epic Passホルダーの利便性が向上することも期待されています。
グリーンシーズンの今後の取組として、HAKUBA VALLEYエリアにおいて、平成30年夏に全世界15カ国で人気のフランス発のアドベンチャー施設『Xtrem Aventures HAKUBA TSUGAIKE WOW!』をHAKUBA VALLEYネイチャーワールド栂池高原内において開始いたします。また、日本でも希少な絶景“三段紅葉”が一望できる標高1290mの山頂テラス『HAKUBA MOUNTAIN HARBOR』がHAKUBA VALLEY白馬岩岳ゆり園&マウンテンビューに平成30年秋に誕生する予定です。テラス内にはカフェとともに焼き立てのパンが楽しめるニューヨークの人気老舗ベーカリー「THE CITY BAKERY」をオープンする予定です。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比べて747,963千円増加し、6,785,074千円となりました。主な要因は、現金及び預金が156,012千円増加したことに加えて売掛金が485,773千円増加したことによるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比べて60,593千円減少し、856,565千円となりました。主な要因は、未払金が72,018千円減少したことによるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比べて808,557千円増加し、5,928,509千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い利益剰余金が801,460千円増加したことによるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。